原始人
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原始人(げんしじん)とは、初期人類(猿人から原人)や初期の新人を指す語で、英語の early man の訳語であるが、正式な学術用語ではなく、従って定まった定義もない。マスコミが差別語に関して規制をかけるようになる以前(1970年代半ば頃まで)は、現代において文明からかけ離れた生活様式を維持している部族・民族を表わす言葉としてもしばしば用いられた。一般的には、第二次世界大戦前に西洋社会で広まったネアンデルタール人類像、すなわち毛皮をまとい、石斧もしくは棍棒を武器として使用する狩猟民族であるとするイメージで代表される。
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[編集] 原始人像の由来
西洋社会においては、近代科学成立以前にも、ヨーロッパから遠くはなれた未知の土地、或いは我々の住む地上の裏側(対蹠地)に、怪物のような異形の人間が住むと考えられていた。それらの形態や生活様式は様々に想像されたが、ブレムミュアエ人と呼ばれる、頭がなく胸の部分に目鼻が付いている人間は手に棍棒を持った姿で描かれており、これが後のネアンデルタール人の発見に伴って原始人のイメージ形成に影響したという意見もある(クリストファー=ストリンガー、クライブ=ギャンブル『ネアンデルタール人とは誰か』 朝日新聞社 1997年より)。
1856年のドイツ、デュッセルドルフでの発見以降、ヨーロッパ各地でネアンデルタール人類の化石が発掘され、まだ古人類学が未発達であった当時はその正確な位置付けができず、20世紀に入って1909年に最初の復原画が発表されたが、正確なものではなかった。手に棍棒を持った類人猿のような外見であり、凶暴な性質であるとされ、これが原始人像として知られるようになった。第二次世界大戦後の1953年になっても、「ネアンデルタール」(アメリカ映画)と題する、凶暴な原始人を描いた映画が公開されている。一方で、現代人から見た原始人の低い文化水準や知的水準を笑いに結び付けた映画やコミックもあった。
[編集] 様々な原始人像
こうした作品群に描かれた原始人像は多種多様である。第二次世界大戦前後に製作された映画では、恐竜と共存していたり、原始人ゆえの間抜けでコミカルな動作や行動を描いて観客を笑わせたが、むろんそれらは考古学的・古人類学的裏付けを欠いたものであった。
しかし、単に野蛮で遅れた人々というイメージではなく、現代人と共通する部分、例えば貨幣経済を持っているように描かれることもあったが、その場合流通する貨幣は石であり、大きいほど価値が高いということになっているなど、やはり現代人との差異を強調してギャグの種にするようなことが多かった。実際には貨幣経済は古代文明の成立後に初めて現われたもので、狩猟採取生活を送っていた原始人には貨幣は不必要なものであったが、現代人と似た生活様式を描くことでかえって彼らのこっけいな様子を強調する効果があった。
更にアメリカのハンナ=バーベラ=プロダクション制作の「原始家族」では、原始人が石器を巧みに用いたり恐竜を使役して現代人と同じ水準の生活をしている様子が、文明批判も織り交ぜてユーモラスに描かれた。
[編集] 原始人を扱った作品
漫画
- 原人ビビ:石川球太 週刊少年サンデー 1966年〜1967年
- ドカチン:板井れんたろう 週刊少年サンデー(アニメ化)
- ギャートルズ:園山俊二(アニメ化)
アニメ
- 原始家族(最初の放映時の題名は「恐妻天国」):アメリカ 1960年〜
- はじめ人間ギャートルズ(「ギャートルズ」のアニメ作品。後に「はじめ人間ゴン」でもリメイク)
映画
小説
- 大地の子エイラ
TV-CM
- カップヌードル「hungry?」篇:日清食品 1992年
[編集] 参考文献
- クリストファー=ストリンガー、クライブ=ギャンブル共著『ネアンデルタール人とは誰か』 朝日新聞社 1997年
- 赤澤威編著『ネアンデルタール人の正体』 朝日新聞社 2005年


