元気やでっ
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『元気やでっ』(げんきやでっ)は、 精神科医の土屋守が原案を出し、それをもとにして次原隆二の脚本、山本純二の作画による、いじめ問題を扱った問題提起漫画。
[編集] 概要
原案を出した土屋の長女が実際に受けたいじめの出来事を綴った『私のいじめられ日記』をもとに作成したフィクション漫画である。
『週刊少年ジャンプ』(集英社)において、1995年14号より24号まで連載された。全11話。単行本はJ'sサークルに寄せられた1800通のいじめ体験やインタビューとともに構成されたソフトカバー本(『ジャンプいじめリポート—1800通の心の叫び』 1995年10月)と、漫画のみの新書判(ジャンプ・コミックス『元気やでっ』 1996年1月)の2種類がある。
この作品が連載される前年の1994年に、愛知県西尾市で中学生が同級生によるいじめを苦に自殺するという事件が発生し、その後もいじめを苦にした自殺が相次いだことから、学校におけるいじめ問題が再び社会問題となった。この事態を重く見た週刊少年ジャンプは、いじめ問題についての問題提起を行うべく、この『元気やでっ』の連載を開始した。また、それと並行して、いじめ問題について真剣に考えるサブコーナー「J'sサークル」(ジェイズサークル)の掲載も開始した(このコーナーは『元気やでっ』の終了後も、1995年48号まで続いた)。
ちなみに、本作はジャンプの他の作品と違い、問題提起のための特別な作品という位置づけであったことから、第1話が巻頭カラーではなく、当時ジャンプで行われていたキャッチフレーズ企画には参画していなかった。また、本作の終了後にも、実際にあった学校でのいじめ事件を題材にした読切漫画『彼女の告白』(作画:飛鷹ゆうき)が、1995年44号に掲載された。
注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
[編集] 登場人物
- 佐伯 幸子(さえき さちこ)
- 主人公の女子中学生。ニックネームは「さっちん」。優しい性格で、頼まれると断れない。非常にのんびりしており、寝坊・遅刻の常習犯。新学期に伊藤達と同じ班になった為に、いじめの標的にされてしまう。
- 武田 優香(たけだ ゆか)
- 幸子の親友。クラスで孤立した幸子を助け、共にいじめ問題に立ち向かう。幸子とはクラスが違うが小学校以来の親友。おっとり大人しい幸子とは対照的に活発で気が強い。
- 伊藤 京子(いとう きょうこ)
- ニックネームは「お京」。幸子の同級生。当初は幸子に面倒見の良い人と思われていたが、人当たりの良い性格を偽っており、暇つぶし感覚でいじめようとしていた。幸子に対するいじめグループのリーダー的存在となっている。
- 榊(さかき)
- 教員実習生として幸子の学校にやってきた大学生。いじめ問題を重大な問題と捉え、校長などにそのことを訴えるが、聞いてもらえず、逆に教師達から「余計な事をしないように」と恫喝されてしまった。教員実習終了後も幸子の事が心配になり、『自主的不登校』や教育委員会への告発等のアイデアを示し、幸子をバックアップする。
- 上沼(かみぬま)
- 幸子のクラスの担任で中年の女性教師。いわゆる事なかれ主義で、幸子に対するいじめのことを見てみぬふりをする(むしろ幸子いじめに面白半分で加担している様を伺える)。いじめに関して自分にもその一端があるにもかかわらず、不登校となった幸子に会いに自宅まで訪れるが、謝罪せずに曖昧な笑顔を浮かべ、プリントを持ってきただけだった為、幸子の母親に追い返され、「あんな先生だったなんて」と幸子の母親からも失望される。昔は教育熱心な教師だったらしく榊曰く「どんな下らないことにも真剣に耳を傾けてくれた」。
[編集] ストーリー
平凡な女子中学生の佐伯幸子は、クラス内での席替えで伊藤達3人と同じ班となる。伊藤達3人は小学校の頃の友人だった為に仲が良く、同じ班の一員として仲良くしようと考えた幸子は伊藤達の頼みを断らずに何でも聞いていたが、その事が次第にエスカレートし、ついにはいじめに変っていく。いじめは伊藤達に留まらず、幸子のクラス全体に広まり、担任の教師すら嫌がらせに加わる始末となってしまう。
幸子はある日から日記をつけ始め、友人の優香や、教育実習生としてやってきた榊がそんな幸子を見守ってくれる。しかし、執拗ないじめについに幸子は学校へ行けず、不登校になってしまう。そんな幸子を心配して優香は「いじめをどうにかしないと、さっちゃんがどうかなってしまう。」と言うが、幸子はそれを受け入れられず「何で?だってあの人達、友達やん。」と反論する。だが優香は事態の深刻さを話し「さっちゃんをいじめてるあいつらが友達な訳ないやろ!いい加減目を覚まし!」と初めて幸子を怒る。目が覚めた幸子は優香のその言葉を胸に、最大の頼みの綱である担任に預けた(自分が今まで受けたいじめの事も書かれていた)日記を出してくれと担任に言ったが、自分が担当したクラスにいじめがあったという事実が周りに知られるのを恐れた担任の手によって処分されてしまっていた。それがきっかけで幸子の怒りは爆発し、結局はいじめの事実も浮き彫りになった。榊の支持で『自主的不登校』を行い、その間に榊の薦めで取材を受けたりした。
その後、幸子は学校に「優香と自分を同じクラスにする事」「いじめの首謀者である伊藤達を進級の際に3人別々のクラスにする事」などの約束をとりつけて新たな気持ちで学校に向かう。だが待っているのは良い事ばかりでは無かった。以前から独自の署名活動を行っていた優香が「お前の友人は調子にのっている。」と不良に絡まれたり、クラス割表を見ると、学校が約束を守らずに伊藤達三人のグループの内二人を同じクラスに割り振っていたりと、校内のいい加減な対応に優香は怒りを覚えるが、幸子は「もういいんや。」と呟く。言葉の意味がわからず困惑する優香だったが、幸子は強い眼差しで「もしまた誰かがいじめられたら、私達が止めれば良えんや。」と自分に誓う様に言うのだった。
最終更新 2009年10月30日 (金) 13:49 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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