性同一性障害
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性同一性障害(せいどういつせいしょうがい、Gender Identity Disorder,GID)とは、精神医学用語の1つとして用いられた概念。
本来は米国心理学者によって人間の身体の性別から期待される社会的規範から逸脱した行為を記述するため1980年代に身体の性別への違和感を訴える症状に対する性別違和症候群(gender dysphoria)という診断名に関連して使用され始めた心理学用語で、現在一般に生物学的概念として男女いずれかの身体形状に属す身体を持つにも拘らず性自認がその身体の性別と一致しない状態やそれを訴える症状に対して主に日本国内において用いられる診断名である。ここで性自認とは、「自分の性を男と思っているのか、女と思っているのか」かという自由意思によって変えることのできない自己意識をさす。(性自認の項目を参照)アメリカ精神医学会のDSM-IV-TRや世界保健機関のICD-10にもこの診断名は存在するがその定義は前者が「性転換症(transsexualism)」と同意なのに対して、後者ではそれに加えて異性装を包括している。しかしジョグジャカルタ原則第18原則はDSM-IVやICD-10における精神疾患としての位置付けに異議を唱えている。
その違和感の状態は自分の持つ外性器に対して非常に違和感を持ち外科的処置を必要とする状態から、異性装(クロス・ドレッシング)を行うことで耐えられる状態まで様々である。同性愛と混同されることがしばしばあるが、同性愛が性的指向が同性に対するものであるのに対して、もっぱら性自認と身体の性別が一致しないという点おいて異なる。
目次 |
[編集] 概要
日本精神神経学会の定義では「生物学的には完全に正常であり、しかも自分の肉体がどちらの性に所属しているかをはっきり認知していながら、その反面で、人格的には自分が別の性に属していると確信している状態」とされているが、がいくつもの問題点があり、2002年の「性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン、第2版」では削除された。現在この用語はWHO(世界保健機関)によるICD-10や米国精神医学会によるDSM-IV-TRにおいて用いられその定義には前者と後者とで差異があるが、およそ「(肉体とは)反対の性別に対する持続的な同一感とその肉体の性に対する持続的な不快感と肉体の性により課される役割に対する不適切感」といった意味を持ち、日本国内でも「心の性と身体の性が一致しない状態」を好意的に表現する言葉として1990年代後半より一般に用いられるようになった。しかしながら「広辞苑」においては2008年刊行の第6版に至って初めてこの「性同一性障害」という言葉が掲載された。現在も日本の「広辞苑」に匹敵する英国の「Oxford Dictionary of English」、米国の「Random Haus Webseter's Unabridged Dictionary」、ドイツの「DUDEN Deutsches Universal Worterbuch」フランスの「Le Petit Robert」にもこの言葉は一切存在しない。それら諸外国の国語辞典において、英米語「en:transsexualism」(独語「Transsexualismus」、仏語「transsexualisme」)がこの「性同一性障害」の意味内容に匹敵するものとして定義されている。現在DSM-IV-TRにおいては本人の苦悩があることを条件に精神疾患とされている。しかしこの表現には2003年6月12日付けの欧州人権裁判所の記録や2006年11月に議決されたジョグジャカルタ原則を受けて2009年に刊行された国際法律家委員会の「性指向と性自認と国際人権法」において性同一性(性自認)が保護されるべき人格権とみなしている事実からも、その言葉自体が規範からの逸脱をなべて異常視する心理学、精神医学上のパラダイムの影響を受けていて、[要出典]少なくともヨーロッパ諸国において用いられることはほとんどない。日本以外でこの「性同一性障害」という言葉が医療診断の場面を中心に用いられるはアメリカ合衆国とカナダのみであり、法学会や当事者の自称としてはアメリカ合衆国においても用いられていない。実際、性同一性障害という表現がアメリカ精神医学会を中心に普及したことにはカナダの性科学者のレイ・ブランシャール(en: Ray Blanchard)の影響が大きい。しかしリン・コンウェイはそのオートガイネフィリアという概念やトランスセクシャリズムを同性愛と関連付けてしかも身体の錯誤ではなく、性的倒錯やパラフィリアの一種として捉える理論に厳しい批判を加えている。(en: Blanchard, Bailey, and Lawrence theoryの項目も参照)
[編集] 現在に至る歴史
そもそもこの「性同一性障害」という表現は1980年代初頭に誕生した米国の心理学用語が1994年に「ハリーベンジャミン国際性別違和協会(en:Harry Benjamin International Gender Dysphoria Association)」の「治療の指標(Standards of Care)」においてtranssexualism(性別移行)に変わる表現として正式に用いられるようになり、日本にも伝わり用いられるようになった。日本においては、このトランスセクシャリズムという語が「性別倒錯」としばしば訳され性的倒錯(俗に言う変態)というイメージが強く残ったため、この「性同一性障害」という言葉を有識者が代用し普及したと考えられる。しかし現在欧米でこの原語にそのような過去におけるような否定的意味が伴うことはまれである。さらに「ism」という疾患を示唆する接尾語を避けた「transsexuality」という表現が並行してヨーロッパの法曹界を中心に使用される。とりわけドイツにおいてこの語のドイツ語形である「Transsexualitat」が一般的である。特に近年、海外の法律を紹介した書物の中は、「en:transsexualism」ないしそれに対応する欧米語に強引に「性同一性障害」という訳語を当てはめているものが少なからずある。また現在でもこの言葉は「性転換症」と訳され、性自認と身体の不一致である「性同一性障害」のうちその性自認が恒久的でその人の正当な人格として認められ、身体に苛まれるためがホルモン、手術療法を必要とする当事者について用いられているが、この「性転換症」という表現もその当事者の性認識が変化するのではないため不適切である。ホルモンや手術療法はその当事者の法的権利の根拠となる人格の中枢をなす性自認に相応した身体を回復し、肉体による精神的苦痛を取り除き、性自認の性別の一員として社会的に承認され、活動するために不可欠なものであるため、肉体の性別を移行するものとして性別移行の訳語がふさわしい。米国精神医学会の定義とは異なり、性別への違和感による一時的な異性装者も包括したWHOのICD-10における「性同一性障害(GID)」に相当する内容には一般にトランスジェンダーという表現が英語圏を中心に普及しつつあり、現在欧州連合や国際連合の人権問題を扱う公文書においてもLGBTという概念と関連して用いられている。
