漂流・漂着ごみ
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漂流・漂着ごみ(ひょうりゅう・ひょうちゃくごみ、英: Marine Litter)とは、海洋を漂流しているごみ及び海岸に漂着したごみの総称である。「海ゴミ」とも呼ばれる。
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[編集] 概要
正確な実態の把握はなされていないものの海洋には無数のごみが漂流していると考えられており、それらの一部は海岸に漂着して沿岸地域への被害をもたらしている。環日本海環境協力センターの調査によれば日本の海岸に漂着するこれら漂流・漂着ごみの総量は年間約15万トンと推定され、また全体の6%程度が日本以外の海外由来と推定されている。これら漂流・漂着ごみの構成は多岐にわたっているが、主に漁業活動から発生するごみ(魚網や発泡スチロール製のウキなど)や、側溝や河川などを経由して海に流れ出た生活系のごみ(主にペットボトルなどの一次的な製品、または使い捨てを前提とした包装や容器類)などから成っている。その実態は、国際的な調査やモニタリングを通して明らかにされつつあるが、すでにごみとして流出しているものをどうするか、今後ごみを発生させないようにするにはどうするか(発生抑制)の両面を考える必要から、対応策がままならないのが実情となっている。
近年日本海沿岸や東シナ海沿岸では、簡体字やハングル、ロシア語で商品名等が標記された中国や韓国、ロシアなどから排出されたと推察されるごみの漂着が増加している。特に離島はどこも、おびただしい量のごみが漂着しており、その被害は益々深刻化している。特にハングルの書かれたポリ容器には、塩酸などの劇薬が残留しているものもあり、深刻な問題となっている。越境大気汚染と比べ、国際協力や海洋汚染に関する行動は著しく低い。2002年のOECD環境保全成果レビューでは近隣諸国や沖合いの船舶からの排出物は日本周辺の汚染原因になっている可能性を指摘、国境を超えた汚染物質の運搬量についての評価も行われておらず、地域毎の調査が必要であると結論付けている。
一方、日本で不法投棄されるなどして流出したものと見られるゴミが海流に乗ってハワイやミッドウェーなどの太平洋諸島やアメリカ西海岸などに流れ着き、アホウドリなどの野生動物を殺傷する一因になっていることが以前より問題になっている。プラスチック類は消化できず、生分解しにくいため、海洋生物が漂流ごみを誤食してしまうことや、海底に沈んだゴミが分解されずに残ってしまうことで深刻な問題を引き起こしている[1][2]。日本、韓国、中国のゴミは黒潮に乗りハワイ沖からアメリカ西海岸から南下、反転して西に転じ、再び黒潮に入る。冬には一部が南下し、石垣島、宮古島に大量のゴミを運ぶ。
「ポイ捨て」などと呼ばれることも多いが、その実態は不法投棄に端を発するものであり、いずれの国においても、重大な社会問題となっている。また、国境を超え得ることから国際問題としても認識される。
近年この問題が顕在化したことを受け、日本、韓国、中国およびロシアの政府により会合が持たれ、対策が検討されはじめるとともに、日本国内から排出されるゴミへの対策についても協議が持たれている[3] [4]。
量的にかさばる発泡スチロール等については、リモネンで溶かしたり、原料に戻す(石油に変える)などの試みも行われているが、基本的に海ゴミについては、(1)塩分・水分・付着物が多い、(2)そのため炉を傷める可能性があり、焼却処理にも不向き、(3)汚れが激しく絡まった状態の場合が多い、といった理由により、分別・リサイクルは困難とされる[5]。
2006年の海岸漂着ごみの個数調査においてうち最も多かったのはタバコの吸殻であり、海岸漂着ゴミの12.8%となっている(陸起源の漂着ごみのみを総計した場合の割合としては27%にのぼる)。次点は元の製品が不明な硬質プラスチック破片となった[6]。
[編集] 脚注
[編集] 関連項目
[編集] 参考文献
- 小島あずさ・眞淳平 『海ゴミ : 拡大する地球環境汚染』 中央公論新社〈中公新書〉、2007年。ISBN 978-4-12-101906-6。
- 加藤祐三 『軽石 : 海底火山からのメッセージ』 八坂書房、2009年。ISBN 978-4-89694-930-8。
[編集] 外部リンク
- JEAN/クリーンアップ全国事務局
- 海辺・漂着物ネットワーク
- 荒川下流域などにおける漂着物の実態(07春~08春)
- 気象庁異常気象レポート2005第3章の3.海洋環境PDF:日本周辺海域の海洋浮遊ゴミの調査報告書
- 異常気象レポート九州・山口県版2006第3章 九州近辺の海洋環境PDF:九州周辺海域の海洋浮遊ゴミの調査報告書
- 東シナ海海ゴミプロジェクト
最終更新 2009年11月8日 (日) 12:42 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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