対戦アクションゲーム

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対戦アクションゲーム(たいせん_)とは、2人以上のプレイヤー間で対戦可能な、アクション性の強いゲームのこと。

特に、対戦型格闘ゲームに似ているが格闘技的要素があまりない作品のことを特権的に指すことがある。

スポーツゲームレースゲームも広義には対戦アクションゲームだが、これらはそれぞれ違うジャンルとして扱われる。

目次

[編集] 歴史

「対戦アクションゲーム」という言葉は、大きく分けて対戦型格闘ゲームの流行(対戦格闘ブーム[1])の前後で意味合いが変化している。ここではそのことを意識して、対戦格闘ブームを中心に据えて記述している。

[編集] 対戦格闘ブーム以前

対戦可能なアクションゲーム自体の歴史は古い。例えば1983年アーケードゲームマリオブラザーズ[2]では2人同時プレイが可能だった。これは本来は2人で協力し合いクリアを目指すものであったが、一方のプレイヤーの行動をもう一方が妨害してミスに追い遣ることも可能だった。そしてこちらのプレイスタイルの方も、本来の協力し合うスタイルに負けないほどプレイヤーから面白がられたため、いつしか「マリオブラザーズの2人プレイは対戦ゲームである」という認識が強まっていった[3]。つまり1980年代前半にはすでに対戦アクションゲームは存在していたと言える。ただ『マリオブラザーズ』にせよ『ボンバーマン』シリーズのような他の対戦可能作品にせよ、対戦はあくまで作品の楽しみの一つに過ぎなかった。

なお、この時代にも対人対戦を志向して製作されたアクションゲームが皆無だった、というわけではない。確かに対戦アクションゲームは希少なのだが[4]、例えば『スパイvsスパイ』というアクション性と戦略性を兼ね備えた駆け引きを持つ作品が存在している。

[編集] 対戦格闘ブーム以後

この「対戦アクションゲーム」なる言葉自体が、意識的に「対戦主体のアクションゲーム」を指すものとして語られるようになるまでには、1990年代末期まで時代が下る必要があった。この頃には1991年カプコンによるアーケードゲーム『ストリートファイターII』以来続いてきた対戦型格闘ゲームの流行が下火になっていた。その原因の一つは「操作方法が複雑に発展し、それについていけないプレイヤーが離れていった」ことである。そこでいくつかのゲームメーカーが、その原因を取り払って幅広いプレーヤー層に対戦の面白さをアピールするために、対戦型格闘ゲームへのアンチテーゼとして、徹底的に簡略化した操作系にこだわった[5]ゲームを作るようになった。その結果として出来上がったゲームには、最早「技数豊富な格闘技・剣技で緻密な戦略を立て合い戦う」「正確にコマンドを入力して連続技を決める」といった格闘ゲームらしい要素は薄れてしまい、代わりに「純粋に反射神経の良さを競う」「アイテムなどをうまく用いる」などの、どちらかと言えば従来のアクションゲームに近い能力をプレイヤーに求めるものになった。そこで、こうしたゲームのジャンル名からは「格闘」の2文字が取り除かれ、「対戦アクションゲーム」と呼ばれるようになったのである。

この時期に於ける先駆的作品として第一に挙げられるのは、1999年初頭にNINTENDO64向けに発売された『大乱闘スマッシュブラザーズ』である。任天堂の人気キャラクターが総出演するという話題性は元より、その単純・爽快かつ奥深いシステムが好評を博した。そして、日本国内だけで200万本近いソフト出荷数を達成するに至ったのである。

なお、格闘ゲームからは離れた出自ではあるが、1995年に登場したアーケードゲーム『電脳戦機バーチャロン』も忘れるわけにはいかない。ゲームセンター内に『ザ・キング・オブ・ファイターズ'95』や『バーチャファイター2』のような名だたる格闘ゲームが並ぶ中で、人間同士の格闘をテーマにしたゲームではないながら、対戦台[6]としてそれらの作品と筐体(ゲーム機)を並べ高インカムを稼ぎ出したことにより、プレイヤーやゲームセンターの経営者、そしてゲーム業界内の人々に対し「格闘でなくとも対戦ゲームは成立・成功する」ことを強く印象付けることになった。そしてその影響は、後の機動戦士ガンダム vs.シリーズや、家庭用ゲーム機の作品でもアーマード・コアシリーズなどに及び、3Dロボットアクションゲームの方向性の決定に大きな役割を果たした。

[編集] 近年の傾向

最近では、格闘をメインにしたアクション性の高い漫画をゲーム化する際に、このジャンルの作品として発売されることがよく見られる(例えば、『忍道対戦アクション』と銘打たれた『NARUTO -ナルト- ナルティメットヒーロー』シリーズ)。何故なら、対戦型格闘ゲームにありがちな複雑な操作系に慣れていない低年齢層やライトユーザーに配慮して、システムを簡略化し遊びやすくした為である。

元々アクション的要素がそれほど大きくないファイナルファンタジーシリーズからアクションゲームとしてのシステムを新規構成し『ディシディア ファイナルファンタジー』が開発され、バトルシステムにアクション性の高いテイルズ オブ シリーズよりシステムの基本的な部分を保持したまま対人対戦を可能にした『テイルズ オブ バーサス』が生み出されるなど、RPGのような他ジャンルのシリーズ作品からの対戦アクションゲーム作品もしばしば見られる。

いかにも格闘技っぽい近接攻撃があまり似合わない、ロボットなどを操作する対戦ゲームも、かつては幾分強引に対戦型格闘ゲームのシステムに当てはめてリリースされていたことがある[7]。しかし『バーチャロン』の成功以来、フィールドを動き回って撃ち合うような、アクション的要素を強めたものになる傾向が強い。

