反社会性人格障害

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反社会性人格障害(はんしゃかいせいじんかくしょうがい、Antisocial Personality Disorder)とは、他者の権利や感情を無神経に軽視する人格障害である。人に対しては不誠実で、欺瞞に満ちた言動をする傾向がある。以前は精神病質人格社会病質人格(いわゆるサイコパス)と呼ばれていた。この人格障害は男性に多いとされる。

[編集] 概要

反社会性人格障害は精神医学的というよりは、社会的価値基準にもとづく診断であるため、これに関する議論は非常に多い。極端な例を挙げると「無謀で残虐な行為」をすると、戦乱時には「英雄」になるが平和時には「危険な殺人者」になるというような社会的評価基準の大きなブレがあり得るということである。

自己愛性人格障害の場合は、自分は優れているのだから人を使って当然だと考えて人を利用するが、それとは異なり、欲しいものを手に入れたり、自分が単に楽しむために行うのが特徴である。人を愛する能力や優しさは欠如しているが、人の顔色を窺って、騙したりする能力には優れているとされる。そのため、表面的には魅力的に見えることも多い。

反社会性人格障害の人は、アルコール依存症、薬物依存、性的逸脱行動、犯罪といった問題を起こしやすい傾向があるとされる。だが、危険なことをするわりには、精神的な弱さが見受けられる場合も多い。反社会性人格障害の人は、家族の内部で過去に反社会的な行動、薬物などの乱用、両親の不仲による離婚虐待などがあったことが認められることもあり、危険な行動はそれを隠すためであるとも考えられる。また、反社会性人格障害の人は一般の人に比べて寿命が短い傾向があるといわれる。[要出典]

また、事故等で脳に損傷を受け反社会性人格障害を発症する場合があるが、これは事故による前頭前皮質の機能不全で起こるものと推測される。

DSM-IVでは、18歳以上になって初めてこの病気は診断されるとされる。しかし、実際には発症自体は15歳以前から起きうる。

治そうという気持ちが少ないため、治療がなかなかうまくいかない上、トラブルを起こすことも多く、治療スタッフの負担が大きくなることから、治療機関によっては反社会性人格障害の患者を嫌がることも多いようである。

女性に多いとされ、虚言癖があることが多い、演技性人格障害との関連が言われる。

[編集] 診断基準

DSM-IV-TRによる診断基準は下記の通り。『DSM-IV-TR 精神疾患の分類と診断の手引』(著者:American Psychiatric Association、翻訳:高橋三郎、大野裕、染矢俊幸、出版社:医学書院、ISBN 4260118862) より引用。

  1. 他人の権利を無視し侵害する広範な様式で、15歳以来起こり、以下のうち3つ(またはそれ以上)によって示される。
    1. 法にかなう行動という点で社会的規範に適合しないこと。これは逮捕の原因になる行為をくり返し行なうことで示される。
    2. 人をだます傾向。これは自分の利益や快楽のために嘘をつくこと、偽名を使うこと、または人をだますことをくり返すことによって示される。
    3. 衝動性、または将来の計画をたてられないこと。
    4. 易怒性および攻撃性、これは身体的なけんかまたは暴行をくり返すことによって示される。
    5. 自分または他人の安全を考えない向こう見ず。
    6. 一貫して無責任であること。これは仕事を安定して続けられない、または経済的な義務を果たさない、ということをくり返すことによって示される。
    7. 良心の呵責の欠如。これは他人を傷つけたり、いじめたり、または他人の物を盗んだりしたことに無関心であったり、それを正当化したりすることによって示される。
  2. 患者は少なくとも18歳以上である。
  3. 15歳以前発症の行為障害の論拠がある。
  4. 反社会的な行為が起きるのは、精神分裂病や躁病エピソードの経過中のみではない。

[編集] 関連項目

最終更新 2009年10月26日 (月) 04:03 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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