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『早春スケッチブック』(そうしゅんスケッチブック)は、1983年1月7日から1983年3月25日までフジテレビ系列の金曜劇場で放映されたテレビドラマ(全12話)。
舞台では1984年に地人会制作で三越ロイヤルシアターにて初演。

原作・脚本は山田太一。一見平和に暮らしている現代日本の、平均的な日常生活に存在する「空しさ」や「生きにくさ」、「疑問」や「憤り」を生々しく描き、ありきたりな自分がどのように生きていけば良いのかを深く考えさせられるストーリーから、多くの脚本家に影響を与えたとも言われる作品である。
テレビドラマ版放映と同年の5月27日にスタートしたTBS系列「ふぞろいの林檎たち」シリーズなどと並び、山田太一の代表作の一つである。

テレビドラマ版の放映当時、裏番組の影響で視聴率があまり芳しくなかったせいか(詳細は後述)、地上波では過去数度しか再放送されなかった。しかし、後にCS放送フジテレビ721」で2004年2月2日より全12話が再放送された。

また、2005年6月1日には本編および出演者の対談集などが収録されたDVDが初めてリリースされた。

目次

[編集] テレビドラマ版


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


[編集] ストーリー

 一見普通の4人家族である望月家。だが、娘・良子(中1)は父・省一の前妻との間の子。息子・和彦(高3)は母・都が昔の男との間に作った子(結婚はせず)という、実は複雑な4人家族。そんな家族の前に、突然都の昔の男(和彦の実の父親)が現れ、平々凡々と暮らしてきた家族を揺さぶり始める。

 長男の和彦は国立の一流大学を目指すほどの秀才で、共通一次試験を控えていた。その和彦の前に突然謎の女が現れ、ある洋館へ無理やり連れていく。そこに住む謎の男は、和彦の実の父親・元写真家の沢田竜彦であった。

 今までそれぞれの悩みを抱えつつも、4人の家族の形を維持してきた望月家。それがある日突然、竜彦が現れたことにより家族関係にヒビが入る。収束しようと務める母・都、家族を守ろうと必死の父・省一、大学受験を控えつつ、竜彦に強烈なショックを与えられる息子・和彦、そんな3人に気を揉む娘・良子。そしてその家庭の安泰を壊そうとするかのような竜彦。しかし竜彦は重い病に冒され、余命幾ばくもなかった。

 望月家の4人は竜彦の存在によって、「本当の家族とは何か」、「死を直前にした人間にしてやるべきことは何か」といったことを真剣に突き付けられる。初めは竜彦を疎ましく思いながらも、徐々に心を開いていく父・省一....。

