冗長化

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冗長化(じょうちょうか)は、システムに何らかの障害が発生した場合に対して、障害発生後でもシステムとしての機能を維持し続けられるように予備のシステムを数多くバックアップとして配置すること。こうして得られる安全性を冗長性と呼ぶ。

常に実用稼動が可能な状態を保ち、使用しているシステムに障害が生じたときに瞬時に切り替えることが可能な仕組みを持つ。

特に故障により人命や財産が失われたり、企業における営業活動が大きな打撃を受けるような機器・システムの場合、冗長性設計が必須である。

目次

[編集] コンピュータシステム

コンピュータシステムにおいては、一瞬の停止も許されない環境(例・金融取引、交通機関の運行管理など)において冗長化を行うことが多く、同様のシステムを常に並列して稼動させておき、使用している方に障害が生じたときに瞬時に切り替えられるように作られている。こういった二重化をはじめ、本来は簡略することが可能である装置を、信頼性向上のためにあえて取り付けるという場合も冗長化として含まれる。また、同一の建物内に設置される場合もあるが、災害に備えるため、遠隔地の他所(例・東京と大阪)に設置されることもある。

こういった冗長化は、信頼性を高めるという点では非常に有用だが、コストが多く掛かることから、それほど重要でないシステムや一般コンシューマーエンドユーザーに向けて作られた製品には標準的に搭載されていることは極めて少ない。もっとも簡易な冗長化として、補助記憶装置を自動的にミラーリングする機能を持つRAIDが用いられる。

[編集] データ

詳細は「冗長性 (情報理論)」を参照

ストレージやデータ伝送では、余分なデータを用意して、少々のデータが失われても誤り検出訂正を可能にする。

最も単純なものは、同じデータを2セット用意する二重化である。ストレージシステム自体の二重化も、情報理論的には同様の行為である。

[編集] 輸送用機器

中型以上の飛行機エンジンを複数備え、一つのエンジンが故障しても、残りの正常なエンジンで、一定の時間までは飛行の継続(いわゆる片肺飛行)を可能とするのが普通である(実際には最寄の空港に緊急着陸を行うことになる)。機体が大型化するに連れて輸送量が増大し、1機あたりの障害の規模が大規模になり、特に最新の大型機ではその巨体ゆえ着陸可能な滑走路が限定される事も多いことから、搭載するエンジンの数を多く搭載し、安全性を高めている。

方向舵や昇降舵等の操舵翼の操作系についても、故障発生が墜落等の重大事故発生に直結する危険性を孕んでいる為、油圧系統を二重化、三重化など多重化して万が一の故障に備えると共に、近年の操縦室の計器類をディスプレイ表示化(グラスコックピット化)した機種については、仮にディスプレイが故障を起こしても他のディスプレイに代替表示させることを可能とするなど、耐障害性を高めた設計となっている。

鉄道車両においては、とくにブレーキの伝送系統を二重化し、一方の系統が使用不能になっても他方で制御ができるようなシステムが1960年代以降、各鉄道事業者で導入されている。駆動系についても、かつては電車モーターの制御は、一部の系列[1]を除き一制御装置4~8個駆動が主流であったが、VVVFインバータが普及すると、小型の制御器を多数配置して1制御装置あたりモーター1~2個駆動とし、1組の駆動系統が故障しても、これをスイッチなどでカット(解放)する事で運転継続が可能にすると共に、編成全体に対する故障の影響を最小限に止めるシステムが用いられるようになった。

また、電化された鉄道では変電所を複数持ち、どこかの変電所が故障しても、他の変電所から電力を供給することによって一定レベルの運転を続けることができる。

[編集] 電力系統

電力系統の障害は、多くの企業にとって莫大な被害を与えることになる。特に都市規模の停電となると被害の規模は桁外れに大きくなる。その対策として、都市電力(商用電源)の送電が停止しても、各建築物内において電力を賄うことが可能な自家発電の導入が挙げられる。 特に病院は電力が切れると院内の患者が非常に危険に晒されるため、日本の病院はディーゼル発電機蓄電池が設置されて、一定時間は確実に電力が確保できる様にされている。

[編集] 関連項目

[編集] 脚注

  1. ^ 例えば、動力車1両と付随車で小編成を組むことを前提に設計された国鉄105系電車は、モーター故障時に動力台車を制御系から開放し、1台車(2個モーター)での走行も可能であるなど冗長化が図られている。

最終更新 2009年10月1日 (木) 08:01 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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