妖怪アパートの幽雅な日常

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妖怪アパートの幽雅な日常』(ようかいアパートのゆうがなにちじょう)は香月日輪/著のライトノベル講談社YA!ENTERTAINMENTから刊行されている。2004年、第51回産経児童出版文化賞フジテレビ賞を受賞。略称は『妖アパ』。

目次

[編集] ストーリー

主人公・稲葉夕士が親戚の元から独立したくて高校入学と同時に始めた下宿生活。ところがそこは、妖怪たちが暮らす妖怪アパートだった。自分の今までの常識が通じない場所で、夕士はさまざまなことを学んでいく。

[編集] 登場人物

[編集] 妖怪アパートの住人

稲葉夕士(いなば ゆうし)
主人公。中学1年のときに両親を交通事故で亡くし、中学校3年間は伯父の家で過ごしたが、伯父一家とはあまり折り合いがよくなく、高校進学を機に学生で一人暮らしをすることに決めた。ところがその矢先、学生寮が火事で全焼してしまう。それ以上伯父の家にいるつもりのなかった夕士は『前田不動産』という不動産屋で格安アパートを借りることができたが、それが『寿荘』、すなわち『妖怪アパート』だった。アパートでは202号室に住んでいる。一度『普通の世界に戻る』という理由でアパートを去ったが、『普通とは何か』をよく考えた末に再びアパートに戻ってくる。
当初はアパートの住人たちによって常識を破壊され続けていたが、時が経つにつれてさまざまなことを吸収してゆく。本人も高校卒業後は公務員か県職員になるつもりだったが、のちに大学進学を決意する。
完結編では、古本屋と一緒に海外旅行をした後、小説家になる。
古本屋
常に世界各地を歩き回っていて、たまに得体の知れないものを拾ってくることもある。
一色黎明(いっしき れいめい)
102号室。詩人童話作家。
久賀秋音(くが あきね)
『久賀秋音』は偽名。夕士が『プチ』の主となったことから、彼の霊力トレーニングを手助けする。霊能力プロの除霊師を目指して四国で修行をし、アパートを去った。大食い。現在は介護福祉士となって月野木病院で勤務している。
深瀬明(ふかせ あきら)
103号室。流離のヤンキー画家。たまに個展で暴れるらしい。「シガー」という名の愛犬がいる。
龍(りゅう)
203号室。長身痩躯で長髪の霊能力者で、彼がアパートにやってくると妖怪たちも襟を正すような存在感の持ち主。普段は温厚だが、自分の力で困難を乗り越えようとしない人間には力を貸さないという、冷たい面も持つ。

[編集] 長谷家

長谷泉貴(はせ みずき)
夕士の唯一無二の友人。中学を卒業するとき、別れの挨拶として夕士と殴り合いをした。容姿端麗、頭脳明晰(夕士曰く『よくて東大、悪くても東大』らしい)で、進学先でも生徒会の一員たる優等生として知られるが、いつの日にか父親の会社を乗っ取ろうと画策する野心家で、陰では地元の不良どもを束ねて着々と準備を進めている。合気道が得意。一流のビジネスマンである父親から、さまざまなこと(酒、女……など)を教え込まれている。週末や長期の休みにはバイクでアパートにやってくることも多く、そのたびにドンペリキャビアといった高価な品々を持ちこみ、古本屋らとともに大宴会を開く。クリに懐かれている。高校卒業の後、東大へ進学する。

[編集] 条東商業高校

田代(たしろ)
夕士のクラスメート。夕士が『姦し娘』と呼ぶ3人組の1人。垣内、桜庭からは『たぁこ』と呼ばれる。入学したての頃はそれほど仲良くもなかったが、交通事故にあった田代を夕士がヒーリングで助けたことがきっかけか、何かと接点が生まれる。女子のわりにサバサバしていて付き合いやすい性格。夕士と同じ英会話部所属。BLまがいのことが好きで、夕士と千晶のことをダーリン、ハニーと命名したのも彼女。千晶の熱烈なファンで、学内のイベントで千晶が歌を歌ったりする際には、その様子をぬかりなくDVDに収める。かなりの情報通で、千晶の情報でさえやすやすと入手してしまうその手腕には周囲も驚かされる。三年生になると生徒会副会長になる。
垣内(かきうち)
夕士のクラスメート。夕士が『姦し娘』と呼ぶ3人組の1人。
桜庭(さくらば)
夕士のクラスメート。夕士が『姦し娘』と呼ぶ3人組の1人。
神谷(かみや)
夕士たちの先輩。生徒会会長。裏で『兄貴』と呼ばれ、学内では絶大な権力を持つ。
千晶直巳(ちあき なおみ)
簿記の教師。3年C組の担任として、休職した早坂敏三の後任でやってくる。「どうして歌手にならなかったのか」と夕士に問われるほどが上手く、そのルックスの良さゆえに女子生徒から絶大な人気を誇る。喫煙者。生まれつき血が薄く、貧血を起こすこともしばしば。教師になる前は、会員制クラブのオーナーをしていた。いろいろな事件をまるでドラマのように乗り越えるなど、かなりの苦労人と思われる。交通事故で右腕を失い、教師を辞めて会員制クラブで歌手デビューする。
青木春香(あおき はるか)
千晶と時を同じくして条東商にやってきた英語教師。男子が歓声を上げるほどの美人だが、相手のことをよく見ず、自分の考えに沿ってしか行動しない。そのため『両親を亡くした不憫な子』と一方的に思われている夕士から何かと反感を買う。校内での喫煙や生徒との接し方をめぐり、千晶とはいさかいが絶えない。
早坂敏三(はやさか としぞう)
千晶の前の担任。持病の悪化のために休職した。田代からは『トシゾーちゃん』と呼ばれていた。

