学校の階段

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学校の階段
ジャンル 学園青春小説
小説
著者 櫂末高彰
イラスト 甘福あまね
出版社 エンターブレイン
レーベル ファミ通文庫
巻数 本編 全10巻
短編集 1巻
映画
監督 佐々木浩久
制作 角川映画
フェイスフル
「学校の階段」製作委員会
封切日 2007年4月28日
2007年6月9日
上映時間 75分
その他 上映場所
  • シネマート六本木(東京)
  • シネマスコーレ(名古屋市
コピーライト表記 ©2007「学校の階段」製作委員会
神庭里美[1]
九重ゆうこ
刈谷健吾
天ヶ崎泉
三枝宗司
井筒奈美[1]
中村ちづる
黒川芽以(主演)
通山愛里
松尾敏伸
甲斐麻美
栩原楽人
秋山奈々
小阪由佳
その他
テンプレート使用方法 ノート
ウィキプロジェクト ライトノベルPJ ライトノベル
ポータル 文学

学校の階段』(がっこうのかいだん)は、ファミ通文庫から刊行されている櫂末高彰ライトノベル。また、これを原作とする実写映画作品である。

原作のイラストは甘福あまね。第7回えんため大賞優秀賞受賞作。発行部数は20万部以上(2007年4月時点の情報)。

目次

[編集] ストーリー

これといった明確な目標も目的も無く、ただ漫然と学校生活を送っていた少年・神庭幸宏はある日、学校の階段にて、突然に背中から風を感じる。振り返った彼の目に飛び込んできたのは、静まりかけた放課後の空気をかき乱し、階段を全力疾走する小柄な女子生徒だった。これが学校における校内を疾走する迷惑集団、「階段部」との出会いとなる。

強引で無茶苦茶な自分論理を展開する、小学生にすら見える小柄な少女・九重ゆうこに、幸宏は半ば無理やり階段部に入部させられる。幸宏はなんとか様子見のための仮入部という形に収め、このまま仮入部期間を流してしまおうと決意する。クラスメイトや他の生徒からの風評のかなり悪い非公認部活動、「階段部」。「こんな部活などには関わらないほうが良い」。そう述懐しつつも、彼の中には何かの違和感が残った。

仮入部期間を終え、普通の学校生活に戻る幸宏。「もうあんな変な集団にかかわることもないだろう」。せいせいして下校しようとしたその時、彼の前に「階段」が現われた。なんの変哲も無い、学校の階段。大きくなる違和感。それが最高調に達しようとした時。

ふいに 背後から 風が吹いた。

駆け去っていく足音、ふたたび静寂が戻る校舎。しかし、彼の心臓はうるさいほど早鐘を打っていた。幸宏は気付いた、自分の中にあった違和感に。瞬間、彼は駆け出した。自分の中で大きくなっていた想い、それは……「とにかく階段を走りたい!!」

[編集] 舞台

天栗浜高校(てんぐりはま)
作品の舞台となる私立高校。
生徒の自主性を重んじており、部活動が活発に行われている。実力のある大きな部から、同好会・愛好会など小規模(中には部員1人もある)、さらには非公式の部会と、生徒会が確認しているものだけでも100を超えるという。
立地が高低差のある地形であるため、とある校舎の4階が別校舎では1階に相当するなど、建物の構造は複雑である。
山上桔梗院学園高校(やまがみききょういんがくえん)
歴史ある地元の有名校・桔梗院学園と、新興から間もない山上の2校が統合してできた学校。
資金力から設備や環境が他の学校よりも高い。また、特待生制度があり、実力が認められた生徒には相当の環境が用意される。生徒は、一般家庭から名家出身者まで幅広い。

[編集] 用語

[編集] 階段部

階段部とは…

ひたすら「階段を走る」という行為に青春の全てを賭けた者達の集う、天栗浜高校の非公認部活動。他の生徒からは非公認どころか「ただの迷惑集団」と認識され、冷たい向かい風が吹き付けるが、彼らの疾走を阻む事は誰にも出来ない。

彼らがなぜ階段を走るのかは、誰にも説明できない。聞かれれば彼らは皆「走り出したら、止められないから」と答えるだろう。

シンボルマークはハムスター。彼らは檻の中のハムスターのように校内をグルグル回り続け、いつまでたってもたどり着かないゴールを目指して走り続ける。階段部のジャージのハムスターのマークは各個人ごとに絵柄が異なり、各部員のイメージをモチーフにしている。

