原理

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原理(げんり、: principium: principle: Prinzip: Principe)は、哲学数学において、学問議論を展開する時に予め置かれるべき言明。 そこから他のものが導き出され規定される始原。他を必要とせず、なおかつ他が必要とする第一のものである。

科学においても当て嵌まる概念だが、用語としてはかなりの拡大解釈を受けている。

目次

[編集] 分類

[編集] 実在原理と認識原理

アルケーΑρχη)、それは古代ギリシャで言うところの物事の根源である。例えばそれは、タレースイオニア自然哲学の言うところのであり、アレクシマンドロスのト・アペイロンであり、アナクシメネースの空気ヘラクレイトスなどであり、また唯心論宗教における唯物論における物質にあたる。これらを実在原理といい、キケロはこれにラテン語でプリーンキピウムを充てた。

実在原理に対し、認識原理観念原理)の概念があり、思惟や認識それ自身の確実なる出発点である。この認識原理は更に形式的原理(一定量の認識の秩序及び内的結合の形式にのみ関する)と実質的原理(認識の内容がそれに依存する)に区別される。前者は論理学の一般的規則の様なものであり、後者は認識の対象と同様に多様である。

バールーフ・デ・スピノザ倫理学を、アイザック・ニュートン自然哲学を、20世紀論理経験主義者がプロトコル命題を追求するなどの、学問を厳密に基礎づけようとする行為。それは当該学問展開の出発点としての認識原理を探す事に相当する。

[編集] 理論性原理と実践性原理

更に別の観点からの原理の分類が存在する。それが、単に認識のみに関する理論的原理と、行為の規範を表す実践的原理である。

[編集] 各学問における原理

[編集] 数学における原理

エウクレイデースの様な数学者らは数学を公理論的に整序して提示する際に冒頭へ呈示すべきものとして定義、公準(要請)、公理(共通概念)などの諸原理を置いて議論展開した。

数学における原理は、自明なる真理または単なる仮説的出発点と看做された。

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[編集] 哲学における原理

原理の哲学的研究を推し進めたのはアリストテレースで、例えば存在論的原理としてをみとめた。また彼は認識論的原理として論理学上のいくつかの原理(同一律矛盾律排中律など)を定立した。他に、諸学を始めるにあたってそれぞれの学問に相応しい原理を立てた。中世スコラ学は概ねアリストテレースの思考法を踏襲しているといえる。

アリストテレースの思考法へ批判の目が向けられたのはルネ・デカルトの著書『方法序説』(1637年)の中でである。デカルトは、思考するわれの存在を第一原理として立てれば不可疑の議論が展開されるとした。

ゴットフリート・ライプニッツはデカルトの洞見を認めつつ「我思う、ゆえに我あり(cogito, ergo sum)」を相対化し、連続の原理や不可識別者同一の原理などの論理学・数学・形而上学などの諸原理を探求していった。

哲学における原理を批判したのが弁証法を強調するプラトーンヘーゲルマルクスなどの思想家や、現象学的哲学の一般的態度である。

[編集] 科学における原理

古くはアルキメデスの原理パスカルの原理など、20世紀には不確定性原理相対性原理といったものが見出されている。ある理論体系の出発点であり、そこから全ての現象が矛盾なく説明できるという哲学的な意味の原理の他、より基本的な法則から導かれるものもある[1]。化学の発展が決して根本的な事象から発見されていった訳ではないため、哲学的な意味での原理だと考えられていたものがそうでなかったと言う事は多いのである。

原理の他、「法則」「律」など、慣習によって呼ばれ方は異なる[2]

更に拡大解釈されて、「機械の動作原理」と言う様に科学的説明一般を言う様にさえなった。

[編集] 脚注

  1. ^ ルシャトリエの原理など
  2. ^ 熱力学の第一法則第二法則第三法則など

[編集] 参考文献

  • 広松 渉 『岩波哲学・思想辞典』 岩波書店、1998年。ISBN 978-4000800891
  • 『平凡社哲学辞典』 平凡社。ISBN 4-582-10001-5
  • 『化学大事典』 大木 道則、田中 元治、大沢 利昭、千原 秀昭、東京化学同人、1989年。ISBN 978-4807903238
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最終更新 2009年9月29日 (火) 10:12 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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