[編集] 妖怪

大家さん
妖怪アパートの大家。卵鬼神がモデルで、巨大なタマゴのようなずんぐりとしたつるつるの身体に小さなだけ付いている。「部屋代」と書かれた大きな帳面を持っている。夕士が家賃を滞納して居留守を使ったときには、ドア下のすき間から強引に中に入ろうとした。
佐藤
様々な会社を転々としながら働いている妖怪。現在はソワール化粧品という会社で働いている。働いてる間は妻子がいることにしている。
山田
庭いじりが趣味の妖怪。

[編集] 式鬼

フール
小(プチ)ヒエロゾイコンの案内人。番号は0でタイトルは愚者(フール)。動作がいちいち大袈裟で、言動がインチキくさい。
ジン
小(プチ)ヒエロゾイコンに封じ込まれている万能の精霊。番号はIでタイトルは魔術師。万能だが、非力。登場当初、夕士の「金!」という願いに対し、500円を出して力を使い切った。
ジルフェ
小(プチ)ヒエロゾイコンに封じ込まれているの精霊。番号はIIでタイトルは女教皇
メロア
小(プチ)ヒエロゾイコンに封じ込まれているの精霊。番号はIIIでタイトルは女帝
ヒポグリフ
小(プチ)ヒエロゾイコンに封じ込まれている戦馬。番号はVIIでタイトルは戦車。誇り高い為気難しく、乗られることを嫌がる。
コクマー
小(プチ)ヒエロゾイコンに封じ込まれている知識。番号はIXでタイトルは隠者耄碌している。
ノルン
小(プチ)ヒエロゾイコンに封じ込まれているスクルド、ザンディ、ウルズの3人の運命女神。番号はXでタイトルは運命の輪。三人で力を合わせなければならないのに、いつもケンカしている。
ゴイエレメス
小(プチ)ヒエロゾイコンに封じ込まれている石造りの人形。番号はXIでタイトルは。1分間しか力を使えない。
ケット・シー
小(プチ)ヒエロゾイコンに封じ込まれている王の一族の者。番号はXIIでタイトルは吊された男。法螺吹き。
タナトス
小(プチ)ヒエロゾイコンに封じ込まれている大天使眷属。番号はXIIIでタイトルは死神。幽霊であるクリに向かって3日後に死ぬと言い放ち(クリはそれ以降も生きている)、周囲を白けさせた。修行をしていないため、大した死相は読めない。
ケロベロス
小(プチ)ヒエロゾイコンに封じ込まれている地獄の人食い。番号はXVタイトルは悪魔。まだ子犬で、フール曰く育つのには200年くらいかかる。
イタカ
小(プチ)ヒエロゾイコンに封じ込まれているの精霊。番号はXVIでタイトルは。雷を落とすことができる。
ブロンディーズ
小(プチ)ヒエロゾイコンに封じ込まれている神鳴。番号はXXでタイトルは審判。夕士が窮地に立たされたときなどに役立っている。

[編集] 幽霊

クリ
母親に虐待されて死んだ赤ん坊の。母親の妄執に縛られている為に成仏できないでいたが、妄執が消え、龍の親戚の子に生まれ変わる。
シロ
犬の幽霊。いつもクリと一緒にいる。クリと一緒に龍の親戚の子供に生まれ変わる。
まり子
妖怪託児所で働く幽霊。美人でスタイルがよく、そのプロポーションは夕士曰く『ボン・キュ・ボン』。女というものを捨てていて、現在はまるっきり中身は親父。『女湯より広いから』という理由で、男湯に平気で裸で入ってくる。
るり子
妖怪アパートの賄い。生前はホステスで、いつか小料理屋を開くのが夢だった。つきまとっていた客にバラバラに殺されたため、手首だけの姿。彼女が作る料理はとてもおいしく、夕士の一部のクラスメートからも絶賛されている(もちろん、作ったのが誰かは知らない)。

[編集] 用語

寿荘
妖怪アパートの正式名称。
魔道書
精霊あるいは妖魔を魔術で持って封じた魔法の本。そのマスターは封じ込まれた精霊あるいは妖魔を自由に使役できる。
小(プチ)ヒエロゾイコン
ヒエロゾイコンを真似て作られた魔道書。大アルカナになぞらえて二十二匹の式を封印している。作中では主に『プチ』と呼称。 
霊能力者
条東商業高校
夕士の通っている学校。女子生徒の割合が異常に高い。

[編集] 既刊一覧

  • 妖怪アパートの幽雅な日常1 - 2003年10月刊。ISBN:4-06-212066-6
  • 妖怪アパートの幽雅な日常2 - 2004年3月刊。ISBN:4-06-212312-6
  • 妖怪アパートの幽雅な日常3 - 2004年10月刊。ISBN:4-06-212587-0
  • 妖怪アパートの幽雅な日常4 - 2005年8月刊。ISBN:4-06-269359-3
  • 妖怪アパートの幽雅な日常5 - 2006年3月刊。ISBN:4-06-269364-X
  • 妖怪アパートの幽雅な日常6 - 2007年3月刊。ISBN:978-4-06-269379-0
  • 妖怪アパートの幽雅な日常7 - 2007年10月刊。ISBN:978-4-06-269388-2
  • 妖怪アパートの幽雅な日常8 - 2008年1月刊。ISBN:4-06-269390-5
  • 妖怪アパートの幽雅な日常9 - 2008年10月刊。ISBN:978-4-06-269402-5
  • 妖怪アパートの幽雅な日常10 - 2009年3月刊。ISBN:978-4-06-269412-4


最終更新 2009年9月15日 (火) 23:56 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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