炭酸カルシウム
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| 炭酸カルシウム | |
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| 識別情報 | |
| CAS番号 | |
| 特性 | |
| 化学式 | CaCO3 |
| モル質量 | 100.087 g/mol |
| 外観 | 白色の粉末 |
| 密度 | 2.711 g/cm3 (方解石) 2.93 g/cm3 (アラレ石) |
| 融点 |
825 °C (分解) |
| 沸点 |
分解 |
| 水への溶解度 | 0.00015 mol/L (25°C) |
| 構造 | |
| 結晶構造 | 三方晶系(方解石) 斜方晶系(霰石) |
| 分子の形 | 直線形 |
| 熱化学 | |
| 標準生成熱 ΔfH |
−1206.92 kJ mol−1(方解石) −1207.13 kJ mol−1(霰石)[1] |
| 標準モルエントロピー S |
92.9 J mol−1K−1(方解石) 88.7 J mol−1K−1(霰石) |
| 標準定圧モル比熱, Cp |
81.88 J mol−1K−1(方解石) 81.25 J mol−1K−1(霰石) |
| 危険性 | |
| 主な危険性 | 無し |
| NFPA 704 | |
| Rフレーズ | R36, R37, R38 |
| Sフレーズ | S26, S36 |
| 引火点 | 無し |
| 関連する物質 | |
| 関連物質 | 炭酸ベリリウム;炭酸マグネシウム;炭酸ストロンチウム;炭酸バリウム |
| 特記なき場合、データは常温(25 ℃)・常圧(100 kPa)におけるものである。 | |
炭酸カルシウム(たんさんカルシウム、CaCO3)は、カルシウムの炭酸塩である。
貝殻やサンゴの骨格、石灰岩、大理石、鍾乳石、白亜(チョーク)の主成分で、貝殻を焼いて作る顔料は胡粉と呼ばれる。土壌ではイタリアのテラロッサに含まれる。
目次 |
[編集] 製法
実験室では、二酸化炭素を水酸化カルシウムと反応させて合成する。
- Ca(OH)2 + CO2 → CaCO3 + H2O
塩化カルシウムなど可溶性カルシウム塩水溶液に少量のさらし粉を加え不純物の鉄、マンガンを酸化させた後水酸化カルシウムを加え、不純物を濾別した後、炭酸アンモニウムを加えて沈殿を得る[2]。
- Ca2+(aq) + CO32−(aq) → CaCO3
[編集] 利用
錠剤の基材、チョーク、窯業、製紙などに用いられる。ゴムや充填剤の添加剤としても使われ、研磨作用を利用し消しゴムや練り歯磨きにも入っている。化粧品原料、食品添加物としても使用が認められている。
[編集] 性質
無色結晶または白色粉末であり、中性の水にほとんど溶けないが、塩酸などの強酸と反応して、二酸化炭素を放出する。
- CaCO3 + 2HCl →CaCl2 + H2O + CO2
25℃における溶解度積は以下の通りであり、炭酸バリウムよりやや小さく炭酸ストロンチウムよりやや大きい[3]。
- CaCO3
Ca2+(aq) + CO32−(aq), Ksp = 3.6×10−9
加熱することにより酸化カルシウムと二酸化炭素に分解する。二酸化炭素の解離圧が1気圧に達するのは898℃である。
- CaCO3 → CaO + CO2
水酸化カルシウム水溶液(石灰水)に二酸化炭素を吹き込むと炭酸カルシウムの沈殿が生じる。さらに過剰の二酸化炭素を吹き込むと炭酸水素カルシウム Ca(HCO3)2 となり水に溶解する。
- CaCO3 + CO2 + H2O → Ca(HCO3)2
多少吸い込んでも、肺の中に蓄積しない。血液の中には二酸化炭素があり炭酸カルシウムは炭酸水素カルシウムに変化して溶解するからである。
[編集] 結晶構造
固体結晶には菱面体、三方晶系のもの(方解石として産出)および斜方晶系(霰石として産出)の多形が存在し、常温常圧では三方晶系の方がやや安定である。 三方晶系の格子定数はa = 6.36Å、α = 46.4°であり、斜方晶系のほうはa = 7.92Å、b = 5.72Å、c = 4.94Åである[4]。
屈折率は三方晶系では通常光線に対して1.6585、異常光線に対して1.4864の複屈折を示す。斜方晶系では1.681(a軸に平行)、1.685(b軸に平行)、1.530(c軸に平行)と3軸不等である。
室温で水溶液から炭酸カルシウムを沈殿させると三方晶系の結晶が生じるが、溶液を煮沸させながら沈殿させると斜方晶系のものが析出する。しかしこの沈殿は放置により三方晶系に変化しやすい。
[編集] 参考文献
- ^ D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982).
- ^ 日本化学会編 『新実験化学講座 無機化合物の合成II』 丸善、1977年
- ^ 中原昭次・小森田精子・中尾安男・鈴木晋一郎 『無機化学序説』 化学同人、1985年
- ^ 『化学大辞典』 共立出版、1993年
[編集] 関連項目
最終更新 2009年10月8日 (木) 10:12 (日時は個人設定で未設定ならばUTC)。
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