地形図
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地形図(ちけいず、topographical map、topographic map)とは、測量を元に地図記号などで地形を精細に表した中縮尺・大縮尺の地図である。最近では衛星画像との組み合わせで作られることもある。
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[編集] 概要
日本国内において公で編集している地形図には、国土地理院発行基本図、森林基本図(縮尺1/5,000)、海図などがある。地形のほか、道路、鉄道、建物、高圧線など土地の利用状態も把握できる。そのため道路・河川等の工事や住宅地図・道路地図等の作成に利用される。
地形図は、国土地理院が日本全域について統一した規格と精度で作成している。また、いろいろな分野で利用しやすいよう、表示事項の取捨選択、線の太さや地図記号、名称の文字の大きさなど一定の図式に従って表現されている。道路工事などの公共測量で同一レベルの地形図を作成する場合はその図式に従うことになる。
大型書店や国土地理院で入手可能であるほか、近年は地形図の一部について国土地理院のウェブサイト「ウォッちず」[1]で閲覧できるようになった。また、国土地理院が電子国土ポータル[2]で一般に無償提供している「電子国土Webシステム」を活用することにより、単に地形図を閲覧するのみにとどまらず、情報発信者が保有する独自の情報を国土地理院のサーバから提供する背景地図情報に重ね合わせ、地理情報発信サイトを構築することも可能になっている。
[編集] 狭義の地形図
日本国内において地形図は、狭義では国土交通省国土地理院発行の一般図のうち、中縮尺・大縮尺の図(縮尺が5万分1以下の図)を地形図といい、その中でも特に中縮尺の図(5万分1・2万5千分1・1万分1の図)を地形図という製品名で刊行している。なお、大縮尺の図(2,500分1・5,000分1の図)は国土基本図、20万分1の図は地勢図、50万分1の図は地方図、100万分1・300万分1・500万分1の図は国際図と呼ぶ。
国土地理院発行の紙地図には三角点の地図記号を模した透かしが入っている。
[編集] 5万分1地形図
1890年(明治23年)から整備が始まり、1916年(大正5年)に全国整備が完了した。現在では、2万5千分1地形図に対して、都市の位置関係や交通網のつながり、土地利用の状況など、地域の様子を把握しやすくする事を目的に発行されている。1,291面で全国をカバー[3]する。区画割は、2万5千分1地形図4枚に対して5万分1地形図1枚の対応になっている。整備開始当初から1910年(明治43年)まで国の基本図であった。現在は2万5千分1地形図を編集して作成されている。100年以上も同一の区画割で整備が続けられており、歴図の利用価値が高い。北方領土の図も衛星画像を用いて整備し、現役の図として発行されている。ただ、「竹島」の図は、現在刊行されていない。現在の図式は、2万5千分1地形図の先代の昭和61年図式がベースの、平成元年図式を使用。ただし、地図記号などの一部においては、現行の2万5千分1地形図の図式を反映して一部変更されている。
紙地図では、4色刷り、460mm × 580mm(柾判)。
[編集] 2万5千分1地形図
1910年(明治43年)から整備が始まり、1983年(昭和58年)に、沖ノ鳥島の測量[1]をもって全国整備が完了。その後、1988年(昭和63年)に「魚釣島」が新たに刊行され、2007年(平成19年)に竹島が「西村」に挿入される形で刊行された[4]。北方領土は、現在刊行されていない。全国整備されている図としては、一番縮尺が大きい。二次メッシュによって全国を4,342面でカバー[5]する。現在は空中写真測量によって作成されている。整備開始当初から現在に至るまで国の基本図である。道路、鉄道、建物、土地の高低や起伏、水系、植生、土地利用等が実測に基づき正確に描写されている。現在の図式は平成14年図式であり、2003年(平成15年)11月13日の新刊より適用されている。
紙地図では、3色刷り、460mm × 580mm(柾判)。
[編集] 2万分1地形図
日本で初めて近代的測量方法による全国整備を目指した図。1880年(明治13年)から整備が始まった。当初は国の基本図となる予定だったが、財政難から1890年(明治23年)にその縮尺は5万分1へ変更された。1910年(明治43年)には2万5千分1地形図の整備が始まり、2万分1地形図は全国整備を完了する前に1912年(大正元年)に廃止となった。日本が近代化する前の様子が詳細に記録されているため、歴図としての価値が高い。
紙地図で、墨1色、460mm × 580mm(柾判)。
[編集] 1万分1地形図
明治期と終戦後に作成・発行されたことがあるが、現在発行されているのは1983年(昭和58年)から整備が始まったものである。2万5千分1地形図では情報量の多い都市部になると省略表現を多用せざるを得ないため、それを補完する役割を持つ。全国の主要都市について整備され、311面が発行[6]されている。現在は国土基本図を編集して作成されている。
紙地図では、5色刷り、520mm × 738mm(四六半裁判)折り図。
[編集] 地形図と国防
韓国では法律で国立地理院発行の5万分の1以上の縮尺の地形図を国外に持ち出すことは禁止されている。中華人民共和国では5万分の1や2万5千分の1の地形図 を一般人は入手できない[2]。日本でも1942年(昭和17年)から終戦まで、地形図そのものの販売が禁止されていた。
[編集] 脚注
- ^ 図郭としては、現在「南硫黄島」に挿入されている。
- ^ 竹内正浩『地図もウソをつく』(文藝春秋、2008年ISBN 978-4-16-660651-1)
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 天野一男・秋山雅彦 『フィールドジオロジー入門』 日本地質学会フィールドジオロジー刊行委員会編、共立出版〈フィールドジオロジー1〉、2004年、ISBN 4-320-04681-1。