活動内容

部の基本活動は、まず謝罪訓練から。廊下で生徒にぶつかりかけた際の対処の予行演習なのだが、1列に並び「すいません!!」と大声で連発する集団は、端から見たら危険なサークルにしか見えない。

次にこのトンチキな部活名の由来にもなっている「階段レース」である。急な山間に建築されため、第一校舎における4階が、第2校舎の1階になっているなどのまるで迷路の如き構造になっている天栗浜高校にて、階段だけでなく廊下・屋上・グラウンド、果ては壁・プール施設の飛び込み台のような危険なショートカットコースから、いまだ誰も実行してはいないが職員室内を全力疾走で突っ切るなどの「学校全体を使った危険ではた迷惑な障害物競走」なのである。「障害物」には当然「人」も含まれ、常時・下校時間・部活動の活動場所・特別行事の際における生徒総量の下調べ等が重要視され、刻々と変化する障害物の状況によって最適なコースを選び出さなければいけないため、「ただ足が速いだけ」では決して勝ち抜けることの出来ない、「体技」と「頭脳」の両方が要求される異種競技である。

部の発端

元々は放課後に刈谷が1人で行っていたが、陸上部から身を引いた九重が加わって階段部となる(刈谷・九重2年生の6月頃)。その後、九重が天ヶ崎を強引に入部させ、3Dマップをかけた階段レースで刈谷に敗北した三枝が加入。翌年春に井筒、そして、神庭が入部した。また、夏休みに天ヶ崎が一旦離脱したものの正式に入部の意思を表明。秋には三枝が退部を宣言したが後に撤回された。

[編集] 階段レース

[編集] 種目

  • ショットレース:ある建物の一階から最上階までの一連の階段だけを使い、最下から最上階まで走り、壁にタッチして出発点まで戻る。
  • スタンダード:ある建物の一階から階段をかけ上がり、最上階の廊下を突っ切って反対側の階段を下り、最後に一階の廊下を突っ切ってゴール。
  • ラリー:いくつかのポイントが指定され、その全てを通ってくればコースは指定されない。ただし特定数の階段を通過すること等の条件が定められている。

[編集] ルール

レース種目や開催の状況によっては多少の変化はあるものの、ほとんどのルールは原則として共通している。

  • レースは学校敷地内であれば、どこを走っても問題ないが、レース種目または開催状況に応じて制限されることがある。
  • 手すりに触れることはルール違反となり、失格またはペナルティとなる。
  • 人と衝突してしまった場合、その時点で失格になる。なお、ゴミ箱等に衝突した場合は失格にはならないが、ペナルティとしてその場で片付けなければならない。
  • 人と衝突しそうになった場合、理由はどうあれ謝罪する。
  • ラリーでは、校舎内だけでなくグラウンドも使用するため靴を履いて行われ、校舎内に入るときは靴を履き替えて走る。

以下は階段部の活動上のルールである。

  • 不正防止やレース状況の把握、走者の位地特定、コースメイク等のデータ収集・分析等のため、レース参加者は基本的に発信機をつけて走る(レースの分析には、三枝製3Dマップや校内の隠しカメラなどが用いられる)。場合によっては携帯電話や無線などを所持することもある。
  • タイムは測定され、結果的にその日のタイムが最も遅かった人は階段や廊下の清掃をすることになる。ただし、タイムにかかわらず全員で清掃をする日が定期的にある。なお、清掃自体は罰ゲームのようなものではあるが、「敗戦から学ぶ」ための自己分析やコースの研究として行われるものであり、執拗に階段を磨いて回って得られた知識は各自階段レースに取り入れられ、新必殺技の元ともなっている。

[編集] 登場人物


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。 [記述をスキップ]


