常任理事国改革

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常任理事国改革(じょうにんりじこくかいかく)は、主に1995年頃から話題になってきている国際連合安全保障理事会常任理事国に関する改革を推進する際の議論・弁論のこと。

目次

[編集] 常任理事国の現状

常任理事国アメリカ合衆国イギリスフランスソビエト連邦(現在はロシア連邦)・中華民国(現在は中華人民共和国)の5大国からなっている。しかし実質事項(非手続事項)について拒否権を有しているため、実質事項の審議において常任理事国が1ヶ国でも反対すると提案の可決はできない(大国一致の原則)。冷戦期にはアメリカ・ソ連が度々拒否権を行使し、国際政治の停滞を招いたとの批判も根強い。

[編集] 改革に向けての議論・弁論

様々な案が提案されており、ほぼ全ての国が改革自体には賛成しているが、各論では拒否権などの喪失を恐れた常任理事国が反対するなど、全く進展が見られないのが現状である。 既得権益である拒否権の権限をP5が自ら落とすことはありえず、またP5の拒否権が使われれば何も改革できないため、UNにおいて常任理事国に不利とする全ての議論(拒否権を持つ国の追加、拒否権の絶対性を否定するあらゆる改革など)は完全な空論と言える。

[編集] 改革草案の一部

案には幾つかあって、その一部を下に示す。

草案仮名称 常任理事国 非常任理事国 拒否権
G4案 11ヶ国…現5+6 14ヶ国…現10+4 25 新常任理事国は15年間凍結
コンセンサス案 5ヶ国(現状維持) 20ヶ国…現10+10 25 全常任理事国が行使を抑制
AU 11ヶ国…現5+6 15ヶ国…現10+5 26 新常任理事国にも付与
アメリカ合衆国政府案 7ヶ国…現5+2(日本含む) 12~13ヶ国…現10+2~3 19~20 新常任理事国には与えない
LDC[1] 3ヶ国…現5-2 7ヶ国…現10-3 10 全常任理事国が行使を抑制

他にも多数の草案がある。草案の中には、常任理事国非常任理事国の増加を謳う草案ばかりではなく、削減・廃止を求めるものも幾つか見られる。しかしこの課題の重要なことは、現常任理事国(五大国)が非常に消極的、あるいは反対していることである。

[編集] 日本の常任理事国入りへの課題

日本は国連改革の一環として、ドイツブラジルインドとの4ヶ国同時の常任理事国入りを求めて、国際社会に強く働きかけたが実現していない。また、4ヶ国の加入によって自国の利益を損なう可能性のある国々は、加入阻止のロビー活動を繰り広げた。日本に対しては特に大韓民国が強力な反対運動を行った[2][3][4]

191の国連加盟国の中およそ150か国以上が日本の常任理事国入りに賛成しており、国際世論では23か国中21カ国が賛成するなど支持が熱く、米英仏など3か国は日本の常任理事国入りに好意的であるものの、「アジアで日本が孤立の可能性」「中国が怒る理由は十分にある」と辛口の批評も見られる。コフィ・アナン事務総長の「日本の常任理事国入り」に対し提案した事により、中国で反日デモが起きたため、以降日本は中国との関係を恐れ常任理事国入りに対しては触れておらず、高成田享朝日新聞論説委員は『常任理事国入りはパンドラの箱』と評していた。一方中国は犬猿の仲といえるインドの常任理事国入りは支持している[5]

常任理事国入りで最も反対が多いのはドイツであり、五大国のうちアメリカ、イギリス、フランス、ロシアは反対、さらにイタリア、ポーランド、チェコも反対している。これはナチスドイツによる被害があまりに大きく、特にポーランド、ウクライナ、ロシアはドイツと血で血を洗う戦いをした経歴がある。

その後、アメリカやフランスが日本及びドイツの加入を事実上認めたが、国連改革の停滞のために4ヶ国の加入問題は棚上げとなっている。

平成17年(2005年9月28日に「国際連合安全保障理事会常任理事国入りを目指した外交政策に関する質問主意書」が、国会参議院に提出された[6]

[編集] 脚注

  1. ^ LDC諸国は大国の拡大を恐れて常任理事国の削減を求めている。そのなかでも原常任理事国でない中国(1971年~)、ロシア(1991年~)の解任である。
  2. ^ 対日関係全面見直し決議、韓国国会が採択 朝日新聞 2001年7月18日
  3. ^ 日本が常任理事国入り2段階戦略 韓国は阻止に全力 朝鮮日報 2005/04/01
  4. ^ 韓日外交戦、国連を舞台に激化 朝鮮日報 2005/04/01
  5. ^ [1]
  6. ^ 国際連合安全保障理事会常任理事国入りを目指した外交政策に関する質問主意書

[編集] 関連項目

最終更新 2009年11月25日 (水) 07:40 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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