消防本部
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消防本部(しょうぼうほんぶ)は、日本における消防専門の市町村部局である。消防組織法に基づいて市町村に設置される。常備消防ともいう。消防本部の業務実施機関として消防署が置かれる。
法的には消防本部の組織形態をとっているが、異なる呼称を採用している例もある。一定規模の都市(人口概ね30万人以上)の消防本部は、消防局と称することが多いようである。静岡県焼津市や静岡市は、消防防災局という呼称を採用している。神奈川県横浜市は、消防・総務・市民の3局を統合した安全管理局という組織としている。組合消防(後述)の場合も市町村単独の消防と同様に消防本部、消防局と称している。
以上の各組織に差はなく、その自治体組織が部署制を採っているか部局制を採っているかの違いだけである。道府県消防本部は存在しないが、唯一東京都のみ、特別区の消防については東京都知事の管理とされることから東京都が東京消防庁を設置し、東京都内市町村(東久留米市と稲城市と伊豆諸島及び小笠原諸島の町村を除く)からも事務委託を受けている。
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[編集] 概要
消防本部で働く者を消防職員という。消防職員は全て地方公務員である。そのうち消防階級を有する者を消防吏員(しょうぼうりいん)と呼び、その他にも事務職員や技術職員らがいるが、実際に消火・予防・救急・救助に当たるのは消防吏員のみであり、消防職員のほとんどが消防吏員である。
消防本部の長を消防長という。行政職では部長級に当たる。消防長の任用については政令で規制されている。長年、消防吏員として勤務した者が消防長となる消防本部もあれば、市町村の他部局にいた者が消防長として転任する消防本部もある。また、都道府県の消防行政経験者から任用することもある。消防長は市町村長が、その他の消防職員は消防長が任免する。なお、地域の規模(人口・所属吏員数)にもよるが消防長は消防司令以上から就任出来る。
市町村に消防本部が設置されることを常備化というが、全ての市とほぼすべての町村が常備化されている。常備化されていない町村は2007年4月現在全国で離島や山間部を中心に計40あり、うち沖縄県に12町村、宮崎県に西臼杵郡高千穂町・日之影町など7町村ある。財政が困難で常備消防が持てない自治体は、近隣の市や町が運営する消防本部に事務委託することが多いようである。消防事務委託を行うのは、東京都(東京消防庁)を除けば主に小規模の町村が多いが、中には三重県いなべ市(桑名市へ委託)や群馬県みどり市(桐生市へ委託)、大阪府高石市(堺市へ委託)のような例もある。
小規模な市町村が単独で消防本部を組織することは負担過多となることから、人的面・財政面で効率的な運営を行うため、複数の市町村が一部事務組合や広域連合を結成し(消防組合)、消防本部を設置する例もある(組合消防)。例えば、鳥取県では3消防本部だけで全県を管轄している。消防は早い時期に広域化されたため、平成の大合併における市町村合併の枠組みと消防本部の管轄が整合しないことも多く、消防行政にとって問題となっている(次節参照)。
[編集] 市町村合併に関して
2000年以降、平成の大合併と呼ばれる市町村合併が地方で進行すると、消防本部の管轄にも影響が生じている。消防の広域行政化は1970年代に大部分が完了したため、平成の大合併での新たな市町村区域と整合しないことが多いようである。この場合、新市町村の区域と消防管轄が即一致することは稀である。様々な事情により、旧来の消防管轄が継承されることがほとんどである。その結果、新市町村が複数の消防管轄に分割されることとなる。こうした事例は全国各地に見られ、滋賀県東近江市、広島県広島市・廿日市市、山口県周南市などが挙げられる。
総務省消防庁は、平成の大合併を受けて、より広域の消防再編を推進しようとしている。2007年4月1日現在、10万人未満の消防本部はおおよそ6割を占めるが、その解消を勧めるべく、おおむね30万人以上の規模を一つの目標とした再編計画を策定するように都道府県に指示している[1]。これは、消防の財政基盤などを強化することを目的としているが、地方自治体の自由意思によるべき消防再編を国が一方的に推し進めることに、憲法が保障する地方自治への不当な介入だとして、憂慮する意見[要出典]も出ている[誰?]。
逆に、消防組合に所属する全市町村が一つの市に合併したため、消防組合が不要になったケースもある。例えば埼玉県熊谷市・大里郡大里町・妻沼町・江南町では「熊谷地区消防組合」を結成し、「熊谷地区消防本部」を設置していたが、合併により全市町が、新しい熊谷市となったため、熊谷地区消防組合を解散、熊谷地区消防本部は「熊谷市消防本部」になった。
[編集] 問題
島根県では、合併協議から離脱した簸川郡斐川町に対し、新たに合併した出雲市が常備消防を実施しないことを通告する事件も起こった(消防組合設置まで拒否するものであり、町が財政状態に関係なく独自に消防を置かねばならない)。住民の安心・安全の根幹を支える消防を盾にとった出雲市に対しては、消防庁をはじめ全国の消防関係者から非難の声が挙がる事態となっている。
大阪府では、堺市と高石市が「堺市高石市消防組合」を設置していたが、2006年4月1日に政令指定都市に移行した堺市は、組合を解散して単独での消防組織設置を検討。これに対して、財政が悪化していた高石市は、独自の常備消防の設置や市内にある石油コンビナート火災に対応した車輌の購入が厳しい状況であったため、組合の解散に反対した。最終的には、組合解散後も堺市が事務委託により高石市内の消防事務を担うことで交渉がまとまり、2008年6月の両市議会で組合の解散が提案・可決され、同年10月に堺市消防局が発足した。
消防組合が解散して2つの消防本部に分裂したケースもある。岐阜県の北部飛騨地方に属する高山市と飛騨市の消防本部は現在両市が単独で運営しているが、もともとは飛騨消防組合消防本部(以下、同組合)という組織で成り立っていた。だが、2004年の飛騨市発足に伴い、加入していた吉城郡旧3町村が同組合から脱退。飛騨市の合併に参加した旧神岡町の消防本部を統合し飛騨市消防本部を立ち上げることとなった。これに伴い、神岡町に消防事務を委託していた吉城郡上宝村は飛騨市発足により神岡町との事務委託関係を解消させ、同組合に加入した。残った高山市、大野郡・吉城郡(上宝村を含む)の一部も2005年に合併した。合併に参加しなかった大野郡白川村は消防事務を高山市に委託し、同組合は解散した。
[編集] 消防本部の組織構成
- 消防本部(消防局・東京消防庁・安全管理局・消防防災局)
- 消防署(分署)
- 出張所(分遣所・機関員駐在所)
[編集] 消防吏員の階級
[編集] 都道府県の消防本部
消防本部一覧を参照。
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[編集] 脚注
- ^ 消防広域化推進関係資料 総務省消防庁
[編集] 関連項目
最終更新 2009年6月30日 (火) 16:23 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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