平均寿命

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平均寿命(へいきんじゅみょう)とは、個体群(必ずしも生物個体とは限らない)の各個体の寿命平均である。この場合の寿命とはいわゆる「天寿」ではなく、死因にかかわらず生まれてから死ぬまでの時間である。

[編集] 人間の平均寿命

人口統計では、定常な(対象となるの各年齢の死亡率が今後も維持される仮想的な)個体群について平均寿命を求める。つまり、平均寿命とは0歳の平均余命のことである。

平均寿命は個体群によって大きく異なるが、寿命の上限はほとんど変わらないため、平均寿命の違いは人口ピラミッドの形の違いとして現れる。個体群が定常的な場合、山型の人口ピラミッドは低い平均寿命、釣鐘型の人口ピラミッドは高い平均寿命が反映されている。ただし、近年に平均寿命が大きく変化した場合、人口ピラミッドは現在ではなく過去の平均寿命を反映している。また、人口が急増しているときは、人口ピラミッドは山型になる。

寿命の平均である平均寿命に対し、寿命の中央値を寿命中位数という。平均寿命が長い個体群では、若者(特に乳幼児)の死亡がロングテールとなり、平均寿命は寿命中位数より少し(日本では男女とも3年程度)低い。逆に、平均寿命が短い個体群では、高齢者がロングテールとなり、平均寿命が寿命中位数より高い。

[編集] 素粒子の平均寿命

素粒子放射性核種などでは、平均寿命は崩壊定数の逆数である。

また半減期(崩壊するまでの寿命の中央値に等しい)は平均寿命に比例し、平均寿命の ln2 = 0.693 倍が半減期に相当する。

平均寿命をτ、崩壊定数をλ、半減期をt1/2 として示すと次式になる。

\tau = \frac1{\lambda}\,
t_{1/2} \simeq \frac{0.693}{\lambda}\,

崩壊定数は壊変定数とも呼ばれ、時間当たりの崩壊壊変)確率を示す。 崩壊する素粒子や核種の数を N 時間経過を t とおくと次の微分が成立し、それを解くと 1/2 に減衰する時間が半減期 で 1/e に減衰する時間が平均寿命であることが示される。

-\frac{dN}{dt} = {\lambda}N\,
N = {N}_0 e^{-{\lambda}t}\,
{\color{Blue}\frac{N}{N_0} = \frac{1}{2}} → ln\frac{1}{2} = -{\lambda}{\cdot}t_{1/2}\,  \frac{ln{2}}{\lambda} = t_{1/2}\,
{\color{Blue}\frac{N}{N_0} = \frac{1}{e}} → ln\frac{1}{e} = -{\lambda}{\cdot}{\tau}\,  \frac{1}{\lambda} = {\tau}\,

また、次のような理解の仕方もできる。

少数の長生きする粒子が平均を引き上げるため、平均寿命は半減期より長い。素粒子に限らず、一般に、無記憶な個体の群ではこの関係が成り立つ。

[編集] その他の平均寿命

野生動物では、幼生の高い死亡率が平均寿命を著しく引き下げ意味のない数値にしてしまうことがあり、その場合、ある程度成長した個体のみの寿命を平均することがある。もっとも、動物の場合、人間のような正確な統計計算はせず概数として平均寿命を言うことが多い。

工業製品の場合は、「平均使用年数」、「平均耐用年数」などと言うことが多い。実際の使用実績を述べる場合と、予想を述べる場合とがある。

最終更新 2009年3月1日 (日) 22:51 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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