口承

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口承(こうしょう、: oral tradition: Tradition orale: Mündliche Tradition)は、歌いついだり、語りついだりして、口から口へと伝えること、あるいは伝えられたもの。

口頭での伝承(口頭伝承)・口碑での伝承(口碑伝承)・口伝(くでん)、口伝え(くちづたえ)での伝承(口伝伝承)ともいう。

口承のうち、限られた選ばれた者だけに、伝承することを口秘といい、いわゆる一子相伝や秘伝といわれるものも口秘である。

目次

[編集] 概要

口承または口伝えの文化は、文字体系のない文明において、人から人、若しくは世代から次の世代への、情報伝達の手段であり、普遍的な方法であるともいえる。ただし、文字体系が確立されてからも、口承は世界各地で今日も行われている。

情報を伝える上での、人の側面の一つであるの記録媒体としての行為ともいえる。文字を持つ以前からある記録媒体の役割を持つものは、踊り儀式など身体を使った一連の決められた動きや、壁画肖像や意味のある文様を織り込んだ布や結縄などの、や文字の代わりとなるものがある。

書き留められる前に口承文学オーラル・ヒストリー(口述された歴史)とが組み合わされた例としては、前8世紀の古代ギリシアの詩人ホメロス叙事詩イリアス』(イーリアス)・『オデュッセイア』(オデュッセイアー)や、8世紀の古代日本で稗田阿礼が暗誦し、太安万侶によって記されたとされる『古事記』がある。

[編集] 主に伝承されるもの

その内容は社会文明が確立される以前のものが多く含まれ、貴重な民俗資料として研究されることが多い。

神話歴史文芸もしくはなどから、生活の術や生活環境情報や知識や知恵。説話昔話伝説世間話)、俗曲・俗謡民謡民俗語彙ことわざ・謎、諺詩・俚諺など多岐にわたる。

[編集] 研究史のはじまり

研究分野としての口承は、オスマン帝国治下のセルビアの学者で、グリム兄弟の同時代人ヴク・カラジッチ(Vuk Stefanović Karadžić、1787-1864)の学績にその起源がもとめられる。カラジッチはグリム兄弟同様「伝承を救う」として、ロマンティックな、また民族主義的な関心のもと、のちにユーゴスラビアに集められた南スラヴ諸地域の同族の伝承の研究を進めた。しばらくして、ただし同じ学術的な動機から、テュルク系のワシリー・ラドロフ(Vasily Radlov、1837-1918)は、のちにソヴィエト連邦領となるカラキルギスの歌を研究した。

[編集] 関連項目

最終更新 2009年9月15日 (火) 11:41 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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