座頭市 (2003年の映画)
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| 座頭市 | |
|---|---|
| 監督 | 北野武 |
| 製作 | 森昌行 斎藤恒久 |
| 脚本 | 北野武 |
| 出演者 | ビートたけし 浅野忠信 |
| 音楽 | 鈴木慶一 |
| 撮影 | 柳島克己 |
| 編集 | 北野武 太田義則 |
| 配給 | オフィス北野/松竹 |
| 公開 | 2003年9月6日 |
| 上映時間 | 115分 |
| 製作国 | 日本 |
| 言語 | 日本語 |
| 興行収入 | 28億5000万円 |
| allcinema | |
| キネマ旬報 | |
| IMDb | |
『座頭市』(ざとういち、ZATOICHI)は、2003年に制作された北野武監督、ビートたけし主演の日本映画である。
本作は海外でも上映され、高く評価された。
目次 |
[編集] 概要
盲目というハンデキャップを背負った謎の侠客「市(いち)」の活躍を描いた時代劇である。本作は北野作品において初の時代劇であり、従来の作品よりも娯楽的要素が強いものとなった。
本作は勝新太郎の代表作として高名な人気時代劇『座頭市シリーズ』を題材にしたが、「盲目でありながら居合抜きの達人」という座頭を主役にしている設定以外、子母澤寛が執筆した原作や前述した本家の座頭市シリーズとは、まったく関連が無いオリジナル作品である。
観客動員数は国内200万人で、北野映画における最大のヒット作となった。これまでの北野映画は大衆性が薄く、海外での評価は高かったが日本では一部のファン以外には受けなかった。それに対し、本作は無敵の侍が活躍するという解りやすい内容である。北野自身、或る知人から初めて映画を絶賛されたと吐露した。その反面、日本を舞台にした時代物の映画であるにもかかわらず主人公の市は金髪と碧眼、ジーンズ姿であり、そのうえ劇中でタップダンスを披露する場面が公開前に大きく取り上げられたことで複雑な思いを抱いたものも多く、これに対する非難した者もいた。
なかでも多くの時代劇で活躍してきた松方弘樹と千葉真一は、両氏が出演した映画の舞台挨拶上で本作を「時代にこびた時代劇」と言い放ち、「妙な時代劇が定着してしまうのは恐ろしいことだ」と痛烈に批判、その様子がワイドショーなどのメディアやマスコミへ取り上げられた[1] [2]。 その一方で、常識を破壊し大胆かつ斬新な発想で新たな座頭市のイメージを創造したという意見もあり、賛否が分かれるところである。 北野監督は「『キル・ビル(Vol.1)』も『ラストサムライ』も全くの偽物。本作こそ正真正銘の本物」と自負した。それでも「勝さんは超えられない」と謙遜していた[要出典]。 公開時のキャッチコピーは「最強。」。本作製作の動機としても、自らを料理人になぞらえ「あんた、うまいんだかまずいんだかわかんないようなもんばっかり作ってるけど、うまい親子丼とか作れんの?」と思っている人達に対する「じゃあ親子丼作ってやろうじゃないの」という思いがあったと語った。
劇中で農民が田畑を耕す音や大工が作業をする音などにリズムをつけて独創的な音楽を演出し、祭りのシーンでは大人数が下駄を履いて、一斉にタップダンスを披露するなどミュージカル的な効果を狙った。
なお、この映画はR-15に指定されての劇場公開となったが、地上波での放映時は、放送コードに抵触した一部のシーンやセリフをカットされ、WOWOWでは本作に手を加えることなくそのままR-15指定として放送されている。 現状ではR-15指定にもかかわらず、15歳未満でもビデオおよびDVDをレンタル可能。
[編集] 出演者
- ビートたけし(市)
- 浅野忠信(浪人、服部源之助)
- 夏川結衣(服部の妻、おしの)
- 大楠道代(農村の老婆、おうめ)
- 大家由祐子(芸者姉妹の姉、おきぬ)
- 橘大五郎(芸者姉妹の妹、おせい・本当は弟、清太郎)
- ガダルカナル・タカ(おうめの甥、新吉)
- 岸部一徳(銀蔵一家親分、宗家の銀蔵)
- 石倉三郎(扇屋)
- 柄本明(的屋の主人)
- 樋浦勉(的屋の老人)
- 六平直政(冒頭で市に絡むやくざ)
- つまみ枝豆(的屋の客)
- 芦川誠(的屋の客)
- 無法松(侍に憧れる男)
- 津田寛治(おせいから買春した男)
- 関根大学(銀蔵の手下)
- 小池幸次(船八一家の親分)
- 桐生康詩(船八一家の壺振り)
- 田中要次(船八一家の子分)
- 三浦浩一(御前試合の大名)
- 國本鍾建(御前試合の浪人、山路伊三郎)
- 吉田絢乃(おきぬ 子供時代)
- 早乙女太一(おせい 子供時代)
- THE STRiPES(農民)
[編集] 物語
