富士急行線

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富士急行線(大月線・河口湖線)
富士急行線の路線図
路線総延長 26.6 km
軌間 1067 mm
電圧 1500 V (直流)
STRq ABZ3rg BHFq
JR東中央本線
STRrg ABZ3rf KBHFr
0.0 大月駅
BHF
0.6 上大月駅
BHF
3.0 田野倉駅
mKRZu
リニア山梨実験線
WBRÜCKE
桂川
WBRÜCKE
桂川
BHF
5.6 禾生駅
BHF
7.1 赤坂駅
BHF
8.6 都留市駅
BHF
9.4 谷村町駅
BHF
10.6 都留文科大学前駅
WBRÜCKE
桂川
BHF
11.5 十日市場駅
BHF
13.1 東桂駅
AKRZu
中央自動車道
BHF
15.8 三つ峠駅
BHF
18.8 寿駅
AKRZu
中央自動車道
BHF
20.2 葭池温泉前駅
BHF
21.1 下吉田駅
BHF
21.9 月江寺駅
STR
↑大月線
ABZfg KBHFr
23.6 富士吉田駅
STR
↓河口湖線
BHF
25.0 富士急ハイランド駅
AKRZu
中央自動車道
KBHFe
26.6 河口湖駅
ほとんどの区間で一方的な上り勾配となっている(写真は急勾配を下る大月行き列車)

富士急行線(ふじきゅうこうせん)は、山梨県大月市にある大月駅から同県富士吉田市にある富士吉田駅までを結ぶ大月線(おおつきせん)と、富士吉田駅から同県南都留郡富士河口湖町にある河口湖駅までを結ぶ河口湖線(かわぐちこせん)からなる富士急行鉄道路線の総称。

大月線河口湖線が正式な路線名であるが、両線は一体的に運営されており、また富士急行社内でも「富士急行線」として案内されている。

目次

[編集] 概要

東日本旅客鉄道(JR東日本)中央本線大月駅(標高358m)から富士吉田駅でスイッチバックし、富士山麓の河口湖駅(標高857m)まで登る。

大半を相模川上流の桂川、中央自動車道富士吉田線と国道139号(富士みち)が並行する。線形は、最急40勾配と半径200m前後の急曲線が小刻みに連続する山岳路線である。線内特急があるほか、JRとの直通列車も設定されている。

[編集] 路線データ

[編集] 大月線

[編集] 河口湖線

  • 路線距離(営業キロ):3.0km
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:3駅(起終点駅を含む)
  • 複線区間:なし(全線単線)
  • 電化区間:全線(直流1500V)
  • 閉塞方式:自動閉塞式

[編集] 歴史

大月線は、古くから富士登山拠点となっていた吉田(現在の富士吉田市)と、八王子から大月まで延びて来た中央東線(中央本線)を結び、東京からの登山客らを運ぶために敷設された富士馬車鉄道都留馬車鉄道による馬車鉄道を前身とする。両社は軌間が異なっていたため、途中で乗り換えが必要で、これを解消するため1921年に両社が合併し、大月 - 金鳥居上(後の富士吉田)間の軌間を統一・電化して電気運転を開始した。

しかし、馬車鉄道時代からの併用軌道では所要時間もかかり、急増する旅客をさばききれなくなったため、1926年に設立された富士山麓電気鉄道へ1928年に全線を譲渡し、1929年に新設の鉄道線に切り替えられ、馬車鉄道以来の軌道は廃止された。これにより大月 - 富士吉田間を2時間かかっていた所要時間も1時間以下と大幅に短縮され、富士山麓は東京からの日帰り観光圏内となった。

また、都留馬車鉄道は一時籠坂峠に至るまでの路線を有しており、明治から大正期まではそこから東海道本線(今の御殿場線御殿場駅前までを結んでいた御殿場馬車鉄道と連絡していたこともあった。