 登場人物のさまざまな思いが交錯し、それぞれがそれぞれを思いやりながら、物語は大団円を迎える。

[編集] 出演

普段は希望ヶ丘商店街にある花屋でパート勤めをしている主婦で、和彦の血縁上の母親。
18年前に、当時カメラマンだった沢田との間に和彦を生んだが、その直前に沢田が突然逃げ出した(失踪した)ため結婚はしなかった。以来、女手一人で和彦を育てていたが、和彦が小学校2年のときに省一と結婚し、現在に至る。
かつては、横浜のバーや喫茶店では「顔」だったらしく、外人相手に渡り歩く変な奴相手に「表へ出ろ」と喧嘩も売るくらいの遊び人だったらしい。良子に、沢田の作品集(写真集)を和彦が持っている事実を何気なく聞いてしまい、思わず絶句してしまう。
省一と結婚した今は、沢田に強い嫌悪感を抱き、和彦には「本当の父親はもう関係ない。亡くなったの。和彦の父親は、今の父親しかいないの。」と言い聞かせていた。しかし、和彦から沢田の死期が迫っていると聞き、再び気になりだしてゆく。
八千代信用金庫に勤務するサラリーマンで、良子の血縁上の父親。関内支店から戸塚支店、大和支店勤務を経て、現在は瀬谷支店の渉外課長として、取引先の商店を訪ね回っている。
10年前に、離婚した前妻との間に生まれた当時2歳の良子を引き取り、都と再婚した。真面目で公平な、ごく普通の父親であるが、和彦や都、そして良子までも、死期迫る沢田の元へ会いに行くようになり、次第に猛烈な危機感と嫉妬に駆られてしまう。
電話で話し終えると急に切る癖があり、それが都の唯一嫌いなところでもある。また、見栄を張って嘘をつく癖があり、禁止されているマイカー通勤が支店にバレてしまったとき、支店長の丸山に厳重注意を受けたにもかかわらず、帰宅後都には「俺を怒るわけにはいかないよ。駄目だよマイカーは、それだけだよ。」と法螺を吹いていた。
神奈川県立希望ヶ丘高等学校に通う3年生で、都と沢田の血縁上の息子。いわゆる「ガリ勉」であり、洋楽のレコードを聴くのが趣味。
大学受験の追い込みのさなか、模擬試験の休憩中に外で昼食をとっていたときに、新村と出会い「バイトする気ない?」と和彦を誘う。最初は断っていたが、新村のしつこさに負けてしまい、連れて行かれた西洋屋敷で初めて沢田と出会う。
その後和彦は、沢田が「自分の本当の父親ではないか?」と悟りだし、新村を横浜の喫茶店に呼び出して問い質したところ、言葉を詰まらせながら「あなたのお父さんよ」と告げられ、ショックを受ける。
以来、沢田の元へ通うようになるが、悪化していく沢田の病を心配し治療するよう勧めたところ、突然激昂され「お前は骨の髄までありきたりだ!」と言われる。その言葉が、和彦の心に突き刺さり、国立大学の共通一次入試の途中、突然試験場を抜け出してしまう。
横浜市立南希望が丘中学校に通う1年生で、省一の血縁上の娘。負けず嫌いな性格で、クラスメイトとの長電話や、ユーミンなど歌謡曲のレコードを聞くのが趣味。和彦に「下半身デブ」と言われて以来ダイエットしており、半年以上ケーキは我慢して食べていないという。
帰宅途中の道端で、三枝率いる不良グループに因縁をつけられ絡まれてしまう。その現場に、偶然やってきた和彦に助けを求め、和彦が土下座して謝るも、最後まで「自分が正しい」と突っ張った。後日、三枝に「一対一じゃ負けない」と言って決闘を申し込み、金属製の鎖を持って挑んだが、結果的に大ケガを負わされてしまう。
望月家の玄関前で、都へ会いに来た沢田に偶然出くわし、「和彦の本当のお父さんだ。(都を指差して)この人の昔の男だ。」と言われ一瞬驚く。その後沢田からの電話で、お母さん(都)の元へ会いに行かないことを条件に、駅前の喫茶店で沢田と再び出会う。最初は仏頂面で沢田と話していたが、帰りに二人で希望ヶ丘の街を殆ど無言で歩いているうち、自然と沢田の魅力に惹かれしまう。
元カメラマンであり、和彦の血縁上の父親。戦前から建っている西洋屋敷に、一人で住んでいる。
18年前に、和彦が生まれる直前、都とは結婚せぬまま突然逃げ出し、以来行方不明となっていた。最近になって、眼球の奥に悪性の腫瘍ができていることが分かり、また「どう撮ろうと、ありきたりになっちまう。」「俺じゃなきゃ撮れないというようなものを、つくり上げる力が無い。」と言ってカメラマンを廃業し、カメラも売り払ってしまう。
その腫瘍は、精密検査の上、手術で治療すれば十分助かる病であったが、和彦や新村の説得にも「病気を受け入れることにした」と言って頑なに病院へ行こうともせず、気がついたときには、取り返しのつかないほど病が悪化していた。
売り出し中の新人のモデルで、沢田の現在の交際相手。世田谷区の駒沢にあるマンションに住んでいる。
死期が迫る沢田に、死ぬ前に息子に会いたいと頼まれ、和彦を探し出し沢田の元へ会わせるよう仕向けた。割とねちっこい性格のようで、和彦を探し出してからも、執拗に和彦の元へ現れ、幾度となく沢田に会わせようとした。
沢田の住む西洋屋敷へ行くときは、赤い「いすゞ・ピアッツァ(初代モデル)」に乗ってやって来る。
  • 三枝 多恵子 - 荒井玉青
良子とは別の中学校に通う生徒で、札付きのスケバン
その後、良子の頼みで沢田の元へ行き、以来身の回りの世話をするようになる。沢田の死期が迫っていくにつれ、学校の行事を途中抜け出してまで、沢田の元へ足繁く通うようになった。
  • 大沢 誠 - すのうち滋之
和彦のクラスメイトで、数少ない友達の一人。
いつも和彦に近づいては遊びに誘ったり、模擬試験会場でも直前まで話し掛けて来る大沢を、和彦は毛嫌いしていた。和彦が大学入試に1つだけ合格したときも、大沢と同じ大学であったことを、表面上では喜び抱擁まで交わしたが、実際は和彦にとって物凄くショックであった。
  • 丸山 - 水谷貞雄
八千代信用金庫瀬谷支店の支店長。
  • 渡辺 - 高村玄二
八千代信用金庫瀬谷支店の渉外課に勤務する省一の部下。
  • 衣笠 真弓 - 中村亜子
新村の仕事仲間であり、友人でもある。所沢の先のほうに住んでいるため、しばしば新村の住むマンションに寝泊りしている。
沢田が頭を抱えて突然倒れたとき、新村はそれ知って思わず仕事を放棄し、入院先の病院で一時も離れようとはしなかった新村を、必死になって説得し仕事場へ連れ出した。

