東武50000系電車

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東武50000系電車
50050系・50070系・50090系電車
50000系(東上線ときわ台駅、2006年4月22日)
50000系(東上線ときわ台駅、2006年4月22日)
編成 10両編成
起動加速度 3.3km/h/s
営業最高速度 東武鉄道線内100km/h
有楽町線・副都心線・半蔵門線内80km/h
東急田園都市線内110km/h
設計最高速度 120km/h
減速度 3.5km/h/s(常用最大)
4.5km/h/s(非常)
車両定員 本文参照
全長 20,000mm
ただし50070系・50090系先頭車は20,130mm
全幅 2,800mm
ただし50050系のみ2,770mm
全高 4,050mm
パンタ付車両4,080mm
軌間 1,067mm
電気方式 直流1,500V(架空電車線方式)
主電動機 かご形三相誘導電動機
TM-03形 165kW
歯車比 98:15=6.53
制御装置 IGBT-VVVFインバータ制御
駆動装置 CFRP製TD継手式平行カルダン
台車 モノリンク式ボルスタレス台車
SS-167形・SS-067形
ブレーキ方式 回生ブレーキ併用電気指令式空気ブレーキ全電気ブレーキ
保安装置 50000系・50090系:東武形ATS
50050系:東武形ATS・ATC
50070系:東武形ATS・ATC・ATO
製造メーカー 日立製作所
備考 座席は全形式とも住江工業

東武50000系電車(とうぶ50000けいでんしゃ)は、2005年平成17年)3月16日から東上線系統で営業運転を開始した東武鉄道通勤形電車

本項では、2006年(平成18年)3月18日から本線系統で営業運転を開始した50050系電車(50050けいでんしゃ)、2007年(平成19年)6月18日から東上線系統で営業運転を開始した50070系電車(50070けいでんしゃ)、および2008年(平成20年)6月14日から東上線系統で営業運転を開始した50090系電車(50090けいでんしゃ)についても記述する。

目次

[編集] 概要

本系列は「人と環境にやさしい次世代車両」をコンセプト(鉄道ピクトリアル編集部 2005)に、従来車両よりもバリアフリー省エネルギー・メンテナンスフリー化などを目指し、また通勤・近郊電車の標準仕様ガイドライン仕様を考慮して設計(鉄道ピクトリアル編集部 2005)した車両として製造された。

車体構造は日立製作所の鉄道車両製作システム「A-train」を採用したダブルスキン構造を持つアルミ合金車体である。車両の組み立てにはモジュール工法を用いている。車体はアルミニウムの大形形材使用し、溶接工法には摩擦攪拌接合(FSW)を用いて、精度の高い仕上がりを図った。連結面は衝突事故における安全性を考慮して、側構体と妻構体の接合部を三角形の断面構造としている。

車両床面は一世代前の30000系よりも25mm低い1,125mmとしてホームとの段差を少なくしている。さらに廃車時のリサイクル性を考慮して車体各部のアルミ材質の統一を図っている(鉄道ピクトリアル編集部 2005)

東武鉄道の車両では100系「スペーシア」で初めてアルミ車体を採用していたが、通勤車では本系列が初めての採用であり(鉄道ピクトリアル編集部 2005)、同時に初のアルミ無塗装車となった。車両のカラーリングとしては「輝く」を意味するシャイニーオレンジ色を、前面ガラスの下には塗装により、側面は戸袋部分にブロックシールにより、それぞれ貼り付けしている。

前頭部はモジュール化した普通鋼製の前面をボルトで固定する工法は、同じ日立製「A-train」である西武鉄道20000系と同様である。前照灯HID灯を、尾灯LED式である。

[編集] 室内内装

内装(50050系)(2007年2月17日撮影) 車内の車いすスペース(写真は50070系のもの)
内装(50050系)
(2007年2月17日撮影)
車内の車いすスペース(写真は50070系のもの)

この仕様は初期車におけるもので、増備車の変更点は各々の項を参照のこと。 室内もモジュール工法により組み立てられており、車内の部材は基本的にアルミニウムを多用(単一合金化)することで、リサイクル性を考慮している。

室内化粧板は白色無地のつや消し品を使用し、清潔感のあるデザインとした。床材は火災対策・安全対策から滑りにくいゴム製のグレーの床材を採用し、座席前と中央部で濃淡をつけてフットラインを表した。特に出入口部は黄色として目立たせた(鉄道ピクトリアル編集部 2005)

