国際結婚
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国際結婚(こくさいけっこん)とは、異なった国の出身者間での婚姻を指す。本項では、主に日本における「日本人」(日本国籍所有者)と「外国人」(日本国籍非所有者)との婚姻について述べる。
国際結婚をした「外国人」は、外国籍を有し続ける場合もあれば、後に帰化する場合もある。婚姻によって特別帰化(簡易帰化)の要件が満たされれば、居住要件の緩和、20歳未満での帰化が可能となる。詳しくは「帰化」を参照。
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[編集] 概説
わが国が鎖国を解いて開国した後、近代国家として歩み始めた明治時代、日本人と外国人との結婚は極めて少ないながらも存在した。当時の著名人では、作家の小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)[1] 等が挙げられる。
第二次世界大戦終結後の昭和20年代、国内に駐留する連合国軍の軍人に嫁ぐ「戦争花嫁」と称される日本人女性たちが現れた。当時は昨日までの敵国軍人に嫁ぐような女性たちの出現で話題となるが、多くは夫とともに北米やオーストラリアへ渡り、日本でその存在は次第に忘れられていった。また当時は在日朝鮮人と結婚する者も多く、一部は在日朝鮮人の帰還事業に伴い北朝鮮へ渡った。
1980年代に入り、結婚を望むが適わない男性が多数出るという状況が生まれた[2]。従前結婚適齢期の女性人口が男性人口を上回っていたものが、同数かむしろ男性過剰になったことが背景として挙げられている。また女性が配偶者としての男性に求める条件が厳しすぎたという声も少なくない(三高など)。日本では一般に低所得の男性が結婚しにくい趨勢にあるが、零細農家や小規模商店等で働く男性たちから結婚難が深刻化し始めたわけである(しかし、政府・自治体やマスコミにおいても「低所得の男性を差別することになる」としてタブー視され、言及されることは少なかった[3] )。
とりわけ東北地方等の農村で農業を営む独身男性にとっては深刻で、結婚相手の不足がしばしばマスメディアで取り上げられ、「嫁不足」とまで形容された。これを受け、農協や自治体が牽引役となり、結婚相手を日本より比較的生活水準の低いアジアの国々に求める動きが活発になり、特にフィリピン人女性や中国人女性等との「お見合いツアー」が多数行われるようになった。
1990年代に入りバブル景気は崩壊するが、国際結婚は日本社会に定着し、近年も増加基調にある。
[編集] 国際結婚と準拠法
ここでは、日本の国際私法に基づいて説明する。日本以外においては、その国の国際私法の規定により準拠法が決定される。
[編集] 婚姻の成立
婚姻の成立は、各当事者につき、その本国法による(法の適用に関する通則法(以下通則法という。)24条1項)。
たとえば、日本人男性(20歳)と甲国人女性(16歳)が結婚する場合、日本法の婚姻適齢は男性の場合は18歳以上であるが、甲国法における女性の婚姻適齢が18歳以上(ちなみに、日本は16歳以上)の場合は、婚姻が成立しないことになる。
[編集] 婚姻の方式
婚姻の方式は、婚姻挙行地または当事者の一方の本国法による。ただし、配偶者の一方が日本人で日本で婚姻を挙行する場合は日本法によらなければならない(通則法24条2項、3項)。
ここでいう、婚姻の方式とは婚姻を有効に成立させるための手続のことをさし、日本では婚姻届の提出をさし、他国では儀式婚や宗教婚などがあたる場合がある。
たとえば、韓国人男性と日本人女性が日本で結婚する場合は、日本で婚姻届を提出しないと日本での婚姻は有効に成立しない[要出典]。
[編集] 婚姻の効力
婚姻の効力は、夫婦の本国法が同一のときはその法により、その法が無い場合は夫婦の常居所地法が同一の場合はその法により、そのいずれも無いときはその夫婦の最密接関係地法による(通則法25条)。
[編集] 夫婦財産制
夫婦財産制についても25条が準用される(通則法26条)。
なお、夫婦がその署名した書面で日付を記載した書面により、次に掲げる法のうちいずれの法によるべきか定めたときは、夫婦財産制はその法による。ただし将来効は有しない。(通則法26条1項)
- 夫婦の一方が国籍を有する国の法
- 夫婦の一方の常居所法
- 不動産に関する夫婦財産制については、その不動産の所在地法
[編集] 近況
