千代田生命保険

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千代田生命保険相互会社(ちよだせいめいほけん)は、20世紀初頭、1904年4月に設立された生命保険会社。福沢諭吉門下の門野幾之進(初代社長/1856年1938年)が中心となって日本初の英米相互組織として設立された。戦前は五大生命保険会社(明治生命帝国生命日本生命第一生命、千代田生命の各社)の一角を占め、第二次世界大戦後業績を伸ばし生保大手8社の一角を占めた。

しかし、バブル崩壊後に破綻、米国大手金融グループであるAIGに買収され、現在はAIGスター生命保険株式会社として営業している。

目次

[編集] 概要

創業者の門野幾之進始め慶應義塾出身者が多く、三越カネボウと共に「慶應閥」と言われていた。なお、破綻時の代表取締役社長であった米山令二も慶應義塾大学の出身であった。

親密先企業としては千代田火災海上保険東海銀行トーメン等のほか、三越あさひ銀行(現りそな銀行埼玉りそな銀行)・フジタ等があった。直接の財閥色は無かったが、千代田火災との関係から大倉財閥に近かったとされる。

本社ビルは、1966年に著名な建築家であった村野藤吾の設計により東京都目黒区中目黒アメリカンスクール跡地に建設されたが、経営破綻後に目黒区に売却され、現在は内装等を改めた上で目黒区役所(目黒区総合庁舎)として使用されている。なお、経営を引き継いだAIGスター生命の本社は東京都墨田区のオリナスタワーにある。

[編集] 戦後から破綻まで

1948年(昭和23年)には業界初の「団体定期保険」、1950年には「団体年金保険」、1961年にも業界初の「団体信用生命保険」を発売、業界の先駆的役割を担った。その後、千代田火災東海銀行トーメンをメインとする「さつき会」を結成、1973年には海外3大保険グループと業務提携し国際化を目指す一方、1975年後半には事業の拡大を推進し、住宅ローンや増改築ローンの新商品を加えた。折からのバブル経済のもと、不動産関連や株式投資への融資を積極的に進め業容は拡大。ピーク時の1992年(平成4年)3月期は年間収入1兆4991億円をあげるとともに総保有契約高60兆円を突破。その後も大型保障商品を開発、発売していた。

しかし、バブル期の積極経営がたたってバブル経済の崩壊後は、不動産向け融資の不良債権化や株式担保融資の担保割れなどが発生し、不良債権額が毎期ごと増大、特に「ホテルニュージャパン」の火災では融資先の一社として有名になった。一方、景気低迷と低金利政策の下で予定利率を運用利回りが下回る「逆ザヤ」現象が続き、株価下落等による信用不安が増大した。

1999年(平成11年)には経営革新計画を作成、早期退職制度を中心に人員の合理化や、事業所の統廃合を行っていた。しかし、契約者の解約は続き、メーンバンクの東海銀行に1000億円の資本支援を要請するとともにドイツの大手生保・アリアンツへ経営参加を中心とした経営支援を要請していたが、数回におよぶ交渉も前進を見ず自主再建を断念し、2000年10月8日更生特例法の適用を申請し経営破綻(従業員1万3013名)。生命保険会社としては金融機関等の更生手続の特例等に関する法律(金融版会社更生法)申立の第1号。負債は保険契約に基づく準備金が約2兆6413億円、同準備金以外の債務が約2953億円の合計約2兆9366億円。

[編集] 創業者

創業者である門野幾之進は安政3年(1856年)鳥羽藩家老の家に生まれ、14歳で慶應義塾に入塾し福沢諭吉に師事。入塾2年後には16歳で教鞭をとり、以来31年にわたり多くの人材を世に送り出した。その後、参加していた交詢社で、師と仰いでいた福沢諭吉が紹介した“人の生涯を請け負う仕事”というものに興味をひかれ、これこそ世の中に有益な事業であると考え、千代田生命保険相互会社を創立し実業家としても活躍した。他にも共同保険、海上海運保険、豊国銀行の経営に携わり、貴族院議員としても活躍し、郷土(三重県鳥羽市)の教育振興に尽くした。

また、慶應義塾の教頭も務めるなど、実業家でもありかつ教育者でもあった。1983年(昭和58年)世界の保険関係者にとって最高の栄誉といわれるアメリカ、オハイオ州の「保険殿堂」入りをはたす。

[編集] 雑記

  • 横浜市中区桜木町にあった千代田生命横浜ビルは、あぶない刑事の3代目「港署」の外観として使用された。
  • 仙台市泉区にあるヒューモススウィングは、かつて千代田生命所有で、「千代田生命泉中央駅ビル・SWING」となっていた。破綻後に所有者が移行した際にも「スウィング」の名称はそのまま新たなビル名に引き継いでいる。

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年2月14日 (土) 12:33 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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