必殺仕事人III

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必殺仕事人III
ジャンル 時代劇
放送時間 金曜日22:00 - 22:54(47分)
放送期間 1982年10月8日 - 1983年7月1日(38回)
放送国 日本
制作局 朝日放送
製作総指揮 山内久司(朝日放送)
監督 田中徳三
松野宏軌
貞永方久
広瀬襄 ほか
脚本 吉田剛
保利吉紀
石森史郎 ほか
プロデューサー 仲川利久・辰野悦央(朝日放送)
櫻井洋三(松竹
出演者 藤田まこと
三田村邦彦
鮎川いずみ
ひかる一平

中条きよし
山田五十鈴 ほか
オープニング 作曲:平尾昌晃『浜の真砂は尽きるとも』
エンディング 鮎川いずみ『冬の花』
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必殺仕事人III』(ひっさつしごとにんすりー)は、必殺シリーズの第19弾として、朝日放送ABCテレビ)と京都映画撮影所(現・株式会社松竹京都撮影所)が制作し、1982年10月8日から1983年7月1日にかけてテレビ朝日系列で放映された時代劇。全38回。

藤田まこと演じる中村主水シリーズの第9弾であり、「必殺仕事人」シリーズの第3作目でもある。

目次

[編集] 作品内容

仕事人大集合』で多くの仕事人の犠牲と協力のもと、大仕事を完遂した中村主水、勇次加代おりくは、再びチームとして組むこととなった。

そんなある日の夜、主水たちは「殺し」の現場を目撃されてしまう。この目撃者-西順之助は医師・西順庵の息子であり、西洋医学所に合格するため、日々塾に通って勉強する受験生である。当然、主水たちは裏稼業の掟により順之助を始末しようとするが、仕事人の面々を前にしても臆すること無く、仕事人は正義の味方と憧れる彼の言葉を聞いて、どうしても手に掛けることは出来なかった。結局、誰にも口外しないことを条件に順之助は助けられた。

その後、ある事件が起こり、その噂を聞きつけた順之助は主水たちの仲間に入りたいと志願するも、「殺しは遊びじゃない」と全く相手にされない。それでも順之助はあきらめず、加代を煽って事件の真相を探ろうとするが、一味の一人に勘付かれてしまい、二人の人相書が市中に貼られてしまった。主水は「これ以上、周りをうろちょろされたら目障りだ」と順之助を殺そうとするが、泣きじゃくる彼を殺すことが出来ない。

「自分たちが殺しのからくり人形にならないために、普通に泣ける人間が仲間にいた方がいいかも知れない」というおりくの提案で、異色の受験生仕事人・西順之助が誕生。彼とともに、主水たちは一味を闇に葬った。新たな仲間を加えた仕事人たちの暗闘は続く。

[編集] 制作の背景

「必殺シリーズ」第19作、そして「中村主水シリーズ」の第9作となった本作は、前作「新・必殺仕事人」の続編という作品世界である。

本作も、藤田まこと演ずる中村主水を筆頭に、三田村邦彦演ずる秀、中条きよし演ずる勇次、鮎川いずみ演ずる加代、そして山田五十鈴演ずるおりくが、前作より何ら変わること無く連続登板。

本作の特徴は、歴代初の試みとして異色の受験生仕事人・西順之助の仕事人グループへの加入である(順之助役には、TBSテレビ3年B組金八先生』第2シリーズで人気を得た、ジャニーズ事務所所属の当時のアイドルひかる一平を起用)。この順之助は「必殺からくり人」のとんぼに続いて2人目となる10代の若者の殺し屋グループメンバーであるが、とんぼ役のジュディ・オングが「からくり人」出演当時20代中盤だったにもかかわらず10代の少女であるとんぼを演じていたのとは異なり、ひかる一平は劇中の順之助同様に10代であり、「演じる役者も10代の、最年少の殺し屋」というのは順之助が初めてである。当初、三田村邦彦が「太陽にほえろ!」(日本テレビ)への出演を決めており、必殺の降板も内定、それに伴う新キャラクターとして設定されていたが、ファンからの強い要望で三田村は引き続き出演することになり、「新・仕事人」のメンバー+ひかる一平という形に納まった。

