新幹線E1系電車

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JR東日本E1系新幹線電車
新幹線E1系電車(大宮駅)
新幹線E1系電車(大宮駅)
編成 12両(6M6T[1]
起動加速度 1.6 km/h/s[1]
営業最高速度 240 km/h[1]
減速度 2.69 km/h/s(常用最大)
編成定員 計1,235名(102名)[1]
()内はグリーン車
編成長 302 m[1]
全長 26,050 mm(先頭車)[1]
25,000 mm(中間車)[1]
全幅 3,380 mm[1]
全高 4,485 mm[1]
編成質量 692.3 t
軌間 1,435 mm
電気方式 交流25,000V 50Hz
主電動機 三相交流誘導電動機MT204(410kW)
編成出力 410kW×24=9,840kW[1]
歯車比 3.63
制御装置 VVVFインバータ制御GTO
駆動装置 WN平行カルダン駆動方式
台車 DT205(電動車)
TR7003(付随車)
ブレーキ方式 回生併用電気指令式空気ブレーキ(応荷重装置付き)
保安装置 ATC-2型DS-ATC
製造メーカー 川崎重工業日立製作所

新幹線E1系電車(しんかんせんE1けいでんしゃ)は、東日本旅客鉄道(JR東日本)の新幹線車両1994年平成6年)7月15日に営業運転を開始した。

目次

[編集] 概要

編成記号は「M」で、2009年現在M1 - M6の12両編成6本(72両)が在籍する。

Multi Amenity Expressを略したMaxという車両愛称がある。試運転の時点ではこの愛称が決まっておらず、暫定的にDouble Decker Shinkansenを略したDDS形式称号である「E1」が表記されたロゴステッカーが車体側面に貼付されていた。

設計時点では600系の形式称号を付与する予定であったが、JR東日本が新幹線の車両番号付番方法を変更したため、JR東日本の英文社名表記East Japan Railway CompanyEast(東)の頭文字を取って「E1系」の形式称号を付与することになった。そのため、600系はの形式称号となった。

[編集] 構造

[編集] 車体概観

車体は普通鋼製で、JR東日本の新幹線車両の中では1両あたりの重量および編成重量が最も重い。現在のところ最後の普通鋼製新幹線電車でもある。

外観のデザインコンセプトは「グランド&ダイナミック」を掲げ、先頭部分は2階建てのボリュームを生かしながら、騒音・微気圧波対策を考慮したエアロダイナミックノーズとなっている[2][3]

[編集] 電源・制御装置

2階建車両で床下に各種機器を配置することが困難であるため、床下機器は水タンク、空気圧縮機、主電動機電動送風機にとどめ、主変圧器、主変換装置、補助電源装置は車端部の床上に搭載する[2]。機器室は室内とは気密壁によって仕切り、気密外としている[2]

走行機器を車端部の床上に搭載

主回路制御にはJR東日本の新幹線電車では初めてVVVFインバータが採用され、主変換装置の制御素子GTOサイリスタである。編成中の電動車 (M) と付随車 (T) の構成(MT比)は6M6Tである。通常の新幹線車両と比較すると動力車の比率が低いため、主電動機出力は410kWに増強され、200系と同等の起動加速度1.6km/h/sを確保している。

ブレーキシステムは回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキであり、回生ブレーキはJR東日本の新幹線車両では初採用となった。付随車のブレーキシステムは空気ブレーキのみであり、300系などの付随車で採用された渦電流式ディスクブレーキは装置の重量が電動車の誘導電動機よりかさむことと、高速域からの減速では電動車の回生ブレーキで付随車のブレーキ力も負担する遅れ込め制御を導入した[2]ことから、本系列および以後登場するJR東日本の新幹線車両では採用していない。

[編集] 台車

DT205(電動車)TR7003(付随車)を採用する。車輪径や軸距は200系と同値である(それぞれ910mm、2,500mm)が、軸箱支持方式は400系と同じく、ゴム併用板ばね式を採用したボルスタレス台車である[4]

