国盗り物語 (NHK大河ドラマ)
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『国盗り物語』(くにとりものがたり)は、1973年1月7日~12月23日に放送されたNHK大河ドラマ第11作。全51回。平均視聴率22.4%。最高視聴率29.9%。初回視聴率27.5%(関東地区・ビデオリサーチ調べ)。
司馬遼太郎の同名小説『国盗り物語』を核に、司馬の『新史太閤記』『功名が辻』『尻啖え孫市』『梟の城』『播磨灘物語』などを合わせて大野靖子が脚色した。
美濃一国を「盗る」ことに生涯を賭けた斎藤道三と、彼に後継者と目され共に天下統一に邁進しながらも、最期には本能寺で激突する織田信長と明智光秀の生き様をダイナミックに描いていく。司馬作品をテレビドラマ化したものの代表作の一つ。
目次 |
[編集] 概説
前作『新・平家物語』が大河ドラマ10周年にふさわしいベテラン俳優を中心とした豪華絢爛たるドラマであったのにくらべ、『国盗り物語』は、高橋英樹(信長)、近藤正臣(光秀)、火野正平(秀吉)、松坂慶子(濃姫)など20代中心の布陣であり、若々しさがみなぎっていた。これは、当時のプロデューサーが放送前年に颯爽と首相に就任した田中角栄に織田信長の姿を見出し、そのあふれるエネルギーをドラマで表現したかったからだという[1]。原作は道三と信長の二人がリレー形式で主人公になっているが、ドラマはこの形式を踏襲しつつも実際の主役は信長となっている。
第1回は信長と濃姫の婚儀から始まり、その後道三の回想で京都御所に通う若き日の道三の場面に移る。その後道三を中心に美濃一国簒奪の話が続き、第14回で再び婚儀の席に戻ってくるという構成。ドラマはこの後、第18回で道三の死、第19回で信長の尾張統一、第20回で桶狭間の合戦へと移っていく。
信長役には当初藤岡弘が決っていたが、東映の『仮面ライダー』シリーズと重なったため高橋に役がまわった[2]。主役の高橋はこの信長役で一躍スターダムにのしあがる[3]。道三役の平幹二朗は、あまりの高橋信長の人気に「高橋英樹君の若さが羨ましかった」と述懐している。
二枚目俳優として女性に大きな人気があった近藤正臣は、本作の光秀で初の敵役を演じて芸域の広さをみせた。また火野正平も初のシリアスなドラマ、初の時代劇、そして初の準主役級で秀吉を体当たりの熱演でこなして絶賛された。
本作は合戦シーンの撮影や舞台となった地域の放送当時の様子を撮影するためにフィルムを使用している。前年の『新・平家物語』ではフィルム映像や放送当時の映像を入れてなかったので、この点でも前作との違いを際立たせている。なお、物語の最後では岐阜城や信長の墓、そして観光客が天守閣にいる大坂城を映し、時代の変化を感じさせる終り方となっている。
総集編の映像の現存は判明しているが、2009年現在、本編は発見されていない。
[編集] スタッフ
- 原作:司馬遼太郎
- 脚本:大野靖子
- 音楽:林光
- 演奏:オルケストル'63
- テーマ演奏:NHK交響楽団
- 指揮:森正
- 殺陣:林邦史朗
- 時代考証:相馬皓
- 語り:中西龍
- 邦楽作曲:杵屋正邦
- 謡曲指導:観世栄夫
- 振付:観世栄夫、猿若清方
- 踊り:猿若清方、猿若舞踊サークル
- 囃子:堅田喜作社中
- 狂言:野村万作、野村万之介、野村武司(現:野村萬斎)
- 協力:岐阜県岐阜市、福島県相馬町、野馬追執行委員会、徳川黎明会
- 制作:遠藤利男
- 美術:鯛正之輔、田坂光善、宮井市太郎
- 技術:吉村政明、小池哲男
- 効果:大和定次、加藤宏、上田光江、織田晃之祐
- フィルム撮影:益子宏司
- 演出:斎藤暁、村上祐二、伊予田静弘、山本誠、重光亨彦、田代勝四郎、上岡耕三
[編集] 登場人物
登場人物に関する記述は総集編を基にした。太字の出演者は総集編に登場。
- 松波庄九郎→西村勘九郎→長井新九郎→斎藤道三:平幹二朗
- 油売りから身を起こし一代で美濃の主となった。お万阿のことを「きつね」と呼んでその真意を探ろうとするなど計略にも長けている。また、信長が普段着で兵を従えながら、銃で武装している様子、及び面会のときに正装に改めている姿を見て信長が後継者としてふさわしいと確信した。
- 吉法師→織田信長:川口英樹→高橋英樹
- 「うつけ」と言われているが実際には道三にも劣らぬ天才。道三のことをライバル視しながらも尊敬しており「まむし」と呼んでいた。また、比叡山延暦寺焼き討ちの際のナレーションでは「果断すぎる性格」と紹介しており、このことが光秀との対立につながったとする見解で物語は進行している。
