押井守シアター ケルベロス鋼鉄の猟犬

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押井守シアター ケルベロス 鋼鉄の猟犬』(おしいまもる - こうてつ - りょうけん)は、文化放送で放送されていたラジオドラマ。「ケルベロス・サーガ」と呼ばれるシリーズ作品の一つ。

目次

[編集] 概要

  • 犬狼伝説』などの前史に当たる作品。シリーズを象徴する重要な小道具である「プロテクト・スーツ」が元はドイツが戦時中に使用した軍用兵器であるとされ、それを装備した「装甲猟兵」達の戦いを描いた内容となっている。
  • 文化放送では2006年5月~2007年3月まで放送されていた。
  • 2007年4月から9月まで後述の全国34局で放送された。
  • カカクコム一社提供

[編集] あらすじ

1942年ドイツ軍宣伝中隊に所属する女性将校マキ・シュタウフェンヴェルク大尉は、ワルシャワ駅からクルスク行きの装甲列車に搭乗した。彼女の任務は圧倒的な戦闘力を持ちながら謎に包まれている「第101装甲猟兵大隊」の姿をフィルムに収め記録映画「ケルベロス 鋼鉄の猟犬」を完成させること。かつては独裁者直属の典礼部隊であり“呪われし装甲兵”として忌み嫌われる装甲猟兵の姿を求めて、彼女は史上最大の陸戦と呼ばれた東部戦線の激戦区スターリングラードへと旅立つ。

[編集] 世界観

[編集] 登場人物

  • マキ・シュタウヘンベルク大尉(榊原良子
黒髪、黒目の女性。年齢不詳。
本作の主人公。第808宣伝中隊所属の大尉。元はウーファーの演出部に所属。出身や所属、軍に入った動機ゆえに、軍人としての能力や意識は低い。スターリングラードで第101装甲猟兵師団の装甲猟兵、通称ケルベロスを撮影することを命令されているが、自身の目的の為に自ら提案した企画である。
父は日本大使館付きの武官としてベルリンに駐在していた帝国海軍将校。つまり彼女は独裁者政権下では劣等民族の血を受け継いだ敵性市民(ドイツは日本とは敵対している)になるが、独裁者暗殺後ドイツから人種主義者が追放されたため問題は無いようである。母方の叔父は独裁者暗殺に成功したクラウス・フォン・シュタウフェンベルク
劇中ではしばしば同時代のドイツ人女性映画監督レニ・リーフェンシュタールと対比されている。これは有能でありながら独裁者と共に失脚し処罰されたレニに対し、その独裁者を暗殺した英雄の姪にして今は無き人種主義者達のアンチテーゼである混血のマキが、同じ女性映画監督として対局的な位置にあることに基づいている。
かなりのヘビースモーカーで事ある毎に周囲の人間から煙草を貰っている。
戦前はウーファーのスタジオで撮影部の主任をする。マキとは民間時代からの付き合いで、現在は部下。マキの部下ながら常に彼女を「嬢ちゃん」扱いしており、父親と娘のような関係になっている。
マキの部下で部隊の撮影助手。マキ達とはウーファー時代から部下であり、その時の癖でホラーバッハを「主任」と呼んでは怒鳴られている。
第203装甲列車師団所属の運行責任者。ユンカー出身の国家社会主義者で、人種的偏見の無い国防軍の模範的将校。日系のマキにも礼儀正しく接し、度々お茶に誘った。ベルン曰く「手が早そうな遊び人」だが、戦闘時には迅速で的確な指揮を見せる。
ダイスラー大尉の部下。
第19装甲師団段列長。ドイツ映画マニアで特にフリッツ・ラングの熱烈なファンであり、ラングが活躍していたウーファー出身のマキ達宣伝中隊にも好意的。独裁政権下でのウーファー国営化によりラングをはじめとする映画関係者が海外に亡命してしまった事がかなり悔しいらしく、その話になるとマキをたじろがせる程の熱弁を振るった。
第301輸送大隊第2中隊所属のトラック運転手。輸送任務の途中で前線に向かうマキ達を乗せる。
ウーファーの所長、マキの元上司。軍属となり戦争に赴くマキの身を案じていた。
ベルリンから来た特派記者を名乗る男。前線に向かう汽車でマキと相乗りになり、そこでソ連の内情を語ったが・・・
マキの正体を知っており、彼女に敵国製の煙草をプレゼントしている。
ウーファー演出部出身の宣伝隊大尉。マキの2期上であり、ホラーバッハとも仕事をしていた。676重列車砲大隊に随伴している。
  • シュテファン・エッフェンブルグ中尉(矢尾一樹
676重列車砲大隊射撃管制中隊付の士官。列車砲グスタフの射撃管制を担当する。宣伝部隊を嫌い、マキへ露骨な敵意を向ける。砲戦と爆撃機の知識が豊富。
  • ヴォルフガング・マイヤー大佐(大塚明夫
第101装甲猟兵大隊指揮官。かつての独裁者直属部隊の隊長であるため、現在はドイツ全軍の将兵から忌み嫌われ干されている。死に場所を求めて戦場に固執しており、スターリングラード撤退戦では生還が絶望的な殿を嬉々として引き受けた。マキは「強い破壊願望を持った危険人物」と見なしフリードリヒ・パウルスは「戦うために生まれてきた男」と形容した。
クルト・マイヤーSS准将がモデル。
マイヤーの副官。
  • ティモ・ヒルデブラント大尉(高木渉
装甲猟兵大隊第一中隊第一小隊隊長。スターリングラード撤退戦で戦死。
装甲猟兵大隊第一中隊第一小隊所属。スターリングラードで狙撃兵に狙われたマキ達を助け、市内の偵察にマキ達を同行させる。ホラーバッハとは「暴走しがちな上官に苦労させられている下士官」としてウマが合っている。
ヴォルガ地区宣伝中隊本部司令。マキを包囲されつつあるスターリングラードから呼び出し、脱出させようとする。
  • ベンヤミン・フェネカンプ大佐(牛山茂
宣伝中隊映画部長。マキの提出した映画の企画を承諾し、彼女の民族的出自を利用した宣伝を画策する。

