公的年金

公的年金の最新ニュースをまとめて検索!

公的年金(こうてきねんきん、Public Pensions)とは、社会保障の観点から財政援助や税制優遇措置を与え、が行う年金である。

目次

[編集] 積立方式と賦課方式

年金制度には、積立方式(つみたてほうしき)賦課方式(ふかほうしき)とがあり、積立方式とは若い現役時代に払い込んだ金を積み立て、老後にそのお金を受け取る仕組みである。賦課方式とは、働く現在現役の人が払い込んだ金を現在の高齢者に支給する仕組みであり、この賦課方式によって「世代間扶養」が実現できる[1]

現代では年金は老後の生活に欠くことが出来ない糧となっているが、昔からそうだったわけではない。たとえばアメリカでも「ニューディール政策」以前には公的年金制度はなかったし、今でも国民全員の加入が義務付けられているわけではない。以前は、家族単位で働き盛りの現役世代が老いた両親と子供を養い、それが世代ごと受け継がれてきた。現代の年金の賦課方式は家族単位から社会単位へと形式を変えたものと考えてよい。それゆえに、社会主義的であると批判されることもある。つまり、家族と社会は同一視できない、昔のように家族単位での扶養を原則にすべきという考えである。歴史的に見ても夫婦だけで老後のための蓄積や積立方式だけで成り立った個人や家族は少数であり、いつの時代もこれらは多数派ではなかった。

[編集] 世界各国の概況

もっとも、積み立て方式であっても利息などによる増加を見越して十分な額を給付しようという試みもあり、例えば、シンガポールでは個人単位で積み立てたものを政府が運用する方法で給付を確保しようとしている。


[編集] 日本

日本では、社会保障の観点から財政援助や税制優遇措置を与え、国が行う国民年金厚生年金と公務員などの各種の共済年金の制度として公的年金がある。

2007年現在、すべての国民が公的年金に加入し、老後に年金の給付を受けるという「国民皆年金」、「社会保険方式」を採用し、公的年金加入者が保険料を納め、将来年金の給付を受けることとなっている。ただし、加入し保険料を支払わなければ、年金を老後に受給できない。それゆえ、任意加入だった時代の人で現在高齢である人や保険料を払ってこなかった人など支給されていない人も多い。この様に積立方式からの取り崩しと現役世代の保険料の一部を現在の年金給付に廻す部分的な賦課方式の両方式からの給付の混成となっている。また、現在の受給世代の受給額に比べて、現に保険料を払っている世代の受給額が少なくなることから年金の世代間格差が問題となっている。

日本の公的年金制度は戦後積立方式でスタートしたが、1970年代には、現役世代が保険料を納めそれが原資となって年金受給世代に給付されるという「世代間扶養」という仕組みの賦課方式を採っている。 賦課方式の利点の端的な事実として、1961年(昭和36年)拠出制の国民年金が始まった時点では、月額100円の掛け金を25年間納付する(拠出する)と受給額は月額2,000円、40年間納付すれば月額3,500円であった。この月額では現在生活できる額では無いことは明らかである。しかし時代とともに変る貨幣価値(割引現在価値を参照)や物価の変化に応じ、現在はその時点ごとに、十分とは言い切れないとする議論はあるものの、老後の生活を営むに必要とされる月額が給付される。 これは積立方式では困難なものであり、賦課方式であるから実現可能な給付額となる。

[編集] 公的年金の種類

公的年金は各制度の中に受給できる名目の種類として老齢年金障害年金遺族年金の3種類がある。

公的年金の老齢年金の種類

(なお、日本年金機構法の成立や施行、さらに政府、与野党で下記の種類の統合などが検討されており、今後の変化は正しく把握する必要がある。また、社会保険庁改革や日本年金機構により「公的年金」と「健康保険医療保険)」などは別個に捉える必要があり、ここでは年金に限って記載する)。

[編集] 年金の階層

日本の公的年金は2階立て方式と言われ、1階部分の国民年金(基礎年金)と2階部分の厚生年金保険または共済年金から成る。ここまでが2階建て標準家屋と言える。 さらに私的年金企業年金と呼ばれる豊かな老後を暮らせる3階部分の増築として個人や企業が選択できる。

自営業などの人は1階の国民年金に加えて、3階部分に相当する国民年金基金[2]などの私的年金に任意加入し、年金受給額を増やすことができる。

厚生年金保険および共済組合の年金の加入者は国民年金にも加入しているとみなされ、必要加入期間の25年は国民年金か厚生年金保険または共済組合の年金のいずれかが、またはそれら三つの合算期間が25年となればよい。

年金の種類とその階層
             国民年金基金[2](個人の選択、私的年金)              厚生年金基金(企業の選択、私的年金) 共済年金(職域加算)
  厚生年金保険(義務、公的年金) 共済年金(公的年金)
国民年金(基礎年金)(義務、公的年金)

[編集] 積立金の運用

公的年金に拠出された掛け金は積み立てられ、「年金積立金管理運用独立行政法人」によって、日本国内および海外債権株式などによって運用され、黒字または赤字を計上する。2007年現在の運用資産の総額は約91である。

[編集] 参考文献

  • HMG(英国政府) 柏野健三訳『新福祉契約 英国の野心』帝塚山大学出版会、2008年

[編集] 脚注

  1. ^ 世代間扶養の賦課方式を基本とする年金制度厚生労働省
  2. ^ 2階部分に当たる公的年金が存在しない為、本基金を「2階部分」に分類する場合がある

[編集] 関連項目

英語版

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年11月3日 (火) 16:28 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【公的年金】変更履歴

ご利用上の注意

もっと調べる!