[編集] 年表

  • 1900年(明治33年)9月21日 都留馬車鉄道下吉田 - 籠坂峠間開業。軌間762mm
  • 1903年(明治36年)1月17日 富士馬車鉄道大月 - 谷村本社間開業。軌間610mm。
  • 1903年(明治36年)6月12日 都留馬車鉄道小沼 - 下吉田間開業。
  • 1903年(明治36年)8月14日 富士馬車鉄道谷村本社 - 小沼間開業。
  • 1903年(明治36年)9月11日 都留馬車鉄道籠坂峠 - 静岡県界間開業。
  • 1919年(大正8年) 都留馬車鉄道が都留電気鉄道に社名変更。
  • 1920年(大正9年) 富士馬車鉄道が富士電気軌道に社名変更。
  • 1921年(大正10年)7月 都留電気鉄道小沼 - 金鳥居上(後の富士吉田)間を電化し富士電気軌道に譲渡。金鳥居上 - 籠坂峠 - 静岡県界間を坂本諏訪松ほか4名に譲渡。
  • 1921年(大正10年)7月31日 坂本諏訪松ほか4名運営の籠坂峠 - 静岡県界間廃止。
  • 1921年(大正10年)10月 富士電気軌道大月 - 小沼間を改軌・電化。大月 - 金鳥居上間電気運転・直通運転開始。
  • 1927年(昭和2年)11月5日 坂本諏訪松ほか4名運営の上吉田(金鳥居上)[1] - 籠坂峠間廃止。
  • 1928年(昭和3年)1月1日 富士電気軌道が大月 - 富士吉田間を富士山麓電気鉄道に譲渡。
  • 1929年(昭和4年)6月19日 富士山麓電気鉄道大月 - 富士吉田間 (23.6km) 開業。軌間1,067mm。当初から電化。元富士電気軌道の大月 - 富士吉田間廃止。
  • 1930年-1934年 大月橋駅を上大月駅に改称。
  • 1930年(昭和5年)1月21日 尾垂鉱泉前駅開業。
  • 1931年(昭和6年)10月1日 月江寺駅開業。
  • 1934年(昭和9年)7月1日 東京 - 富士吉田間に臨時列車「高嶺」直通運転開始。
  • 1934年-1939年 尾垂鉱泉前駅を葭池温泉前駅に改称。
  • 1943年(昭和18年)9月20日 小沼駅を三つ峠駅に改称。
  • 1950年(昭和25年)8月24日 富士山麓電気鉄道富士吉田 - 河口湖間開業。
  • 1960年(昭和35年)5月30日 富士山麓電気鉄道が富士急行に社名変更。
  • 1961年(昭和36年)12月1日 ハイランド駅開業。
  • 1962年(昭和37年)4月14日 新宿 - 河口湖間に急行「かわぐち」運転開始。
  • 1965年(昭和40年)3月1日 谷村横町駅を都留市駅に改称。
  • 1971年(昭和46年)3月4日 富士急行列車脱線転覆事故。乗客約120名のうち17名が死亡、69名が負傷した。
  • 1981年(昭和56年)1月11日 暮地駅を寿駅に、ハイランド駅を富士急ハイランド駅に改称。
  • 1986年(昭和61年)11月1日 急行「かわぐち」廃止。
  • 1998年(平成10年)7月6日 1200形電車による座席定員制特急列車「ふじやま」運行開始。
  • 2002年(平成14年)2月28日 特急「ふじやま」を2000形電車を用いた「フジサン特急」に変更。同時に特急料金を改定する。
  • 2004年(平成16年)11月16日 都留文科大学前駅開業。それに伴い、都留市駅から同駅へ特急停車駅を変更する。
  • 2007年(平成19年)9月29日30日 F1日本グランプリ富士スピードウェイで開催され、それに伴って臨時ダイヤが組まれる。
  • 2009年(平成21年)8月9日 1000形改造車による「富士登山電車」が運行を開始する。

[編集] 運転形態

富士吉田駅で接続する大月線・河口湖線の両線は一体的に運用され、直通運転が行われており、旅客案内上これらの路線名は使用されていない。

[編集] 特急「フジサン特急」

富士急行2000形電車「フジサン特急」 クロ2000形
2000形電車「フジサン特急」 クモロ2200形

大月駅 - 河口湖駅間に、特急列車フジサン特急が運行される。

運行本数
2008年3月現在平日は下り3本・上り4本、土・休日は下り6本・上り8本。全列車が大月駅で同駅停車のJR中央本線特急あずさ」・「かいじ」との接続を図っている。
使用車両
2000形電車(クロ2001+モロ2101+クモロ2201及びクモロ2202+モロ2102+クロ2002)。
国鉄→JR東日本の165系ジョイフルトレインパノラマエクスプレスアルプス」を譲り受け、3両編成2本を使用している。
2001と2002に展望室を設けている。各車両のモニターに前面展望映像を流している。
2101と2102は自由席のほか、6名まで利用できる個室が設けられている。自動販売機・トイレも設置されている。
2201と2202は自由席となっている。
この車両は各駅停車として使用されることもあるが、この場合展望室と2号車個室には着席できない。また、車内のトイレも使用禁止となる。
停車駅 
駅一覧も参照のこと
特急料金
大月線内停車駅相互間及び大月線と河口湖線を通して利用する場合は以下の特急料金が適用される。河口湖線内各駅相互間では特急料金不要である。
  • 大月駅 - 富士吉田駅・河口湖線間:300円
  • 大月駅 - 都留文科大学前駅:150円
  • 都留文科大学前駅 - 富士吉田駅間:150円
車両検査時には1200形電車により代替運行され、特急料金は「ふじやま号」時代の料金(大月駅 - 富士吉田駅・河口湖線間200円、大月駅 - 都留文科大学前駅・都留文科大学前駅 - 富士吉田駅間100円)を適用する。このとき各駅・車内の案内も「特急ふじやま号」となる。
着席整理料金
展望室のある車両は、展望席を含めたすべての座席が定員制(座席指定ではない)で、この車両に乗車する場合は区間に関わらず、別途着席整理料金100円が必要になる。
個室料金
2号車の個室を利用する場合は、人数・区間に関わらず別途1000円の個室料金が必要になる。