[編集] 天栗浜高校

[編集] 階段部部員

神庭 幸宏(かんば ゆきひろ)
本作の主人公。天栗浜高校1年生。クラスは3組。両親を亡くし、伯父夫婦にひきとられたのだが伯父夫婦が海外出張となったため、従姉である神庭姉妹と暮らすことになる。従姉には異様にモテる(ただし希春以外の3人からはいじめられているとしか見えない)為、井筒にエロゲー設定と揶揄されたりする。本人は自覚していないが意外と天然である。「その天然のゆえに、無意識に正解を引き当てる」とは刈谷の評。彼のジャージの絵柄は「弁当片手に走るハムスター」。希春が彼に持たせる『LOVE弁』を茶化したものである。
安定した能力を見せるオールラウンダーではあるが、これといって飛びぬけたポテンシャルを持たず、持ちタイムはそれほどよくない。だが、最適ではあるがいささか無謀なコースを選んだり、予知能力にすら見える鋭い「勘」による危機回避を見せたりと、能力的に謎が多い。後の部長戦・ショットではVターン(後述)を使えるようになっている。二つ名はまだ無いが、九重からは「缶バッチ」と呼ばれている(ただ似ているという理由だけで「カンパン」と呼ばれたことも)。
遊佐に生徒会長に立候補するよう言われ、しばらく悩んだ末に自分自身の本質に気づきそれを決意した。選挙では当初苦戦を強いられたものの、階段部のバックアップや御神楽と正々堂々と競い合う中で精神的に急成長を遂げ、信任投票の結果、次期生徒会長に当選した。
九重 ゆうこ(ここのえ ゆうこ)
階段部の部長であり創部者。天栗浜高校3年生。元陸上部の障害物競走のエース。非常に強引で我侭。アグレッシブな言動に周りは振り回され通しである。状況を見ずに突っ走りすぎてピンチを招くことも多く、部員達からツッコミの集中砲火を浴びる事も。人にニックネームを本人の許可無く付けては、ブーイング。その上ネーミングセンスはあまり無い。背が伸びず、ハードル走の成績が後輩に追い抜かれてしまい、落ち込んでいたところを健吾に、階段を走るという彼女にとって意味不明な行為によって励まされた。結果、彼女は自信を取り戻したものの、陸上部に戻ることは無く、刈谷を引きずり込んで『階段部』という怪しさ全開の非公認部活動を創設する結果になってしまった。刈谷以外の部員は(程度や状況の差はあれ)彼女が強引に引っ張ってきた。部のマークのハムスターは彼女のデザイン。ジャージの絵柄は「小柄で元気一杯のハムスター」。
ハードル走を突き詰めていた陸上時代の経験から、ステップのテンポを活かした短距離での高能率加速と、ハードルまでの距離の見切りをいかした最短歩数での無駄の無い走りを見せ、廊下などの直線コースでは敵無し。そのため、「静かなる弾丸」という二つ名を持つ。
刈谷 健吾(かりや けんご)
階段部の副部長であり、元執行部部員。天栗浜高校3年生。引き締まった肉体と精神の、砂漠の鷹のような鋭い気配を漂わせる青年。しかし、もっぱら暴走しやすいゆうこのツッコミ兼ストッパーになってしまっている。他の部員たちからは頼れる存在であり、日常の階段部のほとんどを取り纏めている。執行部に所属していたことから、現在も遊佐の陰謀で頻繁に執行部の手伝いに駆り出されている。そのため、ゆうこの独断独裁を許してしまうことがある。「階段を走る」という行為に最初に取り付かれた人物で、執行部時代に放課後の校内の戸締りの役を自ら買って出て、夜な夜な階段を疾走していた。ゆうこが『階段部』を創設したことから、彼自身、「これ以外に自分の進むべき道は無い」と確信するに至る。ジャージの絵柄は「少し尖った感じのハムスター」。口癖は「まだ、先はある」。
全体的に高いレベルで能力が安定しており、階段部最強の走り手。階段の踊り場を、高速で鋭角に一歩で曲がりきる走法を得意とする。これは彼自身の「体技」だけでなく、踊り場の歪み・傾き・凹み等を階段ごとに熟知していなければならず、幸宏が2度成功させた事があるものの不完全なものであり、実質この技を完全に使用できるのは彼だけである。ゆえに、ゆうこから与えられた二つ名は「必殺Vターン」だが、彼自身はあまり気に入っていないようである。なお未完成ながら、前側を取られてVターンを封じられた場合、踊り場にて一歩踏み出したから相手を追い抜く「全速疾走の状態から、直角にベクトルを流しきる屈折走法」、Lターンを見せる。彼の走りに、まだ果ては見えない。