論理的に「性同一性障害」という表現には恒久的な性自認「gender identity」が「disorder」(混乱、異常)であるという意味を含んでいる。ここで言う「disorder」は「personal disorder」(人格障害)と同じく精神の異常を意味する。日本語でいう身体障害や精神障害の「障害(障碍)」にあたる英語は「disability」であり、「障碍者」を意味する英語は「handicapped person」であり、或いは差別的ニュアンスを避けるために「challenged person」「(障碍の)克服者の意」が好ましいとされる。従ってたとえその性自認「男」、「女」以外であっても、それがその人の手段ではなく目的としての価値を有する人格であり個性である以上(カントの「人倫の形而上学」を参照)「gender identity disorder」という表現は侮辱的とならざるを得ない。実際この言葉が米国で生まれた背景には自我意識を科学的心理学から排除し行為のみをその対象とするワトソンを始めとした行動主義心理学や思考を問題解決の道具とみなすプラグマティズムがその背景にある。ワトソンはパブロフの条件反射の理論を重視した。パブロフは犬の条件反射の実験から後に自由や目的をも外界の刺激から説明しようとした。スキナーのオペラント条件付けの理論もこの影響下にある。これらは性別移行者の異性装を電気ショックで矯正しようとした、かつての精神療法の起源ともなった。これら一連の心理学の理論では例えば「生き物を傷つけるのはかわいそう」という良心や、「たとえ利益を生まなくとも弱者を困っている人を助ける必要がある」といった理想や理念は、科学や学問としての哲学から排除されてしまう。それが規範からの逸脱を「倒錯」ないしタブー視する「客観的科学主義」を生んだのである。こうした背景から「性同一性障害」という用語が新たに生まれ「精神疾患」として精神医学の対象となったのである。
しかし、後に「ハリーベンジャミン国際性別違和協会」の「治療の指針」においてはこの「性同一性障害」を当事者の名誉や市民権の否定ではなく「将来にわたって手術療法等の治療を健康保険により受けられるよう」精神疾患とする必要があるに過ぎないと記されている。それでもヨーロッパ諸国のガイドラインではこの「性別移行」は精神疾患とはみなされず、性別適合手術も健康保険により実施されている。欧州人権裁判所の2002年7月11日付けの判決(クリスティン・グッドウィン対英国事件)並びに2003年6月12日付けの判決(ファン・キュック対ドイツ事件)においてもこれは権利として保障されている。(en: List of LGBT-related ECHR casesの項目も参照)さらに本家の「ハリーベンジャミン国際性別違和協会」も近年2006年に「世界トランスジェンダー健康専門協会(World Professional Association for Transgender Health en:WPATH)」と改称された。このことからも「GID」という表現は「性別移行」もしくは「トランスジェンダー」に、「性同一性障害」は「性別移行」に取って代わらなくてはならない。 フランス保険省も2009年5月16日付けの「ル・モンド」紙において世界に知られつつあるこの「性同一性障害」という概念に関連して、「トランスセクシャル(性別移行者)の当事者の性同一性(性自認)は精神病とは言えない。」という声明を発表している。この決定にはフランス政府主催の会合に招待されたオーストリアのノーベル文学賞作家のエルフリーデ・イェリネクの意向も含まれる。それ以降2003年に英国政府が示した「性別移行者に関する政府政策(Government Policy Concerning Transsexual People)」に次いでフランスにおいてもトランスセクシャリズムは公式に精神疾患とはみなされなくなった。 ちなみに、DSM-IV(精神障害の診断と統計の手引き)においては「臨床的に著しい苦痛または、社会的、職業的または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている」限り障害であるという一文が付記されている。
[編集] 肉体と精神の関係
古代ギリシャにおいて唯物論者であったデモクリトスはそれでも物質に還元できない精神の働きを重んじ「精神は肉体に勝る。心なき肉体の美しさは無意味である。」と主張した。そしてプラトンは肉体(ソーマ)を精神(プシュケー)の墓場とし、イデアに到達しうる心の働きである精神にこそ人間の生きる価値を見出した。デカルトの「いかに疑っても今考えている自分の意識だけは疑えない」ことに立脚する、「我思う、ゆえに我あり(Cogito ergo sum)」という原理や、カント倫理学における人格の尊厳もこうした思想の伝統の上にある。
ところが近代科学は、客観性や合理性を求める余り、こうした意識や理念を排除し、肉体による個体の統制化を社会性、生産性の観点から促進させた。国家の福祉や医療も生産者との能力を維持するため、個体の身体的健康を重視するものとなった。イリイチが近代において身体的性(sex)が文化的性(gender)より重視されるようになったと指摘したこともこうした背景からである。こうして心理学上も精神は身体から派生するものと言う考えが支配的となった。
しかし法学的には人格の尊厳が排除されたわけではない、例えば、衣服を着けないでいる女性をのぞき見たり、女性の体に猥褻の意図を持って触れるだけでたとえ体にかすり傷一つ付けなくとも犯罪となるのは、まさにその女性の心が人格として法的権利を有するからに他ならない。精神的苦痛による慰謝料が生じるのも同様の理由である(本件については痴漢、セクシャル・ハラスメントを参照)。こうした背景から2003年6月12日付けの欧州人権裁判所の記録によれば、たとえ身体の性別とは相いれなくとも性別移行者の当事者の性自認は「私生活の最も親密な要素である」として法的権利を認められ、ドイツ連邦共和国憲法の保障する「人間の尊厳と人格の自由な発展」(第1条1項、第2条1項)に基いて制定された「性別移行法(Transsexuellengesetz)」の規定により改名を認められながらもその当事者の性別適合手術の費用を負担しなかった民間保険会社の決定を容認した同国のベルリン控訴審は欧州人権条約第8条の「私生活権」の蹂躙に該当するという判決が下された。
[編集] 日本精神神経学会によるガイドライン
ハリーベンジャミン国際性別違和協会の「治療の指針」を基に作成された日本国内における「性同一性障害」への医療的アプローチの基準である、日本精神神経学会の「診断と治療のガイドライン」によれば、「性同一性障害」の診断は次のように行なわれる。
- 生活歴の聴取
- 性別違和感の実態を調査する。アメリカ精神医学会「精神障害の診断と統計の手引き」第4版 (DSM-IV) や 「疾病及び関連保健問題の国際統計分類」第10版 (ICD-10) を参考としながら、以下のことを聴取する。
- 自らの性別に対する継続的な違和感・不快感
- 反対の性に対する強く持続的な一体感
- 反対の性役割
- 身体的性別の判定
- 外性器の診察・検査
- 内性器の診察・検査
- 染色体検査
- ホルモン・内分泌系検査
- 除外診断
- 統合失調症などの精神障害によって、本来の性自認を否認したり、性別適合手術を求めたりするものではないこと。
- 文化的社会的理由による性役割の忌避や、もっぱら職業的利得を得るために反対の性別を求めるものではないこと。
- 診断の確定
なお、性別違和感に要求される「継続性」については、ICD-10の「性同一性障害」(F64)の中の「性転換症」(F64.0)の項に書かれている「2年間以上」という基準が参考にされることが多い。
[編集] 症状
以下は、性別移行(性同一性障害)によって引き起こされがちな症状とされるものである。
なお、全ての性別移行者に全ての症状が現れるとは限らない。
また、「性別移行によってこれらが引き起こされる」とする考えがある一方、逆に「これらの症状が先にあり、その症状の具現化したものの一つが性別移行」とする見方もある。
- ジェンダー・アイデンティティ・ディスオーダー (Gender Identity Disorder = G.I.D.)
