北大東島

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北大東島
北大東島の外周
北大東島の外周
座標 北緯25度56分
東経131度17分
面積 11.94km²
海岸線長 18.3km
最高標高 74m
所在海域 太平洋フィリピン海
所属国・地域 日本沖縄県
  
位置
長幕崖壁および崖錐の特殊植物群落(天然記念物)
リン鉱石貯蔵庫跡(2003年9月撮影)
リン鉱石貯蔵庫内の貨物軌道跡(2003年9月撮影)
未舗装の道路(2003年撮影、1990年代以降は道路整備が進んだ)

北大東島(きただいとうじま)は、沖縄本島の東方約360kmに位置する沖縄県最東端の大東諸島に属する

目次

[編集] 地理

気候は亜熱帯海洋性気候に属している。

サンゴ礁が隆起して出来た隆起環礁の島であり、おおむね外周部が小高く、中央が低くなっている[1]

天然の池沼が数多く存在する南大東島に対して北大東島はそれほど多くないが、島の中央には淡水の大池があり、淡水レンズ[2]の作用により、潮の干満に伴って水位が変動する。この池は、かつて天水のみを水源としていた時代には貴重な水源であったが、現在は海水淡水化により供給されているため水源としては使われていない。このほか、製糖工場の前にある赤池などがある。

[編集] 独自の生態系

他では見ることができない固有種などが多く分布・生息しているが、環境省のレッドリストに登録されているものもいくつかある。

島の外周部で防風林を形成している森林は長幕(ナガハグ)と呼ばれ、「長幕崖壁および崖錐の特殊植物群落」として国の天然記念物[3][4]にもなっている。植生は、風衝地にはダイトウワダン-ガジュマル群集などが、脚部には自然林であるビロウ-ダイトウセイシボク群集である、これらの林には、南北大東島の固有変種であるダイトウワダン(絶滅危惧IA類)[5][6]やダイトウセイシボク(絶滅危惧II類)[5][7]、他に母島小笠原諸島)及び海南島(中国)にしか分布しないヒメタニワタリ(絶滅危惧IA類)[5][8]がある。

また、長幕以外の場所にはナガバアサガオ(絶滅危惧IA類)[5][9]が分布するが、隣の南大東島には類似した環境があるにもかかわらず分布せず、北大東島の固有種とされる。

一見、南大東島以上に貴重な植物の宝庫とされる北大東島であるが、天然の森林については南大東島[10]と比べて貧弱と言わざるを得ない。島の中央部にあるダイトウビロウ林が「中野のビロウ群落」として村の天然記念物[11]となっているが、これは言い換えればその辺りのみにまとまって植生している事を意味しており、島全体の林相は長幕と島の中央部のダイトウビロウ林を除けば主にギンネムとシマグワといった、最も貧相と言わざるを得ない林となっている[要出典]

動物では、ダイトウヒメハルゼミが環境省レッドリスト(絶滅危惧II類)[5]や沖縄県レッドデータブック(絶滅危惧I類)[12]に記載されている。個体数の減少の原因として、農薬散布のほか、主生息地に2車線道路が建設されたこと[要出典]が挙げられている。

[編集] 歴史

北大東村#歴史も参照。

  • 1543年 - スペイン人、B・デ・ラ・トーレが大東諸島を発見(ただし、かなりの昔から沖縄の人達では「ウファガリジマ」と言われていた)。
  • 1820年 - ロシア人、ポナフィディンが大東諸島を発見、「ボロジノ諸島」と名付けられる(この頃から欧米地図では「ボロジノ諸島」とされる)。
  • 1885年 - 日本領土に編入される。
  • 1900年 - 玉置半右衛門を中心とした八丈島からの開拓団により、大東諸島の開拓を開始。北大東島の開拓着手は1903年から。
  • 戦前は、南大東島と同様、玉置商会~東洋製糖~大日本製糖(現在の大日本明治製糖の前身)が島全体を所有する「社有島」であった。但し北大東島では製糖業も営んではいたもののリン鉱業が主であり、農業を目的とした移住の他に本土・沖縄・台湾などから多数の鉱山労働者が出稼ぎに来ていたが、農業移住者とは異なり閉山後は島を離れた。当時の彼らの生活は、公衆浴場跡などにわずかな痕跡を留めるのみである。
  • 1946年 - アメリカ軍政の開始により製糖会社の支配から脱する。村制が施行され、北大東村となる。
  • 1972年 - 沖縄返還により、日本に復帰。

[編集] 行政

全島が沖縄県島尻郡北大東村に属する。なお、同村には北大東島から約160km南方の無人島沖大東島(ラサ島)も属しており「一島一村」ではない点が隣接する南大東村との相違点である。

[編集] 脚注

  1. ^ ただし、東側はこの限りではない地形もある。
  2. ^ 北大東島は透水性の岩盤であることから地下には塩水が浸透しているが、淡水の地下水がその比重差から上に「浮かんで」いるような状態となっている。
  3. ^ 国指定文化財等データベース(文化庁
  4. ^ 新納義馬 「長幕崖壁および崖錐の特殊植物群落」 『日本の天然記念物』 加藤睦奥雄ら監修、講談社、1995年、146頁、ISBN 4-06-180589-4
  5. ^ 環境省報道発表資料 『哺乳類、汽水・淡水魚類、昆虫類、貝類、植物I及び植物IIのレッドリストの見直しについて』、2007年8月3日。
  6. ^ 横田昌嗣・宮城康一・松村俊一 「ダイトウワダン」 『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(菌類編・植物編)-レッドデータおきなわ-』、沖縄県文化環境部自然保護課編 、2006年、176頁。
  7. ^ 横田昌嗣・伊波善勇 「ダイトウセイシボク」 『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(菌類編・植物編)-レッドデータおきなわ-』、沖縄県文化環境部自然保護課編 、2006年、104頁。
  8. ^ 横田昌嗣・比嘉清文 「ヒメタニワタリ」 『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(菌類編・植物編)-レッドデータおきなわ-』、沖縄県文化環境部自然保護課編 、2006年、336-337頁。
  9. ^ 横田昌嗣・新城和治・松村俊一 「ナガバアサガオ」 『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(菌類編・植物編)-レッドデータおきなわ-』、沖縄県文化環境部自然保護課編 、2006年、336-337頁。
  10. ^ 南大東島も決して天然林が多いわけではない。
  11. ^ 自然環境の保全に関する指針 沖縄島周辺諸島及び大東諸島編(陸域)(自然環境の保全に関する指針) - 沖縄県
  12. ^ 金城政勝・林正美 「ダイトウヒメハルゼミ」 『改訂・沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物(菌類編・植物編)-レッドデータおきなわ-』、沖縄県文化環境部自然保護課編 、2006年、228-229頁。
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[編集] 参考文献

  • 新納義馬 「長幕崖壁および崖錐の特殊植物群落」 『日本の天然記念物』 加藤睦奥雄ら監修、講談社、1995年、146頁、ISBN 4-06-180589-4

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年5月27日 (水) 17:04 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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