負論理

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負論理とは(ふろんり、: Active LowまたはNegative Logic)、その反対の正論理(せいろんり、: Active HighまたはPositive Logic)に相対する呼び方である。負論理は論理演算を現実の手段として用いる論理回路における手法として正論理とともに用いられる。

目次

[編集] 概要

二進法では(しん、true)と(ぎ、false)を表す場合、真を「1」とし、偽を「0」として表す。この「1」と「0」は2つの状態を区別する記号であると同時に、数学的に二進法で自然数も表している。数字、厳密に言えば自然数の「1」は「0」より1つ多いものであり、「1」を真に、「0」を偽に割り当てて論理演算は考える。多い方を、少ない方をと考えるのが正論理であり、通常この考え方が一般的である。

二進法は真を「1」とし、偽を「0」とし表すが、これに基づき論理演算やそれを行う論理回路が用いられる。論理回路では「真=1=有り=ON=スイッチ=電圧が高い」、「偽=0=無し=OFF=スイッチの=電圧が低い」など様々な物理的な状態を「1」と「0」に対応させて思考したり、実際に電子回路を手段としてコンピュータや電子機器において情報処理制御が行われる。

[編集] 正論理と負論理

実際の処理を行う論理回路はICなどの電気回路電子回路によって実現される。これらの回路において、電圧電流の高い、または多い場合を「1」とし、これらが相対的に低い、または少ない場合を「0」とするのが一般的である。このように高い、または多いものなどを真とし、低いまたは少ないなどを偽とするのを「正論理」(せいろんり)と言う。

負論理」(ふろんり)とは、逆に、物理的なものの値が相対的に低い、または少ないものを真とし、偽は高い、または多いものによって表したり処理する手法を言う。 二進法の演算を電気回路や電子回路で行うには物理量の大小や多少の明確な違いを「1」と「0」に対応させればよく、必ずしも正論理である1=大、0=小でなくとも、負論理である1=小、0=大であっても処理自体が上手く行われるならば正論理であっても負論理であっても差し支えはない。

[編集] 日常生活での正論理と負論理

人間の日常の生活において、例えば会議合議で「賛成の人は起立してください」、「反対の人は座ったままでいてください」と言うのが正論理であり、逆に、「賛成の人は座ってください」、「反対の人は立ったままで居てください」と言うのが負論理と言える。正論理では、賛成を真として立った高い姿勢を「1」とし、座った低い姿勢を偽の「0」とするのもであり、負論理では賛成の低い姿勢を真=1、高い姿勢を偽=0とするものである。このように負論理にはわずかな違和感はあるとしても論理の処理として問題が有ることにはならない。

[編集] 論理回路と真理値表

二進法による論理演算は、実際の電子回路であるTTL ICなどによって行われ、TTL ICを例にとれば、入力電圧:2.0V以上を「1」、入力電圧:0.8V以下を「0」、出力電圧:2.7V以上を「1」、出力電圧:0.4V以下を「0」として「真=1」と「偽=0」を対応させるのが正論理である。負論理の回路では入力0.8V以下と、出力0.4V以下を「真=1」とし、入力2.0V以上と出力2.7V以上を「偽=0」とする。

論理回路の多くはTTL ICに限らず、人間の生活に即した正論理で処理が行われる方が理解もし易い。負論理の方法は電子回路の働きを人間が設計や修理の際に考える場合に面倒であっても、回路そのものは正しく働いてくれる。実際にはコンピュータなどのバス割り込みの処理にはオープンコレクタ回路に代表されるように負論理も必要に応じて利用される。


下記は電圧Hi=1Low=0とした正論理のNANDゲート回路と真理値表である。
NAND

正論理の入力 A 正論理の入力 B 正論理の出力NAND Y
Hi=1 Hi=1 Low=0
Hi=1 Low=0 Hi=1
Low=0 Hi=1 Hi=1
Low=0 Low=0 Hi=1


一方、このNAND回路を電圧の「Hi」と「Low」だけに注目して下記の表を見れば入力と出力の関係は満たされている。負論理として電圧「Low=1」、「電圧Hi=0」と割り当てれば同一の回路の出力はNOR回路となる。

負論理の入力 A 負論理の入力 B 負論理の出力NOR Y
Hi=0 Hi=0 Low=1
Hi=0 Low=1 Hi=0
Low=1 Hi=0 Hi=0
Low=1 Low=1 Hi=0

図示すれば下記の負論理のNORゲートとなる。
Negative Logic NOR

同様に正論理のNOR回路は負論理のNAND回路となり、また正論理のAND回路は負論理のOR回路に、正論理のOR回路は負論理のAND回路になる。

[編集] 論理の混在

このように例えば一つのICチップに4個のNANDゲート回路が有るとして3個は正論理と1個は負論理NORとした使い分けもできる。正論理だけでロジック回路を組むことは現実的で無かったり困難であったり無駄を生じる事がある。複雑なロジックになるほど正論理と負論理を混在させた方が都合が良い場合が多い。

またICゲート素子のシリーズ(例:標準ロジックIC、TTL IC 7400シリーズ)そのものがAND回路やOR回路のみだけでなく、NAND(NOT-AND)回路やNOR(NOT-OR)回路もありこれらを混在させる方が無駄がない。 実際には機器基板の回路全体の機能は正論理で行われるが一部は負論理であったりする。前段を正論理とし、その後段を負論理としたり、逆に前段を負論理、後段を正論理とした組み合わせなど、正論理と負論理のAND、OR、NAND、NOR、XORを駆使し上手く組み合わせて演算回路素子をできるだけ少なく使用するなどの工夫もなされる。

[編集] 関連項目

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年11月1日 (日) 01:43 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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