この用語の定義は米国精神医学会と世界保健機関(WHO)においてそれぞれ異なる。以下は米国精神医学会の(DSM-IV)の定義である。
- 人間のアイデンティティの維持において性自認は重要な役割を果たしている。例えば、「自己を定義するような短文を、被験者に短時間で(焦らせながら)できるだけたくさん書かせる」という実験を行うと、多くの被験者は自己の性別に関する認識を記す。
- 通常、生まれ持った(と思われる)性自認の原型は、自己の身体的特徴を把握することや、社会に於いて性役割を学習し、承認されることで強化され、安定した性自認を形作る。
- しかし、性別移行者の場合は逆に、性自認の原型とは矛盾する身体的経験をすることになり、矛盾した性役割を与えられることが多いので、しばしばこれらの経験によって人格の安定や名誉を脅かされる。
- 性別違和感
- 性自認と反する身体的性別を持っていることに違和感を抱き、不快に感じる。特に、MtFの場合ペニス切断願望・乳房願望、FtMの場合にはペニス願望・乳房除去願望などの形で、この違和感が具体化することがしばしばある。性別違和感の存在には、前述の通り身体的性別が人格の同一性を脅かすことにも関係しているとの考え方もある。
- 反対の性役割・ジェンダーパターン
- 前述の通り、性別移行者は様々なジェンダー意識を持ち、典型的には多くの点で身体的性別とは反対の性(性自認と一致)の性質を持っている。
- 精神疾患的症状
- 性別移行者には、様々な精神症状を伴うことも多い。抑うつ、摂食障害、アルコール依存症、不眠症などが見られる。産経新聞(2003年4月12日)によれば、調査対象の29.2%に不登校経験が、74.5%が自殺を考えたことがあり、自殺未遂や自傷行為に及んだ者は31.1%であり、MtFに比べFtMの方が不登校、自殺未遂・自傷行為経験率が高かったというがこれは膨大な量のすでに自殺に追い込まれたMtFやカミングアウトできないMtFが多いからである。背景として、性別違和感・偏見から社会で正当に扱われないという経験が、当事者にとって耐え難いものであり、そこから引き起こされたものであるとの見方が有力である[要出典]。また、アスペルガー症候群(自閉症スペクトラムの症状)との関連性も指摘されている。
- 一方、世界保健機関の(ICD-10)においては、恒久的に性自認と反する身体的性別への苦痛からホルモン療法や性別適合手術を要する者であるF64.0 Transsexualism(日本精神医学会の現在の訳語では「性転換症」)とそうした医療行為を必要としないF64.1 Dual-role Transvestism(異性装者)さらに少年期の自らの性別に対する違和感を持つF64.2 Gender Identity Disorder of Childhood(少年期における性同一性障害)を総称してF64 Gender Identity Disorder(性同一性障害)と定義されている。
[編集] そのほかの特徴
[編集] ジェンダー
性別移行(性同一性障害者)のジェンダー意識のあり方は様々である。
- 一般に身体的性別に応じて躾られるので、その性に応じたジェンダーを身につける部分もある。
- 一般の男女と同じく生活の中で見聞きする男女のジェンダーパターンを、意識的・無意識的に学習する部分もあるが、その場合、自分の性自認に応じたものを取り入れる部分もある。
- 先天的に定まっている性自認はそれだけでは不安定であり、それを維持するには性自認に合った身体的・社会的経験が必要となる。性別移行者の場合その機会は限られているので、過剰に社会的・文化的な性差に拘り、性自認に応じた行動様式を取ろうとする場合もある。
- 逆に、社会適応を容易にするために性自認とそれに伴う性の意識を押さえ込み、過剰に身体の性に適合した行動様式を取ろうとする場合もある。
これらの間の、無数のパターンがあり得る。
[編集] 職業的・社会的利得
「診断と治療のガイドライン」第1版が提出された当初、「職業的利得を得るために反対の性別を求めるものではないこと」という一文が問題となった。いわゆる「ニューハーフ」や「オナベ」といった職業に就いている者の一部には、性自認と身体の不一致に苦しんでもいる者もいるからである。彼らは「自分たちの状態は職業的利得を求めてのものと解釈され、性別移行(性同一性障害)としてのケアの対象にはならないのか」とこの文言に疑問を投げかけた。
ガイドラインの策定において「職業的・社会的利得」と考えられたのは、日本でいうところのニューハーフやオナベではなく、他者による強制的な性転換であった。比較的貧困で、売春以外観光の呼び物が極端に少ない地域で、そういったことは発生してきた。売春は、男性型の身体より、女性型の身体の方が単価が高く、需要もあることから、若年の間に去勢をし、十代後半になると性転換手術を受けさせ、売春をさせるという行為が多く見られ、それを防ぐための文言だった。
「職業的・社会的利得」という文言がニューハーフやオナベの職に就く人々を性別移行(性同一性障害)診療の場から排除するかのように解釈されるのを防ぐため、ガイドライン第2版では「なお、このことは特定の職業を排除する意図をもつものではない」と明記された。
なお、ニューハーフやオナベの職に就いている者が全員性別移行者、あるいはその逆という風に職業的異性装と性別移行を混同する向きもあるが、これは誤解である。
[編集] 関連する用語・概念
[編集] 性自認
一般的に「自分 のことを男と思っているのか、女と思っているのか」という自己に対する恒久的認識のことを性自認と称する。性自認がどのように決定されるかは不明であるが、生前に既に脳の組織の構造として組み込まれるという説が有力になりつつある。性自認は染色体、性腺、ホルモン、内性器、外性器、ジェンダー、性役割・性指向のいずれからも独立していることが条件とされる。
一般には、性別移行「性同一性障害」当事者は男性または女性の二性別のどちらかを性自認していると考えられているが、実際の診療の場では、性自認が中性や無性、それ以外の者も存在する。しかし、「男女のどちらでもない」彼らの場合、例えば中性を性自認する者は現在の社会で生活する上で絶えず他者の「男性か?女性か?」という目にさらされることになるため、男性もしくは女性としての性役割を演じることとなり、また無性の場合は肉体や性役割の想定が難しく、対応が難しいのが実情である。したがって学校の制服などの人間を「男」と「女」と機械的に、強制的に二分する制度は当事者にとって大きな妨げとなる。障害なのは「性同一性障害」と呼ばれる人々ではなく、各々の個性を抑圧、否定し男女の枠にはめ込もうとする社会制度である。ドゥルーズとガタリの共著による「アンチ・オイディプス 資本主義と分裂症(L'anti-OEdipe capitalisme et schizophrenie)」(フランスのミニュイ社より1972年刊行)においてはフロイトの「抑圧の産物として文化や文明を解釈」ことを批判し、ジャック・ラカンの「父の名」も含め「男」、「女」の二元法を前提とする、エディプスコンプレックスを柱する精神分析や社会制度を否定し、カール・マルクスの「ヘーゲル法哲学批判序説」における「真の差異は人間の男女の違いではなく、人間と人間でない性との違いである」という言葉を引用して(p.350)、男女の差異を超えた「nの性」(中性にして無限の種類を取りうる性)をいう結論に達して「各々に各々の性を(a chacun ses sexes)」(同p.352)求めるスキゾ分析を提唱した。実際、オランダ語やスウェーデン語、デンマーク語においては元来ゲルマン語派にある文法上の「男性名詞」と「女性名詞」との区別が無くなり、共性(common gender)名詞と中性名詞との二性となっている。 さらに近年ではインドやバングラディシュのヒジュラーと呼ばれる人々がそうであると見做され或いはその当事者の一部が自認する「男でも女でもない」、「第三の性」についても社会的理解が得られ、ハーバードビジネススクールのように、意見調査の「性別」の欄を「男性」、「女性」、「トランスジェンダー」の三種を採用しているところもある。
詳細は「性自認」を参照
[編集] 心の性