盲目のやくざ・市が或る宿場町に到着した。その町はやくざの銀蔵一家に支配され、人々は苦しい生活をしいられていた。ここで市は、幼少時に両親を何者かに殺害され親の仇を探して旅をしている芸者の姉妹と出会う。脱藩して職を失った浪人もこの町にたどりつき、剣術の腕を買われて銀蔵一家の用心棒を勤める。とある飯屋で市と浪人は出会い、互いに相手の剣術の凄さを見抜くのだった。市は賭場で遊び人の新吉と出会い、それが縁で新吉の叔母・おうめの家にやっかいになる。ある日市は賭場の博打のイカサマを見抜いたことから、やくざと大殺陣を演じてしまう。
やがて姉妹の親の仇が銀蔵一家だと判明した。姉妹は復讐を遂げるために銀蔵の家に乗り込む。
[編集] 従来の北野映画との差異
本作は従来の北野映画と比較すると差異が目立つ。
- 台詞の量が異なる。北野映画は台詞が非常に少ない。主役すらほとんど喋らず常に寡黙である(例として『HANA-BI』の夫婦、『Dolls』の恋人の二人)。ナレーションもモノローグも無く説明を極端に省いているため、慣れないとかなり分かり辛い。それに対し本作は登場人物の台詞が多い。おうめが姉妹の親の仇を推理する場面や、家の建築を見守るおうめ達の会話等は過度に説明口調である。
- 暴力の表現が異なる。北野映画は暴力描写が多い。それは決して痛快でも派手でもない、冷酷で北野独特の表現である(例として『HANA-BI』の駅内での犯人銃殺、『Dolls』のやくざの事務所での抗争)。それに対し本作は市の雨降りの決闘、浪人の原っぱの決闘、やくざの家での決戦は次々に敵を倒していき、豪快で派手な見せ場となっている。殺陣の相手は、「監督がどんどん本気になっていくうちに、逆手抜きの刃の刃風が顔に当たるほどの勢いで、怖かった」と発言している。
- 音楽監督が異なる。北野映画は第3作『あの夏、いちばん静かな海』から前作『Dolls』に至る7作品を、一貫して久石譲が音楽を務めてきた。北野映画と久石の音楽は一体化していたとも言える。それに対し本作はムーンライダーズ以降はTVCMの活動がメインであった鈴木慶一が音楽を担当した。
[編集] 市の正体
市は身元も年齢も全く不明である。やくざの親玉のみが「座頭市」とのあだ名を知っていて、冒頭で叫んだのみ。後は「按摩さん」としか呼ばれていなかった事から、知る人が限られた謎の存在であることがわかる。蓮實重彦は市を異星人と位置づけている([3])。
[編集] スタッフ
- 監督、脚本: 北野武
- 原作: 子母沢寛
- 企画: 斎藤智恵子
- 編集: 北野武、太田義則
- 撮影: 柳島克己
- 音楽: 鈴木慶一
- 美術: 磯田典宏
- 衣装: 黒澤和子
- 衣装監修: 山本耀司
- 助監督: 松川嵩史
- タップダンス指導: THE STRiPES
- 特殊メイク:藤原鶴声
- プロデューサー: 森昌行、斎藤恒久
- 配給: 松竹、オフィス北野
- 制作: バンダイビジュアル、TOKYO FM、電通、テレビ朝日、斎藤エンターテイメント、オフィス北野
[編集] 受賞歴
- 第36回シッチェス・カタロニア国際映画祭
- グランプリ(最優秀作品賞)
- 最優秀映画音楽賞(鈴木慶一)
- 観客賞
- 第60回ヴェネチア国際映画祭
- 監督賞(銀獅子賞)、オープン2003賞、観客賞
- フューチャー・フィルム・フェスティバル・ディジタル・アウォード
- 第28回トロント国際映画祭ピープルズ・チョイス・アウォード
- 第16回日刊スポーツ映画大賞監督賞
- 第13回東京スポーツ映画大賞
- 作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞(岸部一徳)、助演女優賞(大楠道代)、振付賞(THE STRIPES)
- 第27回日本アカデミー賞
- 優秀作品賞、優秀助演男優賞(浅野忠信)、優秀助演女優賞(大楠道代)、最優秀音楽賞、最優秀撮影賞、最優秀照明賞、最優秀録音賞、最優秀編集賞、優秀美術賞
[編集] 補足
北野は以前、自身のコント番組で座頭市のパロディをやったことがある。また、映画『みんな~やってるか!』内でも主人公役のダンカンが『座頭市』のパロディをしている。
1992年、勝新太郎と北野は文芸春秋誌上で対談を行う。その中で勝は北野に座頭市のワンシーンのイメージを語った。〜 怪しげな煙の中で足をバタバタさせながら握り飯を喰う百姓、そこに現れる市、やがて追っ手の足音が聞こえ百姓の足音と重なり一つのリズムとなる。市は踊りだし旅人風の追手と殺陣を繰り広げる 〜 「たけし。百姓か、旅人姿か、どっちかで出るかい?」
[編集] 脚注
[編集] 外部リンク
- 座頭市:ZATOICHI(公式)
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最終更新 2009年11月16日 (月) 14:32 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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