座席モケットは、一般席がフジの花をイメージした紫色の「ウイステリアパープル」、優先席付近は安心感と優しさを感じさせる色調として青緑色の「コンフォートグリーン」の片持ち式シートを採用した。1人分の掛け幅は460mm(50090系のマルチシートは455mm)であり(鉄道ピクトリアル編集部 2005)、ともにセパレート方式のセミバケット式(50090系はマルチシート)である。座席端は大形の仕切り板を使用し、側扉間の座席にはスタンションポールが1本設置されている。これらの座席はすべて京都府京田辺市にある住江工業製である。

各系列の定員一覧
形式 先頭車 中間車 車椅子スペース付
中間車
50000系 139人
(座席48人)
153人
(座席54人)
154人
(座席51人)
50050系 137人
(座席48人)
151人
(座席54人)
152人
(座席51人)
50070系 140人
(座席48人)
153人
(座席54人)
154人
(座席51人)
50090系 ロング時124人
クロス時118人
(座席42人)
ロング時135人
クロス時129人
(座席48人)
ロング時136人
クロス時131人
(座席45人)
ドアと脇の手すり(50050系)
(2006年7月5日撮影)

客室の側窓は騒音低減のために固定式のものが多く、扉間では大形の1枚窓とし、天地寸法を1,020mmと最大限に確保した。窓ガラスには熱線吸収・UVカットガラス(可視光透過率約75%・紫外線約91%カット)のグリーンガラスを採用するとともに、フリーストップ式の巻き上げカーテンを設置している。

非常時の換気のため、車端部の窓は千鳥配置で開閉可能となっており、先頭車は1か所・中間車は2か所が開閉できる構造としている[1]。さらに停電時の換気を考慮して屋根上に非常換気装置を各車1台搭載する。

客用ドアは室内側も化粧板仕上げとし、ドアガラスは複層ガラス構造である。ドア脇の手すりは従来のパイプ式のものが省略され、代わりにアルミの凹材が設けられ、この部分には黄色の帯材が貼られている。連結面は妻面窓を省略したほか、貫通扉は上り方向側のみ(池袋駅浅草駅側)に設置する。

車内の2号車および9号車には車椅子スペースを設置しており、このスペースには安全手すりと非常通報装置が設置されている。

一般席部のつり革の高さは1,630mm、荷棚の高さは1,700mmだが、車端部では優先席を意識し、つり革の高さは1,600mm、荷棚の高さは1,670mmと、それぞれ30mm低くしている。優先席部のつり革はオレンジ色のものを使用している。また、つり革のベルトには合成皮革の使用を取りやめ、ナイロン製とすることで、火災発生時における有毒ガス対策としている。

[編集] 車内案内機器

車内案内表示器(50000系)
(2007年8月6日)

車内は30000系と同様に客用ドア上部にLED式の旅客案内表示器を千鳥配置で設置しており、ドアの開閉時にはドアチャイムを鳴動させる。また、次駅案内の際に号車を表示する。50050系・50070系では乗り入れ先では乗り入れ路線の車両に合わせた表示となるが、号車案内については東武線内と同様の表示形式で表示される。

ドアが開いている時は、ドア付近のスピーカーから約7秒に1回「ポーン」という音が鳴動する。これは視覚障害者にドアの方向を知らせるサイン(誘導音)である。

自動放送装置を設置しており、次駅・乗り換え案内や各種マナー放送、英語放送機能を有する。なお、前述の誘導音も自動放送の機能である。さらに車外スピーカーを設置しており、車掌の操作により、閉扉時に「ドアが閉まります、ご注意ください」と乗降促進放送を流すことができる。

[編集] 戸閉装置

ドアエンジンは、東武の車両で初めてリニアモーター方式を採用した。

各扉に設置したドア制御装置はモータ電流の検知により戸挟み検知を行い、モータのオン/オフにより戸閉力を弱める。リニアモータを用いた駆動方式であり、乗客や荷物が挟まれた時には容易に脱出できるように戸閉力を弱める自己診断機能、位置制御学習機能、状態監視機能を備える。

異常時などに手動でドアを開閉する場合、電気式を採用したため車外・車内鴨居部の解錠ハンドルを操作すれば可能である。車両電源がある状態で乗務員室車掌ユニットの総括一斉解錠スイッチを操作すれば片側の全ドアが、各車車内妻部にある解錠スイッチを操作すれば当該車両の全ドアが、それぞれフリーとなり手動で開閉できる。

