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水耕栽培した植物の根
柔らかい土壌にあって木を支えるマングローブ植物 (Rhizophora sp.) の支柱根アマゾンブラジルパラー州サリナス)の熱帯雨林にて。

(ね)は植物の器官の一つ。地中・水中に伸び、水分や養分を吸収する。主として地中器官であるために、進化の速度が遅い。先端の分裂組織より無限伸長するが、根の先には根冠で保護されている。根からが出ることはあるが、根からが出ることはない。

ひげ根
単子葉植物で普通の根
主根・側根
双子葉植物で普通の根

根の表面からは根毛(こんもう)と呼ばれる、ごく細かい毛状の突出物が出る。生えている草を引き抜いても見えにくいが、ガーゼの上などで栽培するとよく見える。これは、根の表層の細胞から生じる突起で、水や栄養の吸収面積を大きくする役割がある。

[編集] 特殊な根

不定根
や葉柄などから出る根。地を這う茎から生えた根、挿し木取り木で生えた根などがこれにあたる。不定根は、種子などの定位置でないところから出た根という意味で「不定」であって、どこから出るかわからない根ということではない。
気根
地上茎から出た根のこと。主に呼吸や吸廃湿(空気中からの水分収集・あるいは余分な水分の排出)を担う。空中に突き出た吸水根とはほぼ同じ特質上、厳密な分類はされてはいない。(イチョウ着生植物など)
支柱根
気根が地面まで降りてきて茎を支えるもの(トウモロコシタコノキヒルギ科の植物など)。
板根(ばんこん)
幹の下部から出る根の上側が幹にそって板状に突出するもの。土が流出し下方に根が伸ばせなくなった樹木植物が支持材として発生させる。樹幹の成長につれて地上まで日照が届かなくなりひこばえが生えにくくなった結果、赤土と礫・石・岩以外の土壌が保てなくなった熱帯地域に多い。
付着根
着生植物つる植物が茎を壁や他植物などに張り付かせるための根(キヅタなど)。
寄生根
寄生植物で、他の植物に侵入して栄養を吸収する根(ヤドリギなど)。
塊根(かいこん)
水や栄養素を貯め込んで大きくなった根。栄養生殖器官としても作用する。イモ球根と呼ばれるもは主にこの塊根だが他にも地下茎が別に含まれる種類がある。
吸水根(きゅうすいこん、absorptive root)
着生ランなどにみられる空気中の水蒸気を吸収するために発達した根。表皮が発達して根被 (velamen) を形成している。
またある植物の根の役割として呼ぶ場合もある。水分を主に吸収するために、地中深くに伸びた太い根のことを吸水根と呼ぶ。この場合肥料を主に吸収するために、地中の浅いところに広がっている細い毛細根のことを、吸水根に対して吸肥根と呼ぶ。
呼吸根(こきゅうこん)
気根の一種。地下部の空気が乏しい環境で根腐れを防ぐために地下から地表へと突き出した根。水草や湿地に育つ植物(ヌマスギイチョウ、あるいはオヒルギなどのマングローブ植物)などに見られる。
牽引根(けんいんこん、traction root)または収縮根(しゅうしゅくこん、contractile root)
ユリ科植物など球根を持つ植物によく見られる。成長に伴って新しい鱗茎(球根)が古いものの上にできるため、鱗茎が地上に出るのを防ぐために地中へ鱗茎を引っ張る働きをする不定根。これにより前の球根の位置に新しい球根が戻される。この根には収縮によって出来た横に走るしわが見られる。
根粒(こんりゅう)
根に生じる粒状のもの。根粒菌と呼ばれる共生微生物が入っている。マメ科が有名。

[編集] 根の働き

根はその植物にとっては肥料成分や水を吸収するための構造ではあるが、同時に植物体を支える役割を果たす。草ではそれほど根は深くないが、樹木では深く広く土壌に侵入する。その形は植物の種類によってもある程度決まっているが、地形や土質によって変化する。根の細胞のための栄養分は地上部から師管を通じて送られる。ガス交換は一般には根の表面で行われる。したがって、湿地や水中では根は深く侵入できないことが多い。湿地に森林が成立しにくいのはそのためである。一部の植物では呼吸根を出したり、根の内部に空気の通る管を形成してこれに対応している。

動物には、根を餌とするものも多い。菌類は根から侵入して病気を起こすものもあるが、一部は根と共生して菌根を形成し、植物から栄養の供給を受け、肥料分を土壌中から植物に運ぶなどの関係を持っている。このように、植物の根の周りでは周囲との間で特別な物質のやりとりが行われ、それ以外の土壌とは異なった環境にあると考えられる。これを根圏(こんけん)あるいは根圏土壌という。

また、植物の根が土壌へ侵入することは、風化作用の一つでもある。

[編集] 関連項目


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最終更新 2009年11月7日 (土) 06:58 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
【根】変更履歴

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