曲面

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X-、Y-、Z-等位線の入った開曲面

数学位相幾何学)における曲面(きょくめん、surface)とは二次元多様体のことをさす。三次元の空間の中に見いだせる例として、立体的なものの境界がある。雨滴シャボン玉など流動的についての表面というときには理想化したものを考えることになる。雪の表面など、きわめて細かい構造を持ち単純な数学的定義を与えることができないような「面」も存在する。現実の曲面の性質については表面張力、表面化学、表面エネルギー、表面荒さ (roughness) を参照のこと。

曲面の二次元的な特性というのは、各のまわりで二次元の座標が定められるような「座標の端切れ」をとれることからきている。一般的にはこの端切れ一つで曲面全体にまで行き渡るとは限らず、複数の端切れを考えてそれらの張り合わせで曲面全体を覆うようにしなければならない。

曲面が境界を持つことも可能であり、例えば円盤半球の境界は縁のになる。

目次

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様々な例をみてみることで、一般的な曲面の概念と、曲面概念がいかに多様で豊富であるかがわかる。どんな形式的定義によってもこの多様さを包摂することはできないだろう。

  • 可展面 (developable surface) は内在的には「曲がっていない」曲面、つまり平面から伸縮することなく得られる曲面である。例として柱面・錐面、4次元空間におけるトーラスがあげられる。ペーパークラフトは可展面により構成される。
  • 線織面 (ruled surface) 各点についてそこを通る内在的に「まっすぐな」線が存在するような曲面。柱面や一葉双曲面がその例になっている。
  • 回転面は円柱対称性をもった曲面である。
  • 極小曲面とは与えられた境界条件に対し面積を極小・最小にするような曲面である。針金の枠に張ったシャボン膜やカテノイドやヘリコイドが例として挙げられる。
  • 代数曲面は代数方程式系の零点集合として定義される。例として二次曲面・三次曲面・ヴェロネーゼ曲面が挙げられる。
  • 陰関数曲面 (implicit surface) は一般的な方程式系の零点集合として定義される。
  • クラインの壷メビウスの帯は向きのつかない多様体の例である。
  • リーマン面とは複素解析的な構造を持つ曲面のことであり、特に、それらの間の正則写像の概念が定義できる。例えば球面やトーラスが挙げられる。
  • 射影曲面は射影空間の中で定義される。ボーイ曲面やローマン曲面、クロスキャップ(射影平面)が挙げられる。これらはみなシュタイナー曲面になっている。
  • アレクサンダーの角付き球面は、普通のなめらかな曲面とカントール集合になっている特異点集合をあわせた位相構造を持つ曲面の例になっている。

[編集] 定義

以下では、曲面とは第二加算公理を満たす二次元の多様体とする。

より正確には、(境界付きの)位相的曲面とはハウスドルフ空間であってその任意の点が、二次元ユークリッド空間E2開集合、あるいはE2の半閉空間の開集合に同相な開近傍を持つもののこととする。E2の開集合に同相な開近傍を持つ点全体の集合はその曲面の内点集合とよばれ、これは必ずでない。内点集合の補集合は境界とよばれる。こちらは一次元の多様体、つまり閉曲線合併になる。

境界が空集合になっている曲面はコンパクトなら閉曲面、コンパクトでないなら開曲面とよばれる。

[編集] 閉曲面の分類

閉じた(つまりコンパクトで境界のない)連結な曲面の位相同型類については完全な分類がある。そのような曲面は次の二つの無限系列のどれかに当てはまる:

  • 球面に g 個のハンドルをつけたもの( g 重トーラスとよばれる)。これはオイラー標数が 2 - 2g の向きがついた曲面であり、種数 gの曲面ともよばれる。
  • 球面に k 個の射影平面をつけたもの。これはオイラー標数が 2 - k の向きがつかない曲面である。

したがってオイラー標数と向き付け可能性がコンパクトな曲面を位相同型の限りで(さらには、考えている曲面がなめらかなら微分同相の限りで)特徴付けていることになる。

[編集] コンパクトな曲面

境界の付いたコンパクトな曲面は、境界のないものからいくつかの交わらない閉円盤の内部をのぞいたものになっている。

[編集] R3への埋め込み

コンパクトな曲面は向き付けできるか空でない境界を持っていれば R3 に埋め込むことができる。ホイットニーの埋め込み定理によってどんな曲面でも R4 になら埋め込める。

[編集] 微分幾何学的な概念

n 次元ユークリッド空間の中の、あるいは一般にリーマン計量をもった曲面の面積については体積要素で説明される。リーマン面上の計量についてはポアンカレ計量を参照のこと。

[編集] 模型

以下の正方形の辺を(AはAと、BはBと)矢印の向きがあうように張り合わせることでいろいろな曲面の模型ができる(あくまで幾何学上の話であり、実際は自在に延び縮みして皺を生じさせない様な素材でもなければ不可能である。3DCGソフトウェア『Shade』の自由曲面がこの考え方に近い):

[編集] 基本多角形

閉曲面は偶数個の辺を持った多角形(基本多角形 (fundamental polygon) とよばれる)の向かいあう辺どうしを同一視することで構成できる。

この構成は n 個の異なった記号が二回ずつ、+1か-1の指数付きで現れるような長さ2nの文字列で表すことができる。指数-1は対応する辺に基本多角形全体の向きとは反対の向きを振ることを示している。

上の模型は次のようにかける:

  • 球面: AA-1
  • 射影平面: AA
  • クラインの壷: ABA-1B
  • トーラス: ABA-1B-1

[編集] 曲面の連結和

二つの曲面M、M'が与えられたとき、それぞれから円盤を切り抜いてできた縁を張り合わせることで、二つの曲面の連結和 M # M' が得られる。

以下の記号を使うことにする:

  • 球面: S
  • 射影平面: P
  • クラインの壷: K
  • トーラス: T

ことのとき次が成り立つ:

  • S # S = S
  • S # M = M (Mは任意の曲面)
  • P # P = K
  • P # K = P # T

略記法 nM = M # M # ... # M(n回)、0M = Sも用いられる。

閉曲面の系列は次のようにかける:

  • gT(g重トーラス): 種数gの向き付き曲面 (g ≥ 0)
  • gP(g重射影平面): 種数gの向きなし曲面 (g ≥ 1)

[編集] 代数曲面

これまでの曲面と代数曲面とは区別する必要がある。非特異な複素射影代数曲線は実数体上なめらかな曲面になっている。複素数体上の代数曲面の実多様体としての次元は4になる。

[編集] 外部リンク

  • Gallery of Famous Surfaces: 視点回転のJavaアップレットがついた70個+の曲面
  • Isosurface: 陰関数曲面のポリゴナイザーを実施する Mac OS X 用アプリケーション&スクリーンセーバーのセット

最終更新 2009年6月12日 (金) 09:43 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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