また、従来の車両と同様に片側4か所のドアのうち、中央の2か所を締め切る中扉締切機構が設置されている。車端寄りで旅客案内表示器がないドア上部には「半自動」と表記された小さな表示があるが、これは駅での長時間停車時にドアを手動で開閉することができる場合に点灯する。

[編集] 乗務員室

乗務員室内は灰色の配色、運転台計器盤は濃いグレーの色調を採用した。各系列共通で主幹制御器はT型ワンハンドル式[2]を使用しており、ハンドル操作で定速運転機能を有する。計器盤は中央に120km/h表示の速度計を配し、両端に各種表示灯を、左端にはマスコンノッチ表示灯を、右端には車両情報制御装置(日立製ATI)のモニター画面が収納されている。

ATI装置ではマスコンや常用ブレーキ指令などの制御伝送機能や車両搭載機器を常時監視し、故障時におけるモニタリング機能やサービス機器(行先表示、車内表示、空調、自動放送など)設定機能などがある。また、同装置の伝送機能により車両間引き通し線や車両内配線の大幅な削減など、軽量化やメンテナンスフリー化などに貢献している。

乗務員室仕切りは運転台背後に配電盤を設置したため、窓はなく、中央に固定窓、右側に仕切扉窓がある。遮光幕は両方の窓に設置している。

[編集] 走行機器など

床下走行機器類は各系列ともほぼ共通である。制御装置は、日立製の2レベルIGBT素子使用のVVVFインバータ制御 で、ベクトル制御による全電気ブレーキ方式を採用している。制御方式は1C4M2群および1群制御方式で、10両固定編成中のMT比は5M5Tとしている。主電動機は165kW出力のかご形三相誘導電動機を採用している。

台車はモノリンク式軸箱支持のボルスタレス空気ばね台車(SS167・SS067形 東武形式:TRS-03M・TRS-03T形)を使用し、基礎ブレーキは片押し式のユニットブレーキを使用している。集電装置はシングアーム式パンタグラフを採用し、制御装置を搭載する電動車に各1基(1編成3台)を設置する。

補助電源装置は、東芝製のIGBT素子を使用した250kVA出力、静止形インバータ (SIV) を搭載した。編成で2台を搭載し、架線からの直流電源を三相交流440Vに変換する。また、中間付随車3両の床下には非常脱出用のはしごが設けられている。

空気圧縮機 (CP)ナブテスコ製のスクリュー式AR1644-RWS20A形で、30000系同様に装置自体を箱に収めることで騒音低減に配慮している(鉄道ピクトリアル編集部 2005)。その後の50090系、50050系51061F以降では除湿装置一体形のパッケージコンプレッサ (ユニットCP)としたAR1644-RWS20C形に変更された。 ドアエンジンに電動式を採用したことにより、圧縮空気の使用量が減ったために、10両編成での搭載台数は2台とした。

ブレーキ装置は回生ブレーキ併用全電気指令式空気ブレーキ方式である。遅れ込め制御方式で、各車には滑走防止装置を設置する。また、速度70km/h以上からの非常ブレーキには増圧ブレーキ機能がある。

[編集] 空調設備

50050系屋根上のRPU-15005形冷房装置(左)と非常換気装置(右)
  • 冷房装置は東武鉄道初の集中式を採用した。いずれの系列も東芝製のRPU-15005形であり、装置能力は58.1kW (50,000kcal/h)である。装置はリヒートヒータによる除湿モードを備え、除湿運転時はコンプレッサに入る冷媒を一時バイパスし、冷房能力を下げるアンロード機能を有する。冷媒は代替フロンであるR407Cで、室外送風機は羽根の材質と形状を工夫し低騒音化を図った。
  • 暖房装置は片持ち式シートの採用で、座席下つり下げ式に変更した。設備は従来の通勤車両同様に出力の高いものを使用しており、7人掛け座席部では1,300W出力を2台、車端部では1,100W品を1台設置している。なお、50090系のクロスシート部では350W出力品を36台[3]を設置している。空調設定は前述のATIモニター画面から操作を行い、空調モードは「冷房」「除湿」「暖房」「弱暖房」「通風」と送風機(横流ファン)の運転が可能である。