性自認の意味で「心の性」という言葉が使われることもある。ここで言う「心」とは自然の営みに感動したり、例えば7-5=2であることを考えたり、「殺人は許されない犯罪である」と認識する良心などその個人の精神活動全般を意味する。これにより、性別移行(性同一性障害)は、しばしば「心の性と身体の性が食い違った状態」と記述される。
ただしこの「心の性」という表現はジェンダーパターンや性役割・性指向の概念を暗黙に含んでしまいがちであるため、同性愛と混同するなどの誤解を生じやすい。また気持ちの問題と誤解される事も多い。
[編集] 半陰陽・性分化疾患
性別の判定をなすための特徴が一方の性別のそれのみによって占められていない身体(特に外性器)を持つ状態を半陰陽 (intersexual) と称する。「性分化疾患」(disorder of sex development)への言い換えが進められている。
性別移行者(性同一性障害者)の肉体は半陰陽ではないとする見解が主流である。ただし、一部に半陰陽者であっても性別移行者としての扱いを受けてしかるべきであるとの見解もある。
また性自認の考え方は、半陰陽のケースにおいても自己を特定の性別で認識しているという状態を説明するために導入された概念モデルが始まりである(Stoller, 1963-1964)。
[編集] 脳との関係
性自認を脳の状態に帰着させる考え方をとる人もいる。この立場から、性別移行(性同一性障害)を「身体の性別と脳の性別の不一致の状態」と説明する人もいる。これは、性別移行の原因としてしばしば言及される「ホルモンシャワー説」(後述)にもつながりうる考え方である。専門的にはオランダのスワーブらの研究はあるものの、現時点では充分に立証されていない。しかし2003年6月12日付けの欧州人権裁判所の記録には「脳の構造の性差」が取り上げられ、「完全には程遠いのもの」トランスセクシャリズムが治療の必要な疾患である根拠の一つとはなった。
性別移行者の脳の形状や微細な構造等が、性別移行者でない者のそれと異なるか否か、また仮にその差異が存在するとしてその差異が先天的か後天的か、これらについても現時点で検証されつつある。ただし、死者の脳の解剖から、GID患者と健常者との比較において脳内の特定部位の形状の差異が見られた例は、以前から複数報告されていた。またその後、目覚ましい医療技術の発達、特に2000年以降の高分解能MRIによる生体研究により、生きている状態での脳の研究が飛躍的に進み、その中でMtFおよびFtMに対する性ホルモン投与前・投与後の脳容積の変化・可塑性などが確認されている。
[編集] 虐待との関係
後天的要因が元となり、例えば性的虐待・身体的虐待の結果として自己の性を否認する例は存在する。また、専ら職業的・社会的利得を得るため・逆に不利益を逃れるために反対の性に近づくケースもある。
しかしながら、このようなケースは性同一性障害とは呼ばない。一般には、性別移行者は何か性に関する辛い出来事から自己の性を否認しているわけではなく、妄想症状の一形態としてそのような主張をしているわけでもなく、利得を求めての詐称でもなく(代表的な症例では出生時からであるため)、自己の性別に違和感を抱き苦悩し続けているのである。
現在、虐待と性自認の揺らぎの相関に否定的な考え方も出てきている。というのは、「性に関する何かの辛いできごと」があっても、実際には性自認が揺らいでいる人は決して多くはなく、性別移行当事者の多くは「性に関する何かの辛いできごと」がまったくなかったと認識していることが圧倒的に多いからだ。現在、「性別違和を持った当事者が、何らかの性的虐待を受けた」という考え方に変更されてきている。フェミニズムカウンセリングの場では、この考え方が支持されている。一方で、性別移行者の多くは性的虐待の経験がないが、虐待を受けた当事者が解離性障害などを発症して、性的違和を抱く可能性は現在でも完全には否定されていない。
[編集] 異性装・同性愛との関係
性別移行(性同一性障害者)も一般の男女と同じく、「自分の心理的性別に相応しい服装を好み」(男装や女装といった異性装ではない)、「自分の心理的性別と反対の性を恋愛対象とする」(異性愛)ケースが多い。そのため、身体的性別を基準にして観察すると「異性装を好み」「同性を恋愛対象とする」ように見える。
しかしながら、性別移行者の中にも一般の男女と同じく異性装者や同性愛者が存在するので、必ずしも上記の限りではない。
混同されがちであるが、性別移行(性同一性障害)と同性愛や異性装とは、それ自体は全く独立した別個の現象である。実際、保守的なシャリーアの解釈により同性愛が犯罪として刑罰(性交の場合死刑)が課せられるイランにおいても、1980年代後半以降、性別移行者の性別変更の権利は(性別適合手術を前提に)認められ性別適合手術も政府により無償で提供されている。
[編集] そのほかの用語
そのほか、性別移行(性同一性障害)に関連する重要な用語を挙げる。
- GID
- Gender Identity Disorderの略。現在日本では性別移行(性同一性障害)の当事者や関係者は、性同一性障害をGID(ジーアイディー)と呼ばれることが一般的となっている。[要出典]
- MtF
- Male to Femaleの略。身体的には男性であるが性自認が女性であるケースをTS-MtFと呼ばれる。MTFとの記法もある。トランスウーマン(en:transwoman)とも言う。
- FtM
- Female to Maleの略。身体的には女性であるが性自認が男性であるケースをTS-FtMと呼ばれる。FTMとの記法もある。トランスマン(en:transman)とも言う。
- 性別適合手術(性別再判定手術)
- Sex Reassignment Surgery(SRS)、または、Gender Reassignment Surgery(GRS)の訳語であり、性別再割当手術とも訳される。正当な人格としての性自認を肉体の与える深刻な苦痛から保護するため精神に沿って、外科的手法により外性器などの形態を変更することを意味する。一般的には性転換手術(sex-change operation)と言われているが、性自認の観点から見れば性を転換するという表現は相応しくなく、下等動物にみられるように反対性の生殖能力を持つことはできないので、日本精神神経学会の正式訳語としては「性別適合手術」を用いるようになっている。
- 性転換症
- Transsexualismの訳語。 ICD-10においては「性同一性障害」(F64)のうち、特に身体的性別に対する違和感・嫌悪感が強く性別適合手術までを望む症例を指すもの(F64.0)と定義されている。[要出典]
- リアルライフ・エクスペリエンス (RLE)
- 実際に望む性別として社会的に生活してみること。24時間継続的に行う場合をフルタイムRLEと言い、何らかの事情でそれができない場合に生活時間の一部をRLEにあてる場合をパートタイムRLEと言う。過去にはリアルライフ・テストと呼ばれた。
- ガイドライン
- 日本精神神経学会「性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン」。日本国内における「性同一性障害の診療の基準」として参照されている文書である。ハリーベンジャミン国政性別違和協会の「治療の指針」とブルーボーイ事件を踏まえて策定されており、この文書に従った医療的処置は母体保護法に抵触しないものとみなされている。1969年の「ブルーボーイ事件」の判決は、米国医学会最高峰のジョンズ・ホプキンス大学医学研究所の世界初といえる、精神療法から手術療法に至る一貫した治療を行う施設、(今日でいうジェンダークリニック)とハリーベンジャミンの掲げた指標に敬意を示し、このような条件が満たされれば「性転換手術」を正当な医療行為と認めることができる。としたにもかかわらず、その後1990年代後まで、30年以上日本国内でそのようなガイドラインもジェンダークリニックも設置されることなく、この問題が放置された。[要出典]さらに戸籍の性別変更に係る「特例法」も、「性別移行法」が1972年にスウェーデンで、に1981年にドイツで、1982年にイタリアで、1986年にオランダで、1988年トルコで成立するなど世界的に性別移行者の法的身分を保障する法体制が整えられたにも拘らず、その後34年後の2003年まで成立しなかった。