[編集] スタッフ

[編集] 協力

[編集] ロケ地

  • テレビドラマ版は、神奈川県横浜市旭区相模鉄道(相鉄)本線希望ヶ丘駅周辺一帯、および相模鉄道沿線でロケが行われた。特に第1話のオープニングでは、冒頭沿線の車窓風景と、警笛を鳴らしながら旧6000系同士がすれ違うシーンから始まり、当時の希望ヶ丘駅周辺の街並み(住宅街・万騎が原第5公園で遊ぶ子供達・沿線にある希望ヶ丘テニスクラブなど)や駅前商店街の賑わい、ホームに旧6000系(クハ6517編成)が入線して来るシーンが映し出されている。
  • 父・省一が勤務する八千代信用金庫瀬谷支店は、同じ相鉄本線の瀬谷駅北口にある実在の金融機関であり、実際に同支店でロケが行われた。テレビドラマ版放映後の1991年、普通銀行に転換し、現在は八千代銀行瀬谷支店となっている。
  • 息子・和彦の通う神奈川県立希望ヶ丘高等学校と、娘・良子の通う横浜市立南希望が丘中学校は、いずれも希望ヶ丘駅の南にある実在の学校であり、正門や校庭校舎等がシーンに登場している。

[編集] 補足その他

  • 当時裏番組であったTBS系列「金曜日の妻たちへ」や、テレビ朝日系列「必殺シリーズ」の影響で、平均視聴率は7.9%(ビデオリサーチ調べ)であった。
  • 母・都を演じた岩下志麻と父・省一を演じた河原崎長一郎は、実際に親戚関係にあり、河原崎のである四代目河原崎長十郎は、岩下の義理の伯父にあたる。
  • 娘・良子を演じた二階堂千寿の役どころである「中学1年生の女の子」は、放映から25年を経た現在においても、流行にとらわれないヘアスタイルと、全く違和感を覚えさせない素朴な「可愛らしさ」から、根強いファンは少なくないという。過去に出演した日本テレビ系列「熱中時代(教師編・第2シリーズ)」などとともに、二階堂の知名度を高めた作品でもある。
  • 二階堂は現在でも、昼ドラマや単発ドラマなどを中心に活躍している。また、俳優二階堂智にあたる。
  • 三枝多恵子を演じた荒井玉青は、元女優石原まき子石原裕次郎)のである。

[編集] 舞台版(初演)

[編集] ストーリー

[編集] 出演

[編集] スタッフ


[編集] 関連項目

[編集] 前後番組の変遷

フジテレビ系列 金曜22時台金曜劇場枠(1983年1月 - 1983年3月)
前番組 番組名 次番組
早春スケッチブック
望郷・美しき妻の別れ
執筆の途中です この「早春スケッチブック」は、舞台芸術に関連した書きかけ項目です。この記事を加筆・訂正などして下さる協力者を求めています(Portal:舞台芸術)。

最終更新 2009年10月19日 (月) 10:53 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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