  • 2004年(平成16年)度に東上線用の50000系10両編成1本を、2005年(平成17年)度に東上線に50000系10両編成1本と本線系統に50050系6本60両の計70両を導入した。2006年(平成18年)度は合わせて8本80両を導入する予定だったが、実際の導入数は6本60両となっており、内訳は本線系統の50050系4本40両と東上線の50070系2本20両である。また、2007年(平成19年)度は東上線に50070系2本20両と50090系4本40両の計60両、2008(平成20年)度は東上線に50070系1本10両と本線系統に50050系5本50両の計60両をそれぞれ導入した。
  • 2009年(平成21年)度は、50両導入する予定である。(そのうち本線系統に50050系3本30両導入済)

[編集] 系列別概要

[編集] 50000系

東上線森林公園検修区に10両編成2本(20両)を配属している。

[編集] 概説

車体外観については、最初に落成した51001Fは正面非貫通式で、前面窓は1枚窓とし、前灯/尾灯のケースは下部に下げられた形態である。2005年度落成の51002Fでは非常用貫通扉を助手席側に設置し、乗務員室内に非常脱出用のハシゴを設置した。貫通扉の設置で前灯/尾灯の位置は車両床面に合わせた約25cm高い位置に変更され、以降に製造される本系列の標準形態となった。これは同時期に登場する50050系と構造を揃えたためとされている[4]

前面と側面の行先表示器はLED式を採用し、側面表示は行先表示と号車表示が可能となっており、走行中は消灯する。また、前述の通り車内の案内表示装置でも号車を表示する。この号車表示は営業運転開始時は池袋方のクハ51000形を1号車としていたが、2007年(平成19年)12月から小川町方のクハ50000形を1号車に変更した。なお、ステッカーによる号車表示は後述の50050系・50070系・50090系も含めて設置されていない。ドア付近のつり手の先には黄色いテープが高さいっぱいに貼付されている。

主幹制御器は、東武東上線所属の車両では初めてワンハンドル式を採用した。このために2004年(平成16年)11月の搬入後、翌2005年(平成17年)3月の営業までに乗務員の習熟期間が長期間設けられた。同じく東上線に所属する車両としては初めて集電装置にシングルアーム式パンタグラフを採用した。

車内放送は、本線系統に配属する30000系に続いて女声の自動放送を採用した。加えて、東武の通勤電車では初めて東上線内において英語放送を採用した(設定によって省略可)。

2006年(平成18年)12月23日に森林公園検修区で開催された「東上線クリスマスイベント」において、外観の異なる2編成が並んで撮影会用として展示された。また、2008年(平成20年)3月23日に森林公園検修区で開催された「TJライナー愛称決定記念イベント」にも2編成が並んで撮影会用として展示された。

[編集] 編成組成

組成 クハ51000
(Tc1)
モハ52000
(M1)
モハ53000
(M2)
サハ54000
(T1)
モハ55000
(M3)
サハ56000
(T2)
サハ57000
(T3)
モハ58000
(M1')
モハ59000
(M2')
クハ50000
(Tc2)
搭載機器 VVVF2 SIV・CP VVVF1 VVVF2 SIV・CP

凡例 VVVF2:主制御器(1C4M2群)、VVVF1:主制御器(1C4M1群)、SIV:補助電源装置(静止形インバータ)、CP:空気圧縮機

[編集] 50050系

50050系のトップナンバー51051F
(伊勢崎線一ノ割駅、2008年12月5日)

伊勢崎線日光線用および東京地下鉄(東京メトロ)半蔵門線東京急行電鉄田園都市線直通列車用として[5]南栗橋車両管理区に10両編成18本(180両)を配属している。

[編集] 概説

外観と仕様は50000系第2編成に準じているが、以下のような変更点がある。

  • 「営団(現・東京地下鉄)11号線、東急田園都市線、東武伊勢崎線直通車両規格仕様」を満たすため、車体幅が2,770mmとなった。
  • 機器面では両先頭車に東武形ATS・東京地下鉄/東急形ATCの機能を1台に集約したATC/S装置を設置した。さらにサハ57050形の床下には半蔵門線用の誘導無線送受信機が設置され、妻面には誘導無線アンテナが設置された。 また、前面には運行番号表示器が設置された。
  • 運転台は、乗り入れ対応として速度計車内信号対応形[6]に、表示灯に種別表示の追加、3社対応列車無線送受話器の設置やATC/ATS切り換えレバーなどが追加されている。

