沖永良部島

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沖永良部島
座標 北緯27度22分8秒
東経128度34分0秒
面積 93.65km²
海岸線長 50km
最高標高 240m
最高峰 大山(おおやま)
所在海域 太平洋東シナ海
所属諸島 奄美諸島
所属国・地域 日本の旗 日本・鹿児島県
  

沖永良部島(おきのえらぶじま)は奄美諸島の南西部に位置する鹿児島県大島郡に属し、島内には和泊町知名町がある。沖縄本島の少し北、北緯27度東経128度付近に位置する。人口14,551人(2005年)。

「おきのえらぶ(じま)」が正しいが、現地では「おきえらぶ」での表記や施設名も多く、会話の上では単に「えらぶ」と呼ぶ場合が多い。

沖永良部島の位置
(図中、左下。赤丸内)

目次

[編集] 地勢

東西に細長いオカリナないしはひしゃくの形をしており、西側は大山を中心としてほぼ円形状である(同じ奄美諸島の喜界島と形はよく似ている)。東西約20km・西辺の南北が約10km、面積93.65km²。南北に伸びる琉球海溝の西側に連なる南西諸島に属する。ちなみに面積は東京都伊豆大島よりも大きい。

[編集] 地形

隆起サンゴ礁の島で、全島ほとんどが裾礁型のサンゴ礁起源石灰岩(第四紀層の琉球石灰岩)で被われている。島の西部に最高地点の大山(標高240m)がある。大山を中心とした知名町側の地域には、幾段かの段丘地形を呈して石灰岩の広い分布が見られる。大山山頂部や越山などにわずかに古生層や新第三紀の花崗閃緑岩からなる基盤岩の露出が見られるが、石灰岩の溶食量を考えると、かつては全島が海面下に沈んでいたらしい。

同じ奄美諸島において大部分が古生層からなる奄美大島や、古生層地域が多い徳之島などと比べると地学的な多様性は少ない。しかし全島が隆起サンゴ礁の島である与論島喜界島などに比べると、比較的多様性のある自然環境を呈し、特に大山山頂部とその周辺には、土地利用に伴う人為的な改変が少ないある程度のまとまった面積の亜熱帯性の森林とカルスト地形が残っている。

和泊町側は全体に標高が低いということもあって、土地利用が進み自然林はほとんど残っていない。カルストの地表地形も改変が著しいが、地下地形としてのカルスト水系の発達は知名町側に劣らず、長大な洞窟系が幾つか発見されている。

カルスト地形の発達は、亜熱帯性の気候や第四紀の石灰岩という岩石的性質の違いもあって、山口県秋吉台福岡県平尾台にも劣らず、ドリーネや鍾乳洞、地下水系の発達の度合いが著しく高い。とくに大山の周辺部、標高100-200mにかけて無数のドリーネが発達したカルスト地形を呈している。沿岸部ほぼ全域には、幅50-100mほどにいわゆる海岸カルストが見られる。無数のピナクルやカッレン、ソリューションパン(溶食性の皿状小凹地)が発達した裸出カルストをつくっている。

[編集] 鍾乳洞群

地下には多数の鍾乳洞が存在する。その中でも一般公開されている昇竜洞は規模が大きく、山口県秋芳洞などに比べても洞窟の広さや鍾乳石の美しさにおいて引けを取らない。以前は町民の私有地(代表的には新納家)でもあり、その中で「黒糖焼酎」「泡盛」を江戸時代第二次世界大戦前まで製造・保管していた説もある(現在は町が管理をしている)。また近年になって大山水鏡洞と名付けられた、全長が10kmを越す(現時点では)国内で2番目の規模を誇る鍾乳洞が発見された。

[編集] サンゴ礁

島の周辺はサンゴ礁となっている。ウジジ浜や屋子母(やこも)海岸には真っ白な砂浜があるが、島が隆起し続けているので大規模な砂浜は少なくサンゴ礁の磯や断崖が多い。石灰岩の岩場が波浪の浸食を受けた海食洞窟のフーチャは、波の荒い時には洞窟から波飛沫を吹き上げる。また田皆岬(矢護仁屋岬)は石灰岩の絶壁上に、東北東系の断層による変位を受けた平らな台地がある。

[編集] 気候と生物

温暖な亜熱帯性気候で年間平均気温は22℃であり、奄美諸島の中では冬の気温が比較的温暖で沖縄本島とほぼ同じである。年間降水量は約2000mmと本土と比べると多めだが、これは梅雨台風の影響が大きい為であり実際には晴天の日が多く、南西諸島の中では少ない方である。ガジュマルアダンといった南国風の樹木が茂る。和泊町の国頭小学校には根回り8mに達する日本一のガジュマルの木がある。サンゴの美しい海岸にはアダンが多く、とがった葉と曲がりくねった幹にパイナップルに似たオレンジ色の実が映えていかにも南国らしい。

