業務無線

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業務無線(ぎょうむむせん)とは、仕事で使用する専用の無線通信の総称である。

狭い意味では、業務用の情報伝達のための専用無線をさす。広い意味では、電気通信役務として電気通信事業者が公衆に提供する(携帯電話PHS等)以外のほぼ全ての無線通信の業務をさすことになる。

アマチュア無線局は「アマチュア業務[1]」のための無線局[2]であり、放送局は「放送業務[3]」のため無線通信[4]を行う無線局[5]であるが、業務無線には含まれない。

目次

[編集] 種類

情報伝達用無線の種類
通称 免許人 通信事項 備考
警察無線 警察 警察の任務に関する事項
消防無線 消防 消防の任務に関する事項
防災無線 国(国土交通省)、地方公共団体 防災に関する事項 中央防災無線、市町村防災行政無線
鉄道無線 鉄道事業者 鉄道の安全運行に関する事項 列車⇔運行指令との通信
船舶無線 海運会社、漁船漁業協同組合 船舶の安全運航に関する事項 漁業無線など
航空無線 航空会社、国土交通省 航空機の安全運航に関する事項 航空交通管制、カンパニーラジオ(航行中の飛行機との社内連絡用)
空港無線電話 電気通信事業者 空港の業務に関する事項 空港構内でのグランドスタッフによる各種業務連絡用
一般業務無線 一般企業 業務に関する事項 電力会社ガス会社水道事業者新聞社放送局タクシーなど、高度の公共性を持つ業務に使用される。電力会社の無線は「重要無線通信妨害罪」(電波法第108条の2)で特に手厚く保護されている。
簡易無線 一般企業ほか 簡易な業務に関する事項 一般業務無線ではカバーの出来ない中小零細企業や町内会運営などの業務に広く使用される。
防衛無線 防衛省自衛隊 防衛に関する事項 防衛省や自衛隊の活動における業務に使用される。自衛艦はこの他に船舶無線も保有している。

[編集] 業務用無線機

[編集] 特徴

通常良く見られる業務用無線機には一般的に次の特徴がある。

  • 外観

決められた無線局との間で確実な通信が出来れば十分であるため、最小限のスイッチ・つまみを備えるのみで、アマチュア無線機のような運用者の裁量で機能や特性を変更するための多数のスイッチやつまみは持たない。多くの場合、電源スイッチ(及び連動する通電表示灯、通話状態表示灯)と音量調整つまみ、スケルチ調整つまみ、チャネル切替スイッチのみである(運用周波数が一つの場合はチャネルスイッチはない。音量・スケルチが内部で調整されていて操作出来ない機種さえもある)。悪天候・荒天・悪条件の中で使用される(特に消防用携帯無線機は裸火に曝される事さえある)事も想定し、防塵・耐水・耐衝撃性に優れた筐体を持つ。

  • 回路

確実な通信という観点から、耐妨害性に重点を置いた回路構成となっている。感度についてはアマチュア無線とは異なり予め利用状況(所持者間の距離や地形、基地局の機器・配置)を含めた総合的な設計により十分な信号強度を想定する。感度が良すぎるとオーバーリーチとなり混信の原因となることから、無線機とアンテナの間に減衰器(アッテネータ)を挿入して感度を落とすことさえある。このため、少々の感度低下を許容して、急峻な特性のフィルタが使われる。複数の運用周波数に対応するためPLLシンセサイザを用いたものが一般的である。運用周波数が一つの場合であっても変更できないのみで専用の設計はされないことが一般的である。VCOのC/N(搬送波対雑音比)には特段の注意が払われる。設計は多機能が要求されない分、高性能・高信頼性に注力される。

[編集] メーカー

[編集] アンテナメーカー

[編集] 関連項目

  • MCA無線
  • 簡易業務無線 : 複数の事業者(法人格の有無は不問)で周波数が共用される陸上業務無線で局免許は必要。
上記一般業務無線より低出力(5W以下)・安価。業界用語としてCR(Convenience Radio)と呼ばれることがある。対して、一般業務無線はSR(Service Radio)と呼ばれることがある。
154.45~154.61MHz(20kHzステップ)、465.0375~465.1500MHz・468.5500~468.8500MHz(12.5kHzステップ)
  • 新簡易業務無線 : 簡易無線と特定小電力の中間的な出力(1W以下)・形態。陸上無線機で局免許は必要。
345.5625~348.800MHz(12.5kHzステップ)
  • デジタル簡易無線
  • 特定小電力無線 : 周波数が共有される無線。簡易無線よりもさらに低出力(短距離)(10mW以下)、安価。
    免許申請は不要。ハンディートーキー型の物は、スタッフが内線電話に張り付く必要がなくなるので短距離(店舗内)の連絡に使われる例が多い。
  • 移動体通信
  • 航法無線 : レーダー・無線測位など
  • スカイレジャー無線

[編集] 脚注

  1. ^ 日本の電波法施行規則第3条第1項第15号 アマチュア業務 金銭上の利益のためでなく、もっぱら個人的な無線技術の興味によって行う自己訓練、通信及び技術的研究の業務をいう。
  2. ^ 日本の電波法施行規則第3条第24号 アマチュア局 金銭上の利益のためでなく、専ら個人的な無線技術の興味によつて自己訓練、通信及び技術的研究の業務を行う無線局をいう。
  3. ^ 日本の電波法施行規則第3条第3号 放送業務 一般公衆によつて直接受信されるための無線電話、テレビジョン、データ伝送又はファクシミリによる無線通信業務をいう。
  4. ^ 日本の放送法第2条第1号 「放送」とは、公衆によつて直接受信されることを目的とする無線通信の送信をいう。
  5. ^ 日本の放送法第2条第3号 「放送局」とは、放送をする無線局をいう。

最終更新 2009年10月17日 (土) 10:53 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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