側面の行先表示器は、30000系では「半蔵門線直通」「種別」「行先」をまとめて表示していたが、本系列では「種別・行先」「半蔵門線直通」「号車表示」を交互に表示している。ただし、「半蔵門線直通」の表示は東武線内上り列車のみ表示しており、それ以外の列車では「種別・行先」「号車表示」の交互表示である。号車表示は半蔵門線・田園都市線に合わせて浅草・押上方のクハ51050形を10号車としている。

51051F・51061F・51062F・51066Fを除く各編成は30000系を置き換えているため、置き換えた編成は置き換え対象の同系列から供出したATC/S装置や乗り入れ用列車無線装置などを搭載し、乗り入れ用機器を供出した30000系は2005年(平成17年)12月から地上線専用の運用に転じている。

[編集] 編成組成

組成 クハ51050
(Tc1)
モハ52050
(M1)
モハ53050
(M2)
サハ54050
(T1)
モハ55050
(M3)
サハ56050
(T2)
サハ57050
(T3)
モハ58050
(M1')
モハ590050
(M2')
クハ50050
(Tc2)
搭載機器 VVVF2 SIV・CP VVVF1 VVVF2 SIV・CP

凡例 VVVF2:主制御器(1C4M2群)、VVVF1:主制御器(1C4M1群)、SIV:補助電源装置(静止形インバータ)、CP:空気圧縮機

[編集] 51061編成以降

2008年(平成20年)度に落成した51061F以降では、一部に50090系の仕様を採り入れている。

  • 側窓はドア間を大形1枚窓から2分割・開閉可能な下降窓に変更し、車端部を固定窓とした。このため、屋根上の非常換気装置を省略した。
  • 車内の天井部以外の化粧板(側面方向および妻方向)を光沢仕様・模様入りに変更。車内一般席部の座席モケットをキュービックブルー柄に変更。
  • 客用ドア戸先部に黄色のマーキング表示を実施。さらにドア開閉表示灯の設置とドア横に独立した手すりを設置。

走行機器面では、空気圧縮機(CP)を50090系と同様の除湿装置一体形のパッケージコンプレッサ (ユニットCP)に変更した。運転台は従来車両と同様だが、計器盤上部にTE装置スイッチを新設した。

2009年5月時点での置き換え状況は以下の通りである。地下鉄乗り入れ編成は31603F・31403Fが復帰、その後の置き換えも一部発生した為、2009年7月時点では30000系3編成と50050系16編成の計19編成となり、平日、土曜・休日ともに17編成が運用される。

置き換え時期 機器供出元編成 機器供出先編成 機器供出先編成の営業開始日
増 備 車 新品 51051F 2006年3月18日
2005年9月 31613F+31413F 51052F 2006年3月21日
2006年4月 31612F+31412F 51056F 2006年5月3日
2006年5月 31611F+31411F 51053F 2006年5月30日
2006年5月 31614F+31414F 51054F 2006年6月20日
2006年6月 31601F+31401F 51055F 2006年7月11日
2006年10月 31608F+31408F 51057F 2006年11月12日
2006年11月 31602F+31402F 51058F 2006年12月12日
2007年2月 31607F+31407F 51059F 2007年2月25日
2007年2月 31603F+31403F 51060F 2007年3月23日
2008年7月 新品 31603F+31403F 2008年7月6日
2009年1月 新品 51061F 2009年1月29日
2009年1月 新品 51062F 2009年1月29日
2009年1月 31605F+31405F 51063F 2009年3月1日
2009年2月 31610F+31410F 51064F 2009年4月2日
2008年12月 31604F+31404F 51065F 2009年4月13日
2009年7月 新品 51066F 2009年7月23日

[編集] 50070系

50070系(新木場検車区、2009年6月6日)
50070系の営業運転の様子(東上線川越市駅、2007年10月13日)

2009年(平成21年)1月現在、東上線の森林公園検修区に10両編成5本(50両)を配属している。

東京地下鉄(東京メトロ)有楽町線および2008年(平成20年)6月14日開業した副都心線への直通運転に対応している系列である。外観や仕様は放送設備なども含めて50050系に準じたものであるが、随所に変更が加えられている。

