所有権
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所有権(しょゆうけん)とは、物を自分のものとして支配する権利。法律的には、所有者が「法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする」権利(民法第206条)。
目次 |
[編集] 総説
[編集] 所有権の性質
所有権は、物を最も完全かつ全面的に支配する物権であり、財産権の中心をなす私権である。所有権は、地上権などの制限物権によって、一定の範囲、一時的に制限を受けても、その制限が消滅すれば、当然に完全な支配を回復する(所有権の弾力性)。また、所有権は消滅時効にかからない(所有権の恒久性)。
[編集] 土地所有権の範囲
- 土地所有権は、法令の制限内において、土地の上空及び地下の範囲にまで及ぶ(207条)。
[編集] 歴史
近代の所有権は、土地に対する複雑な封建的制約の廃止を目指して生成した。1789年のフランス人権宣言は、所有権を「神聖不可侵」として所有権の絶対性を標榜し、私有財産制の基礎を確立した。大日本帝国憲法27条1項に、「日本臣民ハ其ノ所有權ヲ侵サルヽコトナシ」と定められているのも同様である。
しかし、20世紀に入ると所有権の絶対性による矛盾が表面化し、その是正が図られた。1919年のヴァイマル憲法(ワイマール憲法)153条3項が「所有権は義務を伴う」(Eigentum verpflichtet.)と定めたことは、この現れである。日本国憲法では、「公共の福祉」(日本国憲法29条2項等)により、所有権には多くの制限がかけられている。現在では、公衆衛生や消防などの警察的な制限だけでなく、都市計画や環境保全の分野など、行政法によって多くの制限が加えられている。
[編集] 民法での所有権
所有権については民法第2編第3章に規定がある。
[編集] 区分所有権
建物の区分所有等に関する法律では、一棟の建物に構造上区分された数個の部分があり、それぞれ独立して住居・店舗・事務所など建物としての用途に供することができる場合には、その各部分はそれぞれ所有権の目的とすることができるとし(建物の区分所有等に関する法律1条)、ビルの一室など構造上区分された建物の部分を目的として成立する所有権を区分所有権という(建物の区分所有等に関する法律2条1項)。区分所有権は建物の区分された一部に成立するものであり、区分所有者は建物の保存に有害な行為をすることや建物の管理・使用に関して共同の利益に反する行為をすることなどが禁じられている(建物の区分所有等に関する法律6条)。
[編集] 専有部分と共有部分
区分所有されている建物には専有部分と共用部分があり、建物の区分所有等に関する法律2条3項・4項に定めがある。
- 専有部分
- 区分所有権で所有権の目的となっている建物の部分
- 共用部分
- 専有部分以外の建物の部分
- 区分所有されている建物の構造上、区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分は、専有部分以外の建物の部分として共用部分となる(建物の区分所有等に関する法律4条1項)。
- 専有部分に属しない建物の附属物
- 建物の区分所有等に関する法律4条2項の規定により共用部分とされた附属の建物
- 区分所有されている建物の一定の部分及び区分所有されている建物に附属する建物のうち規約により共用部分とされた場所(建物の区分所有等に関する法律4条2項)。ただし、対抗要件として登記を要する。
- 専有部分以外の建物の部分