- 桃丸→明智光秀:高野浩幸→近藤正臣
- 道三に才能を見出された武士の一人。初めは信長に一定の理解を示していたが、叡山焼き討ちに際して行った信長の行動を「魔神だ!」と評するなど次第に信長に批判的になっていく。その一方で信長から異例の抜擢を受けた際には、「幼い頃より夢見てきた城への想いが一つ一つ形になってゆく。作り上げると言うのは楽しいことじゃ」と述べるなど、感謝の想いが全くなかったわけではないこともうかがえる。
- 上野清信→上野中務少輔:北見治一
- 足利義昭の側近。
- 日吉→木下藤吉郎→羽柴秀吉:火野正平
- 帰蝶→濃姫:松坂慶子
- 葛籠重蔵:露口茂
- 松平元康→徳川家康:寺尾聡
- お万阿→妙鴦尼:池内淳子
- 深芳野:三田佳子
- 那那姫→小見の方:北村佳子→山本陽子
- 吉祥丸→新九郎高政→斎藤義龍:沢村正一 (現:沢村翔一)→若林豪
- 斎藤龍興:大石悟郎(現・大石吾朗)
- 斎藤喜平次:曽我一貴
- 斎藤孫四郎:青沼一彦
- お槙:中野良子
- 赤兵衛:山谷初男
- 耳次:谷啓
- お国:阿部寿美子
- お市:松原智恵子
- 寧々:太地喜和子
- 福富平太郎:和崎俊哉
- お静:下野照美→北川美佳(現・喜多川美佳)
- たま:今別府ミカ→林寛子
- 土岐頼芸:金田龍之介
- 長井利隆:安井昌二
- 長井白雲:田村亮
- 長井藤左衛門利安:下條正巳
- 長井道利:森幹太
- 長谷川宗仁:高松政雄
- 織田信秀:千秋実
- 織田勘十郎:日吉としやす
- 明智光安:久米明
- 明智光綱:御木本伸介
- 弥平次→明智光春:三ツ木清隆
- 朝倉義景:浜畑賢吉
- 柴田勝家:宍戸錠
- 滝川一益:今福正雄 (現・今福将雄)
- 丹羽万千代→丹羽長秀:北村晃一
- 平手政秀:田崎潤
- 森三左衛門:佐竹明夫
- 森蘭丸:中島久之
- 竹中半兵衛:米倉斉加年
- 荒木村重:新田昌玄
- 佐久間信盛:安藤三男
- 佐久間大学:玉川伊佐男
- 松永弾正:永井秀明
- 毛利新助:津嘉山正種
- 服部小平太/摩利洞玄:村松克巳
- 稲葉一鉄→稲葉良通:菅沼赫
- 林佐渡守→林通勝:幸田宗丸
- 中川清秀:真弓田一夫
- 前田犬千代→前田利家:目黒祐樹
- 鳥居元忠:坂口芳貞→丸山持久
- 本多忠勝:倉島襄
- 榊原康政:大久保正信
- 大久保忠世:井上和行
- 斎藤利三:亀石征一郎
- 石田佐吉:清水治雄→佐山泰三
- 蜂須賀小六:山田吾一
- 黒田官兵衛:江守徹
- 小寺政職:内田朝雄
- 堀尾茂助:赤津進
- 宮部善祥房:小松方正
- 足利義輝:竹脇無我
- 一乗院覚慶→足利義昭:伊丹十三
- 細川藤孝:伊吹吾郎
- 細川与一郎→細川忠興:矢崎知紀→石田信之
- 浅井長政:杉良太郎
- 浅井久政:郡司良
- 雑賀孫市:林隆三
- 山内一豊:東野孝彦
- 千代:樫山文枝
- 武田信玄:大友柳太朗
- 武田勝頼:石山律 (現・石山輝夫)
- 穴山梅雪:渥美国泰
- 今川義元:花柳喜章
- 米田求政:久松保夫
- 赤尾美作守清綱:最上龍二郎
- 清水宗治:伊達正三郎
- 木下弥右衛門:猪野剛太郎
- 春日丹波守:渡辺文雄
- 小牧源太:小林昭二
- 猪子兵助:常田富士男
- 岡部又右衛門:清水紘治
- 下間刑部:戸浦六宏
- 快川国師:島田正吾
- 顕如上人:伊藤孝雄
- 日運上人:鈴木瑞穂
- 朝山日乗:鈴木昭生
- 里村紹巴:西村晃
- 今井宗久:河村弘二
- 松井友閑:久遠利三
- 曲直瀬道三:林孝一
- 各務野:吉行和子
- 法専坊信照:荻島真一
- 香子内親王:生田悦子
- 松永多左衛門:大塚周夫
- 渡辺小左衛門:巌金四郎
- 可児権蔵:名古屋章
- 鷲津六郎:上田耕一
- 百々地新之丞:金内喜久夫
- 島本右衛門太夫:倉田地三
- 下拓植次郎左衛門:伊藤雄之助
- 小厳:佐藤友美
- 小えん:左時枝
- 木さる:小鹿みき
- 小みち:田島令子
- 杉丸:永井秀和
- 弥八:西田敏行
- 赤:桐原史雄
- 黒:西村淳二
- 但中:金井大
- 楠:初井言榮
- 公卿:藤城裕士
- 人足頭領:久保晶
- 小六の手下:松崎真
- 今川の武将:児玉謙次、名取幸政
- 亀助:月見おぼん
- 玉助:月見こぼん
- 小雪:沢まき子
- 行祐:北沢彪
- 発中:市原清彦
- その他:大滝秀治、円谷文彦、下川辰平、浜田晃
[編集] 逸話