[編集] 各駅停車

線内運行列車とJR中央本線直通列車がある。共に運賃のみで特別な料金は不要。また、線内運行列車の中には、富士急ハイランドにあるアトラクションにちなむ「トーマスランド号」と呼ばれる車両で運行される列車もある。

また、特急形車両を各駅停車として運行することもあるが、その場合は展望車のある車両と個室には着席できない。また、この場合はトイレの利用もできない。

[編集] JR中央線直通列車

かつて乗り入れていた201系電車

JR東日本中央本線より直通運転列車がある。

[編集] 利用状況

[編集] 輸送実績

[編集] 収入実績

[編集] 駅一覧

凡例
駅員の有無 … *:直営有人駅、+:委託有人駅、無印:無人駅
停車駅 … ●:停車、▲:一部列車通過、|:通過
フジサン特急 … 水色の区間(富士吉田駅 - 河口湖駅間)は特急料金が不要。
路線名 駅名 駅員の有無 駅間距離
(km)
累計距離
(km)
各駅停車 フジサン特急 接続路線 所在地
大月線 大月駅 * - 0.0 東日本旅客鉄道中央本線 大月市
上大月駅   0.6 0.6  
田野倉駅 + 2.4 3.0   都留市
禾生駅 + 2.6 5.6  
赤坂駅   1.5 7.1  
都留市駅 + 1.5 8.6  
谷村町駅 + 0.8 9.4  
都留文科大学前駅 + 1.2 10.6  
十日市場駅   0.9 11.5  
東桂駅 + 1.6 13.1  
三つ峠駅 + 2.7 15.8   南都留郡西桂町
寿駅   3.0 18.8   富士吉田市
葭池温泉前駅   1.4 20.2  
下吉田駅 + 0.9 21.1  
月江寺駅 + 0.8 21.9  
富士吉田駅 * 1.7 23.6  
河口湖線
富士急ハイランド駅 + 1.4 25.0   南都留郡
富士河口湖町
河口湖駅 * 1.6 26.6  

[編集] 運賃

大人普通旅客運賃(小児半額・10円未満切り上げ)。2007年7月1日現在。

キロ程 運賃(円)
初乗り - 2km 160
3 - 4 210
5 - 6 290
7 - 8 370
9 - 10 450
11 - 12 530
13 - 14 610
15 - 16 690
17 - 18 770
19 - 20 850
21 - 22 930
23 - 24 990
25 - 26 1050
27 1110

[編集] その他

  • 2007年3月18日からサービスを開始したICカードPASMO」は、バス事業では導入されたが鉄道線には導入されていない。
  • 富士急ハイランド駅ではホームの延伸工事が行われ、6両編成分の有効長が確保されている。
  • 直営有人駅と・都留文科大学前駅・富士急ハイランド駅には券売機があり、磁気券を発券している。また、すべての有人駅に係員用の乗車券発行機があるが、こちらは非磁気券を発券している。
  • 昔は電力が慢性的に不足がちで電圧降下が激しく4両や6両での運行に大きな制約があったが、現在では変電所増設や増強により劇的に改善している。
  • 駅通過時、発車前にはほぼ必ず警笛を鳴らす。

[編集] 脚注

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  1. ^ 『日本鉄道旅行地図 4号 関東2』(新潮社、2008年)p.50によると金鳥居上は1924年に富士吉田と改名しているが、『私鉄史ハンドブック』(電気車研究会、1993年)では所在地の福地村と表記、『鉄道廃線跡を歩くVIII』(JTB、2001年)では別名?の上吉田優先表記で、坂本諏訪松ほか4名の路線としては富士吉田の表記は見られず。

[編集] 参考文献

  • 和久田康雄『私鉄史ハンドブック』電気車研究会、1993年、pp.84-85.
  • 『私鉄史ハンドブック』正誤表(再改訂版)2009年3月作成
  • 今尾恵介『地形図でたどる鉄道史 東日本編』JTB、2000年、pp.158-161.
  • 宮脇俊三編著『鉄道廃線跡を歩く VIII』JTB、2001年、pp.118-120.
  • 今尾恵介監修『日本鉄道旅行地図帳 4号 関東2』新潮社、2008年、p.50

[編集] 関連項目

最終更新 2009年11月6日 (金) 18:54 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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