[編集] 医学的背景
[編集] 原因
原因は解明されていないが、以下のような説が広く語られている。現在、性別移行(性同一性障害)に直接関わる医療関係者や当事者の間では、前者が広く支持されている。また、どちらか一方が正しいというわけでなく、様々なケースが存在するという主張や、どちらの説も、性別移行の全てを説明し尽くすものにはなっていないという指摘もある。
[編集] 先天性説
これを「ホルモンシャワー説」と称することがある。ハリー・ベンジャミン(en: Harry Benjamin)が、この説の発祥と言われている。
[編集] 後天性説
上記とは別に、本来の男性が「自分は女性」と思いこむ(あるいはその逆)形で、「解離性障害」などにより後天的に性別移行(性同一性障害)が発症したとする説である。
[編集] 性別移行(性同一性障害)と類似の症状がみられる他の障害など
- アスペルガー症候群
- 強迫性障害
- 身体醜形障害
- 身体同一性障害
- ダイアナコンプレックス
- 中年期の危機(ミドルエイジクライシス)
- 非個人化
[編集] 遺伝との関係
まれになお、性別移行(性同一性障害)は親から子へ遺伝するのかという心配をする人も居るが、現在では遺伝する性質の疾患ではないと考えられている。
[編集] 一次性および二次性
性別移行(性同一性障害)を大まかに一次性・二次性の2つの亜群に分類することがある。中核群・周辺群という分類をする医師もいるが、これもほぼ同様のものであると考えられている
ただし一部の医師は、中核群・周辺群を、自性器嫌悪が激しく性別適合手術を強く望むグループと、自認する性の服装・文化的生活・第二次性徴の除去(MtFでは鬚の除去や声の高音化、FtMでは乳房除去や声の低音化等)・自己の自認する性の第二次性徴の発露程度(MtFでは女性化乳房、FtMでは鬚や筋肉質の身体形状)までで満足するグループとの分別に、この対概念を用いている。
一次性(プライマリ)の場合、小児期または青年期前期に発症し、青年期後期または成人期に受診する。身体的性別と反対の性自認を確固たるものとして持っていることが多い。
二次性(セカンダリ)の場合、発症はやや遅く、壮年期や、老年期に近くなることもある。当初は症状が異性装として現れることが多いとも言われる。性自認が確固としたものでなく揺れていることもある。
FtMは比較的均質であると言われ、一次性に属するケースが多い。MtFでは症状がより多様であり、二次性も多く見られる。
これらの分類は症例を検討する際にはある程度有用であるとみなされ、多くの論文で言及されている。一次性と二次性は症状が似ているだけで本質的に異なる疾患なのではないかと考える者もいるが、一方では、症状が表面化した時期が異なるだけで本質的には同じであると考える者もいる。
性別移行当事者の中には、このような分類を適切でないと考える者もいる。過去に、医療者が治療の対象を一次性の中の極めて典型的な症例のみに限定しようとしたことがあるという事情や、それを背景として一次性の当事者の一部が二次性の当事者に対して差別的であったこと、一次・二次という表現が質的相違を示唆するが現に観察されているのは発症が早期か中・後期かという時間的差異でしかないので不適切である(二次性の患者でも性別適合手術まで求め性自認も確固としている者も少なくないからである)、というようなことが影響している。
[編集] 医療的対処法
[編集] 精神科領域の治療
精神療法としては、当事者のQOL(生活の質)の向上を目的として次のようなことを行う。
- 非寛容によりもたらされがちな自己評価の低さを改善させる。(差別禁止法の制定など社会が改革されなくては意味がない。)
- 性自認やそれに基づく自己同一性を再確認させ、「自分は何者であるか」を明確にさせる。
- 社会生活上に生じうる様々な困難を想定し、その対処法を検討させる。
- リアルライフ・エクスペリエンスを通じて、それに伴う困難も体験させた上で対処法を検討する。
- 抑うつなどの精神症状を伴っている場合には、その治療を優先して行なう。
- 最終的に、今後どのような治療を希望するかを冷静に決定させる。
これらの作業は性別移行(性同一性障害)かどうかの診断と重なる部分もあるので、平行して行われることも多い。
性自認を身体に一致させる方向の精神療法(かつて米国で行われた異性装に際しての電気ショック療法に代表される)が正しく、また低コストであると考える人も未だにいる。しかしそれは全くの誤りであり、倫理学的理由から現在の精神療法は性自認の変更を目的としていない。
- 性的バリエーションを否定し、性的マイノリティーへの迫害、排斥に繋がる。
- 過去の治療例から、性自認の変更は未成人に対しても成人に対しても極めて困難だと判明している。多くの場合は不可能であり、その人の人格を崩壊させる。
- 性別移行者自身は性自認の変更を望まないことが多いので、治療の継続が困難である。
- 性自認が人格のあり方を基礎づけていることを考慮すれば、変更が可能であったとしても、それはあくまで多数派の価値観の礎として個人の人生と感覚に干渉する人権蹂躙行為であり、当事者にとっては自己の否定に他ならない。この点で倫理的には許されない。2006年11月に国際人権法の専門有識者がインドネシアのジョグジャカルタで議決した「ジョグジャカルタ原則」第3原則並びに第18原則においてもこれは明確に禁じられている。
[編集] 身体的治療
[編集] ホルモン療法
身体的性別とは反対の性ホルモンを投与することで、二次性徴の一部を性自認に一致させようとするものである。MtFに対してはエストロゲンなどを、FtMに対してはアンドロゲンなどを用いる。特に、体型が性自認に一致した性に近づくことが多いため、その性に合わせた社会生活を容易にするとともに心理的な葛藤を改善する効果が認められている。
ホルモン投薬の効果は血液を採取して性ホルモンの血中濃度を定期的に監視することによって評価される。ホルモン療法における血液検査は治療目的の検査であっても今のところ健康保険が適用されない。これはハリーベンジャミン国際性別違和協会の「治療の指針」や欧州人権裁判所さらに、2001年8月31日付けのカナダ人権裁判所(en:Canadian Human Rights Tribunal)の「収監前ホルモン療法を受けていた性別移行者にホルモン療法を与えないとその者は精神に甚大な苦痛に見舞われそのことは「残虐な刑罰」にあたると認定されたため、1993年以降は刑事施設当局の費用により当事者の受刑者にホルモン療法が与えられている」という判決文に鑑みれば、国際人権規約に反しまた大島俊之を始めとした法学者の見解によれば「健康で文化的な最低限の生活」を保証した日本国憲法第25条の観点からも問題であるとされる。肝機能障害などの一般的な血液検査に比較して費用が桁違いに高額であることからも健康保険の適用を求める意見が多くある。実際、やむなく私的にホルモンを求めこのため適正な検査を受けられず、生命が脅かされている当事者も多い。
投与形態としては注射剤、添付薬、経口剤があるが、日本においては注射剤が一般的である。添付薬に次いで注射剤が副作用が少ないが、長期にわたる注射のために、注射部位(多くは三角筋あるいは大臀筋)の筋肉の萎縮を引き起こすことがある。ドイツやオランダでは抗男性ホルモン剤であるアンドロキュールも広く用いられる。(ただし人によって副作用の危険も大きく、現在日本国内では認可されていない。)全ての事例に於いて頻繁にみられる副作用は肝機能障害であり、そのリスクは経口剤が一番高い。
解剖学的男性にエストロゲンを投与した場合、次のような作用がある。
- 皮膚がきめ細やかになる。
- 内臓脂肪中心から皮下脂肪中心に。特に骨盤周囲への脂肪の集中。
- 筋肉の減少
- 髭や体毛の減少
- 頭髪の増加、禿の改善
- 乳輪への色素沈着、乳房・乳腺の発育
- 精子生産停止・精巣の機能低下、萎縮、これによる勃起不全
- 前立腺肥大症の場合には症状が改善
- 性欲の減退。攻撃性の減少。
- 貧血気味になる場合あり。
