増槽

増槽の最新ニュースをまとめて検索!

増槽(ぞうそう)とは、兵器外部に取り付けられる追加の燃料タンクのこと。内蔵燃料では不十分な作戦を遂行するために装備される。増加燃料タンク(ぞうか —)、増設燃料タンク(ぞうせつ —)とも。軍用機の翼下や胴体側面、戦車自走砲の側面・後面などに取り付けられる。

[編集] 軍用機の増槽

翼下ハードポイントにドロップタンクを搭載したF-16
F-15Eのコンフォーマルタンク

軍用機に用いられる増槽には、ドロップタンク(drop tank, 投下型増槽)とコンフォーマルタンク(conformal fuel tank, CFT, 密着型増槽)がある。

ドロップタンク
ハードポイントに取り付けられ、内部の燃料を使い切った後で切り離せるようになっている増槽のこと。ふつう両端のとがった円柱形状をしていて、一見爆弾ミサイルのようにも見える。それ自体の飛翔を目的としないのでほとんどの物は安定板を持たないが、投下時に機体にぶつからないように安定させるために付いているものもある。航続距離延長のために、第二次世界大戦ごろから使用されるようになった。初めて本格的に落下増槽(初期の物は『かまぼこ型』であったが切り離しがうまく行かず後に『円柱形』に改められた)を実戦使用した軍用機は日本海軍の九六式艦上戦闘機である、日本海軍では落下増槽を使用する前から落下式でない『かまぼこ型』の増槽を使用していた。機関銃によるドッグファイトの機会が多かった第二次世界大戦時は、空気抵抗と重量を減らすため、また弾着による引火爆発を防ぐため、残量にかかわらず会敵時に投棄されることが多かった。
増槽を海上に投棄した場合の回収は容易ではないが、イギリスドイツフィンランドなどは、主に戦略物資であるアルミニウム合金の節約を目的として、陸上で投棄された増槽を回収していたという事例もある(ドイツの場合、発見した民間人に対し『礼金を出すので届けよ』と回収を促す注意書きがあったほどである)。反対に英国駐留のアメリカ第8航空軍では、敵に資源として回収されないように紙で作られ、燃料注入後一定時間経過すると使用不能になるタンクも使用された。
第二次世界大戦時の日本軍でも竹製の枠組みに紙を貼ったり、ベニヤ板を曲げ加工し防水処理した増槽も使われたが、これは回収されないようにと言うより、自国の資源不足が原因であった。
コンフォーマルタンク
機体側面に密着するように装備される増槽のこと。飛行中の切り離しはできないが、ドロップタンクに比べ空気抵抗が小さいため燃費に優れ、ハードポイントを要しないのでより多くの兵装を搭載できるという有利な面がある。F-15E ストライクイーグルでは標準装備されている。F-16 ブロック60と(ポーランド空軍が採用している)ブロック52+も採用している。ほかにはサーブ 39 グリペンラファールタイフーンでも利用が検討されている。
ヘリコプター用
一部の機種はパイロンに増槽を取り付けることができる。従来の機内に燃料タンクを増設する方式と比べて機内スペースを犠牲にすることなく航続距離・飛行時間を伸ばせるというメリットがある。
主な機種:UH-60CH-53AH-64OH-1

[編集] 軍用車両の増槽

戦車装甲車のような軍用車両にも増槽が取り付けられることもある。

T-72の増槽

戦車の燃料は引火点の高いディーゼル燃料であっても、榴弾の爆発の高温では着火し、装備位置によっては車体にかかり延焼して危険であるため、非常時や戦闘時のために車内から操作して投棄可能なものが多い。戦後のソ連製戦車の場合、フェンダー上などにも露出した固定式の燃料タンクが搭載された物が多いが、中東戦争ではこれらに着火してしまうケースが実際に多かった。

また第二次大戦中に燃料補給の利便化のためにジェリカンが発明され、補助タンク代わりに車体外部に大量に搭載している例も見られた。

[編集] フィクション作品における増槽

フィクションでもガンダムシリーズマクロスシリーズなどでは、宇宙空間で消費される推進剤用の増槽が登場し、プロペラントタンク (propellant tank) などと呼ばれる。 ガンダムシリーズでは主にモビルスーツの主推進装置があるバックパックに取り付けられ、作中ではドロップタンクのように会敵時に機体から切り離す描写がなされている。 マクロスシリーズでは増槽のみでなく、追加装甲、ブースターポッド、ミサイルポッド等と一纏めにした、「スーパーパック」、「アーマードパック」といった追加武装の一部として描かれており、推進剤を使い切った場合などには不要な部分のみをパージして戦闘を続行するシーンがある。


最終更新 2009年10月16日 (金) 12:27 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【増槽】変更履歴

ご利用上の注意

もっと調べる!