日産・VR38DETT
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| 日産・VR38DETT | |
|---|---|
| 生産拠点 | 日産自動車横浜工場 |
| 製造期間 | 2007年- |
| タイプ | V型6気筒 DOHC 24バルブ |
| 排気量 | 3,799cc |
| 内径x行程 | 95.5×88.4mm |
| 圧縮比 | 9.0 |
| 最高出力 | 2007年12月-2008年12月 353kW (480PS) /6,400rpm 2008年12月- 357kW (485PS) /6,400rpm |
| 最大トルク | 588N·m (60.0kg·m) /3,200-5,200rpm |
VR38DETTは、日産自動車のV型6気筒ガソリンエンジンである。排気量は3.8L、バルブ数は24バルブで、2基のターボチャージャーで過給される(ツインターボ)。R35型日産・GT-R専用に開発・製造され、現在は同車種のみに搭載されている。
[編集] 概要
2007年10月に発表された初代R35型GT-R専用に完全新設計された[1]。最高出力は480ps(2008年12月より485ps)、最大トルクは60.0kg·mに達し、日本車の乗用車用のエンジンでは最もパワフルである。
また、それまでスカイラインGT-RではS20、RB26DETTの直列6気筒エンジンを伝統的に搭載していたが、世界最高レベルの動力性能とするためには60kg·mの最大トルクとエンジンの軽量化が必要であると判断されたため[1]、今回GT-Rの名を冠する車に搭載されるエンジンとしては初のV型エンジンとなった。
先代GT-Rまで搭載し続けてきたRB26DETTの砂型鋳造製から金型成型のアルミ鋳造製に変更し重量を抑えた。また高出力時の剛性を確保する為VQエンジンのオープンデッキでは無く、クローズドデッキを採用した。またエンジンブロックには低炭素鋼をプラズマ溶射でコーティングしたライナーレス構造を採用し[2]、ボア間温度を約40℃程度下げ、約3kgの軽量化を実現させている。ライナーを持つ構造の場合はその厚みが数mmとなるが、プラズマコーティングはわずか0.15mmの皮膜しか持たない。それにより熱効率も向上し、高出力エンジンでありながら良好な燃費を確保することに成功した。
ペントルーフ型の燃焼室に4つのバルブ(吸気2、排気2)を備え、吸気側のカムシャフトには可変バルブタイミング機構が組み込まれる。日産VQ型エンジンで採用される、可変バルブタイミング(吸気・排気)や可変バルブリフト機構は備えられず、コンベンショナルな形式がとられている。
ターボチャージャーはIHIと共同開発したエキゾーストマニホールドとタービンハウジングとが一体化された(これにより排気効率を上げる)、インテグレーテッドターボが採用されている[3]。
高い横Gのかかる状態でも問題無くオイルの潤滑を行う為に、ラテラルウェット&ドライサンプ方式を取り入れている。冷却系の多層式ラジエター、ツインインタークーラー共に、サーキット連続走行、300km/h走行が可能な容量を持っている。
ハイパワーターボエンジンとしては珍しく、全域でA/F(空燃比)センサーからのフィードバック制御を実施している。一般的な過給エンジンは高負荷領域ではフィードバック制御を行わずに、安全率を見込んだ多めの燃料を噴射するのに対して、必要な量だけを計算して噴射することにより高負荷域で約5%燃費を向上させた[1]。通常走行時(エンジントルクがおおむね40kgf・mまでの領域)は理論空燃比燃焼で巡航運転できる[4]。6速ギアで200km/h巡航を行う場合も理論空燃比での燃焼が可能。
排気ガス対策は、2次エアシステムと左右併せて4つの触媒で対応している。トランスアクスルレイアウトのおかげでエンジン直後に無理なく触媒を配置することが可能になった。これにより、「平成17年基準排出ガス50%低減レベル(三つ星)」を達成している。
組み立ては横浜市神奈川区・鶴見区にある横浜工場で行われ、通常の流れ作業ではなく、滅菌処理が施された組み立て室で1基を1人の職工が担当する「手組み」となっている。また量産車では珍しく品質検査も抜き取りではなく全数に対して行われ、万一、上記の性能を満たしていない場合、そのエンジンは出荷されず再組み立てとなる。その後車体本体に組み合わされた後は全車両に対して慣らし運転が行われ、問題が無ければ出荷となる[5]。
なお、使用燃料は無鉛プレミアムガソリン専用で、無鉛レギュラーガソリンの使用は禁止されている[6]。 プラズマコーティングボアを採用している上、高出力エンジンであるため、エンジンオイルはメーカー指定品以外の使用は禁止される。
[編集] 脚注
- ^ い ろ は 『日産GT-Rのすべて』メカニズム詳密解説 ISBN 978-4-7796-0335-8
- ^ プラズマコーティングボア(ライナーレス化) NISSAN GT-R Webカタログ
- ^ IHI製インテグレーテッド・ターボチャージャー NISSAN GT-R Webカタログ
- ^ 「NISSAN GT-R」を発表 NISSAN PRESS ROOM
- ^ NISSAN GT-R専用・新開発VR38型ツインターボエンジン NISSAN GT-R Webカタログ
- ^ Q プレミアム仕様の車にレギュラーガソリンを入れても大丈夫ですか? 日産インフォメーション Q&A
[編集] 関連項目
最終更新 2009年11月13日 (金) 09:14 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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