- 抑うつ的な気分になる割合が高くなるという説もあるが、異論もある。
- 血栓症の可能性を高める。心不全・心筋梗塞・脳梗塞の危険性増大。
- 投与が多すぎる場合には乳汁の分泌、下垂体腺腫を起こすこともある。
解剖学的女性にアンドロゲンを投与した場合、次のような作用がある。
- 皮膚の乾燥、色素沈着
- 皮下脂肪中心から内臓脂肪中心に。
- 筋肉の発達
- 髭や体毛の増加
- 頭髪の減少。禿げることもある。
- 変声し、声が低くなる
- 排卵停止。卵巣の機能低下。
- 子宮内膜の萎縮。これにより月経停止。
- 動脈の硬化
- にきびの増加
- 陰核の肥大
- 性欲の昂進。攻撃性の増大。
- 貧血の改善
- 顎の広さの拡大。
- 目つきが鋭くなる。
これらの作用は性別移行者に生じた場合には性別違和感を改善し、葛藤を少なくする効果がある[要出典]。しかし、それ以外の者に対して反対の性の性ホルモンを投与し上記の作用を生じた場合、自己同一性を脅かし性別移行に似た深刻な問題を引き起こすこともある副作用もある。
また上記の内、髭・乳房・排卵への影響は復元に困難が伴い、変声・精巣への影響は数ヶ月以上投与を続けるとほぼ不可逆である。
そのため、ホルモン療法の選択に当たっては性別移行にあたることを十分に確認した上で、本人に慎重に判断させる必要がある。「診断と治療のガイドライン」では、ホルモン療法を第2段階の治療としている。第1段階(精神療法)を一定期間受けた後に希望する者に対してのみホルモン療法を行なう。
医学的対処を求めて受診する性同一性障害者の中には、早急なホルモン療法の適用を望む者も多い。しかし、このような事情から現在、ガイドラインに沿った治療においてはこれは認められていない。他方で、男性化した身体は不可逆的であることから、せめて女性化を促すのではなく単に男性化を一時的に停止させる抗男性ホルモン剤の使用はより広く特に未成年者に認められるべきであるとする見解もある。実際ドイツを始めとした欧米諸国ではこうした理由から12~14歳でホルモン療法をガイドラインと国家により正式に許可されている当事者も存在する。
[編集] 乳房切除
FtMの場合、アンドロゲンを投与しても乳房の縮小はほとんど起こらないので乳房切除術が必要となる場合がある。
乳房が小さい場合には乳輪の周囲を切開して乳腺など内部組織を掻き出し、余剰皮膚を切り取る方式をとる。これは瘢痕が目立たない。
乳房が大きい場合や(乳房を不快に思って圧迫するなどにより)下垂している場合には、乳房の下溝に沿って皮膚を切開する方式を用いる。乳頭は一度遊離させて適切な位置に移植する必要がある。瘢痕が目立つことも多い。
[編集] 性別適合手術
MtFの場合、精巣の摘出、外陰部形成、膣形成、陰核形成を行なう。FtMの場合、卵巣・子宮の摘出、膣粘膜切除・膣閉鎖、尿道延長・陰茎形成を行う。
詳細は「性別適合手術」を参照
[編集] 発現率
ハリーベンジャミン国際性別違和協会の「治療の指針」第6版(2001年)の統計においてはアメリカ合衆国においてMtF-TSは37,000人に1人、FtM-TSは107,000人に1人と、オランダにおいてMtF-TSは11,900人に人、FtM-TSは30,400人に人と言われているが、もっと多いという説も存在する。日本国内には2200人~7000人程度が存在すると見積もられている。[要出典]
MtFがFtMよりも多いことやFtMに一次性のケースが目立つことの理由に関して、様々な説がある。
- ジェンダー規範由来説
- 一般に現在の欧米や日本の文化では、男性が女性的であることに比べて女性が男性的であることには寛容である。
- そのため、性同一性障害が比較的軽症であって性別違和感がそれほど強くない場合、FtMでは問題が顕在化しないのではないか。軽症のFtMではそれは「個性である」と認識されて本人も周囲も意識せず、問題が表面化しないため、FtMは少数のより症状の極端な例だけが観察されているのではないか。
- これに対してMtFでは軽度で幾らか女性的な面が表出するだけでも周囲との軋轢を生じるためにより多くの例で問題が表面化するのではないか。
尚、他にも以下のような俗説があるが、医学上の見地から誤りであるとされている。
- イヴ原則由来説
- 人間の男性は、胎児期に女性を作り替えることで発生する。男性への作り替えの引き金が引かれなければ、人間は自然に女性として生まれる。
- そのため、「男性への作り替えに障害が起きて不完全になってしまうケース」は多いが、「男性化の引き金となるべき遺伝子が存在しないのに、誤って一部分だけ作り替えが行われてしまうケース」は少ないのではないか。
→人間の場合、受精卵にSRY遺伝子(Y染色体に含まれる)の働きかけがあれば男性として、なければ女性として生まれる。女性が男性に作り変えられるということはない。詳細は「性染色体」および「Y染色体#性決定」を参照。
ただし、2008年現在の日本国内での状況はこういった上記の数字とは反対に、FtMの受診者数のほうが多い状況である。
- 日本精神神経学会・性同一性障害に関する委員会(中島豊爾委員長)の調査速報値
- 2007年度末までの全国統計
- 全国の主要専門医療機関受診者総数7177名
- MTF:3031名
- FTM:4146名
- 調査対象は、岡山大や埼玉医大、大阪医大、関西医大など全国九つのジェンダークリニック。一人の患者が複数の機関で受診しているケースも含まれている。
- 2008年度GID学会での報告
-
- 岡山大学病院 MtF:345名 FtM:572人(1998〜2008.2 総受診者のうち、GIDが疑われた総数)
- 札幌医科大学付属病院 MtF:83名 FtM:197名(GID外来開設〜2007.12、総受診者数)
- 大分大学付属病院 MtF:7名 FtM:27名(2003〜2008.2 総受診者のうち、GID診断総数)
- 長崎大学付属病院 MtF:36% FtM:64%(2004〜2007.12における初診症例数の構成比)
- あべメンタルクリニック MtF:993名 FtM:1013名(1996.3〜2008.2。相談件数)
- 川崎メンタルクリニック MtF:292名 FtM:401名(2000〜2007 総受診者のうち、GID診断総数)
[編集] 性別移行(性同一性障害)をめぐる社会情勢など
[編集] 歴史的トピック
- 1969年、ブルーボーイ事件。十分な診断をせずに安易に性別再判定手術を行なった医師が優生保護法違反により逮捕された。
- 1998年、埼玉医科大学がFtMの患者に対して、日本国内初の正式な性別再判定手術を行った。
- 2003年、5月、日本で性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(GID特例法)が成立
- 2004年、7月16日、同法施行
- 2007年、4月、拠点医療機関の埼玉医科大学での性別適合手術が中止される。[空白期]
[編集] 判例
性別移行(性同一性障害)に伴うトラブルなどを理由にして行われた懲戒解雇が解雇権の濫用にあたるとされた裁判例がある。それが 2002年の性同一性障害者解雇無効事件(懲戒処分禁止等仮処分申立事件、東京地方裁判所平成14年(ヨ)第21038号、東京地裁平成14年6月20日決定 労働判例830号13頁掲載)である。この事件は、男性として雇用された被用者(原告)が女性装での就労を禁止する服務命令に違反したことを理由の一つ(ほかにも4つの理由が挙げられている)として懲戒解雇されたことに対し、従業員としての地位保全および賃金・賞与の仮払請求の仮処分を申し立てたものである。東京地裁は、性別移行(性同一性障害)である被用者が女性の服装・化粧をすることや女性として扱って欲しいなどの申し出をすることは理由があることだとした。そして、使用者側(被告)は被用者(原告)からのこうした申し出を受けた後も善後策を講じなかったことや、女性の格好をしていては就労に著しい支障を来すということの証明がないことを指摘して懲戒解雇を権利の濫用であるとして無効とし、賃金の支払いを命じた。[1][2][3][4]
[編集] 医療によらない、当事者の対処行動