天ヶ崎 泉(あまがさき いずみ)
長い艶やかな黒髪に長身の天栗浜高校2年生。毎年、この高校には3人の美人が入学してくるという「三女神の伝説」により「女神委員会」から2年生三女神の1人、『(いかづち)の女神様』に選ばれている。元はテニスにのめりこんでいたが、自分の高貴な「家柄」が、そのままテニスの「実力」になってしまう事(贔屓される)を感じ取り、彼女はラケットを捨てる。大富豪の令嬢であるがそれを鼻にもかけず、むしろ自分の家柄を指す「天ヶ崎」の名を嫌い、「いずみ」と部員から名前で呼んでもらうことを望む。ジャージの絵柄は「ヒマワリの種を抱えたハムスター」。
能力的には飛びぬけたところは無く、ごくごく普通な走り手だが、廊下全体の状況を把握して、下り階段にてはテニスで鍛えぬいた下半身の力で「壁や天窓を蹴って高速で飛び降りる降下走法」を得意とし、とにかく下りではVターンですら追いつかない独壇場。飛び降りる際に黒髪が翼の如く広がることから、「黒翼の天使」という二つ名を持つ。本人は「女神」よりもこちらの名の方を気に入っている様子。三枝の協力と練習を積み重ねた結果、新しい技として、天井などを使って立体的に障害物回避出来るようになった。また、上り階段では壁と手すりを使っての跳躍を会得したが、階段レースでは手すりに触れてはいけないため使用できない。
三枝 宗司(さえぐさ そうじ)
メガネをかけた、理知的な雰囲気の天栗浜高校2年生。いつも日の当たらないところで、ノートパソコンをカタカタさせている根暗な性格だが、意外に後輩の面倒見がよく、ジョークへのノリもよく、ゆうこのアグレッシブな言動を押しとどめようとする幸宏に、思わぬ方向から援護射撃を突き刺す事も。「サエさん」というあだ名でゆうこに呼ばれ、後に「サエぽん」に昇格(?)する。ちなみに階段に造反した際には「ポン」に降格(?)させられた。
今では丸くなったが、もともとは自己至上主義的、過剰懐疑的な脳内毒舌家で、自分以外の人間をすべからず見下していた。また、他の人に害が及ばないようにするため、責任を全て自分ひとりで背負い込もうとする面もある。過去、健吾に階段レースで敗北し、その敗北の雪辱を果たすために階段部に入った。しかし、徐々に階段部に自分の居場所を見出し始め、自分と他の部員の精神的美醜の落差に苦悩し、階段部からの退部の為に部員全員に挑んだ経緯を持つ。ジャージの絵柄は「ノートPCを手にした、メガネをかけたハムスター」。
体技は平均以上でまとまっているが、元々インドアな生活を送っていたので成長には限界がある。そのため彼はクラッカー時代に培った情報処理能力を生かすスタイルを選択し、膨大な校内の情報を収集・記憶する事により、瞬時にリアルタイムでの最適なラインの検索が可能である。それゆえに、ゆうこから授かった二つ名は「天才ラインメーカー」。彼もこの二つ名を変だと評した。造反時には他の全部員に対して勝てると宣言したが造反時最後の刈谷とのレースで半歩の差で負けてしまった。
井筒 研(いづつ けん)
ツンツンした髪と不良のような顔が特徴の天栗浜高校1年生。クラスは4組。ゆうこと一緒にいるために階段部に入った。幸宏とは良く張り合うライバルである(彼が一方的に突っかかる事の方が多い)。九重ゆうこにほとんど信仰めいた好意を抱いている。ゆうこのジャージを着ていた凪原に告白を「誤爆」してしまい、窮地に陥った事もある。性格的にはおおむね単純熱血バカで、言葉遣いも荒いため些細なことからトラブルになりやすい上、特にゆうこが絡むと周りが目に入らずに暴走する傾向がある。
体力はそこそこだが経験不足は否めない。しかし、ひょんなことから三枝に関節の柔軟性を見出されたことをきっかけに、鋭角なターンを駆使し、人や障害物との衝突を回避する技を身につけるはじめる。二つ名は「月光ダンシングステップ」。ゆうこ曰く「ナギナギ」の『月の女神様』とかけているとの事。