[編集] 関係のある人物

ドイツ
ソ連
その他

[編集] スタッフ

  • 原作・脚本・監督:押井守
  • 音楽:川井憲次
  • 音響監督:若林和弘
  • 録音:宮澤二郎
  • 効果:伊藤道廣
  • プロデューサー:廣瀬和好、小泉聰、白籏正彦
  • 音響制作:好永伸恵、原口昇(フォニシア)
  • 効果助手:山田香織(サウンドリング
  • 音楽制作:安田玲子、仲野智子、奥澤麻由美、大久保絵美(オーブ
  • 制作事務:西谷弘子(バルク
  • 番組担当:吉住由木夫、斉藤清人、下田まりこ、南理子、天海浩介(文化放送)、三枝由幸、林良彦(文化放送メディアブリッジ)
  • スタジオ:東京テレビセンター
  • 制作:文化放送メディアブリッジ・バルク
  • 製作・著作:KERBEROS-SAGA.JP
  • プロテクトギア・デザイン:末弥純
  • プロテクトギア造形:竹谷隆之
  • タイトルデザイン:田中晴也(文化放送メディアブリッジ)
  • コピー:包國文朗(文化放送メディアブリッジ)
  • 協力:ホビージャパン編集部

[編集] ネット局

[編集] 脚注

  1. ^ 劇中ではヒトラー独裁者伍長と呼ばれ個人名では呼ばれていない。
  2. ^ シュタウフェンブルクらによる暗殺は史実よりも3年ほど前倒しされた1941年に実行されているほか、史実では1944年に採用されたStG44が、作品中では“Sturmgewehr42”として登場している。
    StG44の原型となったMKb42(H)は、ヒトラーの方針に反してMP43として密かに量産されていたが、東部戦線での好評さからヒトラーは方針を一転させ、ナチスの代表的宣伝用語である“Sturm”を用いて“Sturmgewehr”と名付けた経緯があるため、ヒトラーが死亡しナチス政権が解体された本作品世界では、存在し得ない呼称でもある。
  3. ^ 劇中ではユダヤ人迫害政策が撤廃されているためアインシュタインの研究を基にした核兵器開発が行われている

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年11月10日 (火) 05:10 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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