昭和天皇はこのドラマの大ファンでスタジオ収録訪問を希望し、桶狭間出陣前夜のシーンを直接観覧した。高橋英樹、松坂慶子、林隆三などに「見てるよ、見てるよ」と親しく声をかけて歓談している。また、スタジオセットの木々を見て「よく育つね」「ここで馬も走らすの」と楽しく過ごしたという。後日原作者の司馬遼太郎と会った天皇は「あれはテレビと原作では違うの?」などと質問して興味が尽きない様子だった。
[編集] 放送
| 放送回 | 放送日 | 題 |
|---|---|---|
| 第1回 | 1973年1月7日 | 美濃の蝶 |
| 第2回 | 1973年1月14日 | 廃城に立つ |
| 第3回 | 1973年1月21日 | 有馬狐 |
| 第4回 | 1973年1月28日 | 歓喜天 |
| 第5回 | 1973年2月4日 | 美濃へ |
| 第6回 | 1973年2月11日 | 京の夢 |
| 第7回 | 1973年2月18日 | 虎の目 |
| 第8回 | 1973年2月25日 | 府城乗っ取り |
| 第9回 | 1973年3月4日 | 嵯峨野の恋 |
| 第10回 | 1973年3月11日 | 乞食道三 |
| 第11回 | 1973年3月18日 | 美濃の嵐 |
| 第12回 | 1973年3月25日 | 妖怪 |
| 第13回 | 1973年4月1日 | 蝮と虎 |
| 第14回 | 1973年4月8日 | 華燭 |
| 第15回 | 1973年4月15日 | 会見 |
| 第16回 | 1973年4月22日 | 暗雲 |
| 第17回 | 1973年4月29日 | 崩るる日 |
| 第18回 | 1973年5月6日 | 道三逝く |
| 第19回 | 1973年5月13日 | 出発 |
| 第20回 | 1973年5月20日 | 田楽狭間 |
| 第21回 | 1973年5月27日 | 遥かなる野望 |
| 第22回 | 1973年6月3日 | 二条館炎上 |
| 第23回 | 1973年6月10日 | 修羅の道 |
| 第24回 | 1973年6月17日 | 嵐を衝く |
| 第25回 | 1973年6月24日 | 信長と光秀 |
| 第26回 | 1973年7月1日 | 上洛 |
| 第27回 | 1973年7月8日 | 陰謀将軍 |
| 第28回 | 1973年7月15日 | 孫市見参 |
| 第29回 | 1973年7月22日 | 越前攻め |
| 第30回 | 1973年7月29日 | 幻の姫 |
| 第31回 | 1973年8月5日 | 鉄砲守護神 |
| 第32回 | 1973年8月12日 | 巨大なる城 |
| 第33回 | 1973年8月19日 | 四面楚歌 |
| 第34回 | 1973年8月26日 | 叡山焼打ち |
| 第35回 | 1973年9月2日 | 信玄動く |
| 第36回 | 1973年9月9日 | 信長を討て |
| 第37回 | 1973年9月16日 | 将軍追放 |
| 第38回 | 1973年9月23日 | 小谷落城 |
| 第39回 | 1973年9月30日 | 長篠合戦 |
| 第40回 | 1973年10月7日 | 安土へ |
| 第41回 | 1973年10月14日 | 雑賀川の決戦 |
| 第42回 | 1973年10月21日 | 生か死か |
| 第43回 | 1973年10月28日 | 波紋 |
| 第44回 | 1973年11月4日 | 村重謀叛 |
| 第45回 | 1973年11月11日 | 伊賀圧殺 |
| 第46回 | 1973年11月18日 | 亀裂 |
| 第47回 | 1973年11月25日 | 殺意 |
| 第48回 | 1973年12月2日 | 光秀無禄 |
| 第49回 | 1973年12月9日 | 本能寺前夜 |
| 第50回 | 1973年12月16日 | 本能寺の変 |
| 最終回 | 1973年12月23日 | 夢と幻と |
[編集] 総集編
- 前編・後編(サブタイトルはなし)
[編集] 脚注
| NHK 大河ドラマ | ||
|---|---|---|
| 前番組 | 番組名 | 次番組 |
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国盗り物語
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最終更新 2009年11月22日 (日) 13:50 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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