[編集] 生徒会関係者

  • 以下のデータは第2巻から第7巻までのデータである。
遊佐 由宇一(ゆさ ゆういち)
天栗浜高校3年生。生徒会長。囲碁部員(部員は彼1人)。端正で中性的な顔立ちの青年で、飄々としてつかみ所の無い印象だが実は腹黒く、その地位を利用して数々の陰謀を巡らし、階段部を翻弄する。ゆうこを挑発して不利な条件を押し付けるのを得意としている。刈谷を「刈やん」と呼ぶ。彼のギャグは一般生徒に評判が悪い。
刈谷いわく「平穏よりも騒乱を好む」「凪いでいる水面に波風を立て、穏やかな空に嵐を起こす。秩序よりも混沌。整然よりも坩堝」「最も生徒会長にしてはいけない男」だが「外面は本当に良い」。
生徒会長は「生徒が生き生きと活動できる『場』を作る」役割を担うと考えている。それとは異なる考えを持つ御神楽が生徒会長になることを阻もうと、『場』を創造する力がある(存在自体が周囲の空気を変えてしまう)幸宏に生徒会長に立候補するよう依頼する。
中村 ちづる(なかむら ちづる)
天栗浜高校3年生。生徒会執行部部長。融通の利かない典型的な「委員長」タイプ。眼鏡着用。刈谷健吾に密かに好意を持っているが、内心ですらもその事を認めようとしない。刈谷を奪った階段部を目の仇としており、特に九重ゆうことは犬猿の仲。しかし、卑怯な陰謀で彼らを陥れる事には抵抗もある様子。「階段部」という色眼鏡さえなければ、刈谷とゆうこ以外には特に悪感情を抱いているわけではなく、それとなく幸宏を激励したりすることもある。

[編集] その他の生徒

神庭 美冬(かんば みふゆ)
#神庭姉妹を参照。
御神楽 あやめ(みかぐら あやめ)
天栗浜高校1年生。本当は去年も1年生として在籍していたが、冬休みから海外に行っていたのを理由に再び1年生として幸宏のクラスに編入してきた(第6巻より)。三女神を決める際に在籍していたら間違いなく選ばれていたであろうと言われるほどの美人である。
昨年生徒会長に立候補したが、遊佐に敗れる。3年生や2年生にも支持者がいる今年、再び立候補することに。外面は非の打ち所が無いが内心は腹黒く計算高い。他人を「手駒」や「犬」扱いする。生徒会長は「皆を纏める(縛る・従える)」ものであるという考えがある。
当選の暁には真っ先に階段部を潰そうと考えている。
父親は山上桔梗院学園高校の理事長。自分を「過小評価」する父親に反発し、自分の力を示そうと、あえて天栗浜高校へ入学した。父親は彼女の年にそぐわない態度を心配している。
選挙では半ばまで幸宏を圧倒したが、幸宏の食らいつきに不安を抱いた仲間と水戸野の手により監禁されるが、自分の好期を蹴っても助けに来た幸宏の前で、押し込めていたものを解放し、自分と向き合った。選挙は自業自得として辞退したにもかかわらず、投票の3分の1の票を集め、幸宏から副会長に指名され釘を刺しつつも受諾した。
見城 遥(けんじょう はるか)
天栗浜高校2年生。女子バスケット部部長。三枝宗司に好意を持っている。「女神委員会」から2年生三女神の1人、『炎の女神様』に選ばれている。
二ノ宮 京子(にのみや きょうこ)
天栗浜高校2年生。女子陸上部部員。通称「ニノ」。陸上部時代の九重ゆうこの後輩で、一番懐いていたが彼女の突然の引退から外面上は彼女を恨んでいる。
三島 真琴(みしま まこと)
天栗浜高校1年生。女子陸上部部員。幸宏のクラスメイト。姐御肌で仕切るタイプ。陸上部と階段部の「対決」以来、幸宏に好意を示してくる。凪原からは名前の真ん中を取って「ママちゃん」と呼ばれる。
凪原 ちえ(なぎはら ちえ)
天栗浜高校1年生。映画研究部部員。通称「ナギナギ」。内気なメガネ少女。『雷の女神様』のファンで、ドキュメンタリー映画を撮るという口実で階段部(というより天ヶ崎)を取材していた。しかし、その後の井筒の告白九重ゆうこに告白するはずだったが彼女のジャージを着ていた凪原に誤って告白してしまったため井筒に好意を抱くようになる。
後に「女神委員会」から1年生三女神の1人、『月の女神様』に選ばれている。
山田 翔子(やまだ しょうこ)
天栗浜高校1年生。レスリング部部員。井筒のクラスメート。井筒と凪原をくっつけようと画策する。「女神委員会」から1年生三女神の1人、『太陽の女神様』に選ばれている。
加藤 博文(かとう ひろふみ)
天栗浜高校1年生。自称「放送部期待の星」。その軽妙な喋りには定評があり、校内の実況中継などにその姿を見ることが多い。父親は同校の校長。
合田 孝三(ごうだ こうぞう)
天栗浜高校3年生。筋肉研究部部長。ゆうこと同じクラスらしい。部員一同、筋肉を鍛え、誇示する事に生き甲斐を見出しており、彼はその筆頭である。彼らに勧誘されかけたところをゆうこに救われた(?)のが、幸宏が階段部に引きずり込まれる事になったそもそものきっかけである。しかし彼らは幸宏を気に入っている模様。基本的にはコミックリリーフだが、レースの最中などにちょくちょく登場して幸宏を手助けする。
生徒会長選において、彼ら筋肉研究部の存在が幸宏にとって思わぬ転機となる。
第10巻で初めて下の名前とビジュアルが公開された。