順之助は受験生であり、当然人間としても未熟、仕事人としても未熟な少年である。彼は「世の中が悪いからひっくり返したい」という観念的理想主義者であり、殺し屋らしからぬ「正義のために」「世直しのために」という大義名分を持ち出して殺しをしようと主水たちを怒らせ、時には塾の試験勉強のために平気で裏の仕事を休んだりといった、これまでの歴代の殺し屋たちが少なからず持ち合わせていた、プロ意識というものが大幅に欠如していた。

そのため、主水たちから殴られたり蹴られたりといった、鉄拳制裁される描写がたびたび見られた(「必殺シリーズ」のチーフプロデューサーを務めた朝日放送の山内久司(当時、現・顧問)の逸話によれば、「この当時、若い人たちの変質があって、一生懸命「必殺」のモラルにこだわっている奴を客観的に笑う人物が(メンバーに)欲しかった」とコメントしている)。

同時にこれは、この頃から俄かに増えだした「仕事人=スーパーヒーロー」という若年層のファンに対して、主水たちの怒りを順之助という未熟な存在を通して訴えかけているのだ。

10代の若者の順之助を仲間入りさせたことで作品内容が甘くなったのかと言えば、決してそのようなことはなく、実際、自分が恋した女が殺しの標的になり、やむなく始末したことで仕事人稼業から足を洗いたいと泣きながら言い出す順之助を主水と勇次が殴り飛ばし「この稼業に首まで浸かった以上、もう足抜けは出来ない」と厳しく叱責したり(第3話)、主水とおりくを除いた他の3人(秀・勇次・加代)が、足手まといの彼を始末しようと相談する描写も見られ(第9話)、一般的に本作から作品自体がマイルド路線に変化していったことは事実ではあるが、全体を通してみると前作『新・仕事人』以上のハードな描写も多々見られ、順之助に対する主水らメンバーたちの風当たりの強さ・冷たさもえげつないくらいに強調されており、ドラマ的見所は多い。また、プロ意識の足りない順之助は簡単な理由(試験前であるなど)で殺しを休み、主水たち大人との感覚のズレが面白さを生んでいた。

「必殺」ファンで知られる作家の田辺聖子が雑誌のエッセイで「最近の必殺には子供が出てきて殺しをしているが、あれは中途半端で嫌い」とコメントしたことがある。山内久司プロデューサーはこの意見を参考にし、後半からは順之助を「殺し」担当ではなく「エレキテルで見張りを気絶させる」などややマイルドな役割に微調整していった。これを発展させて『必殺仕事人IV』では、順之助が完全に殺しの下準備係となった。なお田辺の順之助への苦言と、必殺シリーズに対するリスペクトの強さは、映画『必殺! THE HISSATSU』パンフレットに寄せたエッセイでも確認することができる。そればかりでなく、10代の若者である順之助がエレキテルで殺しを行うというのには視聴者からも抗議が来たという。順之助を演じたひかる一平自身も辰巳出版刊「時代劇マガジン」VOL9のインタビューにて「テレビとはいえ、10代の受験生が殺しを行うのはよくないというクレームが視聴者から寄せられた」と語っている。

リアルなドラマ作りを目指した制作スタッフの姿勢は、依然として変わっていなかった、と評価されてしかるべきであろう。それは最終回で将軍家とつながりのある悪人を始末したことで奉行所がその下手人を捕らえるべく動き出し、その奉行所が指名手配した下手人の中に加代がいたことで仕事人の存在が奉行所にかぎつけられる恐れが出たために秀、勇次加代が江戸を離れることとなり、仲間と別れるのを嫌がった順之助が一緒に江戸を去りたいと涙ながらに懇願するも、主水たちに反対されて主水とともに江戸に残り主水にもこれからは赤の他人だと言われて寂しさと悲しみをこらえるという寂寥感に満ちた描写からも明らかである。同時に主水・おりくの描写は円熟味を増し、秀と勇次の殺しのシーンも、回を重ねるごとに美しさと華麗さを高め、「殺しの映像美」と謳われたのはこの時期からである。

