成田エクスプレス

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成田エクスプレス
2代目「成田エクスプレス」専用車両のE259系電車
2代目「成田エクスプレス」専用車両のE259系電車
運行鉄道事業者 東日本旅客鉄道
列車種別 特急列車
運転区間 高尾駅 - 成田空港駅
経由線区 中央本線東北本線山手線横須賀線総武本線成田線
使用車両
(所属区所)
253系電車鎌倉車両センター
E259系電車(鎌倉車両センター)
運転開始日 1991年3月19日
備考 2009年10月現在のデータ

成田エクスプレス(なりたエクスプレス 、Narita Express)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)が成田国際空港と東京近郊主要都市の速達サービスとして運行する特急列車愛称N'EX(ネックス)の別称がある。

目次

[編集] 概要

初代専用車両の253系電車(2006年12月19日、戸塚駅 - 大船駅間)

1991年平成3年)3月19日に運行を開始した。運行区間は大船駅横浜駅高尾駅大宮駅池袋駅新宿駅品川駅 - 成田空港駅間である。

当列車は国際空港アクセス列車であることから、外国人乗客を意識して、英語名のNarita ExpressからN'EXと略されることがある。

運行当初より専用車両である253系で運用されていたが、2009年10月1日より後継のE259系を順次投入し、すべての253系を置き換える計画である[1]

[編集] 運行形態

基本的に東京駅 - 成田空港駅間を30分毎に運行するが、停車駅表中のBの時間帯では1時間毎になる時間帯もある。同表で号指定されている列車を除いては横浜方面と新宿池袋大宮方面を発着するため、東京駅において分割・併合を行うことが多く、東京駅 - 成田空港駅間は全列車12両編成で運転される。

当列車は東京・新宿・池袋・大宮方面および横浜方面と成田国際空港を結ぶ空港アクセス列車であり、朝の上り列車と夕方以降の下り列車を除き千葉駅成田駅などの千葉県内沿線各駅を通過する。このため、千葉市以東の房総半島方面や佐原銚子方面など成田空港近隣の千葉県内各地から成田空港へアクセスする際には総武本線の快速「エアポート成田」、京成電鉄京成本線、このうちほとんどの列車が京成成田駅京成船橋駅に停車する「スカイライナー」やリムジンバスなどを利用することになり、当列車を利用する機会はほとんどない。

所要時間は東京駅 - 成田空港駅間が最短53分[2]。ただし、横須賀線総武快速線のダイヤが乱れた場合、新宿駅・池袋駅・大宮駅・高尾駅発着の列車は東京駅 - 成田空港駅間のみの運行もしくは横浜駅・大船駅発着に振り替える場合がある。

車内販売は東京駅 - 成田空港駅間のみ実施されている。夜間の一部列車では実施されていない。

[編集] 停車駅

路線名 駅名/号数・時間帯 A B C 3・50号[3]
中央本線 高尾駅              
八王子駅              
立川駅              
国分寺駅              
三鷹駅              
吉祥寺駅              
東北本線 大宮駅        
山手線 池袋駅        
新宿駅        
渋谷駅        
横須賀線[4] 大船駅
戸塚駅
横浜駅
品川駅
東京駅 └◆┘ └◆┘ └◆┘ └◆┘
総武本線
千葉駅
四街道駅
成田線 成田駅
空港第2ビル駅
成田空港駅

列車の運行時間帯

  • A:朝は成田空港行、夕方は成田空港発(概ね東京発10:00まで・17:00以降着)
  • B:昼間時(概ね東京発着10:30 - 16:30)
  • C:朝は成田空港発、夕方は成田空港行(概ね東京着10:00まで・17:00以降発)

記号凡例

  • ●…全列車が停車
  • ○…一部列車のみ運行・停車
  • ▼・◎…渋谷駅の場合▼は3号(成田空港行)のみ停車。Aの◎は同駅21時以降通過の場合停車せず。
  • └◆┘…東京駅で分割・併合あり。ただし、A - Cについては分割・併合がない場合もあり。
  • ▼…池袋駅は27号のみ運行
  • △…品川駅は2号のみ停車
  • |…通過
  • ∥・空欄…経由せず


[編集] 使用車両と設定座席

E259系と253系で運転する。一部の列車は東京駅で分割併合を行う。東京 - 成田空港間は全列車が12両編成、その他の区間は列車によって6両または12両で運転される。