[編集] 教員

神庭 小夏(かんば こなつ)
#神庭姉妹を参照。
大津 大[2](おおつ まさる)
天栗浜高校教諭。1学年の学年主任。長年天栗浜高校に勤務しているため、他の教師達からは一目おかれている。秩序や規則にうるさく、階段部を敵視しているが、実際には話せるところもある。
加藤
天栗浜高校の校長。陸上部の顧問。階段部を作る前の九重ゆうこにとっての恩師である。
階段部に対して嫌悪感や否定的な考えを持つ教職員が多い中、九重ゆうこがいる階段部と階段レースに興味を持ち、PTAや理事会から階段部を守った。階段部を正式な部とする動きにも賛同し、陸上部と競わせたことも。階段部は正式な部にはならなかったが、その存在が黙認される要因を作った[3]

[編集] 山上桔梗院学園高校

寺城 源八郎(てらしろ げんぱちろう)
山上桔梗院学園高校3年生。刈谷とゆうことは中学時代の同級生。実家は居合道の道場。強面でかなり大雑把な性格。お茶は計ったかのように適温かつ丁寧に注ぐが、お茶うけは手づかみという雑さである。規則で雁字搦めにされている山上桔梗院学園高校に革命を起こそうとしている。
刈谷曰く「無駄に暑苦しい」。ゆうこからは「ゲンちゃん」呼ばわりされ、「下僕二号」扱い(一号は刈谷)されているらしい。波佐間らには「イメージが違う」と大受けだった。水戸野のことを気に掛けている。
槙島 愛(まきしま あい)
山上桔梗院学園高校1年生。慎の妹だが、兄の暴走ぶりには度々迷惑させられている。凪原の親友で「マキマキ」と呼ばれている。共に天ヶ崎に憧れていたが、凪原が井筒に興味を持ち始めた時に一時期喧嘩をした。
槙島 慎(まきしま しん)
山上桔梗院学園高校2年生。愛の兄。重度のシスコンで、妹に近づく者は容赦しないが根は善良。中学時代は陸上部所属。短距離走の選手で、全国大会の出場経験もある。
波佐間 勝一(はざま しょういち)
山上桔梗院学園高校2年生。複雑な家庭の事情がある模様。過去にバドミントンをしていたためか驚異的な身体能力の持ち主。天栗浜高校で行なわれた階段レースでの対決をきっかけに、幸宏に興味を抱いている様子。波佐間はかつて、天ヶ崎とともに天馬グループを創設した馬渕家直系の人間である。そのため、天ヶ崎との遭遇を苦手としている。
水戸野 凛(みとの りん)
山上桔梗院学園高校2年生。自称・天才。周囲の全てに攻撃的で、特に天ヶ崎を敵視していた。現在は天ヶ崎と仲良くなっている(というか精神的な立場がいつの間にか逆転している)。ダンサー志望だったが…。当初、御神楽と波佐間の関係を調べにきたが、不安になった御神楽派の幸宏監禁策を利用し、御神楽を閉じ込めてしまう。事を知った天ヶ崎と勝負を挑み善戦するが、己の過信から三枝の罠にかかり幸宏たちによって捕まる。その後、迎えに来た寺城やかつてのダンサー仲間たちと再会し、少し角が取れたようである。
浅沢 慶司(あさざわ けいじ)
山上桔梗院学園高校1年生。同じ電脳系で頭脳派、パソコンを持ち歩く三枝を古いと称しライバル視している。主に携帯電話を情報端末として使用している。
寺城のあだ名を聞いたときは爆笑し、「今日一番の収穫」とまで言っていた。