2007年の厚生労働省人口動態統計年報によれば、結婚総数(婚姻件数)の約5.6%(=40,272/719,822)が国際結婚であり、この数値は1980年の0.9%(=7,261/774,702)と比較すれば大幅に増加していることがわかる。同じく2007年人口動態統計年報によれば、国際結婚の相手の主な出身国籍は、配偶者女性(夫が日本人)では、中国(11,926)、フィリピン(9,217)、韓国・北朝鮮(5,606)、タイ(1,475)、ブラジル(288)、アメリカ(193)、ペルー(138)、イギリス(67)、その他(2,897)であり、配偶者男性(妻が日本人)では、韓国・北朝鮮(2,209)、アメリカ(1,485)、中国(1,016)、イギリス(372)、ブラジル(341)、フィリピン(162)、ペルー(127)、タイ(68)、その他(2,685)である。
現状のわが国における制度として、日本人と外国人が結婚した場合、住民票に外国籍の配偶者や子(日本国籍との重国籍の場合を除く)が記載されない、つまり日本人と外国人が同一世帯に属することを証する書類が存在しない、という問題点がある。また、婚姻手続きについても、両者の戸籍抄本を用意して、居住地の役所(市区町村役場)に婚姻届を提出すれば手続きが完了する日本人同士の婚姻手続きの場合とは比較にならないほど、多大な手数を要する。
具体的には、相手国の役所や、相手国の在日大使館・総領事館との手続きや、日本および相手国の発行・証明する各種書類(婚姻要件具備証明書など)の準備、地方入国管理局への在留資格の変更手続きなど、煩雑かつ多くの手続きが必要となり、手続き完了までに数ヶ月以上を要するケースが多い。
なお、「日本人男性と結婚する、アジア諸国出身女性の結婚目的は主に経済的助勢である」ことを暗示するかのような報道に対して、一部の外国人女性からマスコミへの異議申し立てが行われている。2005年11月、読売新聞のコラムでこの文脈に沿った連載記事が掲載された。
[編集] 国際結婚と離婚率
アジア、中東、アフリカ、南アメリカなど日本より経済力の劣る地域・国々の出身者が日本人と結婚する場合、経済力の差を反映して、男女問わず出稼ぎや日本国内に滞在するためのビザの取得を目的とする結婚事例も少なくないと目される。結婚生活が破綻し、離婚に至るケースも少なくない。
「離婚率」は通常、1年間に捕捉出来た離婚件数を分子とし、人口千人あたりの数値を提供する。これによると、日本人の離婚率は人口1000人あたり、1.5となる(出典:『事典 家族』)。
[編集] 国際結婚に関するトラブル
日本とアジア諸国との経済水準の差に目を付けて、この地域からの結婚を名目とした出稼ぎも存在するとみられており、「日本人夫」が知らないうちに婚姻届を出され、見ず知らずの相手との結婚が成立していたという事例や、「日本人夫」が仲介業者を介して名義を貸し偽装結婚に加担していたという事例も判明している。
仲介業は日本の暴力団などと海外のマフィアなどとが提携して行われるのが通例である(これは、性風俗業従業員の仲介に関しても同様)。
それは形態としては国際結婚であるが、いわゆる偽装結婚であり両人に夫婦としての実体は存在しない。
[編集] 国際結婚を取り扱った作品
- テレビ東京系で過去に放送されていた「奥さまは外国人」。
- テレビ朝日開局45周年記念ドラマ「流転の王妃・最後の皇弟」(2003年11月29日~11月30日放送):満州国皇帝の実弟愛新覚羅溥傑と日本の華族出身の嵯峨浩が、関東軍によって日満親善の美名のもとに政略結婚させられた実話を基にしたドラマ。
- 「ダーリンは外国人」シリーズ(メディアファクトリー):小栗左多里の漫画。外国籍の夫との日常生活を淡々と綴っている。ただし、一巻執筆時は未入籍だった。
- 漫画「愛しのアイリーン」:農村での国際結婚の日々と、それにまつわる様々な問題を取り上げている。
[編集] 国際結婚の日
日本では3月14日は国際結婚の日である。1873年(明治6年)のこの日、日本で外国人との結婚が公式に認可されたのを記念して定められたものである[4]。
[編集] 関連項目
[編集] 脚注
[編集] 外部リンク
- 厚生労働省:夫妻の国籍別にみた婚姻件数の年次推移 (平成19年 人口動態統計年報 主要統計表より)
- 国際結婚の動き (社会実情データ図録)
最終更新 2009年11月13日 (金) 06:45 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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