性別移行者(性同一性障害者)は何もしなければその身体的性別に応じて、自己の性自認とは異なる性として扱われることになる。これは多くの場合強く恒常的なストレスさらに致命的な苦痛をもたらすが、性別違和感などの症状が軽い場合、あるいは性別変更を行う肉体的条件が整わない場合には、まれに何らかの方法でストレスを解消することによりそのまま生活できることもある。
- 性自認に適合した性へと移行することが、社会的・経済的問題によって困難だと考えてしまい、この方法を選択しようとするよう追い込まれる者も多い。
- ジェンダー・アイデンティティ・クライシスによる人格への深刻な被害を避けるための手段が必要である。このため、適当な場で性自認に適合した服装や行動をとることにより、自己の性自認を確認しようとする者もいる。趣味的な異性装者とされる人々の中には、この方法を選択したトランスジェンダーが少数含まれていると見られる。
[編集] 当事者の社会的地位と改名
性別移行の当事者の性自認が揺るぎなくその人の正当な人格として認められる場合、その人は心の性別の一員として社会で取り扱われなくてはならない。しかし、現在も性別適合手術を受け要件を満たさなくては、現在戸籍は勿論あらゆる身分証明を性別はそのままであり、そのことは当事者の名誉や社会参加権を毀損するばかりでなく、その人が社会の一員である以上、社会全体の損失にもなりうる。たとえ性別適合手術を受けていなくとも性別移行者という確か厳格な診断があれば、戸籍以外の身分証明書の性別は新しい性別が記されなくてならない。このことについて既にハリーベンジャミン(en: Harry Benjamin)がその主著「性別移行現象(The Transsexual Phenomenon)」(1966年刊行)の中で「ある性別適合手術を受けていないMtFの為、米国国務省に女性名と「女性」という性別標記のパスポートを発給するよう診断書とともに依頼し、結果それが受け入れられた。」(勿論出生登録上は「男性」のまま)と記している。国家の威信にかかわる文書である旅券にこのような人格権に配慮した柔軟な対応が既に1960年代からあった証といえる。こうした措置は英国でも国家レべルで実施され、2004年にはそれを強化し、性別適合手術を受けなくとも法的性別の変更を認める「ジェンダー公認法」(en:Gender Recognition Act)が成立した。さらに2006年スペインにおいても性別適合手術なしでも当事者の法的性別変更を認める「性自認に関する法律(Ley de identidad de genero)」が成立した。2006年11月に議決された「ジョグジャカルタ原則」の第3原則においてもこのことは正当な権利として明記されている。そして2009年2月27日、オーストリア行政高等裁判所において仕事と家庭の事情で性別適合手術を受けられない当事者の法的な性別変更が承認された。現在血のつながった未成年の子の持つ当事者についてもこうした措置は必要であろう。戸籍の性別はその人のライフスタイルを強制的に従わすことはできないからである。なおドイツの性別移行法(Transsexuellengesetz)の規定により性別適合手術を受けておらず改名を認められた者(いわゆる「小さな解決」)の身分証明書は出生登録の性別ではなく、性自認の性別が記載され、公的に性自認に沿った敬称(MtFならFrau、FtMならHerr)を持って扱われる。 また名の変更は性別適合手術前であっても、子がいる場合でも、現在の日本においても可能である。これらが認められた時、身分証明書の性別がそのままでは、当事者の名誉や社会的地位が損なわれるばかりでなく、その人が例えば会社の従業員である場合業務に支障をきたすことともなり得り、その場合本人の人権だけでなく社会の利益をも損なわれるという見解もある。
「ジョグジャカルタ原則」第3原則中の「婚姻している或いは親であるといった社会的地位もその者の性自認の法的承認を妨げない」という規定に関連して、欧州評議会は2009年7月29日付けの文書「人権と性自認」において、欧州評議会加盟国のうち同性結婚を正式に承認しているのはオランダ、ベルギー、スペイン、ノルウェー、スウェーデンの5カ国(2009年現在)のみであるため現に婚姻している性別移行者の当事者が法的性別変更のため離婚を強いられ、とりわけ子がいる場合家族崩壊によりその子への精神的苦痛が生じうることを憂慮している。しかし、2006年7月18日にオーストリア憲法裁判所において、2008年5月27日にドイツ連邦憲法裁判所においてそれぞれ現に婚姻しているMtFの女性への法的性別変更が承認されたことについて「これらの国々において同性結婚が正式に承認される道筋となる」と評価している。(外部リンクを参照)
[編集] 当事者に対する差別禁止法
性別移行の当事者が基本的人権を享受し社会の一員として生活して行く中で殊に雇用や職場における場合も含めた差別禁止法は重要である。この点に関して1996年4月30日の欧州司法裁判所の判決は「トランスセクシャルの性別適合による解雇は「雇用、職業訓練、昇進及び労働条件に関して男女平等処遇の原則」を定めた欧州経済共同体指令207号に反する。」という判決が下された。これを受けてにオランダ、北欧諸国を中心に差別禁止法が制定された。英国においても1999年、この判決を踏まえた差別禁止法が制定された。さらに2006年7月29日当時国際連合人権高等弁務官であったルイーズ・アルブールが中心的な役割を果たしたいわゆるLGBTの人権問題を国際法的に明記した「モントリオール宣言en:Declaration of Montreal」においては当事者への差別禁止や社会保障に関連して、「性別適合手術への健康保険適応」や「同性結婚」の必要性も盛り込まれた。同年11月に議決された「ジョグジャカルタ原則」においては性自認による全ての差別禁止や迫害を受けた際の亡命の権利に加えてその第3原則においては「性自認は個人の人格にとって不可欠なものであり個人の自己決定権、尊厳並びに自由の最も基本的側面」であり「性別適合手術などの医療行為をその者の性自認の法的承認のためとしては強制されない」とし、さらに「何者もその性自認を揉み消したり、抑圧したり、否定するよう圧力をかけられない」と明記された。2008年12月の国連総会における「差別や迫害を行った加害者に対する処罰の必要性」も明記された「性的指向と性自認に関する声明en:UN declaration on sexual orientation and gender identity」はこのジョグジャカルタ原則を踏まえたものである。さらに2009年スウェーデンにおいて従来の法律を強化し「トランスぺルソンsv:Transperson(英語のトランスジェンダーに相当)の性自認と表現による差別の禁止」を明記した新しい差別禁止法が施行されるに至った。ヨーロッパ以外においても米国カリフォルニア州やオーストラリアのタスマニア州など独自に雇用の機会を含めたトランスセクシャルに対する差別禁止法が制定されている地域も存在する。
[編集] 10代未満の性別移行(性同一性障害)者
10代未満の性別移行者(性同一性障害者)の存在が、メディアで紹介されることがある。日本においても、2006年5月に兵庫県の小学校低学年の男児が「女児として」学校生活を送っている例が紹介されたことがある。アメリカのテレビ番組では、女児として幼稚園に通う男児、女児として小学校に通う男児が紹介され、本人・家族の直接インタビューが紹介されることもあった。そのほかドイツやオランダにおいても女生徒として学校生活や家庭生活を送りさらにその後14歳の時点で公的にホルモン療法も承認されている当事者も存在することがリン・コンウェイのホームページで紹介されている。
いずれの事例も、家族・学校などが、当事者を全面的にサポートしている。しかしながら当事者がもし家族の理解を得られない場合、その子を救う社会的、法的体制が今なおない。しかしスウェーデンのようにこうした当事者に対して電話や電子メールでの相談を受け付け、専門の看護士が対応している地域も存在する。 一方、当事者の身体が二次性徴を迎えた時期の状況変化を危惧する感想を寄せる人は少なからず存在する。他方、「ブレンダと呼ばれた少年」事例等を根拠に、それが幼少期特有の性自認の揺らぎに過ぎないのであれば、不可逆的介入がなされていないことから、思春期以降本来の性自認が安定しそれにそぐう生活を送る事が出来るはずであるので大きな問題はないと考えるものも存在する。
