民間語源
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民間語源(みんかんごげん、英語: folk etymology; ドイツ語: Volksetymologie)とは、ある語の由来について、言語学的な根拠がないものをいう。研究者や書籍が民間伝承(フォークロア)を採録してゆく際に伝承者の言説を無批判に採録した結果、権威づけられ、有力な反論があるにも拘らず定着してしまったものがおおく、なかには明確な誤りだと分かっているものもある。研究者が独自に多言語間での音韻の類似性に着目して提案した仮説である場合も多く、これには語呂合わせに近いものが多い。民俗語源(みんぞくごげん)、通俗語源(つうぞくごげん)、語源俗解(ごげんぞっかい)とも呼ぶ[1]。
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[編集] 概要
日常使う語や成句の由来(語源)に興味を持つ人は少なくないが、必ずしも言語学的に正しい説明がなされているわけではない。また正しい語源が判明していても、誤った説のほうが広く流布していることがある。これらが民間語源と呼ばれる。そもそも、人間の発音できる音素には限りがあるため、全く関係ない言語間でも、偶然似た音の単語が似た意味を持つことは珍しくない。日本語と英語のように、言語学上全く関係ない言語の間でも、「名前」と "name"(名前)、「斬る」と "kill"(殺す)、「掘る」と "hole"(穴)、「坊や」(boya) と "boy"(男の子)など、いくらでもこじつけられるため、民間語源説は後を絶たない。
多くは似た発音の語と結び付けるものであり、異分析が頻繁に見られる。英語では、アスパラガス (Asparagus) がスパローグラス(Sparrow-grass,「雀が食べる草」の意) に由来するという俗説や、ヒストリー (History, 歴史)がヒズ・ストーリー (His story, 彼の物語) に由来するという俗説が有名である。
日本語は、漢字で固定化された民間語源が見られることが特徴的である。例えば「馬鹿」や「師走」の漢字は、正しい語源を表しておらず、民間語源に基づいている。
こじつけた民間語源は笑いの対象となることがあり、落語『千早振る』などはそれを表したものである。
[編集] 日本語の中の民間語源
日本語においても、地名などに関して多くの民間語源が見られる。
- 現在の五島列島(五島市)のことを指した「チカシマ」(『古事記』では「知訶島」、『風土記』では「値嘉島」)の語源は「近いから」という説。
- 「隠岐(オキ)」こと隠岐島は、「沖の島」であるところから名づけられたという説。
[編集] 日本語と外国語を結びつける民間語源
本来民間語源とは大衆言語の自然的性質を考察する際の言語学用語であり、以下に示すような少数あるいは特定のグループによる意図的な主張は本来の言語学からは外れたものである。
[編集] 日本語と英語
- 肥筑方言のひとつである「ばってん」は、英語の"but and"または"but then"によるとする説。江戸時代の『世事百談』(せじひゃくだん、山崎美成著)は古語の「~ばとて」に由来するとしており、定説となっている。
- 阿呆(アホ)の語源は英語の"ass hole"であるという説[2]。
[編集] 日ユ同祖論
日本語にはヘブライ語が多数入り込んでいるというもの。神学博士の川守田英二は、日本語「ジャンケンポン」はヘブライ語「ツバン・クェン・ボー(隠す・準備せよ・来い)」であり、これは「キリスト教の一切を語る秘儀」を表現しているといった説を発表している。川守田氏はそのほか、「威張る」は「バール(主人)」、「さようなら」は「サイル・ニアラー(悪魔追い払われよ)」、「晴れる」は「ハレルヤ(栄光あれ)」、ありがとうは「ALI・GD」(私に(とって)・幸運です)であるといった、典型的民間語源説を生涯をかけて研究し続けた。
そのほかにも、京都の「祇園」は「シオン」である「イザナギ・イザナミ」は「イザヤ」であるなどの、民間語源が後をたたない。
[編集] 韓国語語源説
「韓国語語源説」を参照
[編集] 関連項目
[編集] 脚注
最終更新 2009年11月2日 (月) 15:32 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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