川本三郎

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川本 三郎(かわもと さぶろう、1944年7月15日 - )は評論家

大佛次郎賞読売文学賞サントリー学芸賞(社会・風俗部門)選考委員。
雑誌「東京人」編集委員。

目次

[編集] 来歴・人物

東京都出身。麻布高等学校から東京大学法学部を卒業後、一年間の就職浪人生活を経て、二度目の受験で朝日新聞社に入社。

週刊朝日』編集部を経て『朝日ジャーナル』記者になったが、1971年秋、朝霞自衛官殺害事件で指名手配中の犯人を密かに面会取材。犯人が宮沢賢治について語り、ギター片手にクリーデンス・クリアウォーター・リバイバルの『Have You Ever Seen The Rain?』を歌う姿に接して個人的なシンパシーを持つに至り、アジビラ作成を手伝った挙句、犯人から証拠品(自衛官が殺害された時に着用していた腕章と、犯行時に使用された隊員ズボン)を譲り受け、これを焼却。1971年11月19日に犯人が逮捕されると川本の行為が司直の知るところとなり、1972年1月9日には川本もまた逮捕され、会社は懲戒免職となり、1972年9月27日、浦和地裁にて懲役10ヶ月、執行猶予2年の有罪判決を受けた。この事件の経緯は自伝的な『マイ・バック・ページ-ある60年代の物語』に詳しい。

以来、フリーの文筆家となる。文芸映画都市など幅広いジャンルで多数の著書があるとともに、永井荷風も好きである。また、「町歩き本」を多数刊行しており、近年の「散歩ブーム」の火付け役の一人である。

1979年からは、常盤新平青山南とともに編集委員として『ハッピーエンド通信』を刊行。

村上春樹が知識人からあまり評価されていなかった時からの春樹支持者だったが、『海辺のカフカ』の刊行時にこれを酷評、春樹への評価が変化した。

映画に関する著作が最も多い。ほか米国文学の翻訳もあり、特にトルーマン・カポーティを好んで訳している。

ファッション評論、ファッション史研究の川本恵子(1951年 - 2008年)は妻。

[編集] 受賞歴

[編集] 著作

  • 朝日のようにさわやかに 映画ランダム・ノート 筑摩書房 1977 のち文庫
  • 同時代を生きる「気分」 冬樹社 1977
  • シネマ裏通り 冬樹社 1979
  • 同時代の文学 冬樹社 1979
  • 走れナフタリン少年 北宋社 1981 のち中公文庫
  • 雑エンタテインメント 学陽書房 1981
  • 町を歩いて映画のなかへ 集英社 1982
  • ハリウッドの神話学 潮出版社 1983 のち中公文庫
  • 都市の感受性 筑摩書房 1984 のち文庫
  • 雑踏の社会学 東京ひとり歩き TBSブリタニカ 1984 のちちくま文庫
  • ネヴァーランドで映画を 駸々堂出版 1984 のち中公文庫
  • ちょっとそこまで 弥生書房 1985 のち講談社文庫
  • 都市の風景学 駸々堂出版 1985
  • 微熱都市 白水社 1985
  • 忘れられた女神たち 筑摩書房 1986 のち文庫
  • 読書のフットルース 講談社 1986
  • 映画のランニングキャッチ 講談社 1987
  • 紙宇宙船に乗って 対談集 白水社 1987
  • ハリウッドの黄金時代 サントリー博物館文庫 1987 のち中公文庫
  • '80年代都市のキーワード TBSブリタニカ 1987
  • 日本すみずみ紀行 六興出版 1987 のち現代教養文庫
  • 記憶都市 稲越功一写真 白水社 1987
  • 感覚の変容 文芸春秋 1987
  • シングル・デイズ リクルート出版 1987
  • ダスティン・ホフマンは「タンタン」を読んでいた キネマ旬報社 1988
  • マイ・バック・ページ ある60年代の物語 河出書房新社 1988 のち文庫
  • 子どもたちのマジックアワー フィクションのなかの子ども 新曜社 1989
  • スタンド・アローン 20世紀・男たちの神話 筑摩書房 1989 のち文庫
  • 私の東京町歩き 筑摩書房 1990 のち文庫
  • アカデミー賞 オスカーをめぐる26のエピソード 中公新書 1990 のち文庫
  • 大正幻影 新潮社 1990 のちちくま文庫、岩波現代文庫
  • パン屋の一ダース リクルート出版 1990
  • ハリウッド大通り 平凡社 1991 のちちくま文庫
  • フィールド・オブ・イノセンス 河出書房新社 1991 のち文庫
  • 東京残影 日本文芸社 1992 のち河出文庫
  • 東京万華鏡 筑摩書房 1992 のち文庫「私の東京万華鏡」
  • 夢の日だまり 日本文芸社 1993
  • ローリング・ストーンズをオルガンで 映画のこだわり雑貨店 音楽之友社 1993
  • クリスの緑の眼、イーストウッドの拍車 キネマ旬報社 1993
  • 花の水やり 日本デザインクリエーターズカンパニー 1993
  • 青の幻影 文芸春秋 1993
  • 映画の昭和雑貨店 小学館 1994
  • 今ひとたびの戦後日本映画 岩波書店 1994 のち中公文庫、岩波現代文庫
  • 続・映画の昭和雑貨店 小学館 1995
  • 東京つれづれ草 三省堂 1995 のち中公文庫
  • 火の見櫓の上の海 東京から房総へ NTT出版 1995(気球の本)
  • 荷風と東京 「断腸亭日乗」私註 都市出版 1996 のち岩波現代文庫全2巻
  • クレジットタイトルは最後まで 中央公論社 1996 のち文庫
  • 続々・映画の昭和雑貨店 小学館 1996
  • 君美わしく 戦後日本映画女優讃 文芸春秋 1996 のち文庫
  • 東京おもひで草 三省堂 1997 のちちくま文庫
  • 続々々・映画の昭和雑貨店 小学館 1998(Shotor library)
  • 映画の香り 中央公論社 1998 のち文庫
  • 日本映画を歩く ロケ地を訪ねて JTB 1998 のち中公文庫
  • 銀幕の東京 映画でよみがえる昭和 中公新書 1999
  • 映画の昭和雑貨店 完結編 小学館 1999(Shotor library)
  • 青のクレヨン 河出書房新社 1999
  • 今日はお墓参り 平凡社 1999
  • 本のちょっとの話 新書館 2000
  • この映画見た? 新書館 2000
  • ロードショーが150円だった頃 思い出のアメリカ映画 晶文社 2000
  • あのエッセイこの随筆 実業之日本社 2001
  • 小説、時にはそのほかの本も 晶文社 2001
  • はるかな本、遠い絵 角川選書 2002
  • 浜辺のパラソル 旬報社 2002
  • オリンピックのころの東京 岩波書店 2002(岩波フォト絵本)
  • 荷風好日 岩波書店 2002 のち現代文庫
  • 青いお皿の特別料理 日本放送出版協会 2003
  • 郊外の文学誌 新潮社 2003
  • 林芙美子の昭和 新書館 2003
  • 東京の空の下、今日も町歩き 講談社 2003 のちちくま文庫
  • 美しい映画になら微笑むがよい 中央公論新社 2004
  • 我もまた渚を枕 東京近郊ひとり旅 晶文社 2004
  • 映画を見ればわかること 1-2 キネマ旬報社 2004-07
  • 旅先でビール 潮出版社 2005
  • 時代劇ここにあり 平凡社 2005
  • 言葉のなかに風景が立ち上がる 新潮社 2006
  • 名作写真と歩く、昭和の東京 平凡社 2007
  • ミステリと東京 平凡社 2007
  • 東京暮らし 潮出版社 2008
  • 向田邦子と昭和の東京 新潮新書 2008