成田エクスプレス編成図
車両記号凡例
使用車両・進行方向 大船駅大宮駅 成田空港駅
E259系
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
G G  
9・13・39・43・49号
4・26・30・32・40号
大船・横浜・新宿 - 成田空港
3・15・25・29・31号
8・12・16・44・50号
高尾・大宮・池袋・新宿 - 成田空港 大船・横浜 - 成田空港
253系
  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
G C G C  
1・5・7・11・23・41・47号
2・14・24・34・38・42・46号
大船・横浜・大宮・池袋・新宿・品川 - 成田空港
17・19・21・27・33・35・37・45・51号
6・10・18・20・22・28・36・48・52号
池袋・新宿 - 成田空港 大船・横浜・品川 - 成田空港

[編集] 備考

当列車には自由席が存在していないが、満席の場合、枚数限定で立席特急券を発売する。

当列車に使用されている253系の大部分はかつて奇数番号の席と偶数番号の席が通路で分離されている他、A - Dがボックス席単位で固まっているなど、普通車座席配列が他の特急形車両と大幅に異なっていた。その関係で、他の特急形車両と同様の配列になって以降も指定席券売機などで特急券を購入する場合は座席の細かい位置が購入者自身で指定できない(ただし、グリーン車は細かい位置が指定できる)。これはE259系使用列車においても存在している。

また、253系の大部分の普通車の座席の配列は集団見合い式となっており、着席者の半分は後方向きに座ることになる上に座席のリクライニング機構はない。ただし、ごく一部の253系とE259系は回転式リクライニングシートを採用しているためこれらの問題はない。

デッキとコンパートメント席を除き運転開始当初から禁煙とされていた。なお、2000年代前半にデッキを禁煙とするのと引き換えに1-2両の喫煙席を設けたが、わずか数年で廃止・全車禁煙となった。

[編集] 料金

当列車の特急料金は、同区間を運行する他の特急列車にはB特急料金が適用されるのに対して、高額なA特急料金が適用される。また、グリーン料金も距離を問わず1乗車2,000円と他の列車とは別体系を採り、成田空港駅・空港第2ビル駅 - 東京都区内間が該当する100km以下では高額となる。

また、当列車は全車座席指定席の特別急行列車であり、主に国際線利用客が利用する空港連絡列車であることから、定期券と特急券との組み合わせを原則として禁止している[5]

また、2005年12月9日まではグリーン車コンパートメント席について乗車7日前よりグリーンコンパートメント券および特急料金に割引を適用した「N'EXグリーン個室料金券」と称される特別企画乗車券が設定されていた。これは全列車で設定されており、成田空港駅・空港第2ビル駅 - 東京都区内間・吉祥寺駅三鷹駅と成田空港駅・空港第2ビル駅 - 大船駅・大宮駅・高尾駅の各駅間で設定されていた。なお、同年12月10日以降グリーン料金の改訂が行われ、区間にかかわらず以下のように変更された。

  • 4人用コンパートメント席…1室6,000円
  • 開放席…2,000円

さらに、2009年1月6日から3月31日まで、グリーン車コンパートメント席について乗車14日前よりグリーンコンパートメント券および特急料金に割引を適用した「N'EXグリーン個室料金券」を発売していた。

[編集] 乗車時の特例

[編集] 運賃・料金計算の特例

「成田エクスプレス」は列車特定区間の対象であるため、代々木駅 - 錦糸町駅間が経路に含まれる場合、中央本線・総武本線(御茶ノ水駅)経由で料金が計算される。

例:新宿駅 - 成田空港駅間を「成田エクスプレス」に乗車の場合、運行経路は品川駅・東京駅経由だが、料金は御茶ノ水経由で計算する。

また、赤羽駅 - 池袋駅間が経路に含まれる場合、赤羽線十条駅)経由で料金が計算される。

例:大宮駅 - 新宿駅間を「成田エクスプレス」に乗車の場合、運行経路は東北本線・山手貨物線(湘南新宿ライン)経由だが、料金は十条駅経由で計算する。

従って、大宮駅 - 成田空港駅間などで「成田エクスプレス」を利用する場合は上記2例が適用される。定期列車で2つの列車特定区間の適用を受ける列車は大宮駅発着の「成田エクスプレス」2往復のみである(2009年現在、列車特定区間は3例しか存在しない)。