1983年3月4日放送の第21話では必殺シリーズ歴代最高視聴率37.1%を記録している。

なお、本作の主題歌「冬の花」は、『暗闇仕留人』の主題歌「旅愁」以来の大ヒットを記録。歌った鮎川いずみは、当時の日本有線大賞新人賞の栄冠に輝いた。

[編集] 殺し技

中村主水
悪人を油断させながら、相手の一瞬の隙を付いて、脇差を相手の急所に刺す。
金属製の房が付いた金色の簪で、悪人の首筋を刺す。場合によっては脳天を刺すこともある。
勇次
三味線の三の糸を悪人の首筋目掛けて投げ、首に巻き付け締め上げ、宙吊りにして窒息死させる。
西順之助
エレキテルで高圧電流を充填させたライデン瓶を使い、悪人を感電死させる。
おりく
三味線の撥で、悪人の首筋を斬る。

[編集] キャスト

  • 中村主水 … 藤田まこと
  • 秀 … 三田村邦彦
  • 加代 … 鮎川いずみ
  • 西順之助 … ひかる一平

  • 筆頭同心田中山内敏男(現・としお)
  • 西順庵 … 溝田繁(第1、27話。第1話は、「順庵」と表記)
  • 西巴 … 三浦徳子(第1、3、4、6、15、22、24、33話。表記は「巴」)
  • 塾の先生 … 北村光生(第1~4、14話。第1話では、「先生」と表記)
  • 塾生 … 久米学(第1~4話) 土屋八大(第1~4、14話。第14話では、「高野弥太郎」と表記)


  • 勇次 … 中条きよし


  • ナレーション
語り … 中村梅之助
作 … 山内久司

[編集] 主題歌

歌詞は3話まで3番、4話以降は1番を使用している。


挿入歌

[編集] スタッフ

[編集] 放映リスト(サブタイトルリスト)