[編集] 共編著

  • 傍役グラフィティ 現代アメリカ映画傍役事典 真淵哲共著 ブロンズ社 1977
  • 女優グラフィティ 小藤田千栄子共編著 ブロンズ社 1978
  • スキ・スキ・バン・バン 小藤田千栄子共著 ブロンズ社 1980
  • 映像の視覚 佐藤忠男共著 現代書館 1983
  • 映画はアクチュアル 松田政男共著 現代書館 1986
  • 東京芝居 小劇場お楽しみガイド 松岡和子共著 TBSブリタニカ 1987
  • 昭和30年東京ベルエポック 岩波書店 1992(ビジュアルブック江戸東京)
  • 日本の名随筆 別巻 32 散歩(編) 作品社 1993
  • こどもたちはまだ遠くにいる(編)筑摩書房 1993(Portrait collection)
  • 映画監督ベスト101(編) 新書館 1995
  • 映画監督ベスト101 日本篇(編)新書館 1996
  • 今日も映画日和 和田誠瀬戸川猛資共著 文藝春秋 1999 のち文庫
  • 荷風語録(編)岩波現代文庫 2000
  • 大いなる西部劇 逢坂剛共著 新書館 2001
  • 文学を旅する 小池滋亀井俊介 朝日選書 2002
  • 図説永井荷風 湯川説子 河出書房新社 2005(ふくろうの本)
  • 誇り高き西部劇 逢坂剛 新書館 2005
  • 久世光彦の世界 昭和の幻景 斎藤愼爾共編 柏書房 2007
  • 本と映画と「70年」を語ろう 鈴木邦男 朝日新書 2008

[編集] 翻訳

  • カポーティとの対話 ローレンス・グローベル 文芸春秋 1988
  • ウォーターメソッドマン ジョン・アーヴィング 岸本佐知子柴田元幸共訳 国書刊行会 1989 のち新潮文庫
  • 天使といたずらっ子 マイケル・フォアマン 三起商行 1990(ミキハウスの絵本)
  • はやくおおきくなりたい! ジェイムズ・スティーブンソン 佑学社 1991
  • 涙が流れるままに ローリング・ストーンズと60年代の死 A.E.ホッチナー 実川元子共訳 角川書店 1991
  • 橋の上の天使 ジョン・チーヴァー 河出書房新社 1992
  • 小さな花の王様 クヴィエタ・パツォウスカー 太平社 1992
  • 夜の樹 トルーマン・カポーティ 新潮文庫 1994
  • 失われし友情 カポーティ、ウィリアムズ、そして私 ドナルド・ウィンダム 早川書房 1994
  • シナの五にんきょうだい クレール・H.ビショップ 瑞雲舎 1995
  • ジャック・ロンドン放浪記 小学館 1995(地球人ライブラリー)
  • 叶えられた祈り トルーマン・カポーティ 新潮社 1999 のち文庫
  • 綱渡りの男 モーディカイ・ガースティン 小峰書店 2005(For you絵本コレクション「Y.A.」)
  • 緑の影、白い鯨 レイ・ブラッドベリ 筑摩書房 2007

[編集] 関連項目

最終更新 2009年9月27日 (日) 06:21 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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