[編集] 性別移行者(性同一性障害者)が登場する作品
性別移行者(性同一性障害者)ないし、トランスジェンダーの人物が登場する作品。「性同一性障害」という概念が生まれる前の作品も含む。
[編集] TVドラマ
- 3年B組金八先生 第6シリーズ (2001年、TBS)
- 29歳の憂うつ パラダイスサーティー (2000年、テレビ朝日)
- 私が私であるために (2006年、日本テレビ)
- アグリー・ベティ (2006年~、ABC/NHK)
- ラスト・フレンズ (2008年、フジテレビ)
- ママはニューハーフ (2009年、テレビ東京)
- ママは昔パパだった (2009年、WOWOW)
- 相棒 season3 (2005年、テレビ朝日)
[編集] 映画
<< Female to Male >>
- ボーイズ・ドント・クライ / Boys Don't Cry (1999)…(米)
- ロバート・イーズ / Southern Comfort (2001)…(米)
<< Drag Queen >>
- ロッキー・ホラー・ショー / ROCKY HORROR PICTURE SHOW (1975)…(英)
- プリシラ / The Adventures of Priscilla, Queen of the Desert (1994)…(濠)
- キンキーブーツ / KinkyBoots (2005)…(英)
<< Male to Female >>
- 薔薇の葬列 / Funeral Parade of Roses (1969)…(邦)
- ガープの世界 / The World According to Garp (1982)…(米)
- クライング・ゲーム / The Crying Game (1992)…(英)
- ぼくのバラ色の人生 / Ma Vie En Rose :my Life In Pink (1997)…(仏)
- 愛する者よ、列車に乗れ / Ceux qui m'aiment prendront le train (1998)…(仏)
- オール・アバウト・マイ・マザー / All About My Mother , Todo sobre mi madre (1999)…(西)
- ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ / Hedwig and the Angry Inch (2001)…(米)
- アグネスと彼の兄弟 / AGNES UND SEINE BRUDER :Agnes and His Brothers (2004)…(独)
- トランスアメリカ / Transamerica (2005)…(米)
- プルートで朝食を / Breakfast on Pluto (2005)…(愛/英)
[編集] 小説
- 海辺のカフカ(村上春樹)
- 片想い(東野圭吾)
- 彼が彼女になったわけ(デイヴィッド・トーマス)
- プリンセス・トヨトミ(万城目学)
[編集] 漫画・アニメ・ゲーム
- ストップ!! ひばりくん!
- オッパイをとったカレシ
- G.I.D - GENDER IDENTITY DISORDER
- こちら葛飾区亀有公園前派出所
- Paradise Kiss
- 逢魔がホラーショー
- 放浪息子 - ただし、作者は「性同一性障害」の語を好まず、作中で使うことを避けていると述べている。
- ピンクとみずいろ
- バーコードファイター
- 明稜帝 梧桐勢十郎
- ボンボン坂高校演劇部
- F.COMPO
- 渋谷君友の会
- マリア様がみてる
- サウスパーク
- 遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX
- ダブルハッピネス
- 銀魂
- アイレボ -Ice Revolution-
- 幻覚ピカソ
- オトメン(乙男)
- 罪花罰
- 〜少女少年〜 GO!GO!ICHIGO
- 殲鬼戦記ももたま
- はぴねす!
- 曹操孟徳正伝
[編集] 関連項目
- トランスフォビア
- トランスジェンダー
- LGBT
- TSF
- ニューハーフ
- おかま
- おなべ
- 半陰陽、性分化疾患
- 同性愛
- 性別適合手術
- メラニー法
- ヘイトクライム
- オートガイネフィリア
- ジョグジャカルタ原則
- ヒジュラー
[編集] 参考文献
- 池田稔 「私の体は神様がイタズラで造ったの?」 2001 ISBN 9784946448966
- 山内俊雄 「性同一性障害の基礎と臨床」 2001 ISBN 4-88002-431-7
- 石原明、大島俊之編著 「性同一性障害と法律」2001 ISBN 4-7710-1228-8
- 大島俊之 「性同一性障害と法」 2002 ISBN 4-535-05812-1
- 野宮亜紀、ほか著 「性同一性障害って何?」 2003 ISBN 4-8461-0310-2
- 山内俊雄 「性同一性障害の基礎と臨床 改定版」 2004 ISBN 4-88002-473-2
- 中村美亜 「心に性別はあるのか?」―性同一性障害のよりよい理解とケアのために― 2005 ISBN 9784902122169
- 中村美亜 「新しいジェンダー・アイデンティティ理論の構築に向けて ―生物・医学とジェンダー学の課題―PDF 」 2006
- 石田仁「性同一性障害―ジェンダー・医療・特例法」[1]御茶の水書房 2008 ISBN 978-4-275-00806-0
- 日本精神神経学会 性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン(第2版) 2002
- 日本精神神経学会 性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン(第三版) 2006
- 大島俊之 「性同一性障害とオランダ法」 2000
- 針間克己・相馬佐江子(編集)「性同一性障害30人のカミングアウト」 2004 ISBN 4-575-29722-4
- 米沢泉美(編著)「トランスジェンダリズム宣言―性別の自己決定権と多様な性の肯定」 社会批評社 2003 ISBN 4916117557
- Changing your sex changes your brain: influences of testosterone and estrogen on adult human brain structure2006
[編集] 脚注
- ^ 昭文社・性同一性障害を理由に社員解雇
- ^ 「女性として働かせてほしい」 社員側の主張
- ^ 「女装は職場の秩序を乱す」 昭文社側の言い分
- ^ (関連)「大阪市・性同一性障害男性を女性職員として認可」
[編集] 外部リンク
- GID学会
- gid. jp
- NPO法人 GIDmedia
- Trans-Net Japan (TNJ)
- 欧州人権裁判所の記録(2003年6月12日判決)
- カナダ人権裁判所の記録(2001年8月31日判決)
- ハリーベンジャミン国際性別違和協会の「治療の指針」第6版(2001年2月)
- ジョクジャカルタ原則
- ジェンダー公認法
- 「人権と性自認」2009年7月29日付け欧州評議会公文書
- レポート・NHKクローズアップ現代「性同一性障害」(2003年5月12日放送)
- The Harry Benjamin International Gender Dysphoria Association, Inc. (HBIGDA)
- 性転換先導者Lynn Conwayのサイト、TS/TG/ISに関する資料ページあり(和訳中)
- GID雑誌trast GIDの簡易雑誌
- 性同一性障害に関するいくつかの考察
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【性同一性障害】変更履歴

