瀬野八
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瀬野八(せのはち、セノハチ)とは、西日本旅客鉄道(JR西日本)山陽本線の広島県東広島市と広島市安芸区にまたがる八本松駅~瀬野駅間 (10.6km) の通称である。正式にはこの区間の峠を大山峠と呼ぶ。瀬野駅から八本松駅に向かって22.6‰(パーミル)(1000メートルあたり22.6メートルの高低差)の急勾配が連続する難所で、蒸気機関車時代から現在の電気機関車に至るまで上り列車には補助機関車(補機)を連結してこの難所を越えている。
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[編集] 概要
この区間は、山陽鉄道の手により1894年6月10日に開通した。山陽鉄道は幹線鉄道である山陽本線を急勾配を避ける方針で敷設したが、この区間に関しては経済性を優先して最短経路で敷設した。これが結果として、開業以来1世紀以上を経過した現在に至るも解消できない輸送のボトルネックを造り出すことになった。
現在は貨物列車のみであるが、かつては旅客列車にも補機が連結され、また2002年まで一部の列車では走行中の補機解放が行われていた。ここで使用される機関車にはEF67形100番台を除いて連結器解錠用のてこにシリンダが装備され、走行中解放に備えていた。また機関車牽引列車ばかりでなく、151系電車を使用した特急「つばめ」や153系電車による急行にも補機が連結された実績(山陽本線優等列車沿革の項目も参照のこと)がある。特に153系電車は、機関車と連結器が異なる(機関車は自動連結器、電車は密着連結器)ため、連結器変換用のアダプタ(控車)として二重屋根の旧形客車を改造したオヤ35形(0番台)を連結し、異彩を放った。
山陽本線で運用される近郊形電車が平坦線用の113系ではなく、勾配線用に抑速ブレーキを装備した115系であり、103系電車が瀬野駅で広島方面へ折り返すのもこの急勾配区間が存在することによる。
なお、現在では補機の連結・解放は瀬野駅や八本松駅では行われておらず、補機は広島貨物ターミナル駅で連結され、西条駅で解放されている。そのため、EF67の貨車連結側には大きな人乗台が付けられている。 瀬野駅構内にはこの区間で連結する機関車を配置する瀬野機関区があったが1987年に廃止され、広島貨物ターミナル駅近くにある広島機関区に統合された。
[編集] 後部補機
[編集] 蒸気機関車時代の補機
[編集] 電気機関車時代の補機
※ごく短期間だがEF58形やEF60形(500番台)も補機として使用されたことがあった。
[編集] その他
瀬野 - 八本松の周辺では、2002年度より水島臨海鉄道を事業主体とした電力設備等増強工事が行われている。これはJR貨物在籍電気機関車中で最大出力となるEF200形(1時間定格出力6,000kW)を用いて当該区間で最大1,300tの重量級貨物列車の運転を行うためのものであり、この工事によりEF200形は従来変電設備の制約により課せられていた出力制限が解除される予定であった。
具体的な工事内容としては、八本松変電所の変電能力増強工事のほか、EF67形の解放作業・待避を行う西条駅の有効長を1300t列車対応とするための延伸工事などである。
なお、これはあくまでも試作車であるEF200-901によるデータ収集で得られた1,100t牽引成功の実績に基づく計画で、実際に1,300t牽引を行うにはEF200形に加えて後押し補機(EF67形)の使用が前提にとなると見られる。
この工事は2007年2月に完成し、2007年3月18日のダイヤ改正よりEF66・EF200形及びEF210による1,300t列車の運用が開始された。
なお2009年9月現在でもEF200形の出力はEF66・EF210と同等に抑えられている。
西村京太郎の推理小説『特急さくら殺人事件』ではセノハチでの走行中解放をトリックに使っている。
[編集] 参考文献
- 椎橋俊之「「SL甲組」の肖像 第42回 瀬野機関区 西の函嶺を押し上げる」
- ネコ・パブリッシング『Rail Magazine』2007年9月号 No.288 p51~p68