[編集] 神庭姉妹

神庭 希春(かんば きはる)
26歳。幸宏に異常なほどの好意をもっており、その過剰とも言える愛情表現は幸宏に迷惑がられてさえいるが全く気にする様子は無い。彼を「ゆーちゃん」と呼び、隙あらばスキンシップを図ろうとする。恋人ではなく「妻です」と本気で叫んだりする。料理の腕はなかなかのもので幸宏に毎日『LOVE弁』を作っている。体育祭の時は大きな五段重につめた弁当を「全部、ゆーちゃんの」と言って、妹たち(特に千秋)から冷たい視線を浴びていた。
一方で嫉妬深い面もあり、幸宏の「浮気」を心配している。小夏の天栗浜高校への赴任が決まった時は取り乱し、嫉妬のあまり弁当に生の人参を丸ごとや蝙蝠(こうもり)の姿焼きを入れていた(しかしどちらも小夏は平然と丸かじりしていた)。
最近(5巻以降)仕事関係の悩みを抱えている様子で、不審な行動が目立つ。
神庭 小夏(かんば こなつ)
数学担当の新米教師で「数学は芸術」と言い切る。2巻で天栗浜高校に産休代行の臨時教師として赴任。学生からの評判はなかなか良い。普段は素っ気ないが本気の時はかなり饒舌になる。ホワイトボードやプラカードを常備しているようで、話す代わりにそれらに書いた文字で返事をすることも多い(悪口を書いて本人の後ろで掲げたりもする)。親父ギャグをいったり、返事もYESかNOかよくわからないものであったり、掴みようがない人物である。かつてはかなり派手にグレており、桔梗院学園(現・山上桔梗院学園高校)在学時は「桔梗院の夜叉姫」と呼ばれ、伝説の不良として恐れられていた。本気の時は当時の長ラン(黄金昇り龍の刺繍入り)を着て木刀を振り回す。キレると一番怖い。
神庭 千秋(かんば ちあき)
大学1年生。身も心も体育会系で、幸宏に抱きつい(て首を絞め)たりして、神庭姉妹の中ではスキンシップが一番激しい。天栗浜高校の合宿にバスケ部の臨時コーチとして参加した際は、鬼コーチぶりをいかんなく発揮した為、幸宏が部員たちに逆恨みされる事になった。
神庭 美冬(かんば みふゆ)
天栗浜高校2年生。テニス部所属。常に仏頂面でつっけんどんな態度を取る(特に幸宏に対して)が、感情を表に出すのが苦手だけで悪意はなく、むしろ心優しい性格である[4]。しかし、いずみ曰く「幸宏が他の女の子と一緒にいるとムキになる」らしく、幸宏が三島とデート(実際は井筒と凪原をくっつけるための偽装ダブルデート)することを知ったときはいずみを巻き込んで尾行し殺気すらうかがわせたが、ばれたらダッシュで逃げた。また、普段は幸宏のことをクラスでもよく話していることを、友人がこぼした時には口を抑えて言わないように念を押しているが、幸宏のために弁当を作って渡したことがある。「女神委員会」から2年生三女神の1人、『氷の女神様』に選ばれている。いずみとは仲が良い様子。テニス部の部長など親しい友人からは「ミッフィー」と呼ばれている。
美冬のイラストについて、原作者の櫂末高彰や担当者はイラストの甘福あまねに要望を出す一方で、「別に描いてほしいとは言ってないから」と巻数を数える毎に言うらしく、甘福曰く「美冬みたいにツンデレ化してしまった」とこぼしていた。

以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。


[編集] 既刊一覧

本編
短編

[編集] 映画版

学校の階段
監督 佐々木浩久
製作 「学校の階段」製作委員会(USEN角川映画ペイ・パー・ビュー・ジャパンエンターブレインジー・モード
脚本 佐々木浩久
出演者 黒川芽以
松尾敏伸
甲斐麻美
音楽 遠藤浩二
主題歌 スタートライン
配給 アンプラグド
公開 2007年4月28日
製作国 日本
言語 日本
  

実写により映画化され、2007年4月28日に東京のシネマート六本木で公開された(監督:佐々木浩久、主演:黒川芽以)。同年6月9日に名古屋市のシネマスコーレでも公開された。2007年10月26日に本編(75分)に特典映像(86分)を収録してDVD化された(DABA-0392 / 発売元:角川映画、販売元:角川エンタテインメント)。

