幸福駅

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幸福駅
保存された幸福駅舎(2009年8月撮影)
保存された幸福駅舎(2009年8月撮影)
こうふく - Kōfuku
大正 (5.3km)
(6.1km) 中札内
所在地 北海道帯広市幸福町
所属事業者 日本国有鉄道(国鉄)
所属路線 広尾線
キロ程 22.0km(帯広起点)
駅構造 地上駅
ホーム 1面1線
乗降人員
-統計年度-
13人/日
-1981年(昭和56年)-
開業年月日 1956年昭和31年)11月1日
廃止年月日 1987年昭和62年)2月2日
備考 広尾線廃線に伴い廃駅

幸福駅(こうふくえき)は、北海道帯広市幸福町にあった、日本国有鉄道(国鉄)広尾線廃駅)である。広尾線の廃止に伴い1987年に廃止された。

駅名の縁起の良さから乗車券入場券などで有名であり、廃止後も観光地として整備されている。

目次

[編集] 駅の構造

単式ホーム1面1線の棒線駅の構造であった。

[編集] 駅名の由来

近隣を流れる札内川は、広大な河原のわりには水量が少ない。そのためアイヌ語で「乾いた川」を意味する「サツナイ」と呼ばれていた。[1]1897年(明治30年)、福井県大野から集団移住が行われ、入植者によって拓かれた村には幸震の字があてられた。「ナイ」に震をあてたのは、地震のことを古語で「なゐ」と呼ぶためである。しかし難読であるため、次第に音読みで「こうしん」と呼ばれるようになった。[2]。その後、幸震には福井からの移住者(「福井団体」という)が多かったことにちなみ、集落名が幸福と改められた。

[編集] 歴史

[編集] 「愛の国から幸福へ」ブーム

「愛国から幸福ゆき」切符記念碑

この駅は一部の旅人に注目されていたが、1973年3月、NHKの紀行番組『新日本紀行』において『幸福への旅 ~帯広~』として紹介されたことから知名度が上昇した。[3]

周りの駅は相次いで幸福駅までの乗車券を増刷し、幸福駅付近の商店も入場券の販売をするようになる。特に幸福駅より二つ帯広駅寄りの愛国駅と併せて、「愛国から幸福ゆき」という切符が一大ブームとなる。1974年にはこれを元にした歌「愛の国から幸福へ」(歌:芹洋子)も登場した。前年には7枚しか売れなかった愛国-幸福間の切符が、この年は300万枚、4年間で1000万枚も売れた。観光客が多数訪れるようになり、待合室の内外に利用者が名刺や使用済みの定期券などを記念に残すようになったのもこのころからである。

隣の大正駅を始めとして広尾線には愛国駅など縁起の良い名を持つ駅が点在しており、これらの駅との間の乗車券も活発に発行された。例えば「大正駅 - 幸福駅」で「たいそう幸福」といった具合である。あるいはそれらの駅相互の間でも「新生駅 - 大樹駅」などの切符が人気を集めた。

しかしこのブームも広尾線全体の営業改善にはあまり結びつかなかった。最末期は一日片道6本という同線の便数の少なさもあって、この駅を訪れる観光客自体観光バスやレンタカーを利用することが多かった。同線は1984年に第2次廃止対象特定地方交通線に指定され、1987年2月2日をもって幸福駅は広尾線とともに廃止となった。

[編集] 縁起もの入場券のブームへ

幸福駅は当時に始まり、現在もなお継続する縁起の良い駅名入場券乗車券を求めるブームの嚆矢となった駅であり、全国のローカル線やローカル鉄道会社に記念入場券で収益を補うという新たなサイドビジネスを提案することとなった。幸福駅の事例により全国の縁起の良い名前を持つ駅、たとえば学駅妻駅真幸駅学門駅などが入場券をアピールしようとするのである。そして松浦鉄道大学駅くま川鉄道おかどめ幸福駅南阿蘇鉄道南阿蘇水の生まれる里白水高原駅など、特に第三セクター鉄道において、入場券の販売を目的とした新設駅の駅名選定あるいは駅名改称なども起こっている。

[編集] 駅跡・周辺

幸福駅に保存中のキハ22
駅名板

幸福駅は廃止後も待合室・ホーム・レール共々そのまま保存されている。1990年代後半には農村公園として、観光バスも利用可能なアスファルト舗装の駐車場やトイレ、花壇などが整備された。現在でも、待合室には現役当時同様に名刺や定期券などがびっしりと貼り付けられ、1990年代半ば以後はプリクラシールもしばしば見られる。レール上にはディーゼルカー2両とモーターカー1両が静態保存されている。ホームの入り口には「幸福の鐘」が、付近には後述するイベントのための小屋が廃止後付け加えられた。

駅舎近くの売店では「愛の国から幸福へ」として知られる愛国駅から幸福駅ゆきの切符などのレプリカが販売されている。これらは地元企業により通信販売もなされている。

さらに帯広市の商工観光部観光課によって、「幸福駅ハッピーセレモニー」という結婚式風のイベントが夏季を中心に行われている。帯広観光コンベンション協会からは同駅の訪問者に対して「幸福からのメッセージ」というクリスマスカードを送るサービスも行われている。

[編集] 隣の駅

日本国有鉄道
広尾線
大正駅 - 幸福駅 - 中札内駅

[編集] ギャラリー

[編集] 脚注

  1. ^ 同じ十勝の中札内村の名もサツナイに由来する。
  2. ^ 1929年に広尾線が部分開通した際には幸震駅が設けられたが、この駅は後に大正駅と改名された。
  3. ^ 2005年4月からスタートした『新日本紀行ふたたび』で同サブタイトルで同番組の第1回放送でも紹介されている。

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年10月14日 (水) 13:04 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【幸福駅】変更履歴

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