邪教
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邪教(じゃきょう)とは、邪(よこし)まな教えのこと。一般的には淫祠邪教(いんしじゃきょう)といわれる。世に害毒を流すような不正な宗教のこと。邪宗(じゃしゅう)ともいう。邪教で祀られる神を邪神(じゃしん)という。
[編集] 概要
「邪ま」の語義は以下の通りである。
- 横向きなこと。横道に逸(そ)れたこと。
- 正しくないこと。
したがって何の解釈も加えずに「邪教」の語義を述べると、横道にそれた、正しくない、逸脱した教えを指す。また異流儀(いりゅうぎ)、已義(いぎ)ともいう。これに付随して、いかがわしい神を祀ることを淫祀あるいは淫祠(いんし)といい、邪教と合わせて淫祠邪教という(淫祀邪教と表記される場合もあるが本来これは誤りとされる)。なお、中国語ではカルトを意味する。
しかるに、さまざまな宗教が成立し論争が起こるにしたがい、思想・教義や信者数において大勢を占める側から見て、そこから逸脱したものを「邪教」と呼ぶことが多い。したがって、仏教やキリスト教など古今東西を問わず、どの宗教も発生した当初は弱小であったため、邪教扱い、あるいは正統派ではない異流儀であるとされていた。
またそのため、一定の政治・宗教的権威を持つ支配的団体が形成する思想コミュニティにおいて、正統とされる教義・思想から逸脱したものを指して「邪教」と呼んで蔑称したと捉える場合もある。なお、いずれにしても邪教と判断するのは一方の主観によるものであり、中立的な立場による客観的考察から判断する必要があることは言うまでもない。
近年、カルトという用語が一般的に使われるようになったことで、邪教=カルトとする場合もある。しかし、邪教は対立軸による正統派という観点から見なした用語であり、カルトの語義は人や場合により曖昧で一定していないため、厳密に同じ語義ではない。
なお、仏教では、仏の教えは内道を説くとされるので、それ以外を外道と定めた。釈迦在世時の六師外道などがそうである。ただし仏教では経論律の三蔵には「邪義」などの用語はあるものの、「邪教」との用語はほぼ見られず、仏教以外の教えはあくまでも外道と呼ぶのが一般的であった。いつから「邪教」と呼称するようになったのかは定かではないが、少なくとも日蓮は長楽寺の御状で「早く邪法邪教を捨てて実法実教に帰すべし」と述べている。
なお日本では、江戸時代にキリシタンを邪宗と呼んで弾圧した。また明治時代にも、コレラの治療として神水を配布した蓮門教が淫祠邪教として徹底的に批判され衰退した。昭和10年には、大本教などが淫祠邪教として政府から弾圧、全国紙でもそのように断定して批判、報道された。
現在、日本では急進的で活発な、あるいは排他的な教団が他の教団を批判する場合に「邪教」と呼ぶことがある。似たような概念で「佛敵」という言葉もある。