[編集] 集電装置

パンタグラフは下枠交差型(PS201形)を採用しており、車体が車両限界ギリギリで作られているためパンタグラフカバーは無く、パンタグラフ設置部の屋根が一段低くなっている。

初期車体塗装のE1系

[編集] 内装

「ハイクオリティ&アメニティ」をデザインコンセプトに掲げてデザインされている[2][3]

通勤・通学輸送をはじめとする東北上越新幹線の需要増加に対応するべく、速度よりも大量輸送(1編成の座席定員は1,235名)に重きを置いた設計がなされている。そのため、全車両が2階建車両とされ、自由席として使用される車両の1 - 4号車の2階座席は横3+3配列で、リクライニング機構・肘掛なしとなっている。また、 2 - 4号車の新潟方デッキには、壁面に収納された補助席(通称ジャンプシート)が2席ずつ設置されている。

8・9号車には、車椅子用の昇降リフト装置が設置されているほか、車椅子対応の座席(2階席のみ)と便所が設置されている。

側面の行先表示機はLEDを採用し、表示は列車種別・指定席/自由席と行先を交互に表示する方式となった。この方式はこれ以後のJR東日本の新幹線車両の標準ともなった。

2階建てとしたことによる定員の増加に対応するために、客用扉は1,050mm(200系は700mm)と広く設定されている[2]

[編集] リニューアル化

新車体塗装

E1系のデビューから10年近くが経過し、内装の陳腐化が目立ち始めたことなどから、2003年(平成15年)度から2006年(平成18年)度にかけて内外装のリニューアルが施工され、最初に施工されたM4編成は同年11月28日の「Maxとき」326号より営業運転を開始した[5]。車体塗装はE2系、E4系と同様白と青の2色を中心に境目に「朱鷺(とき)色」と称されるピンクの帯を配したものに変更された。あわせてロゴにも朱鷺のイラストが加えられた。

座席は、グリーン車はE2系1000番台のもの、普通車はE4系のものに交換されている。自由席車(1 - 4号車)2階部分の3人掛け座席のうち中央の座席の背もたれ部分にくり抜かれていた肘掛けの代用品も廃止となった。ほかにも、床材などが交換された。

車体塗色変更は新幹線総合車両センターで行われたが、アコモ改造は新潟新幹線車両センターで実施された。

[5]

編成名 新製月日 製造会社 車体塗色変更 アコモ改造 DS-ATC搭載改造 備考
M1 1994年3月3日 川崎重工 2004年9月17日 2004年7月10日 2005年9月15日
M2 1994年3月23日 日立製作所 2004年11月27日 2005年6月4日 2005年8月5日
M3 1995年2月6日 川崎重工
日立製作所
2003年12月26日 2004年3月31日 2005年11月2日 1 - 8号車は日立製作所
9 - 12号車は川崎重工
M4 1995年10月17日 日立製作所 2003年11月25日 2003年10月2日 2006年2月2日 リニューアル化第1編成
M5 1995年11月3日 川崎重工 2006年3月11日 2006年6月6日 2006年3月11日
M6 1995年11月22日 川崎重工
日立製作所
2005年11月27日 2005年12月23日 2005年11月27日 1 - 8号車は川崎重工
9 - 12号車は日立製作所

東北新幹線のデジタルATC (DS-ATC) 採用に伴って、DS-ATC改造も実施され、全編成が搭載済みとなっている。

[編集] 形式および車種

本系列に属する各形式名とその車種は以下の通り。

奇数形式と偶数形式2両ずつ、計4両(電動車 (M) 2両と付随車 (T) 2両)のT+M1+M2+Tで1ユニットを構成する。

番台としては、基本的に0番台を名乗るが、自由席の2階部分が3+3列シートとなっている1 - 4号車は100番台を、8号車は200番台を名乗る。

[5]

