圧電効果

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圧電効果(あつでんこうか piezoelectric effect )とは、圧力(力)を加えると、圧力に比例した分極表面電荷)が現れる現象をいう。また、逆に電界印加すると圧電体自体が変形する現象は逆圧電効果とも言われるが、この現象も含めて圧電効果と呼ぶ場合もある。これらの現象を示す物質は圧電体と呼ばれ、ライターガスコンロの点火、ソナー、スピーカー等に圧電素子として幅広く用いられている。圧電体は誘電体の一種である。

アクチュエータに用いた場合、発生力は比較的大きいが、変位が小さくドリフトが大きい。また、駆動電圧も高い。STMAFMのプローブまたは試料の制御などnmオーダーの高精度な位置決めに用いられることが多い。

目次

[編集] 歴史

1880年にピエール・キュリーとジャック・キュリーの兄弟により水晶トパーズロッシェル塩トルマリンなどの結晶が応力により電気分極を生ずることを示した。これが圧電性の発見である。圧電性(piezoelectricity)という名称はギリシャ語で press を意味する piezo からハンケルにより名付けられた。また、これと類似した性質として18世紀はじめから、いくつかの鉱石は熱すると電荷を発生することが知られており、1824年にブリュースターにより焦電性(pyroelectricity; pyro はギリシャ語で fire の意)と名付けられた。

逆圧電効果は1881年にリップマンにより熱力学の法則から数学的に導かれ、すぐにキュリー兄弟により実験的にも確認された。

圧電効果を応用した最初の例はソナーで、第一次世界大戦中のことであった。1917年フランスのランジュバンらが超音波を用いた潜水艦探知機を開発した。これは薄い水晶を鉄板で挟んだ構造のトランスデューサと反響を計測するハイドロホンから成り、トランスデューサから高周波の音を放出し対象物に当たり反射された音波が検出されるまでの時間を測定し、その時間から対象物までの距離を計算するというものであった。ソナーでの圧電効果の利用とその目的の成功により、圧電デバイスが注目されるようになった。その後数十年にわたり新しい圧電材料やそれらの応用例が研究・開発された。

[編集] 圧電基本式

圧電効果は圧電基本式と呼ばれる二元連立方程式で記述される。独立変数にどの物理量を取るかによって四種類の形式をとる。ひずみ\mathbf{S}電束密度\mathbf{D}とすると、圧電基本式は応力Tおよび電場Eを独立変数として次のように示される(d形式という)。

  • \mathbf{S}=s^E T + d E
  • \mathbf{D}=dT+\varepsilon ^T E

ここで、sE: 弾性コンプライアンス定数、\varepsilon ^T: 誘電率であり、右肩の記号はその物理量が一定の条件下の値であることを示す。また、dは圧電定数と呼ばれ、機械的効果と電気的効果を結びつける係数である。圧電定数が0であるならば機械的および電気的現象それぞれのみの場合の記述となることは明らかだろう。電気系の物理量がベクトル(1階のテンソル)、機械系の物理量が2階のテンソルで記述されるので、これらを結ぶ圧電定数は3階のテンソルで表される。すなわち27個の独立した成分を持つことになるが、せん断応力(およびせん断ひずみ)の独立成分は3個であり(応力の項を参照)、また結晶には対称性が存在するので、実際には圧電定数の独立成分はずっと少なくなる。

[編集] 主な圧電体

[編集] 関連項目

最終更新 2009年3月9日 (月) 09:02 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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