幟
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幟(のぼり)は、日本における旗の形式のひとつ。長辺の一方と上辺を竿にくくりつけたものを指す。
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[編集] 起源
平安時代以来、武士たちは軍容を誇示したり、自軍と敵軍との識別をおこなうために、長い布の短辺に木を通して紐で吊り上げて風になびかせる、丈の高い流れ旗を軍団の象徴として掲げた。
時代が下って室町時代になると武家の一族間での争いが増加し、同じ流れ旗と同じ家紋を用いる敵味方の判断に混乱を生じるようになった。このため、布地の長辺の一方と上辺のあわせてふたつの辺を旗竿に結びつけることで流れ旗との識別を容易にした幟が発案され、全国の武家へと徐々に広まっていったとされる。
幟はそれまでの流れ旗に置き換わっただけではなく、管理がしやすいことから戦国時代を経て幅広く利用されるようになった。纏と呼ばれる馬印や旗差物などに幟が用いられ、日本における軍旗の一形式となった。
[編集] 形状
近代までの軍用の幟は、綿もしくは絹の織物を用いた。布の寸法は由来となった流れ旗に準じ、高さを1丈2尺(約3m60cm)、幅を二幅(約76cm)前後が標準的であった。このほか、馬印や纏に用いられる四方(しほう)と呼ばれるほぼ正方形の幟や、四半(しはん)と呼ばれる縦横比が3対2の比率(四方の縦半分ともされる)の幟が定型化する。もっともこれらはあくまで一般的な寸法であり、家によって由緒のある寸法を規定することや、流行に左右されることもあった。
また旗竿への留め方によって、乳(ち)と呼ばれる布製の筒によって竿に固定する乳付旗(ちつきばた)と、旗竿への接合部分を袋縫いにして竿に直接縫い付けることによって堅牢性を増した縫含旗(ぬいふくめばた)に区別できる。
旗竿は千段巻と呼ばれる紐を巻いた漆塗りの樫材や竹を用い、幟の形態に応じて全体をトの字型あるいはL字を逆さにした形状にして布を通した。
[編集] 現代の幟
現代の幟は、おもに広告用の資材として利用されている。前述の乳付旗に準じた形状の幟であり、何点かの乳を使って前述の逆L字状の竿に結わえて固定する。布の寸法の比率に基準はないものの、空間を効率的に利用しつつ布面に文言を記載するために縦長の形状になる。
かつては旗竿に竹を使用したこともあったが、昨今では金属パイプに塗料を塗布表面処理を施した既製品や、合成樹脂素材で成形した既製品を利用している。布も耐候性を主眼に合成繊維が用いられるようになっている。また、軍用品として戦場で兵卒が常に携行することをふまえていた近世以前とは違なり、台座に固定して無人での管理を前提としていることも特徴である。
以下、代表的な幟が使われる場面を例示する(括弧内は幟に書かれる内容)。
- 大相撲興行会場(力士の四股名)
- 歌舞伎を公演する劇場(役者名)
- スーパーマーケット・商店街・郊外型店舗など(商品やキャンペーン、売り出しの告知:広告)
- 神社(例大祭の告知)
- 選挙運動(日本では街頭での宣伝活動)
- デモ行進など(日本では労組や団体の幟を掲げることがある)
一方で、道路や歩道などに設置される広告用の幟には、通行の妨害になる、景観を損ねるといった批判も多いとされる。
[編集] 参考文献
- 『本朝軍器考』新井白石著
- 『日本合戦図典』笹間良彦著、 雄山閣出版、1997年。
[編集] 関連項目
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中古車店の幟 |