映画のストーリーは原作1巻がベースだが、キャスティングの都合により主人公が女性になっているなど、主にキャラクターの設定に関してかなりの改変が見られる。以下にストーリーとキャストと変更点を記述する。

[編集] ストーリー

主人公の少女神庭里美は何事にも熱中できず、執着できない高校生活を送っていた。そんな彼女は物語の舞台「天栗浜高校」へ転校した初日、学校を走り回る迷惑非公認部活動「階段部」と初めての出会いを果たす。里美は階段部のメンバー天ヶ崎泉と衝突してしまい、彼女に怪我をさせてしまう。階段部の他のメンバーと一緒に保健室に付き添った里美は、階段部の部員である九重ゆうこから怪我をしたメンバーの代理として勧誘される。そんなトンチキな部活、いや「部」とすら認められていない集団に関わるのは嫌だ。強く拒否する彼女であったが、部長の刈谷健吾の真摯な言葉に突っぱねきれない何かを感じ、ついに階段部への入部を決意する。今ここにまた新たな一匹のハムスターが、終わりのない道へ向かい、走り出した……。

[編集] キャスト

神庭 里美(かんば さとみ):黒川芽以
原作における神庭 幸宏に相当。映画化に際し性別が変更され、それに伴って名前も幸宏から里美に変更されている。また、階段部への入部理由は同じであるが、部との出会いや入部までの流れといった周囲の取り巻きは異なる。
九重 ゆうこ:通山愛里
原作での肩書は「部長」だが、映画化に際して一般部員に格下げされている(立場としては階段部のエース的な存在)。性格は破天荒的なものから天真爛漫的なものに変わり、またメガネをかけている。
刈谷 健吾:松尾敏伸
映画化に際して「階段部部長」の肩書きに変更されている。それに伴ってか、性格も微妙に異なり、リーダーシップの強い性格になっている。また、映画化による井筒の設定変更を受け、校内では井筒奈美がほぼ常に同行している。
天ヶ崎 泉:甲斐麻美
原作では自己の立場上、おとなしい性格をしているが、映画版では本来の明るい性格が強く出されている。
三枝 宗司:栩原楽人
映画では、自己至上主義の性格よりも情報主義・分析能力という面が強く出されている。
井筒 奈美(いづつ なみ):秋山奈々
原作の井筒 研に相当。映画化に際し性別が変更され、それに伴って名前もから奈美に変更されている。また、好意を抱く相手も九重ゆうこから刈谷健吾に変更された。立場も神庭のライバルから階段部の活動時のスターター担当兼マスコットキャラクターになっていたり、性格も刈谷に付き回るほどの一途になっている。また、階段部のマスコットということもあってか、学校内では一番かわいいと自称している(佐々木浩久・出演者一同の談)。
中村 ちづる:小阪由佳
映画では「生徒会長」の肩書きに変更されている。またメインキャラクターとして扱われており、スポットライトの当たり具合が九重ゆうこと逆転している状態。
その他の出演者

[編集] 主題歌

主題歌「スタートライン
歌:黒川芽以
作詞:黒川芽以 作曲・編曲:遠藤浩二
エンディングテーマ「君は君だから」
歌:安次嶺奈菜子

[編集] スタッフ

  • 監督・脚本: 佐々木浩久
  • プロデューサー:伊橋達彦、金子正男、徳永裕明
  • 撮影監督:金谷宏二(J.S.C)
  • 企画:原田学、垣貫真和
  • 製作:近藤和裕、井上文雄、新巻康彦、森ユキ、河上京子
  • 照明:木村明生
  • 美術:畠山和久
  • 編集:大永昌弘
  • 音楽:遠藤浩二
  • セカンドユニット監督:安里麻里
  • 制作:角川映画、フェイスフル、「学校の階段」製作委員会(USEN角川映画ペイ・パー・ビュー・ジャパンエンターブレインジー・モード
  • 配給:アンプラグド

[編集] 脚注

  1. ^ 実写映画版のオリジナルキャラクター(詳細はキャストを参照)。
  2. ^ 第2巻220頁より
  3. ^ 校長曰く、陸上部時代の九重ゆうこの苦悩を救えなかったことへの罪滅ぼしとのこと。
  4. ^ しかし彼女の幸宏への言動の数々は全て彼を端的に罵倒するものばかりであり、その内心を推し量るのはほとんど不可能に近い。

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年10月30日 (金) 10:41 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【学校の階段】変更履歴

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