[編集] 特徴

先述したように、簡素な操作系(多くは8方向レバー&2〜3ボタンで操作できる)とシンプルなシステムが特徴的である。

よくある対戦型格闘ゲーム同様に、CPU戦ではステージ毎に倒すべき相手キャラクターが現れ(相手の数は1体に限らず、複数体の場合もあり得る)、相手の体力を全て奪う、攻撃時に得られるポイントを稼ぐなどの方法で、ステージ毎に設定される条件を満たすことによりステージをクリアしていく。対人戦でも、相手キャラクターを操作するのがCPUから別のプレイヤーになるだけである。

しかし、シンプルなだけにゲーム性やゲームバランスが大雑把に感じられることも多く[8]、それゆえ対戦型格闘ゲームに慣れたプレイヤーの好みには合わないことがある[9]

多くの対戦アクションゲームに見られる、対戦型格闘ゲームとの主な相異点を挙げる(ただし、ここに挙げたのは大体の傾向である。ゲームにもよるので、詳細は各ゲームの取扱説明書などで確認する必要がある)。

  • 近付いての攻撃もあるが主な攻撃手段ではなく、飛び道具系必殺技やアイテムでも攻撃可能。
  • ガード方法が特殊またはそもそもガードというシステムが無い
  • ステージ自体に仕掛けベルトコンベア落とし穴など)がある。
  • アイテムが使用可能。
  • バトルステージや出現アイテムなど、プレイヤーの指定できない要素が対戦する度に変化する。このランダム性により、攻略のためには臨機応変な戦略が必要となる。
  • 3人以上の多人数プレイが可能。一般に3人以上で争う場合、たとえ各人の実力に結構差があったとしても、どのプレイヤー同士が協力・敵対し合うか次第で誰にでも(例えば漁夫の利のような形での)勝機があるため、実力差がもろに現れがちな2人での対戦より盛り上がりやすい。このタイプのゲーム(ないしゲームモード)はパーティーゲームとしてプレイされることが多い。

[編集] 注釈

  1. ^ 1991年夏に、当時稼動を開始したアーケードゲームストリートファイターII(ストII)』及びその家庭用ゲーム機への移植や後継作品により引き起こされたこの流行は、それから数年もの間継続し、その中で幾多もの類似作品が生まれた。そうした作品の中には、『サムライスピリッツ』や『ザ・キング・オブ・ファイターズ'94』のように独自性を打ち出すことに成功し大量にファンを獲得できたものから、単なるエピゴーネンに終わり消え去ったものまで様々であるが、ストIIのゲーム性の枠から大きく抜け出した作品はほとんどない。
  2. ^ 80年代、任天堂アーケードゲーム事業も行っていた。詳細は『任天堂#沿革』、『任天堂VS.システム』を参照。
  3. ^ プレイにハード・ソフトへの先行投資以上にはほとんど経費の掛からないファミコン移植版の発売により、この認識は決定的となった。
  4. ^ 当時、対人対戦可能なゲームといえば、スポーツゲームがほとんどであった。その理由は、サッカーテニスのように有名なスポーツであれば、公正・公平な対戦のためにゲームのルール(競技規則)を熟知し合う手間がほとんど不要で、対戦プレイへの敷居が高くないために人気を得やすかったからだと思われる。なお欧米では、ゲームのヒットチャートの上位に絶えずスポーツゲームがランクインするなど、このような傾向は現在でも継続している。
  5. ^ストリートファイターII』、『餓狼伝説2』のような対戦型格闘ゲームでは、4つ以上も用意されている攻撃用ボタンを使い分けねばならなかったり、プレイのために入力できることが必須となる必殺技コマンドが複雑であったり(詳細は対戦型格闘ゲーム#レバーとボタンの組み合わせ対戦型格闘ゲーム#必殺技コマンドの例を参照のこと)と、とにかく操作系が初心者にとってはとっつきの悪いものであった。一方で対戦アクションゲームでは、使用ボタン数を3個以内に押さえる、ボタン2個の同時押し以上に複雑なコマンド入力を要求しないなどというような簡略化が図られている。
  6. ^ 不特定多数のプレイヤーが集うゲームセンターで、そうしたプレイヤー間の対戦を促すために工夫された仕組み。プレイヤー同士が直接顔を合わせなくても良いように、2台の筐体を用意して、2人のプレイヤーが各々別の筐体で同一のゲームの対戦を行う。お互い顔見知りでないようなプレイヤー同士でもそれほど抵抗感なく対戦が行えるこの仕組みの誕生・普及(『ストリートファイターIIダッシュ』発売後、全国的に広まった)は、対戦格闘ブームを加速させる大きな要因となった。後には、3人以上のプレイヤーに対応したものや、インターネット通信技術を用いたものも現れている。
  7. ^機動戦士ガンダム』ですら、対戦格闘ブームの間に2D対戦型格闘としてアーケードゲームが発売されたことがある。しかし、後年の機動戦士ガンダム vs.シリーズほどの人気を得られなかったどころか、認知度すら高まらなかった。
  8. ^ 実際はきちんとバランス調整されてから世に出るゲームも少なくない。ある程度は、プレイヤー本人の意識・嗜好の問題と言える。
  9. ^ 改めて言うことでもないが、逆に対戦型格闘ゲームが肌に合わずに対戦アクションゲームに専心するプレイヤーも多い。そういったプレイヤーの受け皿として機能したことが、対戦アクションゲームというジャンルが成立した理由の一つと考えられる。

[編集] 主な対戦アクションゲーム

最終更新 2009年8月30日 (日) 02:23 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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