狄
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狄(てき)あるいは北狄(ほくてき)は、四夷の一つ。古代中国において北方の中原的都市文化を共有しない種族を呼んだ呼称である。
周代においては赤狄、白狄といった集団が史書に記されている。それらの首長家系は晋の公室と通婚するなど中原諸侯を構成した諸国とも密接な関わりを持ち、またその居住地も必ずしも中原と隔絶したわけではなく、北方諸侯に属する都市国家群の点状に分散する領地の間に広く居住したと考えられている。
晋の文公重耳に仕え、外戚ともなった重臣狐偃ら狐氏一族が、白狄の出身であったこと、後に諸侯国となった中山がやはり白狄の集団に起源することがよく知られる。
後世になって、都市国家勢力を基盤にのちの漢民族のもととなる文化集団の形成が進み、彼らの間で中華意識が台頭するに従い、中原より北方にいた異種族は総じて狄と呼ばれるようになり、一種の蔑称としての意味合いが強くなっていった。匈奴、蒙古、鮮卑といった諸集団がこうして後世になって狄と呼ばれた。
日本における用法もこの流れをくみ、古代においては日本海側に住む蝦夷を蝦狄と書いたり、単に狄と書いた。この場合、太平洋側の陸奥国の管轄対象が蝦夷または夷、日本海側で出羽国が管轄するのが蝦狄または狄と使い分けた。民族としての実体は同じである。
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