国際核融合材料照射施設
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国際核融合材料照射施設(こくさいかくゆうごうざいりょうしょうしゃしせつ、International Fusion Material Irradiation Facility、IFMIF)は核融合炉での使用に適した材料を試験するための国際科学研究プログラムである。国際核融合材料照射施設(以下IFMIFと表記)は日本、EU、アメリカ合衆国、そしてロシアによって計画され、国際エネルギー機関(International Energy Agency,IEA)によって管理される。大きな中性子束を生み出す中性子源として粒子加速器を運用し、核融合炉の内壁を想定した同様の環境における材料への長期に渡る作用を適切な数量と時間をかけて試験する。
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[編集] 建設計画
建設計画に関する情報は少なく、入手可能な断片的な情報は一部矛盾を含んでおり正確さに疑問があるが、全体的な動きが見えてくるのであえて以下に示す。
[編集] 英語版Wikipediaの情報
IFMIF計画の中心は、長さ約50mの2本の平行する重水素原子核のビーム加速器である。重水素原子核がリチウム・ターゲットと接触したときに、高エネルギー中性子に変換され、材料試料と試験部品に放射線を照射する。
IFMIFの建設は2006年から始められるが、およそ2017年までは材料試験の運用は行なわれない。IFMIFは、第一世代のITER実験炉建設に役立つことはないが、ITERの後の商業融合炉のための重要な建設情報を提供する見込みである。
[編集] 日本での情報
文部科学省研究開発局のPDF資料中の絵からは、2015年前後からビーム加速器を含む本格的な施設建設がスタートするかも知れない。または2010年から施設建設がスタートするかも知れない。[1]
日本原燃再処理工場の横に建設する予定。
2007年5月17日から「国際核融合エネルギー研究センター」の建設の土地造成工事が青森県六ケ所村弥栄平でスタートした。国際核融合エネルギー研究センターの研究施設は六ケ所再処理工場の南側に建設予定。管理・研究棟は2009年春に、原型炉設計研究開発調整センターと材料照射施設の工学実証・工学設計活動(IFMIF-EVEDA)試験棟は2010年ごろにそれぞれ開所するという新聞社の報道があった。[2]
どうやらEVEDAとは工学実証・工学設計活動のことのようである。ITER関連事業は日本と欧州連合(EU)の国際プロジェクト日本側の実施機関は原子力機構。
[編集] 核融合炉の炉壁候補となる材料
融合炉のために開発する材料は、プラズマ閉じ込め実現の困難で重要な問題として長いあいだ考えられてきたが、その割には大した注意は払われて来なかった。融合炉内の中性子束は加圧水型原子炉のおよそ100倍あると見積もられていて、融合炉のブランケット内のそれぞれの原子は、その材料が交換されるまで、中性子が叩きつけられてその位置が元あった所から移動してしまうことが100回程度は発生する。
さらに高エネルギー中性子はさまざまな核反応の過程で水素やヘリウムを作り出し、これらのガスが材料中の粒界面で泡となって現れるために、スウェリング(swelling)やブリスタリング(blistering、表面に現れるブツブツ・でこぼこ)、脆性(embrittlement、エンブリトルメント)を生じることになる。もうひとつ望むなら、一級の成分を選んで不純物が元で長命な放射性廃棄物を作らないようにしたい。とにかく、機械な力や温度が高くそれらが何度も繰り返し起こる環境である。
問題は悪化させられる、なぜなら現実に則した部材では融合炉と同じように長期間、中性子束に曝さなければならないが、そのような中性子源は融合炉と同様に複雑で高価なものである。適切な部材の試験はITERでは行なわれず、IFMIFで扱われる。
- プラズマ対向機器
- プラズマ対向機器(plasma facing components、PFC)の部材は特に問題である。プラズマ対向機器(以下PFCと表記)は大きな機械的な負荷には耐える必要はないので中性子による損傷は大きな問題ではない。PFCは最大10MW/m2もの、不可能に近いがなんとか可能な、巨大な熱による負荷に耐えなければならない。いずれの部材を選択しても、熱の流れは表面から冷却材までわずか1-2cmほどの距離を、部材を溶かすことなく運ばれなければならない。第一の問題はプラズマとの相互作用にある。一つの選択は原子番号の小さな、たとえば炭素やベリリウムを選ぶかまたは、原子番号の大きな、たとえばタングステンやモリブデンを選ぶかである。
[編集] 炭素
炭素が使用される場合、物理・化学双方のスパッタリングに起因するエロージョンの速度は1年あたり数メートルにも達する。そのため、スパッタされた材料が再蒸着されることに頼らなくてはならない。再蒸着される場所がスパッタされた場所と対応関係にあるわけではないので、炭素の持つ、使用に供し難いほどのエロージョン速度という問題は拭い去れない。更に大きな問題として、炭素の再蒸着の際に三重水素が一緒に蒸着されることがある。炭素の再蒸着層に取り込まれた三重水素と炉内のちりはすぐに数 kg のオーダーの量に達する。これは燃料が再蒸着で失われることと、事故の際にきわめて深刻な放射性物質汚染の問題を引き起こすことを示している。核融合関係者の間では、炭素は核融合実験においては非常に魅力的な材料ではあるが、PFC 材質として第一に選択すべきものとはなり得ないだろう、ということが共通認識となっている。
[編集] タングステン
タングステンのスパッタリング速度は炭素のそれと比べて何桁ものオーダーで小さい。また、スパッタされた後再蒸着したタングステン原子と三重水素は結合し難い。このような性質から、タングステンはより望ましい選択肢であるとされる。一方、プラズマ中にタングステンが不純物として入った場合、それは炭素より損傷を与えやすく、タングステンの自己スパッタリングが進行し易いと考えられる。そのため、タングステンと接触するプラズマの温度が高くならない(数百 eV より数十 eV 程度)ようにすることが非常に重要であると考えられる。タングステンはまた、渦電流の問題や、放射化に起因する通常では起こらないような溶融などの不利な問題を有している。
[編集] 外部リンク
[編集] 外部リンク
[編集] 脚注
- ^ naka.jaea.go.jpPDF - IFMIF計画 核融合フォーラム IFMIFユーザーズ会合 2003年2月17日、mext.go.jpPDF - 文部科学省研究開発局第2回ITER計画推進検討会「IFMIF-EVEDA」2005年9月1日、mext.go.jpPDF - 文部科学省研究開発局研究開発戦略官付「ITER計画及び幅広いアプローチについて」2007年2月15日
- ^ 東奥日報2007年5月16日「ITER関連施設、あすから土地造成 」、2007年7月3日「国際核融合研究センターが開所」
最終更新 2009年10月25日 (日) 05:04 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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