天体写真
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天体写真(てんたいしゃしん)とは、天体(惑星、衛星、恒星、彗星、星座、星雲、星団など)を撮影した写真のこと。天文写真と呼ばれることもある。
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[編集] 概要
天体写真はカメラ単体以外に、望遠鏡などの機器を用いて撮影される場合がほとんどである。一般に被写体が暗い場合が多いため、長時間露光にて撮影されることが多い。この場合には肉眼で見るときとは大きく異なる画面・色彩等となることが多い。特に宇宙に多いHα線は人間の目に赤い光としてきわめて薄く見えるが、フィルムやCCDでは濃い赤として写ることが多い。従って、天体写真と実際に目で見た天体とは色のみならず、星雲の形などもかなり違った印象を受ける場合が多い。
フィルム写真が主流であった時代には、天体写真は数時間にわたる膨大な時間がかかることもまれではなかった。フィルム写真は相反性不軌という現象があり、長時間露出をすると感度がかなり落ちる。それに対して、最近のデジタルカメラやCCDイメージセンサを使用した天体写真は感度が低下する相反性不軌の問題がなく、比較的短期間に天体写真を撮ることができる。逆に、長時間露出をすると画像にノイズが乗るため、短時間に露出を切り上げ、画像を合成する方法が一般的になっている。冷却CCDカメラを使用すれば長時間露出してもノイズが載らない為、微光天体の撮影に使用される。また、銀塩式(フイルム)の場合、水素増感等の増感処理も用いられる。
CCDカメラの場合、35ミリフィルムに比べて撮像面積が狭く、小惑星や彗星、新星、超新星の探索に用いられるシュミットカメラ等の広視野の光学系を持つ望遠鏡の場合、有効視野を十分に利用できないので複数のCCDをモザイク状に配置する事で後で画像処理で合成する手法が用いられる。
天体写真では天体を長時間正確に追尾する必要が多く、記録する映像の倍率が大きくなればなるほど赤道儀は頑丈で精巧なものが求められる。星雲や星団等の微光天体の撮影においてはガイド星を目印に赤道儀によるピリオディックモーション等によりずれないようにガイドする。10年くらい前からミード社等から販売されるCCDカメラで自動的にガイドする装置も普及しつつある。また、すばる望遠鏡やミードLX200シリーズのように経緯台でもイメージローテーターを使用して天体写真の撮影に用いられる。
天体を追尾しない場合には、天体の動きの軌跡を写すことになる。これを固定撮影という。地上の風景を考え効果的に写せば優れた天体写真となる。また、月や動きの速い彗星の動きに合わせて望遠鏡を長時間追尾し撮影すると、他の天体は固定撮影のように軌跡が写る。
また、ノイズができるだけ乗らないようにカメラやCCDを冷却する方法も模索されている。Hαをより写すことができるように、デジタルカメラのCCDの前に必ずついている赤外線フィルター(映像を人間が見たものと同じようなものにするために、赤外線をカットするフィルター)を、メーカー保証外になるにもかかわらず取る人やそれを代行する業者もある。
月や惑星の天体写真では、ビデオカメラなどで動画形式で保存して、そこから写真を作り上げる方法が確立されつつある。高倍率で月や惑星を見ると、大気のゆがみで映像はどうしても揺らぐ。この揺らぎのまま動画で記録し、コンピュータ上で処理することによって、ゆがみが少ない映像を選択したり、ゆがみを補正したりして、優れた天体写真を作ることができる。最終的には「熟練した人のスケッチ」に相当する映像処理を実現できるとも言われる。この手法の場合、後でコンピュータ処理をするため、高価で精密な赤道儀は必ずしも必要としない。安価な経緯台で惑星写真を撮る人もいる。
流星観測の場合はカメラのレンズの前に回転するプロペラのような回転シャッターを置くことによって断続する流星の飛跡から移動速度を記録する事ができる。
天体写真は科学的な研究目的で撮影される場合と趣味で撮影される場合などがある。専門の「天体写真家」はあまり存在しない。例えば天文台などで天体写真を撮影する場合があるが、それはあくまでも研究の補助であり、撮影自体を仕事としている者はほとんどいない。天体写真を撮影する者の多くはアマチュア写真家である。
一般に天文学は極めてお金を必要とし、その成果はアマチュアから手の届かないものとなっている。しかし、上記にあげた天体写真に関する最近の様々な技術の工夫はアマチュアの手によるものが多い。現在はフィルムカメラからデジタルカメラへの急速な移行期にあり、デジタルカメラも技術革新が激しい。天体写真の分野も現在数々の工夫が試みられ、また、天体写真を撮る機材や画像を処理するプログラムも高度化しており、天文雑誌に載る天体写真のレベルも昔に比べてかなり向上している。
また、一般の写真雑誌でも、殆どが固定撮影ではあるが天体写真を取り入れた写真が増加している。これも、デジタルカメラによって天体写真を撮ることが容易になってきたということが原因であると思われる。
[編集] 画像処理
1980年代には増感処理やサバチェ効果等、写真的手法による画像処理が行われたが、1990年代に入り、パソコンが普及するとフィルムスキャナーで取り込んだ画像をフォトショップ等の画像処理ソフトで画像処置する手法が普及し始めた。やがて、CCDカメラで撮像した画像をそのまま電子媒体を介して画像処理する手法が定着する。インタラクティブアストロノミーではその手法が紹介された。
[編集] 遠隔操作
1980年代から一部の愛好家の間で実験的に進められてきたが、1990年代以降、インターネットの普及により昼間でも地球の裏側の夜の地域の望遠鏡を遠隔操作してCCDカメラで画像を転送する試みが一部の公開天文台や愛好家の間で行われている。
[編集] 代表的な天体写真家
[編集] 関連項目
最終更新 2009年11月6日 (金) 14:27 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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