なお奄美諸島や沖縄諸島で恐れられているハブやその他の陸生の毒蛇は生息していないが、これは言い換えれば南西諸島独自の生物(固有種・固有亜種など)も少ない事を意味する。ただし一方で辛うじて分布している「沖永良部島ならではの生物」には、他所にはない特徴が顕われ易い傾向がみられる。またこの沖永良部島ならではの生物は(「奄美系」ではなく)「沖縄系」のものが多くなってくる。

沖永良部島で有名な昆虫の一つにコノハチョウがあり、現在のところ定着の北限とされている。しかしながらこのチョウは森林性であり移動性がないと考えられているが、1980年頃から急に見られるようになった為に、元々分布していたかについては疑問視されている。ただし近年徳之島でも数年にわたり偶然的に本種が見つかっている。

サンゴ礁の海岸の岩場に住むエラブウミヘビは、ハブの10倍と言われるほど強い毒を持つヘビ。体長約1mで青い地色に褐色の太い横帯がある。性質がおとなしく被害が出たことはほとんど無い。沖縄や奄美群島では『イラブー』と呼んで燻製にし、味噌汁の具などにして食べる。

[編集] 歴史

沖永良部島は中世以来、周辺の大勢力の支配を受けてきた。

[編集] 産業

温暖な気候と適度な降雨は農業に適している。島には赤土の畑が広がっており、ジャガイモやサトウキビの他、特産のテッポウユリ(エラブユリ)やフリージアなどの球根栽培、グラジオラスなどの花卉栽培などが盛ん。3月~4月に島を訪れると、真っ白に咲いたエラブユリの畑や黄色いフリージアの花畑から芳香が漂ってくる。エラブ牛を飼育する畜産業も盛ん。これらの産業がしっかりしているので観光客の誘致にはそれほど熱心ではなく、隣の与論島に比べて知名度が低い。

サトウキビを絞って作った黒糖から島特産の黒糖焼酎が作られる。クセの少ない口当たりの良い焼酎である。

[編集] 交通

[編集] 空路

島の東部に沖永良部空港があり、プロペラ機(2006年10月現在:SAAB/Dash8)が鹿児島奄美大島与論島へ飛んでいる。ちなみに、2006年9月30日に国産旅客機YS-11のラストフライトは沖永良部-鹿児島間だった。

沖永良部空港
和泊港
奄美海運「フェリーきかい」

[編集] 航路

和泊港 - 和泊町
伊延港 - 和泊町
  • 天候上の理由により、フェリーが和泊港へ寄港が困難な場合に、代替として利用される。
知名港 - 知名町
  • 奄美海運(マルエーフェリー系列)
    • 鹿児島港(本港) - 喜界島(湾港) - 奄美大島(名瀬新港) - 奄美大島(古仁屋港) - 徳之島(平土野港) - 沖永良部島(知名港)

[編集] 放送

テレビラジオ共に鹿児島・沖縄両方の放送局の受信が可能。ラジオは沖縄の放送局のほうがややクリアに受信ができる。

[編集] テレビ

  • 島内には基幹局である知名中継局のほか3ヶ所の中継局がある。なお2006年に開始された地上デジタル放送については、NHK、民放各局がすでに放送を開始している。また沖縄県の放送局については今帰仁テレビ・FM中継局から受信している。
所在地 出力 総合 教育 MBC KTS KKB KYT
知名 V100W/U300W 3 4 1 47 49 43
知名田皆 すべて1W 48 50 52 54
知名正名 すべて100mW 41 37 39 45 35 33
和泊 すべて500mW 53 51 45 55

和泊町では、町が運営する有線放送「サンサンテレビ」が開局し、沖縄と鹿児島の2県の番組が再送信されているほか、サンサンテレビ独自の番組や和泊町周辺の天気予報も放送されている。しかし、放送設備である送信ケーブルが台風などの強風に弱く、台風接近時にケーブルが被害を受けると気象情報を見ることが出来なくなる場合があった。2011年のアナログ放送終了に伴い町内全戸に光ファイバーを敷設し(FTTH)地上デジタル放送を再送信するためのサンサンテレビの設備更新が決定し併せて高速インターネット網を整備することになった。平成21年より伝送路ならびにスタジオ設備更新工事がはじまる。光ファイバー網は既存ケーブルより台風などの自然災害に耐久性があり停波事故は少なくなると期待される。

[編集] ラジオ

AM放送
FM放送

NHK鹿児島FMが島内に知名中継局があり(84.0MHz)、与論島もカバーしている。なおFM鹿児島薩南諸島に中継局がないため受信不可。また沖縄の放送局はNHK沖縄FM、FM沖縄ともに那覇本局または今帰仁中継局から受信可能。

[編集] 出身者

  上間実    琉球芝居役者

[編集] 外部リンク

最終更新 2009年11月2日 (月) 04:09 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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