  • 副都心線では小竹向原 - 渋谷間の各駅にホームドアが設置されている。車体はそれに対応するために先頭車の全長を130mm延長し、20,130mmとした。
  • 車端部の側窓は2・9号車の車椅子スペース部2か所を除いて、全て開閉可能な下降窓に変更した。
    • 51075Fでは東日本旅客鉄道(JR東日本)の209系大窓開閉化改造のようなタイプで、7人掛け座席部6か所の内、車端寄りの4か所が開閉可能となった。
  • 両先頭車の床下にはATC/S装置の設置に加え、ATO装置と戸閉制御切換装置を、クハ50070形にはATO送受信装置(トランスポンダ)を搭載した。また、誘導無線装置はサハ57070形に設置している。

[編集] 編成組成

組成 クハ51070
(Tc1)
モハ52070
(M1)
モハ53070
(M2)
サハ54070
(T1)
モハ55070
(M3)
サハ56070
(T2)
サハ57070
(T3)
モハ58070
(M1')
モハ59070
(M2')
クハ50070
(Tc2)
搭載機器 VVVF2 SIV・CP VVVF1 VVVF2 SIV・CP

凡例 VVVF2:主制御器(1C4M2群)、VVVF1:主制御器(1C4M1群)、SIV:補助電源装置(静止形インバータ)、CP:空気圧縮機

  • 運転台はATOを用いたワンマン運転に対応するため、レイアウトを大幅に変更したほか、計器盤右側には新たに必要となる機器操作箱[7]を新設した。上部には車上CCTV(ホーム監視用モニター画面)を設置した。
  • 車内の一般用座席は紺色系の「キュービックブルー」に変更された。また、51075Fでは形状の変更により座り心地の改善がされている。
50070系の内装
  • 行先表示器は50000系・50050系での3色LED式から9000系の副都心線対応のための車両修繕において採用されたフルカラーLED式に変更されている。
  • 乗務員室仕切部にある仕切扉は電磁鎖錠機能付とし、上部に通行表示灯を設置した。
  • 51073F~51075Fは、貫通扉の蝶番が剥き出しになっている。
50070系75編成 中間車を撮影。7人掛け席の窓枠の一部を変更した。(東上線川越市駅、2008年10月24日)
  • 掲示されている路線図は西武車両と同じものを使用しているため、東上線(和光市~森林公園間)、東京メトロ有楽町線・副都心線のほか、乗り入れることができない西武有楽町線池袋線(小竹向原~練馬飯能間)も記載されている。

編成・甲種輸送日・地上運転営業開始日・地下直通運転営業開始日は次の通りである。

[編集] 50090系

50090系(森林公園検修区、2008年3月23日)
TJライナーの運用に就く50090系。ロゴマークは行先表示器に表示されている(中板橋~ときわ台間、2008年6月14日)。

2008年(平成20年)6月14日の東京地下鉄副都心線開業に伴い実施されたダイヤ改正にあわせて東上線で運転を開始した座席定員制列車「TJライナー」に導入された系列である。東上線の森林公園検修区に10両編成4本(40両)を配属している。

基本的にこれまでの50000系列に準じているが、車体には従来のシャイニーオレンジのほかに東上線のイメージカラーであるロイヤルブルーIIの帯と「TOJO LINE」(斜字体)が入れられ、一般車との識別性やスピード性を表現した。行先表示器は50070系同様にフルカラーLEDを使用している。

車内の仕様は基本的にそれまでの各系列に準じているが、側面および妻面の化粧板を光沢仕上げのものへ、床材は濃いグレー1色(出入り口部は黄色)に変更された。座席の掛け幅は455mmで、一般席には青色系で濃淡を組合せてハイグレード感を、優先席には従来の緑色系で安心感を演出した。また、袖仕切は大形化された。

関東鉄道事業者では初めて座席に近畿日本鉄道の「L/Cカー」(5800系5820系など)のようにクロスシートロングシートとに転換できるマルチシート(住江工業製)が装備された。貫通路側の3人掛け座席は転換装置を装備していないが、背もたれ高さは他の座席に合わせられ、ひじ掛けも装備された。クロスシート使用時には、乗客がペダルを踏むことで自由に座席を転換することができるが、ロングシート使用時にはペダルが収納される。「TJライナー」や池袋折り返しで「TJライナー」となる快速急行で運用される場合はクロスシートとなるが、それ以外はロングシートとなる。

座席の転換は運転台にあるATIのモニター画面から行う。ドア上に千鳥配置されているLED式の旅客案内表示器は、「TJライナー」での使用を考慮して、枕木方向(乗務員室仕切部と貫通路の上部)にも設置されている。また、本系列では車内の中吊り広告枠は設置されていない。

