合計特殊出生率

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国別の合計特殊出生率。先進国の多くは人口再生産に必要といわれる2.08を下回っていることが読み取れる(水色が2.0以下をしめす)。

合計特殊出生率(ごうけいとくしゅしゅっしょうりつ)とは、人口統計上の指標で、一人の女性が一生に産む子供の数を示す。この指標によって、異なる時代、異なる集団間の出生による人口の自然増減を比較・評価することができる。

目次

[編集] 定義

[編集] 期間合計特殊出生率

女性が出産可能な年齢を15歳から49歳までと規定し、それぞれの出生率を出し、足し合わせることで、人口構成の偏りを排除し、一人の女性が一生に産む子供の数の平均を求める。

ある年において、f(x)を「調査対象において、年齢xの女性が一年間に産んだ子供の数」、g(x)を「調査対象における年齢xの女性の数」とすると、その年の合計特殊出生率は\sum_{x=15}^{49} \frac{f(x)}{g(x)}で表される。

一般に合計特殊出生率とは期間合計特殊出生率を指す。

[編集] コーホート合計特殊出生率

コーホート(同年代に生まれた人々)の出生率を積み上げて求める。

特定のコーホートの出生力を示すもので、最終的な数字はコーホートが50歳になるまで確定しない。

[編集] 期間合計特殊出生率の持つ意味

死亡率が不変で、合計特殊出生率が高ければ、将来の人口は自然増を示し、低ければ自然減を示すことになる。

仮に、調査対象における男女比が1対1であり、すべての女性が出産可能年齢以上まで生きるとすると、合計特殊出生率が2であれば人口は横ばいを示し、これを上回れば自然増、下回れば自然減となるはずである。 しかし、実際には生まれてくる子供の男女比は男性が若干高いこと、出産可能年齢以下で死亡する女性がいることから、自然増と自然減との境目は2.08とされている。

一方、期間合計特殊出生率はある年における全年齢の女性の出生状況を、一人の女性が行うと仮定して算出する数値であるから、調査対象のライフスタイルが世代ごとに異なる場合には、その値は「一人の女性が一生に産む子供の数」を正確に示さない。具体的には、早婚化などにより出産年齢が早まると、早い年齢で出産する女性と、旧来のスタイルで出産する女性とが同じ年に存在することになるので、見かけ上の期間合計特殊出生率は高い値を示す。逆に、晩婚化が進行中ならば、見かけ上の期間合計特殊出生率は低い値を示す。

[編集] 日本の期間合計特殊出生率

厚生労働省が発表する「人口動態統計特殊報告」によると、終戦直後の出産解禁現象により生じた第1次ベビーブームの頃には期間合計特殊出生率は4.5以上の高い値を示したが、1950年代には3を割り、1975年には2を割り込むようになって将来の人口減少が予測されるようになった。

さらに、2004年の合計特殊出生率は1.2888で、2003年の1.2905より低下し過去最低を更新し続け、2005年の期間合計特殊出生率も、1.26となり2004年の水準からさらに低下した。平成大不況で就職難のあおりを受けた世代がちょうど結婚や出産適齢期であったこと、景気が著しく悪く将来の生活に対する不安も大きかったことなどから考えると数字の下降はやむを得なかった面もある。
2006年団塊ジュニア世代の出産期ピークということもあり1.32と大幅に回復し、翌2007年1.34と更に回復した(しかし2007年は出生数そのものは前年よりやや減少)。2008年は前年より更に2000人ほど出生数が増加したと見られ、出生率は上昇が予測されるが団塊ジュニア世代が出産適齢期から外れつつあるため、今後の情勢は不透明である。[1]

他の先進国では日本と同様に合計特殊出生率の低下が見られ社会問題となっているが、フランスやスウェーデン、イギリス、オーストラリア、デンマークなどではここ数年出生率の上昇が見られる一方で、ドイツやイタリア、スペイン、ギリシャなど一時期よりは改善しているものの依然として出生率が低水準に留まっており、少子化問題は二極化の方向を見せている。

[編集] 外部リンク

[編集] 関連項目

最終更新 2009年1月22日 (木) 01:24 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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