有気音
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有気音(ゆうきおん)は、閉鎖音(破裂音・破擦音)を開放するとき、気音(きおん)を伴うもの。国際音声字母では[ʰ]、X-SAMPAでは[_h]であらわされる。調音器官の開放より少し遅れて母音の声帯振動が始まるものである。帯気音(たいきおん)とも称される。ヒンディー語などをのぞいては通常無声音である。
有気音以外の音を無気音というが、中国語や朝鮮語、タイ語などでは、この有気音と無気音とが弁別的な対立をなしている。中国語では有気音を送气音sòngqìyīn、無気音を不送气音búsòngqìyīnと称する。朝鮮語の有気音を日本語では激音と称するが、朝鮮語では激音の朝鮮語音격음はあまり使われず、普通は固有語で거센소리(「激しい音」)といわれる。
- 中国語の例
- 有気音: 踏 tà [tʰa]
- 無気音: 大 dà [ta]
また、中国語の有気音は朝鮮語の激音、無気音は平音におおむね相当するが、漢字音の比較において必ずしも一致しない。
- 中国語では有気音、朝鮮語では平音で読む漢字
- 例:同、場、唐、朴
- 中国語で無気音、朝鮮語で激音で読む漢字
- 例:打、卓、覇
ヒンディー語などインド系の多くの言語では、有気音と無気音の対立に加え、有声音と無声音の対立を組み合わせて、同一調音部位で4つの子音を弁別的に用いている。
中国語では、無気音は直前に声門破裂音を伴うことがある。
英語では強勢のある音節頭位の無声破裂音(s に続く場合を除く)が、ドイツ語では無声破裂音すべてが、帯気している。
また、古典ギリシア語にも無気音との区別が存在したが、現在では摩擦音になっている。
- 破裂から声帯振動まで、無気音は、14ms.,有気音は、100ms.
現代アイスランド語は、前気音(ぜんきおん)を有する。
ラテン文字表記ではhや'(アポストロフィ)で表される。(例:タイ→Thai、平壌→P'yŏngyang) 中国語や朝鮮語のように有声音と無声音の区別が無い言語の場合、無気音をb,d,gなどの有声子音、有気音をp,t,kなどの無声子音で表す方式がある場合もある。(中国語の漢語拼音、朝鮮語の文化観光部2000年式など)
フランス語で、リエゾン、エリジオンを起こさないh aspiréを、「有気(音)の h」と訳す場合がある(ただし、「有音のh」と呼ぶのが普通である)。辞書ではダガー(†)などの記号で示される。