本系列の側窓は車端部を固定窓とし、客用ドア間の大窓は2分割化、開閉可能な構造に変更した。このため、屋根上の非常換気装置は省略された。

走行機器などは従来車両と同様であるが、空気圧縮機は除湿装置一体形のパッケージコンプレッサ (ユニットCP) に変更した。運転台は50000系に準じているが、計器盤右側上部にTE装置スイッチを設置した。

第1編成は2008年2月2日から4日にかけて、第2編成は同月16日から18日にかけて、第3編成は3月1日から3日にかけて、第4編成は同月16日から18日にかけて、森林公園検修区へ甲種輸送され、2008年3月21日に報道公開された。また、同月23日に森林公園検修区で「TJライナー愛称決定記念イベント」が開催され、第1・2編成が池袋発森林公園行の臨時列車に充当された。先頭車の前面には「TJライナー」のデビュー告知ステッカーが貼付され、車内には東上線の歴代特急の写真などが展示された。さらに翌4月20日には第1編成が臨時急行「七峰号」に充当され、6月14日から本格的な営業運転を開始した。

[編集] 編成組成

組成 クハ51090
(Tc1)
モハ52090
(M1)
モハ53090
(M2)
サハ54090
(T1)
モハ55090
(M3)
サハ56090
(T2)
サハ57090
(T3)
モハ58090
(M1')
モハ59090
(M2')
クハ50090
(Tc2)
搭載機器 VVVF2 SIV・CP VVVF1 VVVF2 SIV・CP

凡例 VVVF2:主制御器(1C4M2群)、VVVF1:主制御器(1C4M1群)、SIV:補助電源装置(静止形インバータ)、CP:空気圧縮機


車内の様子

[編集] 注釈

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[編集] 出典

  1. ^ この構造は51001F、51002Fと51051F~51060Fが該当する。
  2. ^ 力行1 - 4ノッチ・常用ブレーキ1 - 7段・非常
  3. ^ 50000系の7人掛けロングシート換算で1,050W2台分に相当。
  4. ^ 鉄道ジャーナル2006年3月号 新型車両プロフィールガイド「東武鉄道50050系の概要」参照。
  5. ^ 岸, 直樹 (2006-10-10), “東武鉄道50050系”, 鉄道ピクトリアル 56 (10): 144-145 
  6. ^ 岸, 直樹 (2006-02-01), “東武鉄道50050系”, 鉄道ファン 46 (2): 104-108 
  7. ^ ATC/ATS切換、ATO運転モード切換(平常運転 - 回復運転)、手動 - ATO/TASC運転切換、ワンマン - ツーマン切換の各スイッチと仕切開戸操作器(電磁鎖錠用)。
  • 鉄道ピクトリアル編集部 (2005年10月10日), “東武鉄道50000系”, 鉄道ピクトリアル 55 (10臨増) 

[編集] 参考文献

  • 根岸, 徹 (2005-03-01), “東武鉄道50000系”, 鉄道ファン 45 (3) 
  • 倉持, 直樹 (2007-07-01), “東武鉄道50070系”, 鉄道ファン 47 (7) 
  • 岸, 直樹 (2008-06-01), “東武鉄道50090系”, 鉄道ファン 48 (6) 
  • 鉄道ジャーナル社「鉄道ジャーナル
    • 2005年3月号 新型車両プロフィールガイド「東武鉄道新型通勤車両50000系の概要」
    • 2006年3月号 新型車両プロフィールガイド「東武鉄道50050系の概要」
  • 鉄道図書刊行会鉄道ピクトリアル
    • 2005年3月号 New model「東武鉄道50000系」
    • 2005年10月号増刊 鉄道車両年鑑2005年版「東武鉄道50000系」
    • 2007年10月号増刊 鉄道車両年鑑2007年版「東武鉄道50070系」
    • 2008年1月号増刊 特集「東武鉄道」
    • 2008年10月号増刊 鉄道車両年鑑2008年版「東武鉄道50090系」
  • ネコ・パブリッシングRail Magazine
    • 2005年3月号 NEW COMER GUIDE「東武鉄道50000系」
    • 2006年2月号 NEW COMER GUIDE「東武鉄道50050系/東上線50000系2次車」
    • 2007年7月号 NEW COMER GUIDE「東武鉄道50070系」
    • 2008年6月号 NEW COMER GUIDE「東武鉄道50090系」

[編集] 関連項目

ウィキメディア・コモンズ

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年11月22日 (日) 18:33 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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