東京方 M編成 新潟方
編成番号 1号車
E153(T1c)
2号車
E155(M1)
3号車
E156(M2)
4号車
E158(T1)
5号車
E159(T2)
6号車
E155(M1)
7号車
E156(M2)
8号車
E158(Tpk)
9号車
E148(Tps)
10号車
E145(M1s)
11号車
E146(M2s)
12号車
E154(T2c)
M1-M6 普通車
(100番台)
86名
普通車
(100番台)
121名
普通車
(100番台)
121名
普通車
(100番台)
135名
普通車
(0番台)
124名
普通車
(0番台)
110名
普通車
(0番台)
110名
普通車
(200番台)
91名
グリーン車
普通車
(0番台)
75名
グリーン車
普通車
(0番台)
91名
グリーン車
普通車
(0番台)
91名
普通車
(0番台)
80名
  • E145形 (M1s)
    普通席(1階)とグリーン席(2階)を備える中間電動車。M編成10号車として使用。公衆電話(新潟方)、多目的室を備え、集電装置などを搭載する。新製当初は東京寄りに自動販売機があったが、2008年3月31日限りで使用停止となった。定員91名。
  • E146形 (M2s)
    普通席(1階)とグリーン席(2階)を備える中間電動車。M編成11号車として使用。主変圧器などを搭載する。定員91名。
  • E148形 (Tps)
    普通席(1階)とグリーン席(2階)を備える中間付随車。M編成9号車として使用。便所、洗面所、パウダールーム(全て新潟方)、車椅子対応設備を備える。定員75名。
  • E153形 (T1c)
    普通席を備える制御付随車。M編成1号車として使用。東京向き運転台、便所、洗面所(ともに新潟方)を備え、空気圧縮機などを搭載する。定員86名。0番台は存在しない。
  • E154形 (T2c)
    普通席を備える制御付随車。M編成12号車として使用。新潟向き運転台、便所、洗面所(ともに東京方)を備え、空気圧縮機などを搭載する。定員80名。
  • E155形 (M1)
    普通席を備える中間電動車。M編成2・6号車として使用。自動販売機(東京方)は2008年3月31日限りで使用停止となった。定員110名(0番台/6号車)121名(100番台/2号車)。
  • E156形 (M2)
    普通席を備える中間電動車。M編成3・7号車として使用。主変圧器などを搭載する。定員110名(0番台/7号車)121名(100番台/3号車)。
  • E158形 (T1,Tpk)
    普通席を備える中間電動車。
    • 0番台 (T1)
    M編成4号車として使用。便所、洗面所(ともに東京方)、公衆電話(新潟方)を備える。定員135名。
    • 200番台 (Tpk)
    M編成8号車として使用。便所、洗面所(ともに東京方)、売店(新潟方)、車椅子対応設備を備え、空気圧縮機を搭載する。定員91名。
  • E159形 (T2)
    普通車を備える中間付随車。M編成5号車として使用。便所、洗面所(ともに新潟方)を備える。定員124名。

[編集] 運用

1994年の営業開始時点では仙台総合車両所(現・新幹線総合車両センター)に配置され、東北新幹線「Maxやまびこ」「Maxあおば」、上越新幹線「Maxあさひ」「Maxとき」に運用された。

その後、東北新幹線では途中駅において分割・併合を行う列車が増えたことから、全車2階建車両であるが他系列などとの相互連結を考慮して8両編成としたE4系を投入し、東北新幹線での本系列の運用は消滅した。

2009年現在は新潟新幹線車両センターに配置され、上越新幹線の「Maxとき」および「Maxたにがわ」(2往復のみ)で運用されている。

[編集] 関連項目

[編集] 脚注

  1. ^ 『高速鉄道物語 -その技術を追う-』 日本機械学会、成山堂書店、1999年、p.53。ISBN 4-425-92321-9
  2. ^ 鉄道ファン 2003年11月号』 交友社、2003年、P.34。
  3. ^ JR東日本:車両図鑑>新幹線 E1系 Maxとき/Maxたにがわ(JR東日本)
  4. ^ 『高速鉄道物語 -その技術を追う-』 日本機械学会、成山堂書店、1999年、p.53。ISBN 4-425-92321-9
  5. ^ 『JR電車編成表 '08冬号』 ジェー・アール・アール、2007年、p.8。ISBN 9784882830481

[編集] 外部リンク


最終更新 2009年9月29日 (火) 23:41 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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