宗教的排他主義

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宗教的排他主義(しゅうきょうてきはいたしゅぎ、exclusivism)は自宗教の絶対的優越性を強く主張し、他の宗教の価値を認めない思想のことである。この場合他の宗教は『無価値』な『偽り』の宗教であり、それによっては何ら救済はないことになる。

キリスト教カトリックの『教会の外に救いなし』、およびプロテスタントの『キリスト教の外に救いなし』の文言はこの思想を端的に表した標語である。この文言に従い、キリスト教の宣教師たちは他宗教を攻撃した。またヨーロッパ諸国の植民地では盛んに先住民族に対してキリスト教への改宗を強いた。現在でも非主流派とはなったものの、一部のキリスト教根本主義者などがそのような主張をしている。

イスラームにおいても、『イスラーム以外の信仰はすべて無価値な誤った教えであり、地獄に落ちる』と主張する過激な考えが存在している。その他の宗教においても、排他主義的言説を唱える団体が存在している。

排他主義の立場をとる人々には、概して布教に熱心な人が多い。これは、自宗教のみに救いがあるという思想を彼らが持っていることから、他の人に救いの可能性を広めることを使命と感じている場合が多いからである。

前近代においては、宗教と国家が強く結びついており、国家間・民族間の戦争は往々にして『神と神の』もしくは『宗教と宗教の』戦いの色彩を帯びざるを得なかった。また人類という共同体意識も皆無に近かった。そのため宗教的排他主義も現代に比して強く現れることが多かった。

なお、排他主義という言葉から一部に誤解があるが、宗教的排他主義とは、暴力的な手法を用いることを意味しているわけではなく、あくまでも思想の上で他宗教の価値を認めないということであり、特に現代では暴力には否定的な人々が多数派である。

排他主義は一神教特有の現象であって、多神教には存在しないという主張が、特に多神教の信奉者からなされることがある(多神教優位論)。しかし、歴史を見れば、日本における廃仏毀釈国家神道の思想や、インドにおけるヒンドゥー至上主義など、多神教の中にも排他主義的な面が色濃く現れることはあり、必ずしも一神教に特有な現象だとも言い切れない。また、そのような思想が広まる背景には、例えば貧困や搾取など、様々な政治・経済的な問題が絡んでおり、純粋に宗教的な理由だけで排他主義が広まるということはほとんどないと言える。


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最終更新 2009年9月15日 (火) 13:47 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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