また、品川駅 - 鶴見駅間は経路特定区間であるため、川崎駅経由で料金が計算される。

例:横浜駅 - 成田空港駅間を「成田エクスプレス」に乗車の場合、運行経路は新川崎駅経由だが、料金は川崎駅経由で計算する。

なお、「成田エクスプレス」が走行する区間は大都市近郊区間に含まれるため、この区間の運賃は乗車経路にかかわらず最短距離で計算する。

例:大宮駅 - 成田空港駅間を「成田エクスプレス」に乗車の場合、最短距離である東北本線・武蔵野線常磐線・成田線(南浦和駅新松戸駅我孫子駅)経由の運賃が適用される。

[編集] 定期券併用時の特例

以下の場合に限り、下記に記載された駅で乗車・下車する場合については、以下の組み合わせで普通車に乗車することができる。

列車・区間
  1. 千葉駅と成田駅の両方に停車する全列車で東京駅・品川駅・新宿駅・池袋駅 - 千葉駅・四街道駅・成田駅各相互間…停車駅Cの時間帯に相当する
  2. 成田空港駅発の列車のうち品川駅を17時56分以降に発車する大船行の列車の品川駅→大船駅間…停車駅Aの時間帯のうち品川駅以南
必要となる特急券
  1. 定期券と特急券(指定席)ないしは立席特急券
  2. 定期券と当該区間で有効な指定席特急回数券
    1. 東京駅・品川駅・新宿駅・池袋駅 - 千葉駅・四街道駅・成田駅各相互間で有効なものとして「房総料金回数券」が発売されている。
    2. かつては品川駅→大船駅間について「N'EX料金4回券」と称される特急回数券が設定されていたが、2006年3月末付けで廃止されたため、通常の指定席特急券または立席特急券がないと乗車できない。

なお上述の通り列車特定区間の対象であるため、代々木駅 - 錦糸町駅間が中央本線・総武本線(御茶ノ水駅)経由の定期券でも途中下車をしない限りそのまま乗車できる。

[編集] Suica&N'EX

2007年3月28日から訪日外国人向けに「Suica&N'EX」の発売を開始した。これは成田空港駅・空港第2ビル駅の両駅から東京電車特定区間内各駅までの乗車券および最寄りの停車駅までの当列車の普通車指定席特急券とオリジナルデザインの無記名式Suicaをセットにしたもので、片道のみとし、当列車への乗車用の乗車券・特急券部分の有効期間は発行日当日のみとなっている。

背景として、冒頭に掲げた東京都心と成田国際空港間を結ぶ公共アクセスとしては最も高額とされ、また利用する乗客の層としても日本人が多いとされており、少しでも外国人利用客を増やす意図があるとされる。なお、訪日外国人向けのジャパンレールパスJR East Rail Passでも当列車に乗車することが可能である。