強調部は、サブタイトルのフォーマット。

話数 サブタイトル 放映年月日 脚本 監督 ゲスト
1 殺しを見たのは受験生 1982年
10月8日
吉田剛 田中徳三 岡部典子、溝田繁常泉忠通、島米八吉、増岡美樹、島村晶子
2 下駄をはかせたのは両替屋 10月15日 松野宏軌 賀田裕子、黒田福美黒部進西山辰夫、南条好輝
3 アルバイトをしたのは同級生 10月22日 篠崎好 田中徳三 清水めぐみ、高木二朗、津田和彦、江並隆
4 火つけを見たのは二人のお加代 10月29日 加田藤穂 松野宏軌 丹古母鬼馬二五味龍太郎関根大学、新谷由美子、伊藤武史
5 夢の女に惚れたのは秀 11月5日 吉田剛 長谷直美外山高士田中弘史剣持伴紀
6 女牢に目をつけたのは主水 11月12日 加田藤穂 田中徳三 舟倉たまき(現・由佑子)小笠原良知長谷川待子、白川浩二郎、北見唯一芝本正
7 捨て子をされたのは三味線屋の勇次 11月19日 篠崎好 松野宏軌 今出川西紀牧冬吉佐藤仁哉
8 窓際族に泣いたのは主水 11月26日 八木美津雄 野平ゆき浜田晃、小林芳宏、岩田直二
9 年末賞与を横取りしたのはせんとりつ 12月3日 石森史郎 黒田義之 平泉征(現・成)服部妙子辻萬長根岸一正、永野辰弥
10 子供にいたずらされたのは主水 12月10日 仁多雪郎 八木美津雄 千野弘美椎谷建治堺左千夫、中浜健太郎
11 恋の重荷を背負ったのは秀 12月17日 吉田剛 貞永方久 田中綾(現・綾子)竹井みどり北村英三大下哲矢
12 つけ文をされたのは主水 12月24日 三田純市 田中徳三 仁和令子堀内正美、高並功、丸平峯子
13 上役の期待を裏切ったのは主水 1983年
1月7日
保利吉紀 黒田義之 北原理絵(現・リエ)唐沢民賢
14 婦女暴行を見たのはおりく 1月14日 吉田剛 八木美津雄 白石奈緒美、土屋八大、上原実千代、草木宏之、淡城みゆき
15 加代に死の宣告をしたのは主水 1月21日 石森史郎 松野宏軌 佐野アツ子中田博久、芝本正(2回目)、川上恭尚
16 饅頭売って稼いだのはお加代 1月28日 加田藤穂 田中徳三 速水典子佐藤京一内田稔
17 花嫁探しをしたのは勇次 2月4日 吉田剛 八木美津雄 村田みゆき、山本紀彦、及川智靖
18 月の船を待っていたのは秀 2月11日 家喜俊彦 山本昌平、井澤明子、山本一郎、増田壮太郎
19 にせ物に踊らされたのはせんとりつ 2月18日 石森史郎 水野純一郎 草薙幸二郎江木俊夫、牧冬吉(2回目)、白礼花、池野理佳子
20 厄払いしたかったのは主水 2月25日 中原朗 関本郁夫 藤木孝、住吉正博、きたむらあきこ、佐瀬陽一、楠年明
21 赤ん坊を拾ったのは三味線屋おりく 3月4日 鶉野明彦 広瀬襄 今出川西紀(2回目)、本郷直樹、香月美保子
22 湯女に惚れられたのは勇次 3月11日 中原朗 松野宏軌 加山麗子梅津栄横山あきお
23 ギックリ腰で欠勤したのは主水 3月18日 鶉野明彦 田中徳三 早乙女愛、丹古母鬼馬二(2回目)、黒部進(2回目)、岡高広
24 三味線二重奏したのは勇次 3月25日 石森史郎 加茂さくら伊吹徹、西山嘉孝、尾曳伊都子
25 殺しを見られたのは秀 4月1日 中原朗 風祭ゆき、田中綾(2回目)、波田久夫、大下哲矢
26 嫁の勤めを果たしたのは加代 4月8日 吉田剛 松野宏軌 佐藤佑介堀田眞三福田公子、竹内健一
27 暴力塾生にいじめられたのは順之助 4月15日 中原朗 八木美津雄 森次晃嗣藍ともこ田口計大村波彦、宍戸大全
28 相撲取りに惚れられたのは加代 4月22日 篠崎好 松野宏軌 早川雄三、栩野幸和、牧冬吉(3回目)、川本美和、増田智子
29 老眼鏡を買わされたのは主水 4月29日 三田純市 藤岡重慶汐路章一柳みる、笠間一寿美
30 スギの花粉症に苦しんだのは主水 5月6日 鶉野明彦 家喜俊彦 苅谷俊介鈴鹿景子西本裕行
31 全財産をなくしたのは加代 5月13日 中原朗 松野宏軌 小畠きぬ子(現・絹子)遠藤征慈牧野恵美高峰圭二、五味龍太郎(2回目)
32 誘拐犯の娘に惚れたのは秀 5月20日 篠崎好 田中徳三 朝比奈順子石山律夫、西山辰夫(2回目)、芝本正(3回目)
33 囮になったのはおりく 5月27日 石森史郎 八木美津雄 江幡高志辻萬長(2回目)、有川正治、江幡高志、桂川京子、星野恵美子
34 大名になったのは同級生 6月3日 中原朗 柿崎澄子、遠藤義徳、村田正雄、中井啓輔
35 金融札に手を出したのはお加代 6月10日 鶉野明彦 松野宏軌 入江若葉、高木二朗(2回目)、貴倉良子
36 ニセ占いで体力消耗したのは主水 6月17日 林千代 磯村みどり原口剛野口貴史、西山嘉孝、太田あや子
37 芝居見物したかったのはせんとりつ 6月24日 萩田寛子 家喜俊彦 梅津栄(2回目)[1]深江章喜、西川鯉右、藤間勘二郎、井上ユカリ、和泉敬子
38 淋しいのは主水だけじゃなかった[2] 7月1日 中原朗 都築一興 二宮さよ子、草薙幸二郎(2回目)、浜田晃(2回目)、高野真二、志摩靖彦、笠間一寿美、鈴木奈津

[編集]

  1. ^ 梅津はゲイの舞台役者役で出演(この役で『必殺仕事人IV』のレギュラー出演を決定付けた)。
  2. ^ 西田敏行主演のTBSドラマ「淋しいのはお前だけじゃない」のオマージュ

[編集] 放映ネット局

※途中で打ち切られた局や、しばらくの間放送する他系列ネットの局がある。

[編集] 関連項目

テレビ朝日 金曜22時台(当時はABCの制作枠)
前番組 番組名 次番組
必殺仕事人III

最終更新 2009年11月18日 (水) 01:38 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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