[編集] 年表

成田空港駅開業前の1989年平成元年)から1990年(平成2年)にかけて「ウィング踊り子」が成田駅 - 伊豆急下田駅間で運行されていた。使用車両は幕張電車区(当時)所属の183系だった。日本での「ウィング」の列車名の初出[6]とされる。 1991年(平成3年)3月19日から、成田線成田駅 - 成田空港駅間開業と同時に「成田エクスプレス」の運行を開始。当初より横浜駅・新宿駅(一部列車は池袋駅)発着とし、東京駅での分割・併合を行うダイヤを組んでいた。また、当初は東京駅 - 成田空港駅間は6両編成を基本とし、号車番号は1号車からではなく4号車から付番されていた。また、国鉄時代より「富士」・「さくら」・「銀河」などのブルートレインの乗務を担当してきた東京車掌区が乗務を降りなければならなくなった要因が、当列車の運行開始に伴う人員確保のためだったとされている。 同年7月には臨時列車の「ウィングはくつる」と「ウィングあずさ」が運転され、関東以外からの成田国際空港への利用客も取り込んだ。なお、「ウィングあずさ」は1993年まで運転された。 1992年(平成4年)には需要の増加に伴い6両編成で横浜駅・新宿駅・池袋駅発着編成とするように組み替えることとした。このため、徐々に東京駅 - 成田空港駅間で4号車を池袋駅・横浜駅方向先頭車とする列車は減少してゆく。 1993年(平成5年)3月18日、「成田エクスプレス」横浜駅発着列車の一部を大船駅まで延長。また、編成増強が終了し、1号車を池袋駅・横浜駅方向先頭車として運行するようになる。 1998年(平成10年)12月8日、「成田エクスプレス」池袋駅発着列車の一部を大宮駅まで延長。 1999年(平成11年)12月4日、「成田エクスプレス」1往復のみ高尾駅発着列車の運行を開始した。 2001年(平成13年)12月1日には臨時列車として「ウイングエクスプレス」の運行開始。大船駅発着の全列車が新たに戸塚駅に停車するようになった。 2002年(平成14年)12月1日、「成田エクスプレス」東京駅 - 成田駅間の定期券乗車特例の適用を開始。新宿方面発着の一部の列車が新たに渋谷駅に停車するようになった。 2003年(平成15年)10月1日、品川駅停車列車を拡大。新たに四街道駅に一部列車の停車を開始。 2004年(平成16年)3月13日、「ウイングエクスプレス」を「成田エクスプレス」に吸収。「成田エクスプレス」の定期券乗車特例を拡大する。同年12月18日、「成田エクスプレス」1往復を大船駅から小田原駅まで臨時列車として延長運転開始。延長区間は臨時列車の扱いであり、多客時に運行される形態を取る。途中停車駅は藤沢駅茅ヶ崎駅平塚駅の各駅。 2004年(平成16年)10月1日、品川駅・四街道駅停車列車を拡大。一部の横浜方面発着列車の編成を一部分割し池袋駅発着列車を増発。大宮駅発着の1.5往復は池袋駅発着に短縮。また一部列車の増結を行い、東京駅 - 成田空港駅間を6両編成で運行する列車は消滅。 2007年(平成19年)8月10日 - 19日、新宿駅→成田空港駅間を運行する臨時特急列車として「ウイングエクスプレス」が運行された。同列車は3年5か月ぶりの運行となった。 2008年(平成20年)2月5日、JR東日本が2009年(平成21年)秋以降より「成田エクスプレス」に新型車両E259系を投入することを発表[1]2008年(平成20年)3月15日、「成田エクスプレス」2往復増発。新たに品川駅発着列車の運行を開始。 2009年(平成21年)10月1日、E259系が26往復中10往復で営業運転開始[7]。また一部列車の増結を行い、3両編成および9両編成で運転される列車は消滅。東京 - 成田空港間は全列車が12両編成での運行となる。

[編集] 臨時列車

183系ウイングエクスプレス(2003年9月15日 新宿駅)

この区間で運転した臨時特急列車として以下のものがある。ともに本列車群の補助的な役割で運行されたが、使用車両が183系E257系など専用車両である253系以外のため、名称にを示す「ウィング」の名称を使用して運行されることが多かった。

また、定期列車の延長の形態で以下の列車も運転された。

  • 特急ウィングあずさ(1991年 - 1993年)…千葉駅発着の定期列車を成田空港駅まで延長する形で運行された。佐倉駅で「成田エクスプレス」を待避した。
  • 寝台特急ウイングはくつる(1991年)…上野駅 - 青森駅間で運行されていた「はくつる」の臨時列車で、大宮駅 - 東北貨物線 - 山手貨物線 - (新宿駅) - 中央線快速 - (御茶ノ水駅) - 総武緩行線 - (錦糸町駅) - 総武快速線というルートで運転された。

[編集] 列車内サービス

E259系で運行される列車では車内においてUQコミュニケーションズソフトバンクテレコムによる無線LANインターネット接続サービスが利用できる。利用にはあらかじめ契約が必要。

運行当初、グリーン車では無料のドリンクコーナーが設けられていたが、後に廃止されている[8]

[編集] 競合する主な公共交通機関

詳細は「成田国際空港」を参照

[編集] 脚注

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  1. ^ JR東日本プレスリリース
  2. ^ JR東日本
  3. ^ 時間帯上ではAに相当する。
  4. ^ 運行案内上の横須賀線。線路名称上は東海道本線。(いわゆる品鶴線含む)
  5. ^ ただし、他に同区間を運行する特急列車のうち、東京対鹿島線内を含む千葉県内各都市を結んで運行する特急列車群(いわゆる「房総特急」)については座席指定の有無にかかわらず定期券と特急券との組み合わせが可能となっている。
  6. ^ 京浜急行電鉄の「京急ウィング号」は1992年に運転開始。
  7. ^ JR東日本プレスリリース
  8. ^ 山之内秀一郎 「JRはなぜ変われたか」 毎日新聞社、2008年、167頁。

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

[編集] 外部リンク

  • JR東日本 - 成田エクスプレス公式ページ

最終更新 2009年11月25日 (水) 05:36 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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